2016/08/31 のログ
ご案内:「常世公園」に蒼穹さんが現れました。
蒼穹 > 8月31日
だいたい深夜の23時くらい。

この日、夏休みが、終わる。その一日前、もっといえば一時間前である。

「結局何もしなかったなぁ…。」

夏と言っても、とりわけ何もしなかった破壊神。
真夜中の薄暗い寂れた公園の灯火で、携帯端末を弄りながら、
夏が終わるのを待ってる。
素行の悪い深夜の散歩はいつものこと。
なんかあったかなーって、振り返ったが、そう言えば特に何もしなかった。
スイカ割りでもすればよかったかな。

ご案内:「常世公園」に迦具楽さんが現れました。
迦具楽 >  
「……あ、いたいた!
 やっと見つけた!」

 左手にビニール袋と右手にバケツを提げて、真夜中の公園の空に現れる。
 その足にスキー靴のような魔道具を履いて、赤い魔力光を発しながらすいすいと空を飛んでいた。
 上空から目的の相手を見つければ、非常に不満そうな顔を浮かべつつ、二本の赤い線を軌跡のように残しながら近づいていく。

「ちょっと蒼穹!
 なんでこんなところに居るのよ。
 おかげで夕方からずっと探し回るハメになっちゃったじゃない!」

 不満顔のまま、目の前に滑るように降りると、慣れた動作で地面に着地する。
 そして左手の袋を突き出した。

「さ、やるわよ!」

 突き出された袋の中には、びっしりと詰められた花火。
 どうやら花火をしたいがために、蒼穹を探し回っていたらしい。
 

蒼穹 > 「んぇ?」

ふと上空からの声に気付いて見上げる。
空から女の子が!
しかもなんかあかーく光ってる。……あれは……。

「…カグラじゃん。」

よく見覚えがある黒い髪の少女。なんで飛んでるんだろうか。
確か、彼女に飛ぶ力は……どうだったか、確かやたら高いビルにジャンプしてた気もするし。
そもそもあんな色々できる生き物(?)だから、飛べてもおかしくないのかも?

「あー、ごめんごめん。どこいこうっかな~って悩んでたらさ、
結局ここでぼやーっと、しててね。
わ、悪かったから。まぁまぁ、そう怒らず…苦労かけたね。」

夕方から、大分探し回らせたらしい。
それもあってか機嫌はあからさまに悪そうだ。
すぐ携帯端末をポケットにしまいこんで、とりあえず話を―――と思ったけども。

「ん?なにこれは…あ!」

しようと思ってたけど、有無を言わさず持ち出された袋。
そこに一杯入ってる花火。夏の風物詩というやつ、どっかから買って来たのかな。
けども、丁度夏っぽい事してなかったなあって、
破壊神の割に、その身らしくとても平和な人間的に思って居たところだった。

「うん!じゃあやろっか。」

すぐ何をやるかは察した。
ここは公園だし、花火をするにはうってつけだ。

「バケツ……いるのかな?」

この面子なら、多分火傷とかしないだろうし。
もし公園で火災発生とかしても、カグラが優秀過ぎる消防士として働いてくれそうだし。
それでも、一応念のために用意しておくのは、公共の場を用いる良心だろうか。

迦具楽 >  
「まったくよ、もう。
 帰ってくるのもほんとにたまにだし……」

 不満顔……しかし怒っているというより、少し拗ねているようにも見えるかもしれない。
 突き出した袋をそのまま押し付けて、ふふん、と鼻を鳴らした。

「どうせ蒼穹の事だから、この夏何もしてないんじゃないかと思ったのよ。
 季節のイベントくらい、少しはやっておきたいじゃない?」

 そしてやる気な返答を受ければ満足そうに頷いた。
 まあそう言う迦具楽自身、先日の花火大会を見てどうしてもやってみたくなっただけなのだが。

「普通は必要なんでしょ?
 花火なんてやった事ないけど、そういうものみたいだし」

 そんな事を言いながら、右手のバケツを振り回して遊びながら、水を汲みにいく。
 公園の水道でバケツの半分くらい水を汲んで戻ってくれば、我先にと袋から花火を取り出した。

「えっと、これに火をつければいいのよね?」

 花火セットの包装をやぶいて、手持ち花火を一本取り出せば、先端を興味深そうに眺めている。
 それから指先に小さな火を点して、花火に火をつけようとする、が。
 その先端は困ったことに迦具楽自身に向いている。