2015/07/23 のログ
ご案内:「常世公園」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > (補習を終えて夕方の公園で一休み。
そんな感じで七生はベンチに腰掛けていた。
すっかり日も傾ききって西日が非常にキツい。朝の涼しさ何処行った。
天気予報は曇り時々雨とか言っていたはずなのに。)
「──まあ、そんな文句誰に言っても何も解決しねーよなー。」
■東雲七生 > (それでも時折通り抜ける風は涼しげで心地良く、直射日光を浴びなければ充分過ごしやすいと言えた。
目だった雲も見当たらないから、今後数時間以内に雨が降る心配も無さそうだ。
とは言っても、天候に至るまで何が起きても不思議じゃないのがこの島だが。)
「今日はこれからどうすっかな。
帰って、着替えて、軽く何か食って、いつも通りにランニング……か。
それとも適当な本屋に行って漫画でも立ち読みしよっかなあ。」
(公園のベンチは今朝雨が降った事なんて全く感じさせないくらい乾いている。
むしろ夏の日差しを蓄えて熱いくらいだ。
七生は欠伸を一つして、ベンチに横たわった。)
■東雲七生 > 「そういや……」
(ここ最近ラーメン食ってないなあ、などと独りごちる。
クラスメイトから美味しい店の情報などは聞くが、
どこも補習上がりにそのまま向うには距離があり過ぎて、
ついつい店まで行く前に学生通りの安上がりなファミレスなどに入ってしまうのだった。
──こと食事に関しては質より量、を掲げる自称成長期であるからして。)
「今度の休みの日にでも、散歩がてら行ってみよっかなー。」
■東雲七生 > (しかし今はだらしなくベンチの上で寝そべっている。
あくまで食べ歩きは後日、後日だ。
──何も予定が入らなければ、だが。)
「あー、それに服屋……はトトと行くからその時で良いか。
となるとまた異邦人街の方の家具屋でも覗いてみっかなあー……」
(洒落た棚が欲しい、と呟いて額に腕を乗せる。
大きく深呼吸をしたら、一気に補習明けの疲れが来た。)
■東雲七生 > (ぼーっとしているうちに意識を手放しかけて居たが、ふと腹に重みを感じて我に返る。
見れば、一匹の猫が我が物顔で座り込んでいた。)
「──えーと……。
なあ、このベンチってもしかしてお前の特等席だったりする?」
(声を掛けてみたが、猫は一瞥をくれるだけで何も答えない。
鳴きすらしない。)
■東雲七生 > (あまりにも無遠慮かつ不愛想な猫に戸惑いつつ。
まあ、一匹ならと気にも留めず再び考え事を始める。
明日のこと、夏休みの予定、月頭にあった拉致未遂事件のこと、学校前で交戦した魔物のこと──
意外と考える事は多岐にわたる。
一つ一つに関連性は無く、ただ思い浮かぶものを片っ端から考えていた。
……何だか重さが増している。)
「……ん?」
(見れば、腹の上でくつろぐ猫が3匹に増えていた。)
■東雲七生 > 「いやいやいや、待て待て待て待て。
いつの間に増えたんだお前ら!?しかも一匹ならまだしも、二匹!」
(さてはこの猫たち研究所から逃げ出したバイオ異能キャットか。
そんな愚にもつかない様な事を考えたがどう見ても普通の猫ですありがとうございます。
しかも最初の一匹なんてぷすぷすと鼻を鳴らしながら寝入っている様だ。)
「これじゃ動くに動けねえじゃん……!」
■東雲七生 > (そうこうしているうちに七生のもとへ更なる刺客が現れる。
白と黒のブチ模様、首輪が付いてるという事は飼い猫だろうか。
計4匹もの猫を胴の上に載せ、いよいよもって如何ともしがたい状況となる。
今、二匹目が寝入った。)
「……くっ、魔術さえ使えればこんな猫たちも穏便にお引き取り願えるんだろうな……!」
(少なくとも、そんな局地的に便利な魔術を使う知り合いは、居ない。)
■東雲七生 > (──小さな獣たちの猛攻は留まるところを知らないらしい。
一人の少年の体の上でひしめき合いながら次々と眠りに落ちていく最中、ついに七生の顔の上に飛び降りた猛者まで現れた。
突如視界を毛玉に覆われ、まともに悲鳴すら上げられなくなる。)
「……!? ───っ!?」
■東雲七生 > (人によってはご褒美なのだろうが、七生は特別動物好きというわけではない。
しかし安眠を妨害するのも何か悪い気がする、と邪険に扱えないのもまた事実。
気が付けば計5匹の猫を全身に載せ、ベンチの上で姦ッ然に身動きが取れなくなっていた。
初めのうちこそ唯一自由な腕が、助けを求める様に宙を掻いていたが、
そのうち次第に元気も無くなっていき、
──ゆっくりと、力なく垂れた。
この日、東雲七生は猫に完敗を喫したのである。)
ご案内:「常世公園」から東雲七生さんが去りました。