2016/11/16 のログ
ご案内:「常世公園」に東雲七生さんが現れました。
■東雲七生 > つかれた。
公園のベンチに横たわる七生の口から、重々しく呟かれた言葉。
今日も朝から常世祭りに出向いたら、昨日の射的屋での一幕をどこで聞きつけたのか大量の子供たちに出くわした。
口々に『ナナミーナナミーあれ取ってこれ取って』とぴーちくぱーちく、さながら椋鳥の様に喚き立てて来られれば、流石の七生も尻尾を巻いて逃げだした。
そして半日、常世島中を舞台とした大大大鬼ごっこが展開されたのである。
どうにか逃げ切った夕刻の常世公園で、七生は半死半生の状態で前述の通りベンチに横たわっていた。
今はもう指一本動かす気力も無かった。
■東雲七生 > 「子供って……子供ってどうしてああなんだろうな……」
東雲七生、高校二年生。
割かし面倒見の良い性格だと自負しているものの、実のところ子供は少し苦手である。
「やたら馴れ馴れしいし、躊躇ないし、容赦もないし、体力無尽蔵化ってくらい動き回るし……」
ぶつぶつと子供を苦手とする理由を呟き挙げていく。
それら全てが綺麗に自分に返ってきている事は、残念ながら自覚は無い。
更に続けて幾つかブーメランを投げ、最後に盛大に溜息を溢した。
すっかり日も傾いた黄昏時、七生は公園のベンチでさながら人型のクッションみたいになっていた。
■東雲七生 > 「はぁー……夕焼けが綺麗だ。」
視線だけ空に向ければ、七生の髪と同じくらいに真っ赤な夕焼け空。
もうすぐ完全に日が沈んで、どんどん濃紺が勝ってくるのだろう。
昼と夜の境の時間、七生は黄昏時が一日の中でも一番好きな時間である。
「今日も一日お疲れ様、俺ー……つか、今日はほんっと疲れたぁ。」
バイトで異邦人街を走り回った後でも、こんなに疲れなかった気がする。
やはり何処からポップアップするか分からない敵に神経をとがらせていると、疲労も倍以上に跳ね上がるのだろう。
ある意味、良い経験をしたと思う事で少しでも疲れを癒したい七生だった。