2016/06/22 のログ
ご案内:「常世公園」に相楽 満さんが現れました。
相楽 満 > 「……んん~……」

ベンチに座った満が、唸りながら首をひねる。

「……んんん~~~……」

首を戻して、耳をぴくぴく動かす。


何も聞こえない。


雑音や風の音、近くを通る学生の声などは当然届いている。
満が聞こうとしているのは、もっと別の音なのだが。

「……んむむむ……」

やはり聞こえない。
しばらく唸り続けている。

相楽 満 > 結局のところ幻聴なのかな、とも考えるが、そうとも言い難い。
何せ聞こえた『音』は、全て真実だった。
真実であり、事実であり、察知であった。
ある時は知るはずの無いことを知ることが出来、
ある時は遠く離れたところに居る芙蓉の危機を発見し、
ある時はこれから起こりそうな危険を自分に知らしめた。
その『音』は間違いなく聞こえたものだった。

「……聞こえないんだよなぁ……」

今はさっぱり聞こえない。
何もないという意味だろうか、それとも聞こえないだけなのだろうか。
悪いことが起きていて、それが察知できなかったとしたら困ったものだ。

つまるところ、その音をいつでも聞けるようになりたいのだ。

相楽 満 > しばらくうんうん唸っていたが、やはり何も聞こえなかった。
偶発的なものなのだろうか。
そうしておくには惜しい力のような気もするが。

「静かなところに来たら聞こえるかなーって思ったけど……
 やっぱダメかぁ」

大きなため息をついてベンチから立ち上がる。

「次は聞こえるようになるといいな」

そんな未来への希望を呟きながら、伸びをする。
むん、と一つ力を入れ直し、公園を去った。

ご案内:「常世公園」から相楽 満さんが去りました。