2017/06/22 のログ
■飛鷹与一 > 今夜は完全オフ。バイトも風紀の仕事も無い。気分転換に学生街を散策したり、足りない日用品を買い込んだり。
それらも全て済ませ、一度寮の己の部屋に戻ってから再び外へと。
とはいえ、長く出歩くつもりは無い。ちょっとした散歩程度のつもりだ。
「……とはいえ、一応武器を携帯する辺り俺もすっかりこの島に染まってるのかな…。」
左腰に差したくの字型の大降りのナイフ…ククリナイフ。数日前にとんだ災難の最中に手に入れた物だ。
一応、皮製の鞘に収めている。銃火器をメインとする少年だが、流石に嵩張るのでこのくらいが丁度いい。
「…それに、ナイフの扱いにも出来るだけ慣れておきたいし」
そう呟けばククリの柄を軽く撫でて。適当なベンチへと足を運べば腰を下ろそう。
ご案内:「常世公園」にイチゴウさんが現れました。
■飛鷹与一 > ちなみに、流石に少年もここでナイフの練習をする気は無い。と、いうか普通に演習場か寮の自室でやる。
そもそも、このナイフ…普通のナイフとは重心バランスも扱いも違うのだ。
”師匠”からナイフの基礎は習いつつ、後は概ね独学で日々鍛錬しているが…。
(…くの字型だから、切り裂くというより叩き切る感じに近いというか)
それに、くの字型だから相手の武器ではなく手の甲などを狙った使い方もあるとネットでも書いてあった。
まぁ、正直…ナイフ格闘初心者の少年には難易度が高い気がしないでもないが。
ベンチに腰を下ろせば、背中を深く預けて一息。ここ最近忙しいが気がつけばもう夏本番も近い。
■イチゴウ > HMT-15 任務状況:フリー
突然大きな音がする。
その音源は奇妙な四足ロボットが
右前足の突きで公園のゴミ箱を貫通させた音だ。
そしてそのロボットは流れ出たゴミを
物色するように見定めると
いわゆる食べ残しを狙って漁っている。
公園にいる人間にも気づいていない様子だ。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「……?」
何か大きな音が突然聞こえた気がする。反射的に左手はククリナイフの柄へ。
ついでに、何時でも魔術を行使できるように備えておくのは風紀委員会に所属してからの仕事と鍛錬の賜物か。
…目を凝らす。元々視力が良いのと異能の影響もあり、夜目も当然利く方だ。
…気のせいか、知り合いがゴミ箱を破壊して中身を漁ってる気がする。
一度目を擦り、改めてその光景を眺める…うん、間違いない。何やってるんだあのヒトは。
「…イチゴウさん、何やってんですか…」
呟きに近い声だが、不思議とあちらにも聞こえる程度の声だったかもしれない)
■イチゴウ > ゴソゴソとゴミを漁っていると
横に何者かの気配。それに反応して
素早く身体をターンさせる。
そして眼前に居る人間を視認すれば
「ん?与一じゃないか。久しぶりだな。」
何事も無かったように挨拶をする。
そして一瞬流れ出ているゴミを見て
思い出したかのように
「これか。マネーが尽きてしまってな。
食料が手に入らないんだ。最近はどうも弾薬代が高い。」
不審そうに眺めている与一に対して
一応自分の置かれている状況を説明する。
機械であるが生きるのに必死なのだ。
「そういえば前訓練施設で近接攻撃を練習中と
言っていたが調子はどうだ?」
ゴミ漁りを再開しつつ与一にそう尋ねる。
元々彼は異次元とも腕を持った狙撃手であり
そこに近接攻撃が加われば正にトップクラスの
戦闘能力を持った風紀委員となるだろう。
■飛鷹与一 > 「ええ。お久しぶりです…と、いうか何でまたゴミ箱漁りなんかを」
一応、風紀委員会所属としてはそこは聞いておかなければならない。
むしろ、ゴミ箱破壊されてるし。まぁ新しくちゃんとしたゴミ箱が設置されるとは思うが。
「…ロボットなのに食料?オイルとか電力ではなく?…あと、ゴミ箱破壊は流石にどうかと」
と、生真面目にそう答えるも彼の返答に不思議そうではある。弾薬代についてはまぁ、彼の装備を見れば納得だが。
「…えーと、一応ぼちぼちです。そもそも近接戦闘の才能があるって訳でもないですし」
と、肩を竦めて答えるが…地味に多方面に才があるのか、上達速度は割りと速い。
無論、ナイフの達人とかにはまだまだ足元にも及ばないだろうが。
ちなみに、彼自身は別に戦闘能力を高めたいとも思わないし、トップクラスなんて更に御免である。
あくまで、仕事と自衛の為に身に着けているだけだ。ヒトを殺す覚悟すら無いのに。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■イチゴウ > 「ああ、それは良く言われる。ボクの原動力は
外部燃焼エンジンと微生物燃料電池。
つまり有機物を反応させてエネルギーを得るんだ。」
そう話しつつゴミの中から食べ残しを見つけると
前右足底面のフックに器用にひっかけ
口の中へと投げ入れる。
「このゴミ箱というのは食料を
手に入れるのに手っ取り早い手段だと
思っていたんだがな。問題なのか。」
このロボット、基本ルールにおいて
禁じられているのは能動的な人殺しのみであり
その他の問題行動においては生きるためなら
実行してしまう所がある。
「なるほど、流石に近接攻撃の才能が
ある訳ではなくそれ故に努力してるのか。
正しい力の手に入れ方だな。
誰か教えてくれる存在はいるのか?」
努力で手に入れた力というのは
才能で持っている力に比べて暴走しづらい。
問題を起こす生徒が持つ能力は
先天的なものが多いのだ。
■飛鷹与一 > 「…つまり、人間の食べる食材もエネルギーに変換できると。ぶっ飛んでますね…科学が凄いと言うべきなのか」
彼の話を掻い摘むとそういう事になるのだろう。その電池だけでテクノロジー的に凄いと思う。
そして、彼のマイペースな言葉に溜息とともにうなずいて。
「公共の備品を破壊したらそりゃマズいですよ。今は俺はオフだからアレですけど。
風紀の巡回中だったら、流石に事情聴取くらいはさせて貰ってましたよ?」
と、そう告げる。このロボットさんもなんだかんだでフリーダム過ぎるなぁ、というのが率直な少年の感想だ。
こういう所は、なまじ生真面目な少年だから余計な気苦労が絶えない。
「いや、俺は別に何でもかんでも才能がある訳じゃないですから。どんな万能の天才ですかそれ。
ええ、一応友人兼師匠が。刃物の扱いが得意な人なのでナイフの基礎とか教わりました」
とはいえ、常に教えて貰う訳にもいかない。あくまで基本は一人で独学に近いが。
■イチゴウ > 「なるほど、破壊するのはダメなのか。
ならば今度からは倒して漁るとするか。」
1人納得したようにそう低音の合成音声を鳴らす。
そういう問題ではないというツッコミもあるだろうが
このロボットは気付いていない。
「ゴミ箱から手に入る有機物の量は少ないが
金が尽きてる時は非常に頼りになる。
それに人間は金が尽きてる時にどう食料を
手に入れてるのかつくづく気になる。
人間がこうしているのを見た事がない。」
イチゴウはゴミを漁りつつさらに首をかしげて
そう呟く。
「人間は大変なんだな。ボクは機械だから
プログラムをぶち込めばすぐに戦術を習得できる。
勿論ニューロAIだから人間みたいに学習する事も
出来るがな。それとボクは従来機より
近接攻撃が得意な方と認識している。」
一通りゴミ漁りを終えたのか
穴が開いているゴミ箱を前両足で掴み
地面へと立てる。
■飛鷹与一 > 「漁る時点で問題ありなんですけどね…せめて、もう少し人目の付かない場所でお願いします」
止めろ、と言ってもエネルギー補給の為だから彼は止めないだろうと察して。
ならば、せめてほかの目が届かない場所や時間帯にして欲しい、と妥協案を申してみる。
「そうしないように遣り繰りするのが普通なんですけどね。そもそも金が尽きたことは無いので俺」
あまり遊興費とかに金を使わないのもあり、少年は貯金は多少なりともある方だ。
だから、金が尽きる、という状況がいまいちピンと来ない訳で。
地味だがそれなりに金銭に関しては堅実なのが幸いしているとも言えるか。
「機械は便利でいいですね…まぁ、俺は凡人なんで地道にやりますよ。」
異常な狙撃技能や厄介な異能を抱えていても敢えて己を凡人だと断じる。
この場合、戦闘能力ではなく性格や普段の素行的な意味だ。
地味で堅実、目立つのを嫌う性分なのもあるが。
彼がゴミ箱を漁り終えれば、それと同時にゆっくりと立ち上がって伸びをする。
元々、寝る前の散歩のつもりで長居するつもりは無かった訳で。
「俺はそろそろ戻りますが、イチゴウさんはどうします?」
■イチゴウ > 「そうだな。視線を集めるのは好きじゃあないし気になる。」
一応この事は一つの規則事項として
プログラムに焼き付いたようだ。
「本部はすぐ尽きるほどの金しか渡さないんだ。
恐らく新米風紀委員より貰っていないと感じる。
まあそれも当然だな、
機械は人間と違って待遇で組織を裏切らない。」
イチゴウは与一の目をまっすぐ見上げつつ
いつもの無機質な機械音声で
淡々と言葉を並べる。
「凡人か・・・。
まあ異能を持っている時点で凡人ではないと思うが。
それともう戻るのか、ならばボクも
そろそろ帰ろうかな。」
そう言いつつイチゴウは散らばっているゴミを
せめてもの償いなのか一か所に回収しやすいように
集めている。
■飛鷹与一 > 「俺も同感ですよ。目立つのは苦手ですしね」
苦笑気味に頷く。だからこそ、特殊狙撃班からの勧誘も堂々と蹴ったのだ。
まぁ、狙撃が目立つなんて自殺行為だが。兎に角、これ以上人殺しに近い場所に立つのは御免だ。
「…もしかして俺の方がイチゴウさんより給料貰ってるんでしょうかね…。
機械なのは否定しませんが、イチゴウさん何処か人間臭い所ありますよね」
あくまで少年の印象であり、実際どうなのかは彼自身が一番わかっているのかもしれないが。
無機質で淡々とした機械音声にそう返す少年は、矢張り何処か苦笑じみていて。
機械だ何だというが、彼には既に己の意思があって葛藤なのもあるのではないかと。
「ええ、単なる心構えですよ。本当に凡人ではないのは俺自身が一番理解してます」
ああ、ただの自己弁護や自己満足なのだろう。普通でいたいという惨めな後悔だ。
ともあれ、彼が集めたゴミを少年は帰る間際にゴミ箱に戻したりするのを手伝うだろうか。
その後は、多分公園を出るまでは彼と共に歩いて、その後は別れの挨拶と共に男子寮へと戻っていくのかもしれない。
ご案内:「常世公園」から飛鷹与一さんが去りました。
■イチゴウ > 「多分キミの方が貰っていると思うよ。
意思を持っている以上は自分なりの考えも
生まれてきてしまうというものだ。
それが人間臭さにつながってるのかもな。」
ちょっとした苦笑いを返す与一に対して
自分でもあまりわからないと言わんばかりの
様子である。
ただ一つ言える事は意思を持っているがゆえの
葛藤は任務というもの一つで簡単に消え去る。
「キミは普通でありたいようだな。
異能という異常な性質を持ちつつも。
その心意気は実に興味深い。」
その後イチゴウは与一の親切心に助けられつつ
公園の出口で別れの挨拶と共に自身は
兵器庫へと歩みを進めていく。
ご案内:「常世公園」からイチゴウさんが去りました。