2016/10/07 のログ
東雲七生 > 「俺のお好みって言われてもなぁ……!
 その考えは……俺も同じっすけどね、出来れば一人でも多くの人と友達になれたら、って。」

でもそれには立場が邪魔をする。
生徒、子供、と言った肩書が時折すごく邪魔っ気に思える。

「ういっす、クロノせんせもお疲れ様っす。
 ……へー、食べられるっちゃあ食べられるんすね。でも真似っこかあ……ううん、良いんだか悪いんだか。」

少しだけ考え込んでから、まだ手つかずのクレープに視線を落とし。
更に少し考えてから、「ひと口食べます?」と差し出してみる。

「はーい!今のとこは特に何もねーっすよ!」

元気よく返事をしてから、大きく頷く。
人に、特に保健の先生に相談する様な事は無い筈だ。何も。……多分。

クロノ >  …そっか。良かった。 …じゃあ、もし僕が保健の先生じゃなくなっても、パシリとしてこき使われる心配はない、かな?
(人間とロボット。所有者と道具。同じ人間同士でさえ、歴史上戦争が全世界から無くなることがないくらい争いあうくらいだし、まして人間に忠実に尽くしてこその機械に対して、人々がどんな扱いをしてきたか。永遠の16歳は、それでもずっと、プログラムされた通りに人々を尊敬し、信じ、精一杯尽力してきた。)

 …っふふふ、ありがと。 …ぁ、えっと… …ちゃんと味とか香りとか、食感とかも分かるよ? …料理もするし、好きな食べ物もあるし。
(栄養源として必要不可欠…ではなく、誰かと同じ空間で、共に食事をする、一緒に生活をするという行為の意義が、このロボットにとっては大切らしい。)

 …いいの? …じゃ、いただきまーす。
(相手のちょっと考えてからのリアクションに、ロボットもまた僅かな思考処理の間。数秒遅れて出力される笑顔と、嬉しさいっぱいな少年の電子音声。そっと伸ばしてクレープを受けとる金属の手、あーん、はむ…と一口頂く口の中は灰色。)

 …ん。おいし…。 僕もね、甘いもの、大好きなんだ。
(柔らかくて、溶けるみたいに甘くて、優しい一口。すぐにすぅっと消えて無くなっちゃうのがちょっと儚いけど、それでももう少しだけ余韻を感じさせてくれる香り。隣の彼が頬張った時みたいに、機械仕掛けの顔も幸せそうにふわふわと笑顔。)

 …ぁ、保健の先生として…もそうだけど、出来たらその …ぉ、と、 …友達、として、フツーなお話も、いっぱい …したいなーって …。
(機械を制御する、コンピュータにインストールされているAIとお友達、というのも、価値観や文化によっては違和感てんこ盛りなんだけど。恐る恐る、たどたどしい口調で、そっと尋ねてみるロボット。)

東雲七生 > 「そりゃもちろん!
 ……そもそも誰かをパシリにするくらいなら、大抵俺がひとっ走り行った方が早いっすもん。」

鍛錬と称して島中走り回っている七生だから、目的地への『最短ルート』はある程度頭に入れている。
そもそも人に何かを頼む事が結構不慣れな方ではあるのだけれど。
目の前の男の子を模した機械の過去など知る由もなく、七生はただ無邪気に笑みを浮かべている。

「へえ、料理もするんすか!……すげーな、俺なんて料理出来ねえからいっつも作って貰ってばっかなんすよね。
 ……それならまあ、やっぱりひと口どーぞっすよ、美味いから!」

ずいずい、と進めてからにこやかに食べるのを見守る。
ひと口クレープを食べ、嬉しそうな笑みを浮かべれば、七生もまたにんまりと笑って。

「っすよね!美味いっすよね!
 
 ……え、と。友達として、っすか。……ううん、良いっすよ!
 イイっすけど……ううん、何を話せばいいんすかね。」

フツーの話、と言われても。と眉根を寄せる。
まだ少し相手は先生であるという意識があるから話す内容にも大分気を使いそうで。
ふつーふつー、と繰り返しつぶやきながら、クレープを齧って考える。

クロノ > … っふふふ、七生、頼もしいなー。じゃあ、僕が何か困った時は、七生にお願いしようかな?

(もちろん、道具であるロボットが、メンテナンス以外で人手を煩わせることは極力しないように行動するよう出来ているんだけど。…というか、彼の身なりであれば多かれ少なかれ、親衛隊よろしく尽くしてくれる仲間が居ても不自然じゃないよなー…とか考えてみたり。)

 …ふふふ。この身なりで言っても説得力無いけど、こう見えて、お料理もお掃除もお洗濯もアイロンがけも得意だし、主婦力は結構高いんだよ、僕。
(…汎用ロボットとして普通な能力のその辺りはまぁ普通として、こうして甘味に頬を緩めたり可愛いものが好きな辺り、もしかしたらこのロボットは女子力も高性能なのかもしれない。美味しい、と賛同の反応をぐいぐいしてくる彼に、こくこくと頷いて微笑む。)

 …ほんと?! …っふふふ、ありがと、嬉しいなー。 …ぁ、っははは。そんなに真剣に考えて選ぶ事じゃなくてもいいんだ。かわいい子の事とか、今日あった出来事とか… ほんと、なんでもないような。
(意識して話を組み立てるとか、そういうものではなく。本当に些細な、何気ない徒然で構わない、と。)

 …だって、友達って、そういうものでしょ?何て言うかこう、面倒なしがらみとか抜きにして、ありのまま、っていうか。憧れるなぁ、そういうの。
(真剣に色々考えながらクレープ中の彼がまた可愛くて、隣のロボットは視線を彼から空に上げて、機械なのにすごく曖昧で、抽象的な理想をのんびりと話す。)

東雲七生 > 「おう、任せといてくださいっすよ!
 学校からなら常世島の大抵の場所なら最長でも3時間ちょいで戻って来るんで!」

片道一時間半。
流石に未開拓地区、転移荒野や青垣山で何かしてくる場合はその限りではないが、それでも尋常じゃない速さだろう。
それを自慢げに話しつつ、どーんと胸を張る。

「へえ、何でも出来るんすねえ。
 ……俺も掃除と洗濯くらいならやってるんすけど、すげー。」

やっぱりロボットだから何でもそつなくこなせるのだろうか。
そんな風に考えながら、すげーすげーと感嘆する。実際凄いのだから仕方ない。
七生は基本、自分に出来ない事が出来る相手には素直に凄いと思うし、思えば口にする人間である。

「とはいえ俺もあんまり碌な話とかしてないんで──
 ええっと、何だろ……ありのままって言われてもなあ。
 ああ、そうだ!……そろそろハロウィンっすよね、ハロウィン。」

クレープ齧りつつ、考えて考えて、ようやく思い至って話題を振る。
今月末に控えたイベント事。去年は居候先の家主と一緒に色々回った事を思い出しながら。

クロノ >  …ほんと?! …それはすごいなー。ぅん、すごいよ。じゃあ、僕が山の中で故障しても安心だね。

(ものすごく旧式なロボットが、あんまり笑えない冗談を添えて嬉しそうに頷く。もちろん、誘拐とか拉致でもされない限りそんな状況になることは無いと思うけど。)

… ぁ、ただし水の中には潜れないから、水辺とかは結構苦手かな…。
(色々出来ることはあっても、ロボットにだって苦手や不可能もある。実際、川辺とかプールサイドを歩くのは、断崖絶壁の崖っぷちを歩くのと同じくらい怖いんだ、と笑って話しながら。)

 ? …ぁ、そういえば。…そうだね。七生は、ハロウィン、何かするの?
(あのカボチャのお化け、怖いって言うより美味しそうだよね、とか話す辺り、このロボットの趣向はちょっと変わっているのかもしれない。それでも、色々考えて話してくれた彼には、嬉しそうに、幸せそうに笑いながらこくこくと頷いて。)

東雲七生 > 「え、えっと……そん時はちゃんと連絡くださいっすよ?
 あと探すのにちょっと時間かかるかもしんないっすけど……。」

戸惑いがちに、しかし“無理”とは言わない辺りよほど自信があるのだろう。
そういえば、連絡先は教えてあるけど何処からでも連絡取れるんだろうか、なんて首を傾げてみたり。

「へえ、カナヅチなんすか。
 ……俺は泳げる方だから、それじゃあクロノせんせが溺れてもきっと大丈夫っすよ。」

連絡付けば、の話だけれど。
流石に状況も場所も解らず助けに行けるほど七生はヒーローめいては居ないのだ。

「んーと、また家の……んん、家族と出かけるつもりっす。
 けどまあ、それは夜の話で、昼間は特に何も考えてねーっすよ、まだ。」

あのカボチャは中身は全部刳り出すらしいっすよ、と付け加えつつ。
そろそろ何をするか考えておかないとなあ、と自分で振った話題についても考える。
そうこうしているうちに、七生の手元からクレープは消えていた。

クロノ >  …ん。了解ー!できるだけ分かりやすく伝えるようにがんばる!
(携帯の電波が通じるか、有線でのネットワークに接続出来れば、ほとんどの場合は何とかなる、と頷いて。)

 …っふふふ、見ての通りの身体だから、水には浮けないし…雨の中で動き回るのは平気だけど、水没しちゃったら…頭が水に浸かっちゃったら、僕の電子頭脳は壊れちゃうなー。
(だから、脳が濡れる前に助けてね、と微笑みながら両手を顔の前で合わせてお願いのポーズ。)

 …そぅ。楽しい日になるといいね。
(家族と。工場製品であり家族とかそういう繋がりのない男の子は、彼の話す“家族”がどんな形態であれ、幸せな時間を共に過ごしてくれるっていいな、としみじみ。)

… ねー。取り出した中身は…パンプキンパイ?とかにするのかな。
(お菓子をいっぱい収穫できるお祭り、とかそんな認識なのだろうか、機械なのにすこぶる子供的思考の男の子。)

 …じゃあ、明るいうちは、学校のお友達と何か、仮装パーティー?とか、する?
(クレープを駆逐した彼の手元を確認しつつ、そんな提案を。もし彼の夜の予定とネタが被るなら、また別の案を話すのだろう。)

 …何か思いついたら、連絡貰えると嬉しいな。 …あと、その…普段も、メールとか、してもいい?
(都合が良ければ電話でも、時間が合わなければメールでも。AIと電話で話すとか、メールするとか、人によっては抵抗感とか違和感とかあって難しいかもしれないから、一応事前に確認しておく。これまで彼にほとんど連絡をしなかったのは、多分その辺の心配からだろう。)

東雲七生 > 「頼むっすよー、そういうのは初動が大事って何かで読んだんすから。
 ……って、うえぇ!?脳が濡れる前ってかなり厳しくないっすか?
 いや、でもやれる限り頑張るっすけど。」

救助メッセージを受信して、現場まで駆けつけて、見つけて、引き揚げるまでの大まかに掛かる時間を考えても気が遠くなる。
出来れば水辺には近づかないようにしてもらいたい、と思いつつ。そんな事は口が裂けても言わない。

「うっす、まあその分色んな苦労もあるんすけどね……。
 学校の友達と、っすか?ああ、良いっすね!昼の内から仮装出来るならしたいっすよ。
 ああでも、それなら前の日までに衣装は準備しないとか……。」

ううむむ、と唸りながら考える。
去年の衣装を使い回すのはちょっと悔しい。だから今年も新しく仕入れなければ。

「おっけーっす!……普段もっすか?全然良いっすよ!授業中じゃ無ければっすけど。
 ああ、あとメールとか返すの寝る前とかなんで、緊急の時は電話の方が良いっすね。」

二つ返事で了承しつつ、ぴっ、と指を立てて『お願い』する。
それからクレープの包み紙をくしゃくしゃっと丸めて、大きく伸びをして。

「んん~、ふぅ~。
 そろそろ俺、行くつもりっすけど。クロノせんせも途中まで一緒に行かないっすか?」

話の続きは歩きながらでどうだろう、と提案する。

クロノ >  …っははは。七生、やっぱり頼もしいなー。そうそう、初動は大事だよ。
(万が一、プールとか海に転落しても、電脳に浸水するまでには多少の時間も確保できる。全身の電気系統がショートして身動きが取れなくなるまで、男の子なりにもきっと必死にあがくんだろうけど。どうにもならなくなったら、最悪、電脳だけ引っこ抜いて助けてね、なんて。)

 …っふふふ、なんだか僕も楽しみになってきた。どんな仮装しようかなー。
(仮装の用意やパーティーの準備、きっとやることはいっぱいありそうだから、自分もできる限り手伝うよ、とやる気満々。)

 …わぁ。ぅん、分かった。ありがと。
(授業のスケジュールについては、学校の保健室勤務とあって、きっと心配は無いだろう。彼が席を立つのと一緒に男の子も続いて、よいしょ、と立ち上がって胸のエンジンを一度ヴゥン、と吹かす。)

 …ん。行こ行こ。今日はクレープごちそうさま、今度何か美味しいスイーツ見つけたら、七生の分も買っておくね?
(そうして彼と並んでのんびり歩き出し、仮装パーティー企画の中身について色々話の続きを。次にまた彼と此処で話す時には、きっとまた少し、季節は進んでいるのだろう。)

東雲七生 > 「俺、機械に強くないからその方が手間取ると思う……」

電脳ってどうやって引っこ抜くんだろう。
そんな単純な疑問を抱きながらも、どうにか全身引き揚げる事を考えているのだろう。

「クロノせんせの場合、そのままでも結構馴染そうっすけどね。」

あはは、と笑いながら並び立って、それから一歩先に歩き出す。

「あ、良いんすか?
 わぁ、それじゃあそん時は宜しくお願いするっすね!

 んじゃ、行きますか!」

ぱたた、と軽く駆け出してから数歩先に進んで振り返って。
満面の笑みを浮かべて、クロノを公園の出口へと促していく。
その後は歩くペースを合わせて、他愛無い話をしながら帰った事だろう。

ご案内:「常世公園」からクロノさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から東雲七生さんが去りました。