2016/10/03 のログ
ご案内:「商店街」にオーギュストさんが現れました。
■オーギュスト > ひとまず『異邦人』としての登録は済ませ、異邦人街に最低限の寝床は確保完了、この世界の基本的な情勢も頭に叩きこんだ。
なんでもここは学園とかいう、王都でいう学院がそのまま巨大な都市になったような島らしい。
ひとまず生活委員会からは、今後どうするかはともかく、まずは生活に慣れてください、とのありがたい言葉を貰った。
ついでに持っていた銀貨と金貨を換金してもらった。純度が高く、あまり頻繁にあるものではない硬貨とかで、当座食うのには困らない程度の金にはなったのだ。
さて、そこで、だ。
まずは生活に必要な物を揃えなくてはならない。
のだが。
「……一体なんなんだ、こりゃ」
商店街で途方に暮れるゴツい男が一人。
■オーギュスト > 分からない。
とにかくこの世界で売っている物が分からない。
(あれは……服、か。王都じゃ貴族御用達の物でしか見ねえような派手さだが……)
(こっちは……食器か? いや、銀製の食器がなんで店の外で投売りされてんだ……盗んでくれって言ってるようなもんだろ)
(――ありゃぁ、貸本屋か? おいおい、あの店襲うだけで盗賊十人が一生遊んで暮らせるぞ? せめて用心棒でも立たせとけよ……!?)
順に、洋服屋、雑貨屋、本屋というありふれた店なのだが、オーギュストからすればわけが分からない。
こんな、王都の富裕地区にだって無いような店が、目抜き通りにゴロゴロあるなんて!
■オーギュスト > ともかく、揃えるべき物は幾つかある。
洋服に、家具に、食料だ。
が、困った。
相応の金を貰ったのは分かるのだが、この世界の相場が分からない。
(別に、んな長居するつもりもねぇし、当座の安い物でいいんだが……)
だが、元の世界では嗜好品や美術品に分類されるような超高級品だらけなのだ、この世界は。
一体、何を買えというのか!?
ご案内:「商店街」に真乃 真さんが現れました。
■真乃 真 > 「さては!そこの人困っているな!!」
オーギュストを指さして異様な長さのタオルを首から靡かせて無駄にカッコいいポーズを取りながら叫ぶ男。
店を前にして戸惑う感じ、中世のような衣服!
見ただけで来たばかりの異邦人だと分かる!困っていると判断できる!!
「見たところこの世界に来たばかりのようだ!
何もわからない不安もあるだろう!
だが!この僕が来たからにはもう安心だ!救命ボートに乗ったような気分でいればいいよ!」
自信ありげに語るが救命ボートが何かとか伝わらないかもとかは思っていない!!
まあ、助かったみたいな気分でいればいいという事である。
「さあ、何に困ってたんだい!?」
■オーギュスト > なんかやたら暑苦しい少年である。
が、オーギュストは軍隊出。まぁそういう人間にはそこそこ慣れている。
第七師団のゴロツキどもに比べれば、かわいいもんだ。
「おう、坊主、食料を買える店がどこかわかんなくてよぉ」
一応、何か変な魔術の護符を貰ったおかげで字は読める。
のだが、売ってるものがおかしすぎて、食料なのかどうか分からないのだ。
「贅沢は言わねぇ。腹に溜まって安い食料が買える所はねぇか?」
■真乃 真 > 「なるほど!
近くの食べ物が売ってる店か!」
確かに知ってる自分たちからしてみれば分かるが来たばかりの人間にとっては酷だろう!
腹に溜まって安いもの…なんだろう?パンとか?
「よし、じゃあ丁度そこにあるのがスーパーマーケット大抵のものは何でも揃うよ!」
指さす方向には常世マートと書かれた店がある。
確かに外から見ただけではあそこが食べ物を置いてるところだとは分からないだろう。
「案内するよ!
好きな食べ物とかあるかい!?」
明らかな年上相手でも口調が変わらない。
これが教師とかなら口調も変わるが。後輩であるならば容赦はない!
■オーギュスト > 「スーパー……マーケット……?」
スーパーなマーケット。えらく大風呂敷である。
まぁ、スーパーな物が売ってるのかもしれない。
「おう、まぁ、頼むが……」
うーん、と考え込む。
好きな物、か。
「好きなのといやぁ、あれだな。ババアの焼く羊肉だな、やっぱ。あぶらが乗ってて、エールによくあうんだ」
あの味が懐かしい。もう一度かぶりつきたい。
が、今はそんな贅沢品は控えなくては。将軍の時のように、羽振りが良いわけではない。
「まぁ、そんな贅沢は言わん。黒パンに野菜の根っこの入った塩スープ、あとは……あぁ、ニシンの塩漬けなんかよく食ってたな」
■真乃 真 > 「まあ、実際に見ればわかるぜ!」
常世マートと印字をされた袋を両手に下げた学生が横を歩いていく。
チラリとルーと肉が見えたなるほど、今日はカレーだな!
「羊の肉は流石に専門の肉屋じゃないと置いてないかな?
この世界というかこの島では鳥と豚とあと牛がメジャーだね!!」
羊はそこまでメジャーではない。
好む人もいるのでもちろん扱っているとは思うがメジャーではない。
あと、エールってなんだろう?ビールのようなものだろうか?
「OKパンとスープと魚だね!!
ルートは見えた!」
そう言って自動ドアを抜けて店舗の中へと慣れた様子で進んで行く。
始めに見えるのは野菜のコーナーだ!
■オーギュスト > 「鳥と豚と牛、か。……牛なぁ」
農耕用の牛を使い終わったら食べるのだろうか。
あれは筋が固くて、オーギュストはあまり好きではないのだ。
やはり肉といえば羊、あと豚だろう。豚があるのは楽しみだ。
「ほぉ、野菜……野菜!?」
いや、有り得ないだろう。
なんだこれは。
「こりゃ北方で摂れるはずのジャガイモと……おい、この果物は南国産だろ!?」
有り得ない。
北方で摂れる作物は北方でしか食べられず。
南方で摂れる果物は南方でしか食べられない。
それを一度に食べようとすれば、どちらかが腐るはずだ。
それが、ひとつの店に並んでいる!?
「一体、どうなってやがる……!?」
さらには、野菜売り場に氷を使っているらしく、冷気が漂っている。
なんだこれは、実は王族専用の超高級店とかそういう事はないのか?
■真乃 真 > 「確かに牛はね…。」
高いからな…。
普通の牛は高いからな…国産とか高いしな…。
「えーと、これは確か農業区でつくられてたはずだよ。
この島の南の方だっけ?詳しくは知らないんだけどね。」
そんなに驚くようなことなのだろうか。
その驚き様に逆に驚くレベルだ。
「こうあれだ!機械とかで温度を変えて育つようにしてるとかだった気がする…。
あとは遠くからで短い時間で届けれるからだと思うね!」
自分の世界の技術に関して余りにも無関心だった。生まれてからそれが当然であったが故に。
いつの間にか取っていた籠にニンジンと玉ねぎそしてジャガイモを入れながら言う。
あっバナナも買おう。
■オーギュスト > 「お、温度を……!?」
そういえば、聞いた事がある。
荒涼地になにやら魔法の小屋を建てて、そこで作物を育てる実験。
確か一応は成功したのだが、一年の半分以上温暖化の魔法をかけるコストが馬鹿高く、果物ひとつが家一軒と同じ値段になってしまって断念したと。
「この世界は、温暖魔法の永続化に成功してるのか……!」
あらためて、ここが恐ろしい世界だと実感する。
そして、輸送。
「そんな早い馬車が……いや、確かこの世界、馬の居ない馬車があるとか……?」
この前のヨキの言葉を思い出す。
とりあえず、いくつか野菜を買ってみる。
適当に塩スープにいれれば食えるだろう。
あとリンゴをひとつ手に取る。元居た世界では超高級品だったが、ここでの値段はなんと元の世界の銀貨1枚にも満たない。
■真乃 真 > 「魔法というか…
まあ、本当は違うけど似たようなものだよ!
本当は違うけど!!」
説明を投げる!
そういうことは学校で教えてくれるだろう。
「馬のいない馬車…。ああ、車だね!
そうかまだ、見たことないのか見たら驚くよ!
ああ、大体の人は驚く!!」
車を見た時に異邦人は大抵驚く。
そして魔法だと思う人も多い。
まあ、実際最近魔法で動く車も出来たらしいが…。
「じゃあ、あとは調味料とパンかな?ああ、これもだな!!」
そういいながら缶詰のサバを勝手に籠に入れる。
たぶん、これでいいのだろう。味は近いんじゃないかな?
■オーギュスト > 馬のいない馬車だから車。
なるほど確かにそうだ。
ただ、オーギュストのイメージする車とはすなわち荷車や大八車のようなものなのだが。
「まぁ、魔法にも色々あるからな。科学なんてものも最近は……」
と、そこで籠に入れられた物を見る。
サバカン?
「……なんかやたら固いな。おい、これはなんなんだ?」
■真乃 真 > 「そう、それ!科学、化学!
この世界は魔法が使われ始めたのがここ何十年かだから!
科学の方が進んでるんだよ!!車も温度も科学パワーさ!」
科学っていっておけばいける!!
こっちの人に魔法だからと言うように!
科学だからで説明がつく!
科学の力は万能だ!!
「鯖だよ。いや、缶詰だね!
長期保存するためにこうやって金属の容器に入れるんだ!
ここをこう引っ張ったら開く!…あっ。」
プルタブを持って引っ張って見せる!
誤って開いてしまったそれを自分の籠の中に入れて新しいものをまた籠に入れた。
「中身は魚だね。味がついてるからそのままでも食べれるよ!!」
誤魔化すように急いで説明を終えるとその横、調味料コーナーに移る。
「料理するのかい?
しないんだったら最低限の調味料だけで良いと思うんだけど…。」
ズラリと様々な調味料が並ぶ。
一般メーカーのものに混じって常世島でしかみかけないブランドの物も多く並んでいる。
こんなに種類があっても料理しないものにとってはどうしようもないだろうう。
■オーギュスト > 「ほぉ、こっちじゃ科学のが進んでこんなになってるのか……うちの科学者連中が見たら卒倒するなこりゃ」
なにせ、魔法で出来る事をひとつひとつ科学でも出来るようにしようという段階である。
が、そんな話をしてカンヅメを見ると。
開いた蓋の隙間から見える、新鮮な魚の漬物(らしきもの)。
「長期って、どれくらいもつんだ?」
もしかして、自分が知らないだけで金属の中に入れると塩漬け魚はかなりもちがいいのだろうか?
もし2週間ももつようなら、軍の食糧事情が一変する。
「――なんだ、こりゃ」
続けて絶句。
調味料、香辛料の、山、山、山。
こっちは塩、こっちは胡椒、こっちはシナモン、ナツメグにレモングラス。どれもこれも、貴族が船を出して買いあさる超高級品。
それが。
また銀貨一枚にも満たない値段で。
「――ありえねぇ、卒倒しそうだ」
頭を抑える。
■真乃 真 > 「ここより科学が進んでる世界とかもあるらしいけど
僕もそこに行ったら驚きっぱなしなんだろうな…。」
叫び死んでるかもしれない。
自分の常識が通じないは相当堪えるのだろう。
見たところ年齢もそこそこであるし…。
「えーと、これは…三年持つね。
あっ開けてしまったらそこまで持たないから!」
裏側に印字された数字を見れば日付は三年後。
かなり長く持つ。開いてしまったこの缶詰は…晩御飯に入れよう!
「これは、スパイスだ!
料理をしないならあんまり触らないからな!」
うんうん、正直料理をしないなら触れる機会ないものな。
これだけ種類があったら頭も痛くなるだろう!
「とりあえず胡椒とか塩とか砂糖とか基本的なやつがあればいいと思うよ!!」
胡椒が金と同じ価値で取引されていたような時代があることは知らない。
いや!知ってたとしても覚えていない!
「どうしたんだい!?気分が悪いのかい!?」
■オーギュスト > 「さん、ねん?」
思わず呆然とした。
いや、単位の間違いだろう。
三週間、うん、そうに違いない。
そう思って、缶のラベルを調べる。
賞味期限:3年
ぐらりと傾いた。
なんだこれは。こんなものがあったら、どれだけ行軍が楽になるか!
「……どんな金属なんだ、こりゃ」
第七師団でも研究できないものか、唸る。
しかしまぁ、カンヅメといいこのスパイスといい。
「いや……いい。とにかく、この塩と胡椒を買おう」
塩スープにしようと思ったが、胡椒まで使えるとは。
正直、自分の常識が崩れていくのを感じている。
「それで……もしかして、ここで肉も買えるのか?」
■真乃 真 > 「凄いよね!魚が三年持つようになるなんて!
多分これもそういう風な特殊な金属を使ってはずさ!」
特に金属の方には工夫がない事をこの男は知らない。
加熱殺菌の力だ!!
「ああ、肉も買えるとも!あっちのほうに…」
そう言って振り返ると同時に店内にアナウンスが流れる。
『ただいまからタイムセールスを開始します!!
豚バラ肉が今より20パーセントオフ!!』
そのアナウンスの直後…スーパーに流れる空気が変わる。
突発的タイムセールだ!!
このスーパーは何を安くするのか直前まで伝えないタイムセールを行う!
それにより良く怪我人が出る事もあるのにかかわらず何故か中止されていないのだ!!
「こっちだ!!急いで!!間に合わなくなるぞ!!」
スーパー内を走り始める!速く来るように促す!
既に無数の足音が精肉コーナーへと向かっている!!
間に合うか!!
■オーギュスト > 「そうか、やっぱり特殊な金属か。にしては安いな……」
うーんと唸る。大量生産故に安いのかもしれないが、この技術をモノにできれば、王国軍は月単位の篭城が可能になる。
そうなれば、あのタナール砦を恒久要塞化する事すら可能になるかもしれない。
「お、おう、どうした、なんかあったか!」
マジメな顔になると、急いで真の後を追う。
緊急事態か、もしや、敵襲か!?
しまった、ここでは物騒だからと得物を置いて来たのは失敗だったか!
■真乃 真 > 「後で話す!」
駆けだした先にあった精肉コーナー!
そこに広がっていたのは酷い光景だった。
集まりもみくちゃになった人の波、波、波!
身体強化の魔術を駆使して飛び越えようとするものを店員の作り出した壁が弾き飛ばし!
異能により肉を浮かせてさせてとろうととするものを店員の異能により作られてた腕が阻害し!
他の客への直接攻撃に出ようとしたものを店員が奥に連れて行く。
あっ雷とか飛んでる!2人目が連れて行かれた!
「くっ間に合わなかったか…。」
そういうと、近場の別の肉(鶏肉)を見て鯖あるしいいかな?
と考えてカゴに入れない。
「…これはタイムセールと言ってお客さんを集める方法の一つだね。
時間限定で安く売ってお客さんを集めるんだ。かなり安く買えるんだけどな!!
くっ!怪我さえしてなければ!この中に突っ込んでいくのに!!」
おそらく今から参加するのなら相当な力とフィジカルがいるだろう!!
■オーギュスト > 「……あー」
なにかと思ったら、あれだ、安売りだ。
平民街でもたまにある。ああいうのに群がるオバチャンがいるのは、異世界でも変わらないらしい。
オーギュストは肩をゴキゴキと鳴らしながら、準備する。
まぁ、あの中の肉が少年は欲しいらしい。
なにやら魔法も飛び交う、さながら戦場だが、なに、戦場といえばこの男のフィールドだ。
「ちょっと待ってろよ!」
オーギュストはそのままタイムセールのおばちゃんたちへと突っ込む。
なるべく怪我させちゃいけないのが辛い所だが、混戦はお手のものだ。
並み居るおばちゃんたちをかきわけ、すり抜けながら、何とか肉をいくつか掴む。
傷口が開くかもしれないというのに、戦場を見たら血が滾ったらしい。
「ほれよ、足りるか?」
ちなみに何の肉かはよく見てない。
■真乃 真 > はじき出されるものもいる中でその人波を割って進んでいる!
「な、なんて慣れた動きなんだ!!
人と人との僅かな隙間を見わける力!
そして、押されても動じないフィジカル!!」
元の世界ではおそらく戦士だったのだろう。
…タイムセールスマスターとかでは無く…。
「ああ、ありがとう!でも一人一つまでだから…。」
そう言って3つある肉を一つは自分のカゴにもう一つはオーギュストのカゴに。
最後の一つははじき出されて尻もちをついていたおばさんのカゴにいれておく。
キョトンとした顔で見られるが特に気にしない。
「これでOK!あとはパンだね!!
黒パンだっけ?」
そう言いながら出口にほど近いパンのコーナーへと向かい始める。
■オーギュスト > 乱戦、混戦は第七師団ではお手のものである。
――いや、安売りの店でこんな技術を使っているやつはいなかったが。
だが、酒場の飯は結構取り合ってた気がする。オーギュストも含めて。サロメに下品だとよく怒られた。
「お、そうか、そりゃ悪かったな」
おばちゃんに謝りながら自分の籠を見る。
豚のバラ肉。豚肉ならばオーギュストもよく食べる。マグメールでも一般的な食料だ。焼くなり煮るなり、調理法はいろいろある。胡椒もあるし、楽しみだ。
「あぁ、白パンは贅沢だからな。安けりゃライ麦のパンでもいい」
■真乃 真 > 「…黒パンってこれかな?」
そう言いながら見せたのは『黒糖蒸しパン。』と書かれたパン。
…あってるだろうか?
普通に買うのなら食パンでいいのではないだろうか?
「で、こっちがこの世界で良く食べられているパンだね。」
主食にするならこれがいいのではないだろうか?
値段も食パンの方が量の割に安いし…。
「ここにある以外のパンなら専門の店に行かないと手に入らないね!!」
常世島もやはり日本主食は米の人が多い!
商店街なら入口の角のパン屋がおいしいらしい。