2017/12/18 のログ
ご案内:「商店街」に佐伯貴子さんが現れました。
■佐伯貴子 > (年の瀬より先にクリスマスが間近な商店街。
毎年のように派手な飾り付けがなされている。
佐伯貴子は寄月秋輝と少し早いクリスマスデートを楽しんでいた)
ご案内:「商店街」に寄月 秋輝さんが現れました。
■寄月 秋輝 > 商店街を寄り添いながら歩く中、小さく白い息が漏れる。
気温が下がっていることがよくわかる。
「……なかなか寒い。貴子は大丈夫?」
珍しく、気温に関して呟いた。
隣の恋人を案じるように見つめた。
■佐伯貴子 > (あれ、と言った表情で尋ねる)
私は大丈夫だが…
アキは…寒いのか? 例の魔法は使っていないのか?
(夏場も快適に過ごせるという気温調節魔法。
便利そうだが、この男は何故か季節の変わり目に体調を崩す。
何か理由があるのかもしれない)
■寄月 秋輝 >
「うん、なんとなくね。
なんとなく、今日は貴子と同じ気持ちで居たいな、と思って」
小さく笑って、そう答えた。
今日だけは気温の調節を断っている。
「オレの心配も要らないから安心して。
同じ気持ちかなって、ちょっと確かめたかっただけだから」
ゆっくり、歩調を合わせて囁いた。
佐伯貴子という女性に、少しでも寄り添おうとしている。
■佐伯貴子 > ふっ…。寒さを共有したところで、同じ気持ちにはなるまい。
でも、その気持ちは嬉しいよ…
(寒いねと、返してくれる人のいる暖かさ、だったか。
そんなポエムを日本語で習った気がする。
寄月の左腕にしがみつくように体を寄せる)
久しぶりに会ったからって堅苦しい。
いつから付き合い始めたかははっきりしないが…
もう1年は経ってないか?
(なし崩し的に付き合った記憶があるので、
記念日などは覚えていない佐伯貴子である)
■寄月 秋輝 > 「一年は経ったね。去年の秋ごろからの話だから」
左腕に絡みつく貴子の腕に、自分の右手を重ねた。
寒い中でも、指先はともかく手のひらは温かい。
「堅苦しくしてるつもりは……いや、これはもう染み付いた性分だね。
貴子の前でだけは、とても気楽にしているつもりなんだけど」
あの日から、恋人の前でだけは自分を作らないようにした。
隠していた名前も、口の悪さも。
それでも重く見られるのは、そういう人間だということなのかもしれない。
■佐伯貴子 > 記憶力のいいアキは好きだ。
私はここの所、アキと会えれば暑かろうが寒かろうがどうでもいい感じだからな…
(ふふっとほほえみながらそんなことを言う。
4年間の学生生活の総決算の時期なので、
こうして二人でいるときだけが癒やしの時間なのだ)
なんか、腫れ物に触る…じゃないけど。
私はそんなに簡単に壊れたりはしないぞ。
それはアキがよく知っているんじゃないのか…?
(ニヤニヤ笑いながら耳に息を吹きかける。
寄月の身体能力はこの島の人間タイプを遥かに超えているが、
激しく抱かれても保健課の世話になったことはない)
■寄月 秋輝 > 「……そうやって急に可愛い事言われると、ちょっとどきっとする。
……でも、オレも同じ気持ちだ」
頬を少し緩ませ、笑った。
こうして心が通うと嬉しいのだろう。
「それはそうだ。でも貴子が健康で居たら、それだけで安心だからね。
体力と体調の安定はイコールじゃないからね、オレみたいに。
……あとは、オレも我慢しないで済む」
くすぐったそうにしながら、それに答える。
自分の全部を受け入れてくれる女性が居るのは、それだけでも代えがたい。
■佐伯貴子 > 可愛かったか?それはよかった。
…教員生活は寂しいのか?なんかいつもより嬉しそうに見えるけど。
(女学生に手を出した様子でもなさそうだし、
純粋に嬉しいのであろう。
時間を作って会った甲斐があるというものである)
なに、受験日当日に体調を崩さなければそれでいいよ。
それに、今日エネルギーをフルチャージする予定だから、
春までは乗り切れる予定だ。
(クスクス笑いながら、
宝石店のショーウインドウを覗く。
人間が指にはめる、いわゆる指輪を見つめて足を止めた)
■寄月 秋輝 > 「教員生活が寂しい……って言うことは無いかな。教師としても魔術研究者としても、やること満載だから。
でもこうして貴子と会って話が出来ると嬉しいし、少し間が空いた分なおさら、かな」
見てのとおりベタ惚れな様子。
それを隠しもしない。
「春まで乗り切られたら困るよ。
適度に補充しにきてくれないと、オレも枯渇する」
その笑顔に冗談っぽく、けれど真顔で返して。
視線を追って、宝石店を見る。
「……指輪か。一緒に見てみようか」
左腕ごと軽く引っ張りながら、店に入ろうとする。
■佐伯貴子 > ふうん、当分浮気の心配はなさそうだな。
…あんまり頻繁に会うと、溢れちゃいそうでなあ。
ていうか、依存しすぎて離れられなくなる気がする。
そういうのは、私が大学を卒業してからがいい。
(茶化すように浮気などと口にする。
続く言葉は、すでに結婚まで考えているということだ)
うん。気になるのが一つあるんだよな…
別に私がほしいんじゃなくて、君にプレゼントしたいのが。
(そう言いながら店に入る)
■寄月 秋輝 > 「貴子が大学を出るまで待つって決めたからね。
お互い、それくらいがちょうどいいかもしれないな」
否定も肯定もしない。
信頼されているであろう今、わざわざ浮気という単語に反応することもない。
「あぁ、それなら買っ……ん?
え、オレに?」
さすがに予想外だったのか、一瞬足が止まった。
結果として、貴子に引かれるように店内へ。
きらびやかな宝石装飾の数々に、思わず小さなため息が漏れた。
■佐伯貴子 > 多分心配要らないだろうと思う。
私が好き勝手やってもアキは受け入れてくれるし。
アキがちょっとぐらい調子を崩しても、支えてあげられるしな。
(伊達にこの島で風紀委員を勤めたわけではない。
本土に行けば治安も良いだろうし、
経済的にも能力的にも不安を感じてはいない)
ああ、この前ちょっと面白いのを見つけたんだ。
これだ。
(貴子が指差すのは、真っ黒な宝石。
ダイヤモンドのようにカットされているが、綺羅びやかな輝きはない。
「カーボナード ダイヤモンド属」などと説明書きがしてある)
■寄月 秋輝 > 「……その日が来るのが楽しみだな」
その未来に想いを馳せて目を細めた。
そのまま、示された宝石に目を向ける。
「あまり見ない宝石だね……」
素直にそう呟いた。
宝石というと、ダイヤモンドのように輝くものか、青や緑といった美しい原色のものが思い浮かぶ様子。
■佐伯貴子 > その日って、一日中いちゃつき始める日のことか?
そううまくは行かないのが恋人ってもんだろうけどな…
(そんなことは微塵も思っていないのに、
悪戯っぽく微笑んで見せる)
ああ、これはダイヤモンドの仲間だ。
モース硬度は10、そして、案外壊れやすいダイヤと違って、ほぼ壊れない。
自然界最強の宝石なんだ。
(ダイヤモンドは鉄のハンマーで叩けば壊れてしまうほど脆い。
一方で、カーボナードは美しさこそ劣るが、
靭性、すなわち衝撃への耐性は最も強い。
…というような説明書きがある)
すみません、これに呪術防御マシマシで!
…さて、どの指につける?
(にやりと笑う。
店員は「桁が一つ上がりますがよろしいですか?」
などと聞いてくるが、余裕たっぷりに頷く)
■寄月 秋輝 > 「なるほど……そんな宝石があったなんて。
すごいものを見つけたね、貴子」
感心しながら、その説明を読んでいく。
確かに貴子の解説に違わぬものが記されていて。
「じゃあせっかくだ。薬指に」
迷いなく答えた。
値段のことは一度耳を塞ぐことにした。
気が退けてしまっては申し訳ない。
■佐伯貴子 > 私の彼氏なら、最高に頼りがいがあって欲しい。
だから、このブラックダイヤモンドをプレゼントしたい。
単純だろう?
(そういうと、携帯デバイスで支払いを済ませてしまう。
実のところ、高級トレーニング器具の幾つかを売り払ったので、
十分に余裕はあるのだった)
じゃあ。
世界最強の男に、世界最強の宝石を。
(芝居がかった演技で、寄月の左手薬指に嵌める。
指輪の素材自体はハイテクノロジーで、自動的にサイズが合う)
…さて、行こっか。
■寄月 秋輝 > 「そういう意味か……なるほどね」
指にはめられ、ぴたりとサイズが合う。
黒く輝く石に目を細め、嬉しそうに笑った。
「……待った。
まだ貴子の分の指輪を買ってない」
手を握って引き止め、目線を動かす。
左手にはめられた漆黒の宝石とは真逆の、純白の石を示した。
■佐伯貴子 > えっ…
いいよ私は。
なんか、お返しを求めてプレゼントしたみたいになるじゃないか。
(言いつつも、その白い宝石を見つめる)
アキがプレゼントしてくれるの?
(嬉しさの混ざった複雑な表情で聞く)
■寄月 秋輝 > 「お返しとかじゃなくてさ。指輪だろ?
……交換するものだろ、指輪は」
少しだけ顔を赤くして囁いた。
「うん、俺からのプレゼント。
受け取ってもらうよ」
店員に頼み、それを受け取る。
自分のものとは色も対照的、そして何のオプションも付けない辺りも対照的。
貴子の左手を取り、そのリングを薬指の先に当てて、微笑んだ。
■佐伯貴子 > …そうだね。
指輪は交換するものだね。
(こちらも少し頬を赤らめて頷く)
婚約指輪ってところかな!
(気恥ずかしさを明るく笑い飛ばし、
左手薬指に指輪を受け入れた)
…超恥ずかしいな。
(顔は真っ赤である)
■寄月 秋輝 > 「……オレも結構恥ずかしい」
真っ赤、というほどではないが、やはり顔は赤い。
店員のいる店の中、文字通り婚約指輪の交換なのだから。
周りの視線をなるべく気にしないようにしながら、その支払いも終える。
貴子の手を握り、足早に店から出る。
「……貴子、一緒に住むのはまだ先でいい。
でもやっぱり、卒業する前に結婚してほしい」
まだ赤い顔のまま、寒空の下で告げた。
■佐伯貴子 > (早足気味に店を出て、ふと、立ち止まった)
…
…
……
(俯いて暫くの沈黙の後)
…いいよ。
(小声でつぶやく。
寒空から小さな雪が降ってきた。
少し早いが、ホワイトクリスマスであった)
ご案内:「商店街」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「商店街」から寄月 秋輝さんが去りました。