2015/06/23 のログ
ご案内:「常世公園」に石蒜さんが現れました。
石蒜 > 公園の片隅、人通りも少なく、目立たない場所に置かれたベンチ。
そこに座って、少女は待っていた。今日は会える気がする、根拠はないが、なぜだかそう思えた。

ご案内:「常世公園」に風間蒼介さんが現れました。
石蒜 > 「~~♪」鼻歌を歌いながら、足をぶらぶらと揺らす。会えたらいいな、ずっと会いたかったから。
会って、あの時のお礼をしよう。どうお礼をしようか?
首を切り落とそうか、心臓を突き刺そうか、失血死させてもいい。
どうすれば彼は絶望しながら死んでいくだろうか?
考えるだけで、笑みがこぼれてくる。

風間蒼介 > (ざり…と砂を噛む音が公園に響く
 意識すれば消せた音、しかしあえてそれを伝えながら)

お主でござったか…ずいぶん、様変わりしたでござるな
(ざわりとざわめく血の警告を振り払いながらなおも歩み寄る
 呼ぶ名を知らないのがもどかしかった、あの時と変わってしまったのが不安だった
 ただ、会いたいとの言葉に希望を残して)

石蒜 > かつて純白だった装束は今は漆黒に染まり、胸元には不吉な彼岸花の模様が描かれた、緋袴はさらに赤く、血を浴びたようだ。
「あ、来てくれたんですね。」声の主に顔を向けて、微笑みかける。
「あれから色々あったんです。でももう大丈夫、私はちゃんと自分を見つけることが出来ました。」明るく言って、ベンチから降りる。
その振る舞いには怪しいところは見当たらない。だが、どこか本能が警戒を呼び起こすだろう、これ『良くないモノ』だ、と。

風間蒼介 > その言葉、以前に聞けたならば素直に「ああ、よかった」と言えたでござるがなあ……
あいにく拙者も噂程度は集めたでござるよ
それに……今のお主の笑顔はどこか痛々しい
あの時苦しそうにしてた時と別物とは思えんでござるよ
(首を振り、ため息混じりにそう告げる
 魔性…そう表現すべき気配を彼女から感じる
 だがその胸中に浮かぶのは警戒ではなく後悔、そして敵意ではなく、迷い)

石蒜 > 「はぁ。なんだ、気づいてたんですか……。」残念だ、とでも言うようにため息。
「奇襲しようと思ってたんですが、世の中そううまくは行きませんね。」挨拶のように、攻撃の意志を告げる。笑みはまるでサメのような獰猛なものに変わった。
「ご存知かもしれませんけれど、私は石蒜と今は名乗っています。」その名は噂の落第街の人斬りや、風紀委員詰め所の襲撃犯の名前と一致することだろう。

風間蒼介 > 流石に、退魔の家系でござるからな…油断したくともこれは出来ぬ相談でござるよ
とはいえ、出来れば油断したまま腑抜けた会話でも出来れば万々歳でござったがなあ…世の中、上手くいかぬ物でござるな、これ
(肌を打つ意を受け止め、わずかに足を引く事で構えとする
 が、未だ武器は抜かない)

噂には聞いてござったが風紀がつけたコードネームの類かとばかり
彼岸花とはまた物騒な名を選んだでござるなあ……
それで…帰ってくる気は無いでござるか?
(ふっと呼気を整え体に力を込めると瞳を逸らさず、まっすぐに見据え)

ご案内:「常世公園」に畝傍・クリスタ・ステンデルさんが現れました。
石蒜 > すっと右腕を軽く振って刀を呼び出す。
「退魔の家系……なるほど通りで、あなたから嫌な臭いがするんですね。」

「ご主人様がつけてくれたんです、私はどこまでも赤く咲く死人花だって。
無理ですね、私はあなたを恨んでいますから、あの時変に私に優しくして、私の心をかき乱した。死をもって償ってもらいます!」上体を下げて、一気に走り寄る。刀の間合いに入れば、容赦無い横薙ぎの斬撃を放つだろう。

畝傍・クリスタ・ステンデル > ある人物を探して町をうろつくうち、常世公園を訪れたブロンドの少女。
右腕には普段携行している狙撃銃、左腕には図書館で借りたばかりの本『図説・常世島の神々』を抱え。
辺りを見回し、探している少女の姿に気付くと。
「シーシュアン!」
畝傍はその名を呼びながら駆け寄ろうとする――しかし。
「…………」
石蒜と、相対する忍者のような少年の姿。そして石蒜は忍者のような少年に刃を向けている!
どうやら只ならぬ雰囲気だ。畝傍はそれを感じ取ると、すぐさま跳び上がって近くの樹上に身を隠した。

風間蒼介 > これを嫌な匂いと表現するという事は…染まってござるな、魔性に
天界に咲く花として吉兆と捉える見方もあるでござるよ?
しかし…安心したでござる
優しさと捉えられて、それが心を乱すに足るならば……君はまだ、引き返せる
(人間の視覚は上下方向の動きに弱い、だがしかしだからこそ意を外すやり方は体に染み付いている
 目で追わず五感を張り巡らせ、霊刀風切り羽を抜き放ち斬撃を受け止める
 遠くから聞こえる声、そして消える気配、意識の隅にそれを留め置きながら、今は目の前に集中する)

石蒜 > 呼びかける畝傍の声、そちらには反応を見せない。それで意志を伝える、手を出すな、と。

「いいえ、もうサヤと名乗っていた、弱く愚かな私は終わりました。もはや、残りカスがあるだけ!今の私は石蒜でしかない!」斬撃が止められれば、左手の手刀による心臓めがけての素早い突き!

畝傍・クリスタ・ステンデル > 石蒜から言葉は発せられなかったが、それによって畝傍は察した。
「…………」
樹上に座す畝傍は戦いに干渉しようとはしない。
ただ、二人の様子をじっと見守っている。

風間蒼介 > 自分でどう思おうが拙者にはそうは思えんでござった!悩み苦しみながら一人で背負いきろうとしたではござらぬか!
たとえそれが恐怖から来る感情であろうと拙者を巻き込まぬようしてくれた…
それに、ならばなぜ拙者に拘る!過去を捨てたのならば拙者など路傍の石のはず、拘るという事は…捨て切れぬという事でござろう!

(ためらいのない殺意にほぞを噛む
 一瞬、迷った
 クナイを抜き放てばカウンターを打てる、素手と武器ならばこちらに目がある
 しかしその先を躊躇し…左手で受け流す
 機を外したそれは力を殺しきるに至らずしびれた痛みを残し……
 
 アレは敵だろうか、味方だろうか?彼女を呼ぶ声には敵意は感じられなかった、しかしエモノを見つけた喜びならば?
 無数の仮定という名の選択肢の中から一つの流れをつぶすべく、足を組み替え滑るように体勢を移動させる
 謎の視線を背に受けるように、何かあれば自分の体が邪魔になるように)

石蒜 > 「……っ!」確かに、自分は過去を捨てられているのは言い難い。図星だ。だが、それを答えて相手をいい気にさせるつもりはない、口をつぐむ。それが肯定の証となるのを気付かずに。

一瞬、相手の動きが遅れるのに気づき「私の心配より、自分を心配なさい!」体勢を移動する動きから流れるように刀を逆手に持ち替える。刀の切っ先に斥力をまとわせ、地面と反発させての切り上げ。その速度はさきの斬撃を遥かに超える速度で襲いかかる!

風間蒼介 > 拙者未熟者でござるからなあ、自分の心配など最優先でしてござるよ
しかしまあ、今はどちらが心配かと言えばお主でござるよ、サヤ殿
魔性に染まり、しかし捨てきれぬ心があるならばまだ取り返しが効く!
それがあの時助けを求められた拙者が決めた事でござるよ!
(助けなど求められてはいない、しかしそう決め付け言葉を叩き付ける
 持ち変える動作で生まれた一瞬の隙間に間合いを離し…
 しかしそこから跳ね上がるような変化に一瞬対応が遅れる
 姿勢を後ろに倒し跳ね上がる刃に装束の胸元をかすめ切られながら地面に倒れこみ…
 地面に手が触れた瞬間に掌に生み出した雷力を反発させバック宙を切って飛び跳ねて)

煉精化気・起風発雷
(印を切れば風雷の異能を全身に纏い、身体能力を強化、戦闘態勢に入る)

石蒜 > 「私は、石蒜だ!!」即座にジャンプして飛び込む。勢いを利用して、大上段からの一撃!止められれば、力場で刃を反発させて、腕をぐるりと逆回転させ、下段からの切り上げへとつなげる。
「私のことを何も知らないくせに!私の名前すら知らなかったくせに!!私の何がわかる!!お前に何が出来る!!」その顔に浮かぶのは憎悪、悪しきものに魅入られるまで、誰も自分を助けてくれなかったことへの、無情な世界への憎悪

風間蒼介 > 誰もがそう呼ぶならば拙者くらいは覚えておかねば本当に消えてしまうでござろう!
サヤ殿が!
(大上段の一撃は異能の力を外骨格の様に作用させ膂力を強化、受け止め
 そこをくぐるように跳ね上がる切っ先に対し袖に仕込んだクナイを素早く取り出し逆手で受ける…が妖刀に対し特殊鋼で鍛えただけのクナイでは分が悪い
 しびれたままの腕も災いし切り込まれ、弾き飛ばされ…跳ね上がった切っ先が頬をかすめ赤い物が飛び散る
 迷いがあった、どうすればいいのかという迷いが
 恐れがあった、傷つけてしまう事への恐れが
 それが動きに精彩を欠き最前手とは程遠い悪手を打ち続け防戦一方を強いられる)

だから知ろうとした!知りたかった!それは今でも変わってござらん!
知らぬまま何が出来るかなど判るはずない!何が出来るなどと言える筈もござらん!
ゆえにこう言わせてもらう…力になりたいと!
(足元に風の力場を生み出し地面から浮かせ滑らせる、その勢いを利用し刀を引き…それをフェイントに刈り取るような回し蹴りをわき腹に放つ)

石蒜 > 「減らず口をぉ!!」悔しい、私はもうとっくに諦めているのに。どうしてこの人は私に手を差し伸べるんだろう。
もう後戻り出来ないのに、あの時逃げなければ……違う、私は何を考えている。私は憎いんだ、こいつが!
その迷いが動きを鈍らせ、判断を遅らせる。フェイントを見抜けず、脇腹に回し蹴りが突き刺さる。「がはっ……!」
数mの距離を吹っ飛び、刀が吹き飛んで、近くの樹の幹に突き刺さった。
「アハ、ハハハハ」痛みが快楽に変換され、壊れた笑いを漏らしながら立ち上がる。「油断しました、アハハァ、ハハハハハ。」

ご案内:「常世公園」にアルフェッカさんが現れました。
アルフェッカ > 「なに、これ…。」

今回も、商店街で目的の万屋を探そうと出てきた時だった。
何かが打ち合う音。聞こえて来る怒声。
その方向に、思わず足を踏み入れると、そこには戦場があった。
公園で争う、忍び装束の少年に、黒い巫女装束の少女。
二人とも、真剣を持っている。
殺し合いだ。

「ここにも…争いが、あるの? ここにも…。」

ハンチング帽を被った少女は、茫然と呟く。

畝傍・クリスタ・ステンデル > なおも激しくなる二人の戦いを樹上で見守りながら、畝傍は考える。
「(……サヤ?)」
畝傍は『石蒜』となる以前――『サヤ』としての彼女を知らない。
『サヤ』だった頃の彼女がいかに苦しみ、石蒜となるに至ったかについても、畝傍には未だ詳細なことは知りえていない。
「(……ボクのしらないなまえ……シーシュアンはサヤで……でも、いまのシーシュアンは……サヤじゃ、ない?でも、このニンジャのヒトは『サヤ』をしってる……)」
考えは巡り、畝傍の頭を悩ませる。
「ううん……わかんない……」

風間蒼介 > こいつを減らしては後はもう刃鳴散らすしか後はござらんからな…
首掻っ切られるまで止める気はござらん!
(左手首から先の感覚が鈍い
 この程度の痛にで動きが鈍るようなやわな体はしていないが左右の手のスイッチを用いた戦術は縛られた)

拙者もあれから色々あったでござるよ
あの時に止めに入った風紀の邪神様とやりあったり、コーヒーショップで知ったかぶりして酷い目にあったり
なんかもう名状しがたい性癖倒錯者とエンカウントぶちかましたり
異界の剣士殿と一手やりあって友情感じたり
屋上で馬鹿やってたら目撃されて赤っぱじかいて、でも新しい趣味仲間が出来て…
ああ、楽しいなあって、笑ってそう言えるような事がいっぱい…
君が望めばまだ、こっちへ戻ってこれる!当たり前の日常に手が届くから!
(吹き飛んだ刀に向かい、電磁加速させた手裏剣を放ち……新しい闖入者に一瞬、意識が奪われる)

石蒜 > ジンジンと響く快楽が、この体に私を造り変えたご主人様を思い出させる。
「ああ、そうでした。私にはご主人様が居る。ご主人様が、私は石蒜だと刻んでくれた。こんなことで迷わないように、揺れないように。」雰囲気が変わる、激情に身を任せ、全身から怒りを振りまいていた少女は、今静かな殺気を纏い、愉悦に顔を歪ませている。

「当たり前の日常?反吐が出ます、私は、私達はただ享楽のみを目的とする真人。人の道理など、もう超えました。」手裏剣が刀に当たる直前、結んだ絆を使って手元に引き寄せる。
「楽しみましょう?斬って斬られて、血みどろになって遊ぶんです。とても楽しいですよ。」左手を半身ごと前に出し、右手の刀を弓を引くように大きく後ろへ構える。

アルフェッカ > (どうする…! どうしよう…!?)

突然の出来事に思考が混乱し、判断が下せない。
「いつものやり方」に従うなら…大声で誰かに異常を知らせ、その隙に逃げ出すのが、常道だ。

(そう…私一人に出来る事なんてたかが知れてる。「この世界」の警察機構に、任せておけばそれでいい…)

そう結論し、大声で、叫ぼうとした時。
少女の言葉が、耳に届く。

「ご主人様」。「刻んでくれた」。

その言葉に、過去のメモリーがフラッシュバックする。
まだ、こうして自分の意志で世界を見て回る前の自分のメモリー。

「――――ッ!!」

気が付けば、自身のロジックを完全に無視して、少年と少女の間に向かって一気に地面を蹴る。

風間蒼介 > やはり何者かの干渉が…異能の暴走にしては嫌な形に統制が取れすぎているでござる…
真人…という事は天人?いや天人ならば戯れに弄るとしてこうも血腥くはならんはず…
ならば仙人、もしくは道士の類……天仙ではなかろう、陰仙?
(サヤの言葉から裏に潜む何者かの存在の分析に入る
 声に出すのは彼女の反応から真偽を探るため、そして周囲に潜む人間に聞かせるため)

感情のままに叫び、憎み、迷っておいて!どこまでも人らしくありながら何を!
(呼吸を深く自分の中に埋没していく、体内に感じる力の流れを正中上に流し、廻し、腹の奥にある霊的な炉の圧を高めていき……)

……!?
(ゆえに一手遅れる、正面にのみ意識を絞りすぎた、感情に囚われた結果戦場全体を俯瞰する眼を失った間隙に少女の姿が飛び込み、認識のための数瞬、空白が生まれる)

石蒜 > 「アハハハハ、誰なんでしょうね?何者なんでしょうね?私にもよくわからないんですよ。でもそんなことはどうでもいいんです。」ご主人様についてはほとんど知らない、だから候補をいくつ挙げられてもろくに反応しなかった。刀を握り、接近する。

「そう、まだなりきれてないんですよ。だから、あなたを殺して私の中の人を、断ち切る。」駆けながら、別の存在が飛び込んできた、でも別にどうでもいい。攻撃してくれば反撃する。だから迷いもなく、駆けた。
そして、相手に生まれた僅かな隙に、「アハハハハ!!」けたたましく笑いながら、斥力も使って全力で刀を投げた。今までの攻撃の、数倍の早さで刀が回転しながら襲い掛かる!

アルフェッカ > 「――――!!」

少女が少年に向かって、刀を投げつける。
直撃すれば、命が危うい。

(ちょっと痛いだろう、けど…!)

簡易重力制御システムをフル稼働させ、強引に刀の軌道上に自分を移動させる。
直後、体を斬り裂かれる感覚。

「……っっ!!」

血の代わりに、薄く光を放つフォトンリキッドが飛び散る。
痛い。凄く痛い。ちょっとどころではない。
脇腹をざっくり斬り裂き、刀がボディに食い込む。ベースフレームまでは届いていないのが幸いだ。
緊急修復で傷口を埋める。飛び散ったフォトンリキッドは許容量だ。問題ない。

「――っ、もうやめなよ!! どうしてこんな事するの、キミ!?」

少女に向かって叫ぶ。ハンチング帽が落ち、肩口で切り揃えられた銀髪と、澄んだ紫の瞳が露わになる。

風間蒼介 > しまっ……
(銀盤の如く高速で飛来する刀に気づいたときは遅かった
 間に合わない、正確な狙いと意識の間隙を打ったその手に回避の選択肢はすでに潰されている
 ならば受けるか?霊刀風切り羽は霊刀の名を持ちながらもさほど強力な品ではない。空気抵抗の制御、非実体への干渉、そして自己再生。高位の霊刀の持つ絶対不壊の域には至っていない
 両手が健在ならば受け流す事を試みる程度は出来ただろうが、右腕一本では逸らす事すら出来そうにない
 引き伸ばされた時間の中で取った行動は、一つ。前に…
 しかし決意の瞬間、引き伸ばされた時間の中でなお早く間に飛び込む影が一つ
 声をかけようにも音では遅すぎた)

……ッチィ!
(歯を食いしばり隙間から息を漏らし自分を叱咤する
 不甲斐ない、不甲斐ない、不甲斐ない
 戦うと決めて、守ると誓って
 結果は視野狭窄から第三者の血を流すハメになった
 心臓が軋むように痛みを上げ自身を糾弾する
 足は止めず、前へと踏み出すと機巧の少女とサヤの間に踏み込み)

すまない
(一言、名も知らぬ少女に告げる)

石蒜 > 「ちっ」不快感に舌打ちをする。邪魔をされた、その上何者か知らないが傷口から流れているのは血ではない。刀から伝わってくる感触も肉を斬ったものではない。最高に不愉快だ。顔をしかめながら刀を手元に引き戻す。

「何故?斬りたいから斬ってるんですよ、彼には恨みがある、それに人を斬るのは楽しいですからね。」自明の理のように、答える。
「でも、興が削がれました。もう斬り合っても気分がノリませんね。」やれやれ、とため息。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「…………」
二人の戦いに割って入った機械の体の少女。彼女は何者だろうか?
ひとまず木から飛び降り、周囲の様子を窺いつつ。
「……シーシュアン」
戦いを阻まれた石蒜は機嫌が悪そうだ。
もしかしたら自分も悪いことをしたかな、と思いつつ、控え目に声をかけようとする。

アルフェッカ > 「――いいの、私が勝手にやった事だから。」

謝る少年に、気にする事はないと返す。
そして、少女を睨み付けた時。

(…!?)

脇腹に食い込んだままの刀が、突然消えて少女の手元に戻る。

(アポート能力…しまった!)

確保しておきたかったが、取られてしまったものは仕方が無い。刀が食い込んでいた箇所を塞ぎ、改めて少女を睨む。

「人を斬るのが楽しい? 自分が斬られるかもしれないのに? この子に恨みがある? …私には、ただの子供のワガママみたいに聞こえたけど。」

風間蒼介 > (背中に庇う少女は無事だろうか?血液とは別種の液体が飛び散ったが体内からあふれた以上はなんらかの生理機能に根ざしたものだろう
 声からすれば致命には至っていないはず
 優先順位をつけなければいけない
 新たに増えた少女も含めこの場に4人
 どう対応し、どう動くかで場が動くのか考えながら手を切る必要がある)

約定破りの件に関しては申し訳ござらぬ…ならばこの首…預けよう、サヤ殿に
切りたくば拙者を狙うといい、血に飢えるならば拙者で満たすといい
無論ただでやられるわけにはいかんでござるが
享楽におぼれるならば拘りの一つもあった方がよいでござろう?
手当たり次第よりもよほど…面白いと思うでござるがね
(彼女の論理に踏み込む、彼女の価値観に沿う
 短い言葉しか交わしていない今、それが彼女に響くかどうかは分の悪い賭けでしかない
 誰かに刃を向けるときに奥底で殺したくないという気持ちがあれば、理性に対し自分を殺すまではと筋道が立てられればと)

ああ、いや誤解せんでほしいでござるよ
拙者らただの、友達でござるから
あいや、未満でござるかね現状?
(自分らのせいで傷つきながらも、自分達のために正しい怒りを持ってくれる少女に笑いを含め、伝え)

石蒜 > 「畝傍」殺し合いの最中だと言うのを忘れたように、嬉しそうに笑いかける。
「さっきは無視してごめんなさい。でもよく我慢してくれましたね。」言葉に出さなくても伝わったのが、同類だというのを再確認出来たようで嬉しかった。>畝傍

「ええ、楽しいですよ。斬るのも斬られるのも、最高に気持ちがいい。病み付きなんですよ。恨みだって、まぁ八つ当たりのようなものです。誰にも理解されなくても構わない、私が斬りたいから斬るんです。」諦観にも近い表情。自分のやりたいことをやる、それで他人がどうなろうと、どう思おうと知ったことではない。>アルフェッカ

「ああ、つまりこう言いたいんですか?自分以外に手を出すなと。
嫌です、私はやりたいようにやります、何にも縛られず。
ご主人様もそのほうが喜ばれますからね。だから、今日はもう帰るつもりですが、辻切りはやめませんよ。楽しいですからね。」つまらなそうに、事実を再確認するように言う。彼女は狂っていた。>風間

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「うん……シーシュアンが、そうしてほしいなら、ボクは」
石蒜に近づき、やや意味深な言葉とともに微笑む。その後、帰るつもりだという言葉を聞いて若干焦り。
「あ……まって。帰るなら、これ……もっていって。かりてきたの。あの神さまのこと……書いてある」
目的だった本――『図説・常世島の神々』を石蒜へ差し出す。
これこそが畝傍がここに来た目的であった。

アルフェッカ > 「トモダチ、か…。向こうは、そう思ってくれてはいないようだけど。」

自身の前に出る少年には辛い事だろうけど、少女の方ははどうもそう思ってはくれてないようだ。

「キミ一人が、スケープゴートになる事はないんだよ。あの子、どうもそれで解決する気はないみたいだし。」

そして、少女の方。
斬るのも斬られるのも、楽しいと平然と言ってのける。斬りたいから斬るのだとも。
だのに、言葉ではそう語りながらも、表情はまったく楽しそうに見えない。
そして、少年に放った言葉で、気になる単語を拾う。
「何にも縛られず」。そして、さっきも言っていた「ご主人様」

「…自分のやりたい事だけやる、って言ってるワリに、随分と義理立てしてるみたいだね。その『ゴシュジンサマ』にさ。」

ヒートアップしていた頭が、冷静な回転を取り戻す。痛みに乱れていた感覚が、治まって来る。
アルフェッカの瞳に、もはや激情は無い。
あるのは、哀れなモノを…可哀想な誰かを、見る光だけ。

「誰かさんから与えられたモノに従うのは、そんなに楽しい?

――可哀想な子。」

風間蒼介 > ……では、次は止めるでござるよ
迷わぬよう、覚悟を決めて
サヤ殿
(口振りからして彼女たちは親しい仲なのだろう
 だろうがこの血腥い状況に動じず、それどころか他愛のない世間話にしか興味は無いとでも言うような態度を見せられれば冷えた鉄のような狂気を感じる
 ならば追うのは得策ではない、2対1という状況になれば説得など不可能、殺す気でいたとしても勝機は薄い
 それどころか負傷した少女がこの場に居る今、戦闘続行の選択肢は信条にもとる)

まあこういうのは気持ち大事でござるよ
拙者があきらめたらたぶん、居なくなってしまうでござるからなあ、「サヤ」殿が
気を引こうと頑張ってる男の子ムーブとでも思って貰えれば
(ヘラッとした笑いを浮かべながら、左手に微弱な電流を流し、ぐっぱと指を動かし続ける
 その甲斐もあって握力は七割がた戻ってきた
 そうしながら彼女の弁に耳を傾ける、なるほど感情移入しすぎずその場で見ればそう言えるのかと
 相手方の反応を伺い、その全てを次に備えて情報として蓄えていく)

石蒜 > 「まぁ、ありがとう畝傍。でもごめんね、言い忘れてたけど……私ひらがなしか読めなくて……。」少し恥ずかしそうに、小声で伝える。「だから、一緒に来て教えてくれる?」と手を握ろうとする。>畝傍

「ああ、痛いところを突かれましたね。そう、私はご主人様に喜んでもらいたいんですよ、それが行動原理なんですが。誰にも縛られないのと矛盾するんです。」クスクスと笑う。やはり誰から見てもそこは気になるらしい。
「禅問答のようで、悩みの種なんです。上手いこと両方を満たす考え方を見つけたいものですね。」哀れみには、特に反応しない。どうせ私とご主人様について理解出来る人間など居ない、人間以外にも居ないだろう、とあきらめているからだ。>アルフェッカ

「ふぅ……。あなたもしつこい方ですね風間さん。私は石蒜です。」呆れたような、ため息をつく
「まぁ止めようとして斬り合いになるのなら歓迎です、次は邪魔者抜きでやりましょう。」>風間

それでは、とにこやかに手を振り。ゆっくりと立ち去ろうとする。

畝傍・クリスタ・ステンデル > 「うん。いいよ。シーシュアンがそういうなら」
右腕には狙撃銃を抱いたまま、石蒜に片手を握られ。
「じゃーねー」
名も知らぬ忍者風の少年と機械の少女のほうを向き、別れを告げつつ。
畝傍は石蒜と共にその場から去っていこうとした。

ご案内:「常世公園」から畝傍・クリスタ・ステンデルさんが去りました。
アルフェッカ > 笑いながら腕の調子を見る少年の姿に、小さく苦笑する。
同時に、その言葉に人間の意志の強さを見た。

「そっか…うん、だったら、頑張れ男の子。」

(諍いばかり起こす人間も目にするけど、そんな中にも、こんな強い意志を持った人がいる。何度も見てきた事だけど…やっぱり、人間ってすごいよね。)

そんな、まるで暗中に輝く星を見るかのような目で少年を見てから、今度は狙撃銃を抱いた少女の手を握る着物の少女を、憐みの目で見る。

「――本当に、そうなのかな? キミの言う「行動原理」は、私には誰かに構って貰いたい子供の駄々や悪戯に見えるな。悪い人に引っかかっちゃったんだね。本当に可哀想な子。…遊び飽きた玩具を、残酷に使い捨てる人じゃないといいね、『ゴシュジンサマ』。」

狙撃銃を持った少女は…出来れば呼び止めたいが、恐らく無理だろう。随分と着物の少女に入れ込んでいるようだ。

「そこの銃を持ってるキミも、気をつけたほうがいいよ。」

かろうじてその言葉だけをかけ、去っていく着物の少女に別れの挨拶をかける。

「さようなら、『サヤ』ちゃん。…なるべく早いとこ、夢から覚めてね。」

一縷の希望を託し、敢えて少年が使っていた呼び名で少女を呼んだ。

風間蒼介 > まだ拙者、あだ名で呼ぶほど親しくしてござらんゆえな?
まあ……しつこく食い下がっていくつもりでござるよ
次までには…退屈させぬよう鍛錬しておくでござるよ、サヤ殿
(呆れられようともしつこくその名を呼び、立ち去る二人から視線を外さぬよう神経を張り詰めたまま、ただ見送る
 かける言葉は今は無い、闘争の緊張が途切れた今、何を伝えてもきっと彼女には伝わらない
 刃の噛み合う火花の血華の下でのみ成り立つ意思の交換のため、自分はもっと強くなる必要があるだろう
 楔のように打ち込まれていく少女の言葉を耳にしながら、何も言わず)

石蒜 > 「畝傍、さき行ってて」と足を止めて振り返る。どうやらあいつは勘違いしているらしい。

「ご主人様は私を欺き、翻弄しあざ笑うんです。私はそれに引っかかって無様に動揺する。それをご主人様は楽しまれる。それでいいんです、私はご主人様の玩具の1つですから。」狂信の陶酔に陥った顔で、主人の『素晴らしさ』を語る。
「使い捨ても結構、玩具は飽きたら捨てるものですからね、私はご主人様の無聊を僅かな間でも慰められればそれでいいのです。理解してもらおうとは思いませんが、一応伝えておきますね。」>アルフェッカ

「ふん、好きにどうぞ。」と興味を失ったように言って>風間

小走りで今度こそ立ち去っていった。

ご案内:「常世公園」から石蒜さんが去りました。
風間蒼介 > (姿が消えれば、ほうっと息を吐いて戦闘体勢を解除して肩の力を抜いて…)

っと!大丈夫でござるか!?なんか腹にぐさっと行ってたでござるが!?
声音からして致命傷避けたと思って後回しにしてござったが!
(そうすれば感覚は日常のものへと戻り、自分を庇い傷を負った少女に勢いよく振り返る)

アルフェッカ > 狂信者のような表情で、黒い着物の少女が「ご主人様」について熱弁する。まるで、それが当然と言わんばかりに、捨てられる事も厭わぬ様子で。
去っていく少女の後ろ姿を眺めながら。

「本当に可哀想で…そして馬鹿な子。人間は、自分の意志で考える事が出来る筈なのに……。
自分から、『道具』に墜ちるなんて。私には、やっぱりわかんないや。
悪い人に、だまくらかされただけならいいんだけど、な。」

ぽつ、と痛ましげに呟く。

少女たちが去って行った後、先程の張りつめた雰囲気はどこへやら、少年は大慌てでこちらを心配する。
その様子につい苦笑する。

「あ、これくらいなら全然だいじょうぶ――」

そこまで言って、ふらりと体勢が崩れた。

風間蒼介 > 強がるならもうちょい耐えれる状況で言うでござるよ!?
(崩れた瞬間に駆け寄って体を支える
 先ほどの傷の様子から見て生身でないというのは判っていたおかげで見た目より重い程度ではよろける事もなく抱きとめ
 傷口を見ればすでにふさがっている、つまり応急処置は必要ないのだが
 それは専門的な治療をしなければ現状を改善できないという事につながる
 生身であれば符術で多少の手当ては出来るのだが)

えーっと、ぶっちゃけどうすればいいでござるかね…
回復系の術とか効くでござるか?

アルフェッカ > Beep。
システムから、警告が届く。

『フォトンリキッド及びマテリアルの消費量が注意域に入りました。流出及び過剰運用に注意して下さい。』

(あっちゃ~…。)

流石に色々無理があったみたいだ。状況が安全と思われる事もあって、消費軽減モードに入ったらしい。
咄嗟に少年が受け止めてくれたので助かったが…。

(…やっぱり、人間じゃないってばれちゃったな。)

簡易重力制御システムの稼働が間に合わず、79kgの重量を支えているにも関わらず、少年はよろける事もなくアルフェッカを受け止める。
普通なら、重量に驚くなり何なりしてもおかしくないのに。

「う~ん…あ。」

回復術をかけるか、と尋ねる少年にどう答えるか困っていた所、ある物が飛び込んでくる。

「あの、あそこの自動販売機…あそこまで連れてってもらえるかな?」

風間蒼介 > 自販機…え?自販機ってあのジュースとか買える…あの?
(特殊なコインを入れたら展開してサポートメカになる系なんだろうか?と疑問を浮かべながら
 とりあえず質問は後回し、言うとおりにしようと…歩き出そうとして足が止まる
 目算だがほとんど同じ程度の身長の彼女をこのままの姿勢で移動すれば足を引きずってしまう)

御免
(一言謝り、横抱きに抱え上げると自販機に向かう)

アルフェッカ > 「おおう、力持ち。」

横抱きに抱えられつつ、今更ながら簡易重力制御システムを起動する。これで、体感重量は軽減される筈だ。
そのまま自動販売機まで連れて行って貰うと――。

「ありがとうね。後、誰か来ないかちょっと見張っててくれるかな。」

そう頼み、自動販売機…の隣にある、空き缶の捨てられたゴミ箱の蓋を開く。