2016/09/12 のログ
ご案内:「商店街」にクラウディアさんが現れました。
ご案内:「商店街」からクラウディアさんが去りました。
ご案内:「商店街」にクラウディアさんが現れました。
ご案内:「商店街」からクラウディアさんが去りました。
ご案内:「商店街」にクラウディアさんが現れました。
ご案内:「商店街」に蒼穹さんが現れました。
■クラウディア > もう陽は暮れ、それでもまだ賑やかと呼んで良い人通り。
右を向いても左を向いてもそれはそれは商売逞しい人たちの声が飛び交っている。
そんな、沢山の人の群れの中でも一際存在感を放つ少女。
黒に近い紫色の髪を腰まで垂らし。
意志の強そうな赤い色の眼は優しげに微笑んでいる。
汚れ一つ無い純白のワンピースを身に纏い。
時計台の下で待つ姿は、通りすがる者の目を惹いている。
まるで、「清楚」という事象を擬人化したような雰囲気を醸し出している。
「(あぁ…皆が見てるわ…見てるわぁ…ッ!///
右を向いても左を向いても男の視線や女の視線に晒されている…ッ!///
いいわ…いいわぁ…もっと!もっと私を見てえッ!私に好奇の視線を向けてえッ!)」
そんな清楚な見た目の淫らな妄想をした竜人族の少女。
これから恋人との逢引…ではなく。
いや、出かけるという部分では正しいのだけれど。
とある「買出し」のために部下を連れてこの賑やかな街を回る予定。
だが…どうも予定より速く来過ぎてしまったようで。
視線に晒され愉悦に至りながら、逢引相手を待っている最中である。
■蒼穹 > 「うへえ…。」
物凄い気だるげな声を漏らして、商店街を歩く青髪の少女。
相変わらず、適当な薄着の半袖だ。
片手で端末を弄りながら、器用に人の並みをやけにすばしっこい体捌きで避けて進んでいく。
待ち合わせの場所にもう着いたって話を聞いて、遅れてほいほいやってきたわけだ。
しかし、その表情は、なんというか、あんまり晴れてない。
そして、程なく目に付く「ヤツ」の姿。
人ごみの中に隠れていても、美しい龍のナリはすぐ目に付く。
「…」
うわあ。蒼穹が最初に思ったことはコレであった。
―――知っているのだ、その穏やかで美しい微笑みの中に隠れたかなり危ない正体を。
今日はあんまり気に入らない上司に呼び出されて買い物である。
出来れば行きたくないんだが…あれは、色々と手に余るのがヤツである。
いつも通りにすっぽかしてやっても良かったんだが、ヤツが絡めばきっとそれを許されない。
であるから、誠に不本意ながら、その龍人の方へ歩いていかねばならない。
…誠に不本意なのだが。仕方ない事だ。
いつも人にやるよりかなり元気とやる気がなさそうに、ヤツに手を上げて…ゆらっと。
致し方ないが、やるしかない。
ふーっと長い息を吐いて、
「…やい。」
二歩半程の距離を開けて、半笑いの表情から開口一番に飛び出るのは、挨拶でも、待った?でもなく乱暴な声掛けであった。
■クラウディア > 「あら?無粋な挨拶ねぇ。」
不満そうな顔で口を尖らせるが、その端はニヤケているのが隠しきれていなく。
「(あぁ…嫌われてる!適当にあしらわれてる!ぞんざいな扱いを受けているッ!///)」
なお、無視されても凹まない系の、被虐主義者。
二歩半だった距離を。
「全く、仮にもとは言え私は上司よ?」
ずい。
「だいたい上司云々を抜いてもその挨拶はどうかと思うけれど。」
ずい。
「もうちょっとにこーっとしたら?にこーって。素材は可愛いのに勿体無いわ。」
ずい。
捲くし立てながら近づく。
「今日は本屋行くわよ。何か買いたいのはある?」
完璧超人であるクラウディアさんは、思考速度も速い。
犯罪捜査をする「刑事課」にとって、その頭脳は犯人特定のために非常に重宝している。
それでも自分の部下の育成は(完璧超人にしては)うまく行かない様子。
教鞭を振るうための本を買いに行く、とのこと。
なお、そこらへんの実際は伝えてない。
ただメールで誘っただけである。
■蒼穹 > 「お、おう。」
なんていうか、やっぱりこれだけ距離取っておいて正解だった。
ヤツのお説教は半分くらい聞いてるフリして横に流しつつ、
しかし、段々とやっぱり詰められる距離。
今度からは3歩半開ける事にするかと考える蒼穹は、
勿論、彼女が言う様ににっこりしたりせず、あんまり晴れない表情のまま、
妙に人間臭く、たどたどしく半歩だけ下がって
「分かったから分かったから!
それ以上寄るんじゃない!
えー?本屋ぁ?…何さ、奢ってくれるの?」
とはいえお金に困ってるわけでもないんだけども。
とりあえずこいやのノリで強行誘致されただけである。
何が欲しいとか考えているわけでもなかった。
読書が趣味だというわけでもなければ、欲しい本もあんまりない。
「どうせ暇だから良いけどさー…。」
携帯端末をぱしりと片手で掴んで、画面を確認。
ほどなくポケットにしまいこんだ。
因みに、破天荒で気紛れなサボリ症の蒼穹は、多少丸くなったとはいえ、
その扱いにくさも相当なものである。
まぁ行こうかと、合流も程よく歩き出した。
■クラウディア > 「何?もっと寄って欲しい?聞こえなかったからもう一回大きな声で言ってくださる?」
あれ、殴られると思ったのになあと、今度は本気の不満げの顔を晒す少女。
これだと挑発にしか聞こえないだろうけど。
「いいわよ?流石にシリーズ全部買ってって言われたら困るけれどね。」
そういえば最近よく読んでた長寿漫画が終わったんだっけと口の中で呟く。
300はゆうに超えるかの単行本を全部買おうとすれば、それは流石に彼女でも無理だ。
今の中の財布では、という前提で。
「10冊20冊程度なら私が奢ってあげるわー。」
と、素朴なデザインでありながら確かに高級品だとわかる膨れ上がった財布を部下に見せ付ける。
それを目にしたのが彼女だけでなかった。
珍しく、超人さんはミスをおかしてしまった。
『気前イイじゃねーか姉ちゃん、どうだ?俺たちと一緒に遊ばねえか?』
金髪にサングラスに、黒髪オールバックに鼻ピアス。
無駄に露出の高いごてごてのTシャツに最早細かすぎて何をモチーフにしたのか分からない刺繍。
チャラ男A、B、Cと勝手に名前をつけた集団ににじり寄られる、女二人。
彼女の細い腕を気安く掴もうとした手を瞬時に払い、男たちをにらみつける。
なお、彼女は被虐主義を抱えて掲げているが、こういうめんどくさい輩は好みでない。
そのめんどくさい、めんどくさくないの基準は定かではないけれど。
彼女の栄誉名誉のために、一応断っておく。
「…相手が嫌がってるのがわかるのに近寄ってくるなんて、どういう神経をしていますの?」
と、ブーメランを投げつける少女。
ぶっ飛ばすのは簡単だ。
とはいえ風紀を護り司る風紀委員会として自分から暴れるのはちょっと。
第一隣に部下も居るから「痴態」は魅せられないしなぁ。
と悶々としながら、その隣の部下に視線を向ける。
■蒼穹 > 「こっちこないで!!」
流石にここで手は出さない。いや、あわや出かけてるけど。
割と強気に、そして挑発にやすやす乗っかっちゃって大きな声でもう一度。
そして強気な割に、自分から一歩引いて離れる蒼穹。何故って、ヤツに接近を許すのは…なんかこう、
非常に心象がよろしくないのだ。
「……ま、そもそも本なんかあんまり読まないんだけどさー。
自分用の魔導書くらいよ。」
何かすごい気前良い事言ってくれるなーって思ったら。
「わー、お金持ちだね。…あ、あー……。」
なるほど結構なお財布に結構なお金、ついでにおまけまで釣りましたこの人。
この辺治安が良い筈なんだけど…なんでだろう?
って思ってたけど、割と答えは簡単だった。この辺歓楽街との境目だった。
ついでに夏休み明けだしヒャッハーしてる奴も多いんだろう。
片目を閉じて分かりやすく舌打ちした。
「全くだね、頭がおかしいんじゃないのか!この変態!」
上司の悪態を半分くらい上司に、残りの半分を各々に分散させ、六分の一ずつを
DQNの群れ、ABCへと向けて、遺憾なく暴言を吐く破壊神。
これで人通りも多いし、面倒事は勘弁である。
っていうか、大体ヤツの所為でこうなったのだ。
人間三人くらい、破壊神にかかれば粉砕する事は容易いが、事後処理が面倒でしょうがない。
破壊神とはいえ、社会に住まえばそう言う事に縛られるのである。
…というわけもあって、横目で返す視線はとってもトゲトゲしい。
青い瞳がじとーっと、それはもう。
「…で、どうしよっか、これ。気にしないでいくかい?」
とりあえず、ABC包囲網を素通りにて強行突破しようって真っ直ぐ、
それはもう突っ切るようにすたすた歩いた。
呼び止められるだろうが、その時はその時である。
■クラウディア > 「分かったわ!」
ぐいいいいいっと。
あわや頬同士が触れ合うだろう距離。
それでも触れない高等技術。
「魔導書ねえ…けっこう高いのよねえ。」
たとえ上級程度でも、この財布自体とそんなに変わらないお値段になった気がする。
それで命を護れると思えば安い物と思うべきか。
命を護る物なのだから手の届きやすい値段にしろと憤るべきか。
彼女が値段を決めているわけではないので、考えるだけ無駄だと切るべきか。
『ヒヒッ、いいじゃねえかよぉ…きぃーっと楽しいぜ?お?』
その最後のお?にはいったいどんな意味が篭められてるのか気になる所存ではあるけれど。
『そっちの地味子ちゃんもこの別嬪さん説得してくれよぉ。』
『なー?そっちの譲ちゃんも俺らと遊んだほうが良いだろ?』
その無駄な自信はどこから出てくるのかしらと、関心さえ覚えてしまう。
がるるるると何故かこっちにガン飛ばして威嚇してくる、地味子ちゃん。
「蒼穹。一歩下がりなさい。面白い物が見れますわよ。」
そういいながら自分は動かず、混乱してる男たちを眺める。
「そろそろ日付が変わる頃。商人たちは最後の書き入れ時と言わんばかりに商品を仕入れますわ。」
唐突に説明口調で語り始めるクラウディア。
まるで流水のようにその説明は続けられる。
「チャラ男B、貴方今日何かに引っかかってずっこけたりしたでしょう?
そんな切れた紐を使って外出するわけがないですわ。」
『チャラ男Bってなんだおい!?』
そう吼えるチャラ男Bは、確かに靴の紐が切れていた。
解けていた、ではなく。
彼女の説明が的中している事に、呻る。
「今日は珍しく人が多いですわ。恐らく馬もびっくりするほどに。」
彼女が説明したのを「正解だ」と言わんばかりに、街道を荷車連れた馬が嘶き、転ぶ。
「そうなれば当然荷物は散乱。
転がってきたそれを哀れにも踏んでしまったチャラ男B。」
それはまるで予言のように。
恐らくは果物であろう何かを踏みつけて前のめりになるチャラ男B。
「そのまま目の前に居た竜人族の少女にセクハラ、と。」
切れた紐の所為で踏みとどまる事が出来なかったチャラ男B。
彼女の言うとおり、なんとかしようと出鱈目に振った手が。
ふにょん、と。
決して小さくないその胸に確かに当たる。
「ぶっ飛ばす大義名分が出来たわ。どうする蒼穹、殺りますか?」
■蒼穹 > 「だーから!
来るなって言ってるでしょうがァ!!」
ついに手が出た。緩やかにして穏やかなビンタである。
ただ、破壊神なりに手加減はしている、けどほっぺたがヒリヒリするくらいのパワーバランスであった。
「ま、お買い物の話はまた後でっぽいしー…。」
この手の面倒な連中に絡まれたのは、珍しいことなのかも。
とはいえ、いつも通り相手から仕掛けてくる事なので、どうやっても避けようがないんだけど。
「…えぇ。はぁ、仕方ないね…。」
何でか知らないが、後退命令である。
このまんま知らん顔で素通りしてやろうと思ってたけども。
まぁいいかぁ。そういうのなら、面倒事だけど…引き下がっておく。
このまま強行突破しようと思ったけども。
「……おー…。」
なるほど、ピタ○ラスイッチか何かの様に、確かに面白い程に、
主にチャラ男Bがその言葉の犠牲になる。
結果的に言えば、チャラ男Bは役得だったのかもしれないけども。
「………。」
蒼穹としては、もう何も言うまいと言うべき感じである。
大義名分に自分の胸を使うか、胸を。
うわあ、って表情をこれまた隠さずに沈黙する。
「…あぁ、あいあい、じゃあぱぱぱっと薙ぎ払って行きましょっかー。」
進路を転換、残るAC二人組にゆっくり歩いていった。Bはなんとかするだろう。
どの道本屋へいくには、そっちをむかねばならないし。
邪魔するなら一蹴してやらんとばかり。ただし、なんていうか、全然闘気はなかった。
あんまり気に入らない上司がセクハラされた、という実に微妙なシチュエーション、
しかも治安の良い商店街では、あんまりたぎることもないのである。
できることなら素通りしたいけど…そうもいかないだろう。
■クラウディア > 「アヒィッ!?!?///////」
ついに清楚の鎧は崩れた。
笑顔である。
超笑顔。
ぶたれた後さえ無ければ誰もが惹かれるであろう満面の笑み。
内心は…語るまでもないだろう。
「やっぱ男に触られても興奮しないわねえ…。」
特に触られても嫌だ、とかそう言う気持ちはないのだけれど。
触られるのであれば隣の蒼穹に触られるほうがまだいい。
そんな感情を向けているわけではない。決して。
「ほら、暴れない。いい子いい子。」
まるで自分の子供をあやすかのようにチャラ男Bの黒髪を撫でる。
自分の胸に押し当てながら。
役得どころかご褒美とさえいえるかもしれない。
その手に纏う魔力がなければ、だが。
「『宿る炎。輝く煌き。体現した怒りは立ちはだかる者を焼き尽くすだろう。』」
さっき興奮しないとか、自分で触らせた割には理不尽な呪文である。
「フレイムマジック。超弱化バージョン。………そーぉれっ♪」
纏った魔力はそのまま炎となる。
呪文の通り、チャラ男Bを燃やし尽くした。
髪を。
「世の中にはスキンヘッドなんて髪型もあるから悲観することはないんじゃない?」
皮膚を含めて髪以外にダメージを与えていないその高等技術は彼女の魔術の高さを伺う事が出来る。
無駄遣いな事は否定しないが。
「どーぉ?そっちは終わった?」
悲鳴を上げながら退散するチャラ男Bを尻目に、やる気が無さそうだった部下に眼を向けた。