2017/02/03 のログ
ご案内:「常世公園」に伊都波 悠薇さんが現れました。
■伊都波 悠薇 > 静かに、ぎぃぎぃっとブランコを漕ぐ。
漕いで漕いで――
「……さて」
思考する。思案する。
動きのあった、研究者は今はもう、どこにもいない。
今だ、様子を見ているのか。それとも興味を失ったのか。
問題は、”彼女”をどうするか。
どう伝えよう、どう話そう。どう近づこう、どうわかってもらおう。
身体が火照る、むずむずと。きゅんっとおなかが熱くなる――
「――でも……」
最近は、構ってくれることが少なくなった気がする。
どうしてだろう、こんなに好きなのに。
はぁっと、白い息を吐きながら。
想いを馳せる
■伊都波 悠薇 > ―――■■■■■■……
ノイズ。
――何を、考えていたんだっけ?
そう、今日の献立だ。
母からお願いされた買い物。
今日は姉の好きな好物だ。お肉多めの料理。
買い物にはまだ、時間がある。
ぎぃっとブランコから降りて、歩き始める
■伊都波 悠薇 > ―――■■■■■■……
ノイズ。
あぁ、でも。
でも、どうしたら振り返ってもらえるのか。
千回にも及ぶ行為を繰り返して漸くつかんだ振り返ってもらった。
だったら、これはもうつかまなきゃ嘘だ。
どうかお願いと、願ったことをしてくれた。
行為の、振り返りをしてくれたのだからこれはもう求婚といってもいい。
だから、これから――知らなきゃ。
人間というものを、知らなくちゃ。
だって、私はこんなにも知らない。
そう、知らない。自分は――何も……
自然と、笑みがこぼれた。
あぁ、好きな”人―もの―”を知る喜びの、何にも代えられないこと……
■伊都波 悠薇 > ――■■■■……
ノイズ。
「え……?」
いつの間にか、両の手には。スーパーの袋。
「うそ……」
寒気が、した。
おかしい、おかしいおかしいおかしいおかしい。
だって、さっき、この公園を出た、ばっかり……
袋の中を見る。
中身には――、ちゃんと母からお願いされた夕ご飯の。
寒気が、止まらない。
止まらない止まらない。
”また”だ。
また、またまたまたまたまたまたまたまた……
”また”
「違う、違う。大丈夫、まだ。”まだ”、大丈夫」
抜け落ちた濁点を、つけて。
自分はまだ、自分なんだと。地に足をつけるようにつぶやく。
あぁ、でも――
自分って、なんだっけ?
まだ、自分の定義も何も見つかってないのに。
まだ――なにも、変わっていないのに。
「――……」
泣きたいのに、涙は出ず――。
その代わり出てきたのは……
くすっ…………――
ご案内:「常世公園」から伊都波 悠薇さんが去りました。