2016/12/25 のログ
寄月 秋輝 >  
近くの店に入り、しばらくして出てくる。
大きなマイ買い物袋の中に、たくさんの材料が詰まっている。

「雑煮用の出汁にかつお節……は、あったかな。
 餅はお鏡も用意したし、切り餅もある……
 しまった油揚げを買い忘れた」

クリスマスの装飾の中、おせちの材料を買い集める姿はある意味わびしい。
ついでしめ縄も買ってある。
クリスマス感皆無である。

寄月 秋輝 >  
現実主義というか、今を全力で生きている寄月秋輝は、こういった華々しいイベントからは縁遠い。
元の世界でも、友人から誘われたら参加していたものの、一人の時はとにかく静かに暮らしていた。

しかし、今は一人暮らしではないのだ。
居候も居れば、家電のメイドも居る。
少しは華やかにしても損はないだろうか、と考えて。

「……まるごとの鳥とケーキくらい買っておこうかな」

せっかく拾い直した学生という青春の時間、その最後が静かすぎる終え方というのも悲しい気がしてきた。
明日をも知れぬ身なのだ、一度くらいやってみてもいいかな、などと。



次の店に入り、少しだけクリスマスらしい買い物もして。
少しだけ軽くなった気持ちのまま、空へと舞い上がっていった。

ご案内:「商店街」から寄月 秋輝さんが去りました。