2018/09/13 のログ
ご案内:「商店街」に國宏一実さんが現れました。
■國宏一実 > 「この時間だと人もいねぇし殆どしまってんなぁ。」
商店街を歩きながらふとそう呟く。
買い出しをするつもりがまさかこんな時間になってしまうとは。ゆるすまじ犯罪組織。
泥で汚れたタンクトップを手で払って少しはマシといえるよう身なりを整えれば。
「んで。なにが欲しいんだっけか居候?」
異形の姿は見えないが、周囲に人がいないのでそう話しかける。
脳内で話すことも可能だがやっぱりこちらのほうがしっくりとくる。
自分の声に反応するかのよう肩にちんまりとした赤黒いスライムが出現する。
『本ガ欲シイ。』
そう一言。もっとどんな本かいうことあるだろうが、なんて思いながら古本屋を探し、歩く。
■國宏一実 > ここが古本屋か。
木造でどこか古臭い、ザ・古本屋と言わんばかりの店。
そこかしこに本か詰まれており、数に問題はなさそうだ。
「ここでいいか居候。というかここしかもう開いてねぇ。」
『アア、問題ナイ。感謝スル。』
ピョコンとスライムが肩から飛び降り、周囲にある本を吟味し始める。
確かこいつは知識を集める異形だったか。本を買うだけで人を喰わずにいてくれるなら安いもんだ。
自分も何か面白い本はないかとそこらへんにあった本を手に取る。
「星の銀貨...ねぇ。」
確か海外で言うわらしべ長者みたいな感じだったか。
自分とは縁のない話だ、なんて思いながらページを捲る。
善行を行えばそれだけの見返りが貰える、悪行ばかりの俺は...。
『オイ、コレガ欲シイ』
異形の声を聞いて思考を中断する。
体にめり込んでいる本を見れば、それを手に取る。
■國宏一実 > 「よくわかる植物百科事典...こんなのに興味あったのかアイツ」
なんて呟けば、それをさっさと買っては店から出て行く。
早く渡してくれと言わんばかりに異形が肩ではねる。
手に持ったそれをスライムの体にめり込ませれば、異形は触手を使って嬉しそうにそれを読み始めた。
「また何か欲しくなったら言え、また連れてきてやる。」
『ウム、感謝スル。』
こちらの言葉を流すかのように百科事典を呼んでいる。
それほどまでに気に入っているのか?
大きなため息を吐けば、少し満足気な表情で帰路へとついた。
ご案内:「商店街」から國宏一実さんが去りました。