2016/10/04 のログ
オーギュスト > 「……黒パンにしちゃぁ、やけに柔らかいな」

ついでに糖とか書いてある。
砂糖も高級な調味料だが、あの香辛料の山を見た後だと、こんな黒パンに使われていてもおかしくないと思えてしまう。

「――で、やっすいな白パン!?」

いわゆる小麦でひいたパンなのだろうが、にしても安い。
そして、マグメールのものよりも柔らかくふかふかしている。
これなら、わざわざ塩スープにつけなくても食えるのでは?

「いや、安いならこっちを貰うぜ……本当、何もかもがちげぇんだなぁ、ここは」

はぁ、と溜息を吐く。天国か何かか、ここは。

会計を済ませてみれば、安い。
マグメールで同じ物を揃えようとしたら、銀貨一袋ではとてもきかない。

袋詰めにしてから、少年に向き直る。
ちなみに透明で頑丈なビニール袋にも驚かされた。

「助かったぜ――えっと」

そういえば。

「俺はオーギュスト・ゴダンだ。お前は?」

まだ、名前を聞いていなかった。

真乃 真 > 「食パンで良いなら良かった!!
 これならどこでも売ってるからね!!」

もしも、彼が黒糖蒸しパンを主食としなければならない人ならかなり生きづらい世界だっただろう。
本当に良かった!!

「ああ、僕の名前は真乃真!
 これからも困ったことがあったら呼んでくれれば大丈夫!
 近くにいれば助けるよ!!」

無駄にカッコいいポーズを取りながら名を名乗る。

「さあ、次は?調理道具?服?それとも家具かい?時間が許す限り付き合うぜ!!」

身一つで来たのだと思う、きっとこれから様々なモノが必要となるのだろう。
そして、これから行く店でもきっと彼は驚き続けるのだろう。どのようなものに驚くのか楽しみだ。
そんなことを思いながら案内するように真は先んじて進むのだった。

オーギュスト > 「ったく、いい奴だなぁ、お前。
マグメールだったら師団にスカウトするんだがよぉ」

ばんばんと肩を叩きながら、続いての買い物へと向かう。
彼をつれまわしつれまわされ、驚きのショッピングは日が暮れるまで続いた。

ご案内:「商店街」から真乃 真さんが去りました。
ご案内:「商店街」からオーギュストさんが去りました。