2017/06/21 のログ
■鈴ヶ森綾 > 「ふぅん…鼻が効く子が多いみたいね、ここは。
これでも生中な事では分からないようにしてるつもりなのだけど…。まあいいわ。」
つい先日も、少し欲を出しすぎたとはいえ、あっさり正体が露見した事を思い出す。
曲げていた膝を伸ばして姿勢を正すと、今度は相手を中心に円を描くように、様々な角度から観察するようにその周囲をゆっくりとした足取りで回り始めて。
「あら、女は好きな時に泣いたり笑ったりできる方が得なのよ?」
ふむ…と、小さく漏らして自分の顎に軽く手を当て。
「でもそうね…貴方の場合、そのすまし顔もとても良いわ。お人形みたいで…。お人形の顔が、どういう風に変わるかも、とても興味が湧くわ。」
■柊 真白 >
人ならともかく。
似たようなにおいは間違えようがない。
(自身だってバケモノなのだ。
同じようなにおいに気が付かないわけがない。)
理由が無い、と言った。
(それはつまり、彼女に笑顔を見せるつもりが無い、と言う事。
周囲を回る彼女を、首だけ動かして追いかける。)
――仕事と言う事なら、相手してあげてもいいけど。
■鈴ヶ森綾 > 似たにおい、そう言われて、果たしてどこまでそうであるのか、一人愉快そうに微笑んで。
「理由、ね……飴でもいかが?」
神妙に呟いて、スカートのポケットに手を忍ばせる。そこから取り出したのは――ただの飴の包み。
無論、ただの冗談だ。返事を待つこともなく、包みを解いてそれを自分の口へ放った。
「仕事?…貴方、身体でも売っているの?」
相手がどういうつもりで言ったかは分からないが、自分はと言えばそういう意味だと。
相手の全身に改めて下から上へ視線を這わせ、そういった光景を脳裏に思い描いた。
■柊 真白 >
いらない。
(飴程度で喜ぶほど子供ではない。
彼女から貰うほど間が抜けているわけでもない。
首をゆるりと左右に振って。)
そう言うこともする。
副業みたいなもの。
(勿論本業ではない。
本業ではないが、そちらの仕事でそう言うことをすることもある。
そう言う趣味の人から話を持ちかけられることもあるし、金を稼げるならやらない理由は無い。
命の危険がない「楽」な仕事だ。
青い瞳でどうするのか、と尋ねる。)
■鈴ヶ森綾 > 「つれない事。」
口ではそう言いながらも、そういう反応が返ってくるだろうと思ってやっているのだから、実際には期待通りというところだろう。
「副業、ね…。今日の所はやめておきましょう。持ち合わせも無いことだし。それに…。」
緩く頭を振って、言葉を途中で打ち切る。
そういう事は、嫌がる相手を組み伏せてするに限る。口には出さず、楽しそうに微笑むだけに留めて。
「それじゃあね、買い物帰りに呼び止めてごめんなさい。」
すうっと相手の脇をすり抜け、去り際に微笑みながら小さく手を振って、その場を立ち去ろうとする。
■柊 真白 >
(こちらもこちらでそう言うつもりだろうと思っていたが。
彼女と違うのは、そのやり取りを楽しんではいないと言う事か。)
趣味が悪い。
(彼女が言わなかった言葉の続きは容易に想像が付いた。
僅かに眉をしかめ、視線を強くする。)
――別に、いい。
(そう答え、自分の横を通り過ぎる彼女に向けて、刃を振るう。
まず振られた手首を落とし、返す刀で両足をまとめて斬る。
そこから更に刀を返して、首を両断。
その一連の流れを、彼女にだけ届く殺気「だけ」の形で放った。
実際に刀を抜いたわけではない。
こちらの身体は指先一本すらピクリとも動いていない。
その殺気にどう反応するのかを見るつもりで。)
■鈴ヶ森綾 > 「あら怖い。……思うのだけど、私と貴方は似て非なるものだと感じるわね。」
身体を細断する殺気に足を止める。それから首だけで相手の方を振り返り、暫しその小さな姿を見つめてから口を開いた。
「私、本当は暴力って嫌いなのよ。」
どこまで本気かまったく分からぬ事を嘯いて、先程より軽やかになった足取りで公園を後にした。
ご案内:「常世公園」から鈴ヶ森綾さんが去りました。
■柊 真白 >
(こちらの「牽制」にもさしたる動揺を見せなかった。
それは――勿論意識上のものだということを差し引いても――あの程度で殺せるモノでも無いと言う事でもある。)
それは奇遇。
私も暴力は嫌い。
(同じく顔だけを向けて、しかしこちらは本心からの言葉。
専門は殺しであって、暴力ではないのだから。
そのまま彼女を見送り、姿が見えなくなってから軽く息を吐く。)
――バケモノめ。
(戦闘力の程は分からないが、彼女は自身と同じく闇に潜むモノ。
正面から殴りかかってくるモノの方がまだ色々と分かりやすい。
顔を伝う一筋の汗を左手の甲で拭い、自宅へと歩き出す。)
ご案内:「常世公園」から柊 真白さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。