2017/02/11 のログ
■クロノ > …七生、家事もちゃんとするんだ、えらいねー。…寒い季節だし、用意が整ってれば…ワンチャン、あるかも?
(彼の私生活については、寮生ではないし詳しくは知らない。それでも、これまで何度か彼と会ったときのいずれも、ごく普通な身なりはしているので、それほど世間一般から外れた暮らしぶりでは無いのだろうと思いつつ。)
…ははは。そうだね。今は学校の備品だし、逃げたり隠れる必要も殆どない、か。……そういえば、昔野良だったときはお陰で色々大変だった…かな。
(隠れている人間を黙々と、淡々と追い詰めるロボット…いつかのSF映画にそんな描写があったなー、とか苦笑いしつつ、考えてみれば全然他人事じゃなくて若干冷や汗ものなんだけど。かつて自身が所有者のいない野良ロボだった頃、回収屋や部品取りのハンターから逃げ回りながら薄暗いスラム街の路地裏で生き長らえていた頃の事を思い出して少し懐かしそうに、静かに笑った。)
■東雲七生 > 「まあね、何もしないんじゃ流石に俺も落ち着かないしさ。」
そも料理は出来ないのでもっぱら清掃関係になる。
そして時々は置物やらぬいぐるみやらを手に入れては家に飾るのが七生の役目だった。
異性と同居状態という事を除けば、おおよそ標準的な生活をしていると言える。
「学校の備品……いやまあ、備品なんだろうけど、備品か……。」
どうも引っ掛かる言い方だった。一応職員なのだから、そっちを肩書きにすればいいのに、と。
けれど自嘲して言っているという風でも無いので、口出しはしない事にする七生である。
「野良、かあ……色々大変だったんだ?
見た目以上に長い間稼働?してるんだもんな、それもそうか。」
■クロノ > ……ふふふ。…掃除…かぁ。
(自分よりもちょっと低めの相手の背丈。きっと家の掃除の時は、高いところに届かなくて背伸びしたり、色々頑張ってるんだろうな…という光景を思い浮かべると、なんだか応援したくて微笑ましくなる。)
……? …あぁ、うん。僕の生まれた故郷では、ロボットはあくまで工業製品で、人間を機械化した“サイボーグ”とは違って、僕たちは「モノ」として管理されているんだ。だから、管理責任者…所有者の居なくなったロボットは適切にメンテナンスを受けている保証はないし、電子頭脳や身体に不正改造を施されて、犯罪を犯す凶器になることもある…。だから、野良ロボットは厳しく回収、処分されているんだよ。
(その点、正式に学校の備品という肩書きがある今は、この旧式ロボットにとっては現役で働けてメンテも受けられて、こそこそ逃げ回る必要もないのですごく幸せな状態らしい。)
…でも、時々懐かしくなるのかな。今でもたまに、そういう場所に行くとなんだか…落ち着くんだ。不思議だね。
(機械が、AIが、何やら不釣り合いな感覚で呟く、そんな感想。)
…今の七生の生活はどぅ?危ないことに首突っ込んだり、してない?
(生傷が絶えない…という訳では無さそうだから、これも然程心配の必要もないだろうけど。彼の人柄を見ると、時々厄介事に巻き込まれて居そうな気もする。)
■東雲七生 > 「そう、掃除!
明日は休みだし、朝から模様替えかなー。」
ふっふっふ、と不敵に笑みを浮かべて脳内シミュレーション。
そうしたら午後は買い出しに行って、夕方は……と連鎖的に色々考えて、はたと我に返った。
「へえ、そうなんだ……?
なるほどな、まあ……納得は出来ない所はあるけど、理解できない訳でもないかも。」
ふーん、と眉間に眉を寄せたまま頷く。
理屈は解るが、非道い話だとも思う。人と物の線引きなんて、どこですれば良いのかなんて分からないけれど。
少なくとも、今話をしている相手は、七生には物とは思えなかった。
「うん?俺はまあ、最近はすっかり平和かな。
暖かくなったらもうちょっと忙しくなりそうだけど。」
最近は転移荒野でも戦闘になる事は少ない。
かと言って何もしない訳でも無く、日々自己鍛錬は欠かさないのだが。
すっかり怪我などとは無縁になってしまっている事に、問われてから自覚する。
■クロノ > …模様替え、か。はりきるねー。
(相手の住まいは寮でも無ければ単身でもないらしい。となれば、「遊びに行ってもいい?」なんて気軽に聞くのはなんだかちょっと気が引ける。元気に乗り気の相手の様子には、養護教諭も一安心、といったところ。)
…ん。そうだよ。僕だって、この帰りに誰かに捕まってプログラム書き換えられたら、明日の朝には映画の殺人ロボットみたいになるかも知れないんだし。
(自分で言ってて寒気がするくらいには笑えない冗談。ただし、自分のような存在が圧倒的に少ないこの街では、よほどプログラミングに有能な異能の持ち主にでも捕まらない限り、その可能性は低そうだ。)
…ふふふ、そっか。…でもさ、七生の場合…暖かくなる前から忙しいんじゃない?
(くす、と悪戯に微笑むロボ。買った古本の入っているカバンをガサゴソ、取り出して隣の相手に差し出すのは、コンビニで買ってきたらしい、ちょっとしたスイーツ。)
…はぃ、もうすぐバレンタインだし…友チョコ、なんてね。
(隣の相手の反応を楽しみつつ、貰ったりお返ししたり、忙しいんだろうな、とか考えている電子頭脳。)
■東雲七生 > 「まあね、たまに俺がしないとダメなんだ!」
ほぼ廃墟同然だった家をあちこち整えたり修理したり。
居候を始めて最初の内はそんな感じだったので、今やすっかり技術をものにしていたりする。
「うーん、そっか……。
そん時は……止めなきゃなんねーのかなあ。なんねーんだろーなー……。」
腕組みして真剣な顔で考え込む。
手立ては兎も角、やらなきゃならなくなった時は迅速に実行するだろう。
それがお互いの為以上に、クロノの為であると今の七生は信じて疑っていない。
「うーん?……あ、チョコ?
そうなんだよなー、バレンタイン。どーしよっかなーってずっと考えててさー。」
バイト先の宅配業も何かと忙しくなりそうだし、と笑いながら受け取る。
特に戸惑ったりなどもせず、友チョコという文化自体も理解している様子だ。
「サンキュー、クロノ。そのうち何か返せればいいんだけど……。
ま、あんまり期待しないで欲しいかな。あはは……。」
こういう時はセンスないからさ、と苦笑したままベンチを立つ。
そろそろ帰らないと、と現在時刻を確認して
「それじゃ、またなクロノ!」
ご案内:「常世公園」から東雲七生さんが去りました。
■クロノ > (養護教諭兼公務補の男の子の知らないところで、知らない間にすくすく育つ次世代のDIY系男子。いつかきっと相手の手腕を見る機会があったら、きっとこのロボも驚くかも知れない。)
…ぁはは。当分しばらくはその心配は要らないと思うけど、もしもの時にはよろしく頼むよ。…遠慮なく、バッサリやってもらって構わないから。
(医師、養護教諭である以前に人社会のために製造されたロボットとして、人の命を奪うような最期だけは絶対に避けたいと思っている男の子。もしも最悪の事態に陥った時には、彼のような人に阻止してもらえれば本望、と。)
…ぁはは。やっぱり毎年忙しいんだ、七生。幸せだなぁ、もぅ。…大丈夫、僕にはそんなに気使わなくて良いから。…大切な人に、ちゃんと自分の気持ち、届けるんだよ?
…ぁ。うん、今日はありがとう。お風呂上がったら、ちゃんと髪乾かして寝るんだよー?
(見送りの言葉が妙にカーチャン臭い男の子は、そんな彼の後ろ姿が見えなくなるまでゆらゆらと手を振って見送り。)
ご案内:「常世公園」からクロノさんが去りました。