2017/06/11 のログ
ご案内:「常世公園」にデーダインさんが現れました。
■デーダイン > 真昼間の熱さが、少し残る真夜中の公園。
真っ暗がりには、妙に映える赤い大きな布と、
暗がりに溶ける様な色合いのローブ、そして、逆に暗闇と対照的な色合いの、光ってすら見えよう穴あきの丸型仮面。
「………。」
そんな不審なモノカゲが、
ぽつーんと、物も言わずに公園のベンチに居座っていた。
■デーダイン > 傍目から見れば、それはそれはあまりお近づきになりたくない光景である。
配色や赤マントのはためきからは、時間帯も相俟って、
7をゆうに超える常世七不思議に仲間入りさせられそうなくらいホラーである。
さて、その正体は知ってる人は知っているし、知らない人からすればただの不審人物、
黒魔術師、デーダインである。
「………。」
別に寝ているワケではない様で、その背丈はたまーに蠢く。
それに伴い赤マントがはためくと、一層そのホラー度を上げるのであった。
■デーダイン > 普段のデーダインを知る物も、何だかその静けさは逆に奇妙であろう。
そも、この時間の深夜の公園、何か煩いものなどそうそうないのだが。
「………。」
不審者は物を言わず、公園への出入りは既に絶えて久しい。
その場にはただ真に迫った静寂があった。
ずっと静かな時間が過ぎていくのだろうか……
■デーダイン > しかし、突如として何かが微弱ながら「ブーッ」と音を発する。
動物の鳴き声ではない。携帯端末の音であった。
暗黒神をなのる魔術教師であっても、そう言う物を持っているのだ。
手袋の元にそれを出すと、仮面はずっと虚を見つめたままに。
「………。
クックック、フハハハハ…!」
静寂をうち破って、笑いだした。
最早ここまでこれば立派な深夜徘徊の不審者であった。
一体彼が何をしているのやら、きっと当人にしか知るまいが、
少なくともそれが不審である事は、きっと誰に聞いても是であろう。
■デーダイン > 手袋は薄型の携帯端末の上で人差し指に当たる部分を滑らせる。
ふりっくとか、言うらしい。
「………。」
再び訪れる沈黙。
公園には、携帯端末の淡い光を浴びながら照らし出される仮面の何者かが、
時折クククと笑いながらそこに手袋の指先を滑らせる光景が暫し、残った事だろう。
もっとも、それを見たとして近づこうとしない判断はきっと正しい。
知らない人や怪しい人に、話しかけたり付いていったりしてはいけないのだ。
ご案内:「常世公園」からデーダインさんが去りました。