2017/05/20 のログ
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 時刻は既に日付が変わった頃合か。今回の警邏は翌日が土曜日、という事もあり深夜に跨る時間帯となってしまった。
そのまま寮の自分の部屋に戻るのも良かったが、何となくこの常世公園に足を運んでくる。
肩には何時ものライフルケース、右手にはコンビニ袋…中身はサラダとコンビニ弁当、そしてペットボトルのお茶。
外食は面倒だし、自炊も今はあまり疲れが溜まりしたくない。と、いう訳で庶民の味方のコンビニに頼る事にした。
公園の敷地に足を踏み入れれば、若干何時もの死んだ魚のような瞳を眠たげに細めつつ。

(…少しベンチで一息ついて行こう)

ボンヤリとそう考えれば、何時もより気だるそうな足取りでベンチへと。
コンビニ袋を先に置き、次いでライフルケースを下ろす。そのまま、背中から倒れこむようにベンチに座り込んだ。

「……結構疲労が溜まってきてるかなぁ」

飛鷹与一 > 一度目を閉じる。そしてゆっくりと開く。不可思議に両目の瞳孔に模様のようなものが浮かび上がり、そのままジッと公園の一点を見据える。

「………まぁ、うん。」

こちらはまだ”任意に発動できる”だけマシか。力を抜けば、異能も自然と解除される。
もう一つの異能。制御も発動もコントロール出来ない疫病神の方は、解決の目処は多少見出せはしたが。

(…身代わりのアイテム…か。死を捻じ曲げる反動はやっぱり強いんだなぁ)

生まれた頃からの付き合いだと、偶に自分の異能の悪辣さを忘れそうになる。
きっと、こうして溜まっている疲労もただの疲れだけでなく…生命力が減少してる一端なのだ。

(…いや、まぁ死ぬ気はサラサラ無いですけども)

とはいえ、どれだけ異能が死を回避しようと、力の反動で生命力が削られる…つまり死に近づく。
前々から何度も思っていたが、結局の所、これは遠回しな”自殺”ではないだろうか、とも思う。
しかも、自分では一切どうする事も出来ない。力を止める事も、コントロールする事も。

「…笑い話にしてはハード過ぎるかなぁ。ホントに嫌になる」

飛鷹与一 > 「……ま、一番面倒なのが――…」

死を捻じ曲げた事による余波が周囲に無差別に災難として撒き散らされる事だ。
場所も、人も、時間も問わない。この”副司効果”が悪辣すぎるとも言える。
何が『死線』だ。研究員が面白半分で付けた少年の異能の名。その偏りと珍しさからモルモット扱いもいい所で。

「……ハァ。何かもう……ふざけるなよクソヤロウ。」

普段なら絶対に言わない悪態を零す。…気分を落ち着けよう、右手でコンビニ袋からお茶のペットボトルを取り出して。
キャップを開けて中身を一口。…冷たい喉越しと御茶の香りで少し落ち着いた。

地味に我慢強いせいか、今まで溜め込んできた鬱憤がそろそろ爆発しそうだ。
けれど、それを外に向ける訳にはいかない。単なる暴力や衝動で発散してそれが何になるのだろう。

「……先生…師匠。…何というか、まだまだ前途多難みたいです。」

苦笑交じりに恩師二人へと呟く。引き取られた養護施設の院長、そして体術の手解きをしてくれた武術の師匠。

ご案内:「常世公園」に柊 真白さんが現れました。
柊 真白 >  
(食材を買い込んでの帰り道。
 土日の分は元より、一週間分の食料を買っているので、パンパンに詰まった袋を両手にぶら下げている。
 非力な自分には結構辛い。
 明らかに調子に乗って買いすぎた結果を悔いながら公園近くを通りかかれば。)

――与一くん。
どう、……したの?

(知り合いの姿を見付けた。
 が、どうにも様子がいつもと違う。
 彼の目の前まで近寄り、いつもより少し低いトーンで話し掛ける。)

飛鷹与一 > 「……え?」

聞き覚えのある声に顔を向ける。疲労が溜まってるせいか、死んだ魚の瞳が更に死んでいる印象。
あと、若干だがやさぐれた空気になっていたかもしれない。声の主の姿を認めれば、小さく笑みを浮かべて会釈。

「…どうも、こんばんわ真白さ――また、エラく買い込みましたね…」

彼女の両手には、中身がギッシリ詰まった買い物袋。それも両手に。
見た目を考えると凄いギャップで、しかも彼女の筋力は少年の記憶違いでなければ見た目相応だった気がする。

「…ああ、ちょっとまぁ疲労で溜まっていた鬱憤が漏れそうになってたというか」

下手に誤魔化しても、彼女はそういうのは見抜きそうだから端的に答える。
嘘ではないが、端的過ぎて全部を語るには遠い、という所だ。

柊 真白 >  
(ベンチの端に荷物を乗せ、彼の隣に腰を下ろす。)

安かったから。
ちょっと、買い過ぎた。

(流石にここまで歩いてくると疲労が溜まる。
 疲れたようにふうと溜め息を吐いて、彼の目を見た。)

……そう。
前言ってた、異能のこと?

(詳しくは聞いていない。
 だが、以前異能の関係でストレスが溜まると言っていた。
 自分にあるのは異能と言うより特殊能力。
 しかも種族固有の物なので、制御出来ないと言うこともない。
 そちら側の悩みには力になれないのがもどかしい。)

飛鷹与一 > 隣に腰を下ろす少女を一度見遣る。明らかに重そうだったので、帰りは彼女のマンションの部屋まで運ぶのを手伝おうと思いつつ。

「特売日とかだったんですか。…って、あぁ…ハイ。先天性の異能の方でちょっと、まぁ長年溜まってる鬱憤がこう。
まぁ、吐き出しても解決する訳じゃないのでそこは自制してます」

とはいえ、自制しきれないから漏れていた訳だが。小さく苦笑気味だが矢張り疲労の色が濃いか。

「…俺の異能は一言で言えば「死を捻じ曲げる」ってモノなんですよ。目の方の異能は最近目覚めたモノでこっちとは全く別物で。
限定的な現実改変、というか事象改変というか。俺自身に向かって来るあらゆる死の因果を強制的に捻じ曲げるんです。
例えば、頭や心臓を狙った攻撃は何故か勝手に逸れたり、また見えない力で軌道を外されたり。
しかも、自動発動型で俺自身は制御も力のオン・オフも全く出来ません。
当然、死を捻じ曲げる訳ですから反動や代償もあります」

と、そこまで一度語ってから一息。既に一度、自分の異能について別の人たちに語っている。
だから、話すのは苦痛ではない。根本的な解決方法が見つかっていないのもあるが。

ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
柊 真白 >  
業務用スーパー、見付けたから。

(冷凍の肉塊やら、大きなカレールーの箱やら、スパイスの大缶やらが袋から透けて見えるだろう。
 正直舞い上がりすぎた。)

私で良ければ、愚痴ぐらい聞く。

(そんなことしか出来ないから。
 そうして彼の言葉を黙って聞いた。
 聞くだけなら無敵に近い異能。
 だけど、そんな強力な異能にデメリットが無いわけがない。
 そもそもそれなら彼が悩む必要もないのだから。)

――自分の不幸を誰かに押し付ける力?

(他にも色々考えられるけれど、彼の性格を含めて考えればそれが一番しっくりくる。)

ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 「…真白さん、食べる事に関しては一家言ありそうですもんね」

小さく笑って。まぁ、食事というのは矢張り楽しむべきだ。単なる栄養補給で済ませてしまうのはつまらない。
それに、食事は食べるだけでなく作る楽しみもある。

「…まず、反動としてその捻じ曲げた死の余波が周囲に散らばります。
で、ランダムに災難を巻き起こすんですよ。規模や内容は一定してません。
これはもう既に本土の方で何度か”経験済み”ですから。
…で、代償は…まぁ、生命力…つまり寿命ですね。それを削るんです。
…だから、死を遠ざける力なのに、同時に死に近づいてるんですよ…皮肉というか遠回しな自殺です」

苦笑い。誰かに押し付ける、というのも間違っていない。
ただ、結局、その反動や代償で自分も見知らぬ誰かも傷付ける。
死を捻じ曲げる、というのは簡単なようで難しく、だからこそその対価は重く悪辣なのだ。

「まぁ、生まれつきの力ですし、長い付き合いなんである種の諦めの境地ではあるんですがね。
ただ、自分の力で自滅する形になるのは正直ご免蒙りたいです。
――冗談じゃない、望んでも無い力に殺されてたまるか」

と、最後の一言は彼女に愚痴る、というより異能そのものに怒りを向けるように。

柊 真白 >  
せっかく食べるんだからおいしい方が良い。

(そして自分で作るのであれば、おいしいものを作った方がいいに決まっている。
 基本的に自分が作ったものは自分しか食べなかったのだから尚更である。)

……代償はともかく。
反動は方向性を持たせることは難しい?

(代償に関しては仕方ない――と言えば彼はいい顔はしないだろうけれど。
 見も蓋もない言い方をすれば、今死ぬか後から死ぬかの違いでしかない。
 しかし反動の方はそうもいかない。
 何の関係もない人々を傷付けるのは彼の本意ではないだろう。
 それを制御出来るのであれば、もう少しストレスも溜まらなさそうなものなのに。)

――少なくとも。
私が側にいるときは、私が死なせない。

ご案内:「常世公園」に柊 真白さんが現れました。
飛鷹与一 > 「むしろ、真白さん料理とかが半ば趣味になってる気が…」

彼女の部屋は何度か訪れているが、基本殺風景…今はじわじわ小物とか増えてきているが…なのだが、キッチン周りは別だ。
調味料とか調理器具とか一通り揃っているし手入れも整理整頓もされている。
実際、ご馳走になった事も何度かあるしどれも美味しかった。…そう考えるとお腹空いてきた。

「…方向性を持たせる手段、があるとは思うんですけどね。
現状は見つかりません。せめて緩和だけでも出来れば御の字なんですけどね。」

ストレスは結構溜まっているのか、溜息を零すがどうにも年寄りっぽくなってしまう。
と、彼女の一言に…フと小さく笑った。

「真白さんがそう言ってくれると頼もしいですね本当に。
…ん、少しだけスッキリしました。
やっぱり誰かに打ち明けるだけでも幾分か楽になりますね。」

根本的な解決手段は相変わらずだが、矢張り誰かに吐き出したい気持ちはあったのだ。

柊 真白 >  
趣味、なのかな。
よくわからない。

(食事は好きだが、料理そのものを楽しいと思ったことはない。
 嫌いと言うわけではないのだが、特別好きだと思ったこともないのだ。
 それこそどうせ作るならおいしい方が良い、と言うだけであるのだけれど。)

私が、そう言う方に詳しければ力になれたかもしれない。

(だけど自分が詳しいのは命の奪い方だ。
 命を奪うことだけに特化した自分では、彼の悩みを解決出来ない。)

――。

(だから無言で彼の頭を撫でた。
 少しでも彼が余計な事を考えなくても済むように。)

飛鷹与一 > 「…んー、少なくとも「つまらない」気分で美味しい物を作ったりはしないかと。
主に自分が食べる為なら尚更に。まぁ、趣味は言い過ぎかもしれませんが…。
こう、息抜きとかにはなってるんじゃないですかね、真白さんなりの」

そう自分の考えというか、思った感じを述べてみる。まぁ、的外れ、でもないと思う。

「…その気持ちと言葉だけで俺は結構救われてますよ。
生まれてからの付き合いですし、まぁ一生涯付き合って行かなくちゃいけない力でしょうしね。
折り合い、を付けるにはまだキツいですが何とかやっていきます」

と、笑って口にした…所で頭を撫でられた。不覚にも、何故だか少し泣きそうになった。
けれど、そこはグッと堪えて。どうにも、この少女には世話になりっぱなしだと思う。

柊 真白 >  
息抜き。

(確かに料理しているときは、なんと言うか無心になれる気はする。
 何も考えていない訳ではないのだが、無駄な思考は無いと言うか。
 それは「仕事」のときもそうなのだが、殺伐としたそれとはやはり違う。)

――君が苦しむと私も辛い。
君の力になりたいと思う。
だから話ぐらいはいつでも聞くし、発散したくなったらいつでも言ってくれればいい。

(頭を撫でながら、軽くこちらに引き寄せるように。
 抵抗されなければそのまま抱き寄せるし、嫌がるならばそのまま頭を撫で続ける。)

ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
飛鷹与一 > 「そうそう。真白さんだって、何処かでそういう気を抜きたい時とか多分あるかと思いますし。
こう、睡眠とかの純粋な休息とは違った意味合いで」

彼女の「仕事」に関しては、薄々勘付いているはいるがそこを明確に突っ込む事は無い。
ある種の暗黙の了解みたいなものかもしれない。そもそも確証は何にも無いのだ。

「…う、うーん有り難いんですが、それって真白さんを体の良い捌け口にしてるみたいで…わぷっ!?」

言い終わる前に抱き寄せられてしまった。とはいえ、抵抗はせずにそのまま抱き寄せられていよう。
何というか、やはり彼女は見た目と違って包容力というかそういうのが凄い。

…まぁ、弱っていたのは事実で、今は周りには誰も居ない。
居たら彼女が真っ先に気づくだろうし…と、いう訳で。
そのまま彼女の存在を感じていよう。もう少しだけ…うん、やっぱり心地良いなぁ、と素直に思う。

柊 真白 >  
……よくわからない。

(考えても答えは出なかった。
 食事は生きるために必要なものであり、料理はその準備でしかない。
 かと言ってなにか思うところが無いかと言うとそうでもなく。
 わかるのは、結局これからも料理には凝るのだろうと言う事だけだ。)

いいよ、別に。
私も君を自分が安心するために利用してるようなものだから。
だったら、君もそう言う風に使ってくれて構わない。

(自分だけそう言う風に彼を使っている、と言うのはやはり気が引ける。
 彼もそうしてくれるのであればこちらとしても気が楽だし、それで安心出来るのであれば悪い気はしないから。
 抱き寄せたまま頭を撫でつつ、よしよしと優しく声に出して。)

飛鷹与一 > 「ん、分からなくてもそれはそれでいいかと。」

結局、考えても分からないのならば無理に考える必要は無いのだ。
それに、何だかんだで彼女はこれからも凝った料理とか作り続けるんだろうなぁ、という無駄な確信があった訳で。

「…そこは、せめて利用じゃなくてお互いを頼りにしてる、みたいな言葉で妥協しません?」

利用、というと打算的な関係でビジネスライクみたいに聞こえてしまうのが少し嫌だ。
まぁ、お互い寄り掛かれる時があればそれでいいんじゃないかなぁ、と思ったりもする。

で、抱き寄せられたまま頭を撫でられていれば、何となくこちらからも腕を回して彼女を抱きしめていた。
…うん、こう安心するのが今更ながらに不思議だ。彼女の包容力は落ち着く。

「…と、すいません何か。」

で、暫くそうしていたがハッ!?と我に返り離れようと。第三者が居たら確実に勘違いされていた。

「…あー…そうだ、真白さん。それ、運ぶの手伝いますよ。どうせ帰る方向は同じですしね」

と、食材ギッシリなビニール袋×2を軽く指差して。せめて片方くらいは持とうかと思う。

柊 真白 >  
これからは料理が趣味と言う事にする。

(とりあえず彼がそう言うのならそうなのだろう。
 色々な経験は彼より多いが、そう言うことは多分彼の方が良く知っている。
 そうでなくても彼の事を信頼しているのだから。)

どっちでも意味するところは同じ。
……でも、君が言うならそう言うことにしておく。

(撫でながらそう口にした。
 こちらに腕を回してくる彼の背中をぽんぽんと軽く叩く。
 自分より背が高いし、力だけなら彼の方があるのだけれど、やっぱり高校生の少年なのだ。
 異能の事や、研究所での扱いなど、ストレスが溜まることも多いのだし、そういうものに対する耐性も自分より低いのだろう。
 などと考えながら頭を撫でていたら、急に離れられた。
 不思議そうに首を傾げる。)


ありがとう。
――じゃあ今日泊まっていって。

(彼は大丈夫だと言ったし、ぱっと見は立ち直ったように見える。
 けれどなんとなく彼を一人にするのがはばかられた。
 だから聞くのではなく、こちらからお願いする形で。
 彼の方から言う形より、こちらから言った形の方が、彼の男としての面子も保たれるだろう、と言う気遣いでもある。)

飛鷹与一 > 「まぁ、実際に真白さん料理上手いですしね。余裕があったら学園の友達とかクラスメートさんに教えるのも案外楽しいかもしれませんね」

と、そんな言葉を漏らす。ちなみに、彼女ほどではないが少年も料理は出来る方ではある。
もちろん、男の料理!という大雑把なものではなく、ちゃんとそれなりのを、である。
そして、こちらも同じく彼女の事を信頼している。あと、何だかんだでいろいろとお世話になっているし。

「まぁ、うん。気分的な問題というかそういう感じです」

言葉を変えても中身は変わらないのだが、せめて少しは耳触りが良い言葉を選びたいもので。
このまま抱き締めて貰うのを続けたかったが、そこは一度グッと堪えまして。
ただ、矢張り人生経験はまだ10代半ば過ぎ程度。脆い面は矢張りあるもので。

「…あ、えーと……じゃあお言葉に甘えまして」

凄い気遣いされた気がする!単純に我に返って気恥ずかしかったから離れただけなのだが。
とはいえ、彼女の部屋にお泊りは何度かしているし、そこは素直に言葉に甘えようかと思う。

「……真白さん。……今後ともよろしくお願いします」

一度、改まってそう告げれば頭を軽く下げて。
かしこまる事でも無いのだが、多分彼女との付き合いは長くなるだろうから。
だから、彼女の瞳を見つめながらそう告げる。まぁ、律儀というか少年らしいかもしれず。

柊 真白 >  
ありがとう。
――同級生に今度教えることになってる。

(この間した約束を思い出した。
 また連絡をしておかないと。)

じゃあ、それで。
人という字はお互いが支えあってとか何とか言うし。
――お願い。

(そちらの方が良いといわれるなら、そうすることに何のためらいも無い。
 ベンチに置いたスーパーの袋を一つ持ち、彼にもう一つを渡そう。
 どちらもそれなりに重いが、彼ならば特に苦労する事も無いだろう。)

うん。
こちらこそ。
――いこ。

(彼のお願いに頷きを返し、ぽんと下げられた頭に手を乗せる。
 そうして彼が頭を上げてからその手を彼の方に伸ばした。
 彼の手を握りたくなったから。
 どこかに行ってしまわないように、その手を引いて歩きたかった。)

飛鷹与一 > 「そうなんですか。今度感想とか聞かせてくださいね」

同級生に料理を教える、というのは多分彼女も初の経験だろうから、感想を聞いてみたい気がする。

「ああ、人という字は互いに支えあってる、というヤツですか。…と、ハイ」

スーパーの袋を片方受け取る。確かに、それなりの重さはあれどこのくらいなら苦でもなく。
一応、地道に体を鍛えたりもしているのでこの程度は問題なしというヤツだ。

「…っと。ハイ、行きましょうか」

ポン、と下げた頭に手を載せられる。まるで猫の手を載せられたみたいだな、と内心で笑いつつ。
勿論、頭を上げてから差し出された手をしっかりと握り返そう。
自分はここに確かに居る、と彼女に改めて宣言するように。

そんな感じで、彼女の部屋まで堂々と手を繋いで歩いて行こう。
…まぁ、主にこちらが引かれる側だったかもしれないが。

柊 真白 >  
感想、と言われても。

(教わった感想ならともかく、教えた感想を聞いて楽しいのだろうか。
 そんな他愛ない話をしながら、自宅まで手を引いて歩いていく。
 他人から見たら仲の良い兄妹のような見た目の差ではあるけれど。
 家に付けば、とりあえずもう一度抱きしめる事にしよう――)

ご案内:「常世公園」から柊 真白さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から飛鷹与一さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 爽やかな風が吹いている。
天気もいいし、湿度も低い外出するのにはもってこいだろう。

後方宙返り。
いわゆるバク宙と言われているアレ。
今朝テレビでやってるのを見てあれぐらいなら出来るんじゃあないだろうか?
そんな事を思いながらこの公園にやって来たのは一人の男。
異様に白く長いタオルを首に巻いた男である!

「えーっと?テレビでは確か…」

確かやり方を何か言ってた気がする!
覚えてないけど!!

真乃 真 > でも、多分何とかなるだろう!
ああきっとそうに違いない!

さあ、早速やってみよう!
地面は堅いがまあ、一回で成功すれば特に問題はないだろう!!

「良し!!」

勢いを付けて!地面を蹴り!空中に浮きあがる!!

浮いた姿勢から!水平に!!堅い地面に背中が叩きつけられる!!!

「ったあ!!」

激しい音と声にならない叫び。そして周囲からの何やってるんだコイツという視線!!

「さては…ここでやると危ないな!」

地面から寝そべったままそんな当たり前の事を言う。

真乃 真 > 「…さてと、今度からはもうちょっと柔らかい場所で練習するとしよう!」

未だに動かず当たり前の事を言う。
…背中が痛くて動けない。落ちる前に異能を使えばよかったのだが…。
いや、異能を使えば良かった…そしたらこんな事にはならなかったのだ!

そのまま、這うように移動して何とか木陰のベンチへ…。
少し、休憩するとしよう。

背中を摩りながら辺りを眺める。
見える限りでは特に困ってそうな人もいない。
…こんな風にゆっくりとする事なんて殆んどなかったな。

真乃 真 > そうして、少し座っていると背中の痛さも引いてきた。
とりあえず休憩していた分は動くとしよう!
バク宙なんて言うのはまた今度だ!!

気合いを入れなおすように無駄にカッコいいポーズをとるとどこへともなく走って行った。

ご案内:「常世公園」から真乃 真さんが去りました。