2017/04/16 のログ
ご案内:「常世公園」に東雲七生さんが現れました。
東雲七生 > 「あつぅーい」

公園のベンチに腰掛けて、だらだらとしていた七生が漏らしたのはそんな声。
最近どうにも昼と夜の温度差が激し過ぎる。夜は肌寒いくらいなのに昼間はかなり暑い。
否が応にも季節の移り変わり、ひいては夏が近づいている事を感じさせられた。

「およぎたーい。」

海開きにはまだ早過ぎるから、せめてプールで。
そんな願望を正直に口に出しつつ、自販機で買ったスポドリを呷った。

東雲七生 > ふと子供の声が聞こえ、声のした方へと目を向ける。
公園に設けられた噴水。地面から直接水が噴き出るタイプのそれらの周囲で子供たちがはしゃいでいた。

「良いなあ子供は……人目もあんまり気にせずああいう風に遊べて。」

そんな事をぼんやり考えながら、七生はベンチに寝転がる。
七生だって彼等とそんなに年が離れている様には見えないのだが、実際のところ6歳以上の差がある訳で。
流石に初等部と思しき子供たちに混じって水浴びなんかできるはずもない。

「………。
 ……。

 ……気持ちよさそうだな、アレ。」

今、七生の中でプライドとか色々な物がぐらぐら揺れていた。

ご案内:「常世公園」にクロノさんが現れました。
クロノ > (いつしかあっという間に桜の時期も過ぎ去って、真夏とまではいかないけれど日を追う毎に強さを増してくる陽射し。それでもまだ不快と言うほどではなくて、昼下がりの公園で日向ぼっこをするにはちょうど良い頃合いだ。)

…… ? …やぁ、七生。

(いつもの無機質な駆動音を伴いつつ、相変わらずのんびりとした調子で歩いてきたロボット。しかし今日の手荷物は、いつもの金属製のアタッシュケースではなく、何やら細長い道具類が入ってそうなスポーツバッグ。重厚感てんこ盛りのロボットが、運動部っぽいバッグを担いで歩く姿は違和感も大盛だ。)

東雲七生 > 「うん?」

聞き慣れた駆動音が聞こえて顔を上げる。
服のボタンに掛けていた手を下ろし、高校三年生という面子をかなぐり捨てそうになった自分を戒めながら軽く手を振った。

「おーっす、クロノじゃん。
 あれ?どっか行くところ?」

視線はスポーツバッグへと向けられ、軽く首を傾げる。
バッグの形状からして、釣りでもするところだったのだろうか、と。

クロノ > … ふふふ。今日は暖かいっていうか、ちょっと夏だね。
(手を振られたロボットも、同じように片手を上げて小さくゆらゆら。服を脱ぐ途中だったのだろうか、相手の片手がボタンを外す途中だったような気がして、ロボットも振った後の手を庇にしておひさまを見上げる仕草。)

… ぁ、これ。 ……ふふふ。じゃーん。
(…と、相手の問いかけには嬉しそうに、ちょっと得意気に肩からバッグを下ろして手持ちに持ち替え、よくあるスポーツ用品メーカーのロゴが入ったそれを抱えてニコニコ。)
… ついこの間からなんだけど、僕、弓術の練習、始めたんだ。今はその帰り。
(お隣いい?っていつもと同じく尋ねる男の子は、生き物ではないから運動帰りでも汗をかいた様子もなく、また疲れた素振りもない。)

東雲七生 > 「暑いよねえ。
 まだ4月なんだし、もう少し大人しめの暖かさで良いんだけどなあ……。」

ゆっくりとベンチの上で身を起こしながら、気持ち遠退いた噴水を眺める。
惜しかった様な、これで良かった様な、複雑な心境を喉の奥に押し込んで。

「弓? 弓道?
 へえ、そうなんだ。それはお疲れ様ー。」

ほーん、ふーん、と感心したようにスポーツバッグを眺めて、それからどうぞどうぞ、と二つ返事てベンチを促した。
特に待ち合わせの相手が居るわけでもない、たまたま来て、たまたま寝転んでただけだから。

クロノ > (彼の手元のボトルを見れば、「…あぁ、夏だなぁ。」とかしみじみ感じるくらいには、時期の割には高めの気温。けれども真夏と違って、木々はまだ若芽だし足元の芝生も新緑で緑色が薄く、気温だけが一足先走っているのがわかる。)

… もう少し暑くなったら、プールとか海とかも楽しい季節だね。 …今年の夏は、みんなと一緒にキャンプとか、バーベキューとかして遊びたいな。
(僕は泳げないけど、と付け足しつつ、永遠の16歳はしかし飽きるほど何度経験してきても、毎年やって来るそんな季節を楽しみにしている様子で噴水付近の子供たちを見守る。)

… ん。ありがと。 ……弓道…にしようか迷ったんだけど、持ち運びの手軽さで選んでみて、とりあえずは短めの洋弓にしてみたんだ。狩猟とかで使うような、持ち運びのしやすいサイズの。
(比較的長くて大きな和弓やアーチェリーもかっこいいから、慣れてきたら試してみたいな、と。この街に来ておよそ半年、いろんな生徒たちの日頃の生活や、さまざまな部活を見てきた中で、養護教諭兼公務補の備品、という立場ながら、少しずつ学校の生徒たちとも同じような生活に近づいているロボット。)