2017/10/01 のログ
■レンタロウ > 周りから視線を感じ、周りへと顔を向けてみる。
ちらちらと此方を見ている人達は、小声で何かを話しているようにも見える。
何をしているのだろうかと思いつつ、顔を戻して
「おぉ、そうか!其方の方が早いのなら、そうするとしよう!」
誰かが取り出した二つ折りのそれは、どうやらスマートフォンというものではないらしい。
それはそれで気になり、首を傾げたが…今優先することでもない。
そっちの方が効率が良いならと、誰かの提案に賛同することにした。
「すまんな、礼を言うぞ!うむ、その通り!
この俺ことレンタロウ、つい先日この世界にやってきたばかりの異邦人であるッ!」
腕を組み、誰かについていきながら質問に答える。
ついでに名前も名乗っておく。その方が手っ取り早いだろうと思ってのこと。
ご案内:「商店街」に黒峰龍司さんが現れました。
■黒峰龍司 > (こいつアレだな…良くも悪くも"真っ直ぐな馬鹿"ってタイプだな…)
と、彼への第一印象をそう結論付ける。こういう輩は大抵があまり裏表が無い。
まぁ、その分突っ走る事も多そうなので関わると面倒な事に変わりは無い、のだが。
「おぅ、俺は黒峰龍司だ。龍司でいい。ついでに俺も異邦人な?」
と、この島では特に珍しくも無いので異邦人である事をこちらも素直に晒す。
流石に、龍種である事までは口にしないが…ともあれ、レンタロウと名乗った男を伴い携帯ショップへと移動。
「…おぅ、付いたぞここだ。…ってか、オマエ機械とかの知識はどの程度よ?」
店の前まで案内すれば、足を止めて振り返りつつレンタロウに尋ねる。
異邦人とはいえ、機械文明が発達していた世界の出身である男はこちらの世界の機械も特に抵抗無く使える。
が、彼はどうだろうか?……正直、機械を使いこなせるようには見えない、というのが男の率直な印象だ。
■レンタロウ > 「そうか、ならば遠慮なく龍司と呼ばせてもらおう!
ほう…貴殿も異邦人なのか。なるほどな、結構沢山居るのだな!」
どうやら異邦人と言う存在は、この島においては稀なものでもないらしい。
ならば、自分のことを知っている者も、此処にいるのかもしれない。
前には進んでいると思いながら、腕を組んだままでついていく。
「ほー………此処がそうなのか?
…機械、だと?なんだそれは、見たことも聞いたことも無いなッ!」
目の前の店を見上げてから、黒峰の質問に答える。
そもそも機械とは何だレベルだということを、隠すこともなく自信満々に言ってのけた。
その表情は何か悪いことでもと言いたげな笑顔だった。
■黒峰龍司 > 「ああ、好きにしろ。くだらねぇ呼び方じゃなきゃあ何でもいい。
…ま、異世界から来る連中は、俺やオマエ含めて割と居るみたいだぜ。
そういう連中が主に暮らしてる異邦人街っていう街もこの島にはある。」
と、彼の感想に男はそう答える。もしかしたら、互いの世界の者もここに居る可能性はある。
とはいえ、余程の偶然でもない限りは遭遇も出来るかどうか怪しいが。
「……あぁ、うん。悪い、聞いた俺が馬鹿だったわ…そりゃそうだよな…」
案の定、というか薄々そうかとは思っていたが矢張りか。さっき説明しなくてよかった。
ぶっちゃけ小一時間説明する羽目になっていただろうし、それは面倒だ。
「ともあれ、ここは異邦人も利用してるショップだから、まぁ店員が対応してくれんだろ」
と、言いつつ彼を促して店内へ。女性の店員がいらっしゃいませーと、挨拶してくれるが男は軽く頷く程度に留め。
「ほら、あそこのねーちゃんにでも聞いて後はオマエ自身でやっとけ。全部面倒見るほど俺はお人よしじゃねーからな」
と、レンタロウへと顔を向けてそう口にする。あとそもそもコイツ金持ってんのか?と思うがそこまでは口にしない。
ご案内:「商店街」に黒峰龍司さんが現れました。
■レンタロウ > 「………異邦人街、とな?
なるほど、そういう場所もあるのだな!今度行ってみるとしよう!」
これは有力な情報を得たと笑みを見せる。
また少し落ち着いたなら、行ってみようと心に決めて。
「フッ…気にすることはないぞ、龍司よ。
人は皆、間違いをして成長していくものだからなッ!」
自分が無知であることをさらっと棚上げするように、気にすることはないと言葉を口にする。
全く悪びれる様子もないのが、なおさら性質が悪いかもしれない。
「なるほどな。うむ、ここまでくれば何とかなりそうだ!
礼を言うぞ、龍司よ!何か困ったことがあれば、遠慮なく頼るが良いッ!ではな!」
店にまで辿りついたのならば、後はどうにでもなるだろう。
黒峰へと礼を口にすると、店員の元へと向かい用件を伝え始める。
ご案内:「商店街」に黒峰龍司さんが現れました。
■黒峰龍司 > 「ああ、行き方はちゃんと調べとけよ?迷子になっても知らんからな。」
ともあれ、この男が異邦人街で何らかの光明を見出すとして、それは己には関係の無い事だ。
「…オマエ、もっともらしいことを口にしてるつもりだが自分を正当化してるだけだからな?それ」
と、サングラス越しに半眼になって悪びれていない男を眺める。
ああ、コイツやっぱ馬鹿だ…とは思うが、まぁこういう馬鹿は分かり易いから嫌いではない。
「…へいへい、むしろオマエの方がこっちの世界は初心者なんだから逆の場合が多そうだが。
んじゃ、店員に迷惑掛けない程度に頑張れ」
と、右手をヒラリと振って踵を返し、店を後に…しようとしたが、本当にアイツ大丈夫か?という疑念が。
なので、ちょっと店内の新機種のスマホを軽く物色しつつ、レンタロウと店員のやり取りを眺めていよう。
――お節介?いいや、こっちに何かしらとばっちり来ないようにする為の予防線だ。
ご案内:「商店街」に黒峰龍司さんが現れました。
■レンタロウ > 「なぁに、安心するが良い!
地図も貰っているのだ。何とでもなるだろう!」
貰ったばかりの島の地図を誇らしげに見せびらかす。
これがあるから、何とかあると非常に楽観的な笑顔で答えた。
「………まぁ、来たばかりな上に記憶もすっ飛んでるから、アレだな…見逃して欲しい。」
流石に無知でいる自分に非があるというのは理解していたらしい。
視線を逸らしつつ、余り言うなと口にして。
「任せておけ!これくらい、容易いことだ!」
そう言って、店員としばらくやり取りをした後。
実に分かりやすく、がっくりと肩を落とし頭を垂れた。
「………金、が…無い…ッ!!…また来るとも!」
■黒峰龍司 > 「……オマエ、根拠の無い自信に満ち溢れてるタイプだな…ある意味で清々しいぞ」
と、溜息混じりに口にする。島の地図をザッと一瞥…肝心の交通手段が書いてない地図だ。
まさか徒歩で行ったりは――…しそうだなコイツ、と直ぐに結論が出た。
「ああ、記憶が飛んでるのか。…ま、記憶が戻るにせよ戻らないにせよオマエはオマエってのは覚えとけ。」
記憶に引き摺られるのが人間だが、それに負けて自分を見失う弱いヤツにも見えない。
少なくとも、いざとなったらコイツは笑って乗り切るだろう。そんな気がする。
さて、そんな訳で別れたフリをして店内から様子を伺っていたら案の定だ。
…やれやれ、と露骨に面倒くさそうに溜息を零して。スタスタとそちらに歩み寄り。
「…ねーちゃん、その代金はこっちが払うから契約締結しておいてくれ。分割?…ああ、面倒だから一括払いで。ああ、現金で問題ねぇ」
と、言いつつ無造作に懐から万札を数枚取り出して彼の携帯代金を肩代わりする。勿論親切ではない。
「…と、いう訳でここは俺が払っておく…が、タダじゃねぇ。いずれちゃんと返せ」
と、レンタロウを一瞥してそう述べておく。そして、今度こそさっさと踵を返して出て行こうとするだろう。
――ちなみに、お釣りも出たがそれはレンタロウに渡される事になるかもしれない。
■レンタロウ > 「何事もとりあえずやってみないことには始まらないものだ!
学園に来たときも、案外徒歩でもどうにかなったしなッ!」
島の全体図をおおまかに描いてある地図だったので、大体の区画が何処にあるか程度の情報しかなかった。
だが、既に荒野から学園まで歩いてきた実績があったせいか、何とかなると自信満々に言い切った。
「うむ、覚えておくぞ!」
黒峰からの言葉に答える。
どうなるかはまるで分からないが、どうなっても何とかなるだろう。
そんな自信を感じさせる一言だった。
「…くっ、買う、という時点で金が必要だとは思っていたが…ぬかった…ッ!
ハッ…龍司…いいのか、良く分からないが高いのだろう?」
黒峰が取り出した万札数枚。
正確な価値はまだ分からないが、きっと安いものではない。
少々バツが悪そうな表情で黒峰へと問いかけて
「…すまんな。この借りは、いずれしっかりと返させてもらうぞッ!
楽しみにしているが良い、ハッハッハッハッハ!!」
店の外へと出ていく黒峰へと言葉をかけて高笑いする。
店員から注意された後しばらくして、目的のスマートフォンは手に入った。
お釣りを貰ったあと、とりあえず使い方を学ぼうと寮へと戻っていくのだった。徒歩で。
■黒峰龍司 > 「……健脚なのは悪い事じゃねぇが、もう少しこっちの世界に慣れたら考えて移動するようにしろよ?」
と、軽く頭を掻きながらそう言っておく。根拠の無い自信に溢れているレンタロウを眺めて思うのは…。
(こいつ、何時か遭難しそうだな…)
というストレートな感想だった。まぁ、自信が無いよりあった方がプラスにはなる。
レンタロウのそれは無駄にポジティブに過ぎる気がするが、それが長所でもあるのだろう。
「…気にするな。払った分はきっちり取り立てるがオマエがちゃんとこっちで金を稼げるようになってからでいい。
まぁ、貸し一つって事だな。取り敢えず、さっさとこっちの世界に慣れとけよレンタロウ」
そして、もう一度右手をヒラリと振りつつ、後は振り返りもせずに一足先に店を後にするだろう。
そうして歩き出しつつ、あー…と、唸る。タバコの箱を取り出して一本抜き出し口に咥えながら。
「…俺も随分と丸くなってんな…人型にずっとなってるせいか?」
と、ボヤきながら魔術でタバコの先端に点火。紫煙を燻らせながら商店街を歩き去るのだった。
ご案内:「商店街」から黒峰龍司さんが去りました。
ご案内:「商店街」からレンタロウさんが去りました。