2015/10/12 のログ
枢木 柩 > 「ん、これな。よろしく。」

とりあえず撫でる手を離し、スカートのポケットから
少し古いスマホを取り出す。なれた手つきで操作をすれば
画面にQRコードを表示させ、エルピスに提示する。

「…そういや、どこに住んでるんだ?」

何の気なしに話題を振ってみる

エルピス > 「ん、うんっ!」

 QRコードをフリーアプリで読み取り、読み取った連絡先データに自分の連絡先情報を送付。
 エルピス、で設定されているみたいです。

「えっと……男子寮。
 ほら、ボクはもともと男の子で、心も男の子だから、女子寮だとちょっとまずいかな、ってね。」

 苦笑しながらはにかみつつ、何気ない調子で答えてみせる。
 聞き間違いでもなく、確かに男子寮と言っている。

枢木 柩 > 「登録…え、はぁ?!」

男子寮。聞き間違いではないようだ。

「男子寮…だ、大丈夫か?その、いろいろと。」

ぐる目である。

エルピス > 「一回だけ友達に冗談でおどかされちゃったけど……うん、大丈夫だよ?」

 どうしたの? と言わんばかりに不思議そうな小首かしげ。
 本人は全然木にしていない、と言った素振りで柩木を見つめている。

 曰く、ボクが女子寮に居る方が不安に思う人も多いと思うし、だとか。

 ぐるぐるした目を、じーっとみつめている。

枢木 柩 > 「だ、だいじょぶか、ならいいんだ…。」

はぁ、とため息。

「あのな、元々男だったら、男子寮に一人だけ
可愛い女の子が住んでて、めちゃくちゃ無防備だったら
どう思う?」

こんな感じだぞ?と徐ろに立ち上がり、

そのまま抱きしめて密着し、上目遣いをしてみるだろうか。

――長身の、可愛い系ではない彼女がやって効果があるかは怪しいが。

エルピス > 「え、ええと……」

 抱きしめられると、驚く。
 かわいい系でなく長身でなく、上目遣いをしてみせる
 柩木を、ぼうっと眺める――

(可愛いけど、綺麗……)

 ……男性らしい雄々しさはあまり持ち合わせていないのだろう。
 可愛いなとは思うものの、どう思う?と問われると――

「慣れなかったら大変かな、と思うけれど……」

 男子寮を治安の良いものと捉えている上で、元来の人の良さもあるのだろう。
 更には自分の経験と重ねている故に、危険の二文字を浮かべる事は無かった。

「……あ、あの、柩木お姉ちゃん、胸当たってる……」

 ……感想を終えればはたと気付く。
 強い恥じらいと慌てを見せ、そのまま固まってしまうだろう。

枢木 柩 > 「…。なるほどなぁ…。」

そのままジトッと見つめて

「まぁ、ちょっとは気をつけておこ」

言いかけて

「うお、ごめん…。」

ぱっと離れる。慌てたように数度尻尾を揺らし、少し赤い顔で後ずさる。

エルピス > 「う、ううん。ボクは良いけど……」

 少々の気まずさを感じつつ、ちらちらと周囲に視線を逸らす。
 誰かに見られてたらなんて説明しよう、なんて一抹の何かも浮かべつつ。

「ん、うん。でも気をつけるね。
 寮だから変なことする人はいないと思うけれど、心配してくれているのは事実だし……」

エルピス > 「……あっ、ボクはそろそろ行かなきゃ。
 えへへ、またね、柩木お姉ちゃん!」

 とても楽しそうにぱーと微笑んでみせてから、くるりと栗鼠のように身体を翻す。
 そのまま、軽く走って立ち去っていった。

ご案内:「常世公園」からエルピスさんが去りました。