2015/08/16 のログ
ご案内:「常世公園」に四十万 静歌さんが現れました。
■四十万 静歌 > ――撃たれた場所へと歩いていく。
もう其処には何もない。
少なくとも――
私にとっては、だ。
いつも通りの日常、
いつも通りの公園。
――先日撃たれたというのに、
ここにまた足を運ぶことに、
危険だといわれるだろうか。
それでも、もう一度、
その記憶が色あせぬうちに見ておきたかった。
続くはずの日常が終わり、
先日終わった非日常。
その始まりの場所を。
■四十万 静歌 > 「――」
大きく息をすって、
吐いて。
深呼吸を。
「――」
そして、近くのベンチに腰掛ける。
手に提げた紙袋から、
一つ缶コーヒーを取り出して飲みながら――
「――」
一人、静かに誰を待つでもなく、
ゆるりと時を磨耗していく。
■四十万 静歌 > コトリ、と飲み終えた缶コーヒーを横において、
ゆったりと空を見上げる。
――ああ、それにしても、
今日はいい夜だ、
なんて。
ちょっぴりしんみりしながら、
歌を歌う。
「――♪」
魔物と化した恋人を射殺す――
そんな悲しい歌を。
■四十万 静歌 > やがて――歌は終わりへと向かい、
歌い終わった所で一礼を。
そういえば、
こうして歌をした時とか手品をした後に、
まるで舞台の上にたっているかのように一礼する動作が、
癖になってるなぁ、
なんて、思ったところで、
思わずクスリと一人笑う。
■四十万 静歌 > 空になった缶を手に持ち、
逆さにふってもでない事を確認すると、
ぽんぽんと缶を宙にほうる。
「――静かないい夜ですね。」
なんて呟きながら公園の散策を始めるだろう。
ちなみに缶はほうってはキャッチを続けている
ご案内:「常世公園」に上那賀 千絵さんが現れました。
■上那賀 千絵 > 静寂に包まれる夜の公園、
人の気配も無い為一人、
一本の木を背にして座り余る時間を過ごしていた。
「・・・」
言葉は無く虫達の鳴く音に心を鎮めながら目をとじていると、
何処からともなく耳にとまった歌声、
眼をゆるりと開きその声のする方へと視線を向けゆっくり立ち上がる。
ゆっくりと其方の方へと足を進めればやがて歌が止まり、
視界に入ったのは一人の女性の姿・・・
「今の歌声は君か・・・?」
淡い水色の双眸で彼女の姿を捉え、
感情の見えない無機質な表情を其方に向け問いを送った。
■四十万 静歌 > 「――ふぁっ!」
思わずとりおとしそうになる缶を
お手玉してなんとかキャッチ。
不意に声をかけられてちょっと驚いてしまった。
照れくさそうに頬をかいて、
「あ、は、はい、歌っていたのは私です。
お、お騒がせしてしまったのならすみません。」
と、頭を下げるだろう。
■上那賀 千絵 > 彼女の驚く素振りが目に留まる、
驚かせるつもりは無かったのだが自分の配慮不足なのだろうと察しは付く、
・・・自分にはそういった感情という物が旨く捉えられないから。
「・・・済まない、驚かせる気は無かった。」
照れくさそうにする彼女を一度見て、
静かに眼を閉じて小さく頭を下げる。
再び淡い水色の双眸を彼女の方へとむけて。
「否、良いんだ。なんとなく・・・。」
何でこの歌声にさそわれるようにきてしまったのだろう?
自分でも分からないこの行動に脳内で自問自答、
結局答えは出ないまま眼をゆっくり閉じて。
「気になった、それだけだ。」
きっとこうなのだろうと自分の中で分かる精一杯の感情を眼を開き伝えてみた。
表情は依然として色味は無い。
■四十万 静歌 > 「あ、いえ、すみません。」
あはは、と苦笑はしながら頭をかいて、
「驚きやすいもので、びっくりしてしまって……
あ、謝らないで下さい!」
ほんと、大丈夫ですからと、手と首をふって、
アピールし、
「気になっただけなら良かったです、
ええっと、その。」
気を取り直して、人さし指を口元にあてて――
「歌、好きなんですか?」
そういって微笑んで上目遣いに眼を覗き込もうとするだろう
■上那賀 千絵 > 「驚き易い、尚更すまな・・・」
言葉の途中で止める、
誤らないで下さいという彼女の言葉を行き成り破る所だったと・・・
「・・・分かった。」
腕を組み姿勢を少し崩してこくりと小さく頷く。
彼女の身振り手振りを使った仕草と此方の無機質な態度、
相反する二人がいるようで・・・
「・・・?」
相手の此方を見る瞳と次に続きそうな言葉、
微かに首をかしげて疑問を抱いた其の次之事。
柔らかい微笑みを見せて此方に問いかけ下から覗く彼女を少し見下ろす形で見つめ返す。
「好き・・・なのか分からないが、君の歌声は・・・なんと言うか、心地がよかった。」
自分でも分からない感情の為か、
はっきりとしない曖昧な答え、
然し確実に嫌悪感は無いことが分かった。
■四十万 静歌 > 「ふふ。いえ、
まぁ、驚いたことに謝らないといけないので、
実の所謝るのはこちらの方なのですよ。」
とふんわり笑って、
あまり感情を表さない彼女、
けれど、感情はないわけではなく、
分からないのかと、
なんとはなしに自分の中で納得し、
一つ頷いて――
「きっと、それが好きだっていう事だと思いますよ。」
と微笑んで心地がよかったという千絵へと、
答えるだろう。
「また聞きたい、
もっと聞きたい――
そんな気持ちがあったなら、
尚更確実だと想います。」
なんて少し首を右に傾けて人さし指を右頬にあてていう。
■上那賀 千絵 > 「成程・・・然し次からは配慮する。お互い様という物の様だからな」
淡い水色な双眸を彼女へ向け真っ直ぐ見つめる視線・・・
まるで氷の棘を指すかのような視線で彼女を怖がらせてしまうのではないかと若干の感情の恐れを抱いた・・・。
笑顔を向ける彼女の表情を消すわけにはいかないと少しだけ視線を逸らして見せた。
「・・・好き、か・・・」
ずき、っと心の奥底が痛む・・・。
最もうしなわれた感情で体がなれていないと訴えかける様。
感情と表情が豊かな彼女がうらやましく思える。
きっと・・・。
「君は、私よりも何倍も、人間味があふれているのだな・・・」
血に染まった手、悲痛に染まった心、
対照的な自分と彼女、
なんだかみていて飽きない、
心安らぐ物を感じる・・・
「君の歌声は、もう一度聞きたいと、
恐らく私の心はそう訴えている・・・。
・・・また、聞かせてくれるか?
・・・あ・・・、」
彼女の名前を言葉の最後に入れようとしたが、
まだ聞いてなかったことを思い出す。
「・・・名前、私はかみなかちえ・・・、よろしく。」
ぶっきらぼうで無愛想な声と表情で自己紹介をした。
■四十万 静歌 > 「私もできるだけ驚かないよう気をつけます。」
あはは、と照れくさそうに笑って、目を逸らすと、
首を傾げるだろう。
そして、
「――人間味に溢れているかは、
分かりませんけど。」
うん、と一つ頷いて。
「歌を好きだと思えるのもまた、
人間味に溢れています。」
ね?とでもいうかのようににっこり笑う。
「――かみなかちえ、千絵さん、ですね。
私は二年の四十万 静歌(しじま しずか)と申します」
そして、自己紹介には自己紹介をかえした所で、
あ、と気づく。
「普段は黒マントにセーラー服をきているので、
どうぞ良しなにお願いします。」
そして、折角ですし、他に一曲歌いましょうか?と首をかしげるだろう。
■上那賀 千絵 > 「優しいのだな、君は・・・」
笑顔が絶えず、表現豊かな彼女の仕草と行動、
此方の事までも気が回る。
何とも暖かみのある彼女との会話は居心地がよかった。
「そういう、物なのだな・・・、確かに私もある意味人間味に溢れてる。」
否定はしない、確かに感情を持たないという人間性を持っているから。
同意するようにコクリと頭を小さく下げて納得の意を見せた。
「四十万 静歌・・・、分かった。静歌だな」
呼び捨てなのは人の名を呼ぶことに対しての慣れが無いからだろう。
再びコクリと頷き理解したことを相手に言葉なくして告げる。
「黒マントにセーラー服、分かった。見かけたら声をかけるよ。
・・・そうだな、歌ってほしい。
なんだか静歌の歌は、心が鎮まるんだ・・・。」
そう言うと固かった表情が少しだけ緩んでいるようにもみえる・・・。
誰も気が付かない自分の中の変化、
自分でも気が付いていなかった。
■四十万 静歌 > 「そういってもらえると嬉しいですね。
まぁ、優しいって胸はっていえるほどではないですけど。」
なんて、ウィンクしつつ、
「お互い人間味に溢れていて万々歳ですね。」
なんて、笑うだろう。
なんとなく、何か意味がある事なのかもしれないなんて、
おもいながら。
「心温まるなんていわれたら、
気合を入れて歌わないといけないですね。
素人の歌ですが――」
リクエストはありますか?
なんて聞きながら、歌を歌う。
とりあえずは、
先ほど歌った歌と対になる曲。
恋人に射殺された魔物と化した者の歌を。
静かに、流麗に――
■上那賀 千絵 > 「そうだな、自分で優しいという物は信用ならないからな。
自信が無いくらいがちょうど良い。」
彼女の言葉を肯定する言葉を告げる。
表情は至って変わらないが言葉数が増えたことが自分でも少し感じ取れた。
「人はそれぞれ違いがあるからな、万々歳、まぁ、其のとおりだろう」
こくりと頷き同意を示した。
これ以上はとりあえず深くは話さずに言葉を飲み込んで・・・。
「・・・」
始まった歌に耳を澄ます、
眼を閉じてそっと地に座る。
切なさと悲しみが篭るその歌声、
感情が流れ込んでくるようで苦しい、
明らかに自分の受け持てる感情をこえている。
然し、何故だろうか・・・。
聞けば聞くほど彼女に取り込まれていくようで・・・。
「・・・、やっぱり、君の・・・、静歌の歌声は心地いい・・・、
リクエストか・・・、そうだな。」
口元に右手を沿えて考える。
暫く沈黙して思い浮かべれば・・・
「孤独に生きる、生涯を綴った歌・・・。」
難しいかもしれない、
提案した理由は伏せておき、
無理かもしれないが言葉にして彼女の
眼を見つめた。
■四十万 静歌 > 「ふふ、なんていうか、
千絵さんも優しい人ですよね。」
なんてふんわり笑う。
言葉数も少なく、
感情の動きは少ないけれど、
こうして一緒に会話して楽しめるなら、
きっと、間違いなく優しい人なのだと思ったから。
だから、一生懸命歌う。
つたない技量だけど。
そして、歌い終わって一礼。
「なんていうか、照れちゃいますね。」
なんて、真っ赤になって、心地いいとの言葉に微笑んで、
リクエストを聞いて――
「う、ん。」
真剣な眼差しにゆっくり考えて、
「少し期待していたのとは違うかもしれませんが――」
息を吸い込み、歌う。
愛に全てをと題されたその歌は、
歌い上げる。
毎日を必死で生きる自分に愛する人を見つけてくれと、
切実に叫ぶその歌を。
信じられる人など誰もいないと、
孤独であるが故に、
孤独から解放して欲しいと叫ぶ、その歌を――