2017/07/08 のログ
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 図書館であれこれ過ごしてから、寮に戻り食事とシャワーを済ませ、仮眠を取って…気がつけば真夜中。
何となく二度寝する気分にもなれなかった為、フラリと常世公園へと足を運んでみた次第で。
「……ふぁ…中途半端に眠い…。」
寝起きがスッキリしなかったのも大きいかもしれない。せめて眠気覚ましにと近くの自販機で缶コーヒーを購入。
そのまま、手近なベンチに腰を下ろしながら缶のプルタブを開ける。
「……ふぅ…」
冷たい喉越しのコーヒーを飲めば、多少なれど目は冴えてきた気がする。
■飛鷹与一 > 考えたら、別にククリナイフを持ち出す事は無かったかなぁ、と思いつつ己の左腰に下げたソレを一瞥する。
とはいえ、なるべく身に着けておいた方が慣れも早いだろうし、いざという時の自衛手段の一つにはなる。
半ば程度まで缶コーヒーの中身を飲みつつ、ぼんやりと空を見上げて。そういえば七夕だった…いや、もう日付変わってるかもしれないけれど。
(…願い事とか特に…あ、いや異能に関してはあったか。けどまぁ、神頼みしてもしょうがないしね)
微苦笑を浮かべつつ、ベンチの背凭れに体を深く預けながら夜空をボーッと見上げて。
ご案内:「常世公園」に楊柳一見さんが現れました。
■楊柳一見 > 見上げた先に天の河は輝いているか。
それは知ったこっちゃないが、少なくとも空中を“踏み締めて”駆け飛ぶ姿は見えたろう。
こんな時間に誰かいるなあ、なんて自分の事を棚上げしつつ見下ろした視線が、
少年の差す特徴的なフォルムの鞘を捉えて、おやと瞬いた。
「――――」
次いで、彼から数メートル前方へ降り立つ。
誰何もなくつったかと無雑作に歩み寄り、
「……不審者?」
腰の物指差してほざいた第一句がこれであった。
お前が言うな、のツッコミが返る事請け合いである。
■飛鷹与一 > 「……!?」
星空をぼんやり見上げていれば、何かが空を駆けているのが見えた。思わず反射的に目を擦ったが見間違いではない。
が、考えたら異能者や魔術使い、異邦人が日常的に闊歩するこの島だ。
空を飛ぶくらいは珍しくも無い…かもしれない。ともあれ、その影がこちらに気付いたのか、前方数メートルの地点へと降り立つ。
「…こんばんわ。えーと護身用で持ち歩いてるんです。あと、知り合いからナイフ格闘を習っているので、慣れる為にも出来る限り身に付けているというか」
と、困り笑顔になりつつも会釈と共にそう答えよう。ちなみに少年の瞳は何処か死んでいる。
とはいえ、瞳が死んでるが別に変に陰気な空気だったりはしない。普通に社交的だ。
そして、順応性も高いので彼女の登場に最初こそ驚きはしたが、もう落ち着いたのか何時もの平静さを取り戻し。
■楊柳一見 > 「――あ、ハイコンバンワ」
かなりぶしつけな声掛けにも、律儀に挨拶から返されたのに対し、ほんの少し戸惑いがちになりつつ鸚鵡返し。
カタコトっぽいのは気にしないで欲しい。
「この島結構ブッソーだしね。護身の手段は重要よね、うん」
もっともだ、と言わんばかりに腕組んで頷く。何様なのかこの女。
「――まあ、首も刈れそうなククリが護身の枠に収まるかは知らんけど」
黒ずんだ皮肉を口に上らせ、少年の目を覗く。
炭を吹いた刃の面を思わせる空虚さだ。
が、言葉を交わす感じにその仄暗さはない。
些かちぐはぐな印象を受ける、が――こちとら人相見でも面接官でもない。
評価はこれぐらいにしておこう。
「で、こんな時間まで習い事して。その帰りってとこ?」
首を傾げて、問いを更に投げた。
答える義理なんてないだろうけど。
むしろ問い詰められるべきはこちらなんだろうが、その辺りの認識が抜けてる辺り、
こいつもなかなかどうかしている。
■飛鷹与一 > ある意味で彼女の毒気を抜いたか、意表を突いたかもしれない少年の態度。だが本人に自覚は勿論無い!
「それに、こう見えて一応俺は風紀委員会の所属なんで、一応こういう武器の携帯許可はちゃんと取ってますし」
と、補足もしておこう。ついでに風紀委員会という事も隠さず話しておく。
彼女のあけすけな態度も、少年は特に気にした様子は無い。登場が唐突だったから先ほどは驚きはしたけれど。
「…ですね、これ重量バランスとかが独特なので結構扱いに苦労します。
でも、まぁ地道にやってれば使いこなすには届かずとも慣れはするでしょうしね」
と、皮肉げな女の指摘にも小さく笑ってそう返そう。皮肉と理解しつつも。
あくまで、少年の瞳は死んだ魚のように光が無いだけ。態度や空気に特に変な影は無く。
「いえ、夜中に目が覚めて…二度寝出来そうになかったんで夜の散歩です」
と、あっさりそう答えて笑う。実際それが理由だし特に気負う事も無く素直に応じる。
■楊柳一見 > 「へぇ、風紀――えっ、風紀?」
半方聞き流しかけた言葉の意味を咀嚼するに至って、女の顔から人を食ったような鷹揚さが消し飛んだ。
からかった相手が私服警官だったでござる、とかそんな具合で。
「……どうせなら、もっと取り回しの利くヤツのがよくない? ククリに何か思い入れあったり?」
だが女の饒舌は止まらない。
相手が上位存在(!?)だったとしても、先に唾吐いた以上はとことんやり通すのがこいつの流儀である。
…ただしそこに、まだ生徒ってバレてへんしー、とか埒もない楽観が含まれてるのは否めないが。
「あー、わかる。半端な時間に目ェ覚めると難儀よねぇ」
もっともこちらは夜更かしついでのリハビリだが。
夏の昼間にのろのろ空飛ぶとか、熱中死待ったなしなので。
■飛鷹与一 > 「――あ、ハイ。でも今はオフなのであまりお気にせず」
と、笑顔で言うが、それは同時に仕事中に彼女がやらかしてる場面に遭遇したら容赦しない、という事でもある。
ただ、オン・オフはきっちり分けるタイプなのか今はこのようにノンビリしたもので。
「…ええ、最初は普通のナイフ使ってたんですけど、癖は強いですがこちらの方が強力なので」
リーチ、斬撃の威力、独特の形による「引っ掛けて斬る」使い方など。
使いこなすには相応の技量を求められる分、使いこなせれば取り回しをカバー出来る性能はある。
「えぇ、中途半端に目が覚めるとどうにも…そういえば、空を飛んでましたけど異能か魔術ですよね?」
と、話題を何となく先ほどの彼女の登場シーンへと向けてみる。
空を飛んでいたのは、もとい駆けていたのは間違いなく見たと思うのでそれに属する力が働いていると思いたい。
■楊柳一見 > 「…非番の時はちゃんと休める人って好きよ?」
ぜひぜひアタシの前ではずっとオフでいてくれ。
そんな甲斐のない神頼みを胸中でかましてみるが、効果なんてないね。知ってる。
「まあ、カタにハマると強いよね。そういう得物」
どっかの山岳民の武器だったか。
習熟にはかなりの鍛錬を要するとかで――根気のない己はすっぱり諦めた経験がある。
まあ、それもこれも――
「ああ、さっきの? 異能だけど、何つうのかな。自分の動きに合わせて風が出せるんで、その応用ね」
この異能があったればこその――驕りとも言える。
バタ足で文字通り空中遊泳も、最近はこなせるようになって来た。
■飛鷹与一 > 「…と、いうか風紀委員会の仕事以外にも普通にアルバイトもこなしてるんで…休める時は休まないとしんどいですしね。」
と、苦笑いで肩を竦めて。平行して家事、鍛錬、勉学もこなしている努力家でもある。
まぁ、彼女と遭遇した時に風紀モードでない事を祈ろう。一度でも知り合った相手と対峙とかなるべくしたくないのが本音だ。
「ネパールかどこかだった気が。そこの国の兵士の人たちが確か今もこのナイフを軍隊の標準装備にしてた気がします」
と、言いつつ対してこちらは根気はあるので努力あるのみ!という感じだ。
「…へぇ、成る程。風…空気の流れを操る類の異能なんですね」
何というか、厄介な異能しか持たない少年からすれば実用性というか応用性が高そうで羨ましく思う。
そこはまぁ、魔術で何とかカバーしていくしか無い訳だが。
「…あ、そういえば自己紹介してませんでしたね。俺は学園の2年生の飛鷹与一といいます。さっきも言いましたが風紀委員会所属してます」
と、いまさらだが思い出して自己紹介と会釈を改めて。
■楊柳一見 > おいしいごはんの為の家事はともかく、鍛錬も勉学ものらりくらりとやってる己からすれば、
眩いばかりの労働者(!?)の鑑であった。
「…苦学生だなー。栄養ドリンクの差し入れとか、いる?」
賄賂じゃないよホントウデス。
「兵隊さん御用達かあ…いよいよ護身って響きがウソ臭くなって来たよオイ?」
半眼でツッコミを投げた。
彼の努力の結果が我が身に刻まれない事を切に祈るばかりだ。
「ん、まだ操り切れるほど練れちゃおらんけどね。それに異能だけに頼るのも――いざって時不安、だし」
半端な異能では通用しない“格上”の相手。
それに対峙し、良い様に弄ばれた記憶はまだ新しい。
気付かれぬ程に拳を軽く握り込んだ。…言葉の抑揚はほんの少し御しそびれたが。
「――センパイかあ。アタシは1年の楊柳一見、です。帰宅部やってます」
取って付けたような敬語で、おざなりな自己紹介。会釈に至っては目礼程度である。
…まあ今までさんざんあけすけな態度取っておいて、猫被る意味もないだろうけど。
「あ、アタシだけじゃ不公平だし。飛鷹センパイの異能か魔術も、教えてくれます?」
ちゃっかりそんな事まで聞く始末。
風紀の人の情報ってやっぱ保護コードとかあんのかなあ、とか他人事のように考えつつ。
■飛鷹与一 > 「いえ、収入はバイトと風紀の仕事で両方入るので…ただ貯金にも回してますからね、いざという時の為に」
何だかんだで真面目クンなので、そういう所はきっちりしている。ある意味で彼女と好対照?かもしれない。
栄養ドリンクは…うん、正直最近はちょっと欲しいかもしれない。
「…まぁ、風紀はこの島の警察代わりですしね。危ない場面も結構あったりしますし」
苦笑気味にジト目で突っ込んでくる彼女にそう答えるしかない。
ただ、ナイフの腕前はまだまだ半人前だ。少なくともまだ護身レベルが関の山。
「…ですね。俺の場合、異能がちょっとアレなんで正直――…大丈夫ですか?」
彼女の違和感に気付いたのか、僅かに心配そうに声を掛けて。
具体的には分からないが、些細な変化を彼女から感じ取ったようで。
「楊柳さんですね、よろしくお願いします…って、俺のですか?魔術の方なら構いませんが」
言外に、異能の方はちょっと…というニュアンス。うん、話してもいいんだけど一応秘匿しておきたい。
魔術に関しては、異能よりこちらがメインで使う事が多いので特に問題は無く。
「俺が使う魔術は主に二種類ですね。「熱量操作」と「特化再現」です。前者は自分と周囲の熱量を操作して高熱とか低温を操る術式です。
で、後者は…銃火器限定で魔術でそれをくみ上げて用いる術式です。
一応、俺のメインは射撃の方ですので銃火器の具現化に特化した魔術になります」
と、大まかにだが自身の扱う魔術を彼女に告げていく。
■楊柳一見 > 「風紀ってお給料出るんだ…。何かもう学生っつうより、この島の公務員みたいになってません?」
と言うより、カネでももらわにゃやってられん程、この島はヤバい。色んな意味で。
自分とて“前の職場”にそれでゴネて手当を掻っ攫った経緯がある。
…正当な報酬だから問題はないね! お互いに!
「……ぅえ? アタシ、なんか変でした?」
気遣う言葉に少しビビりながらも、何でもないっすよ的ジェスチャーで凌いだ。
…凌げてるといいな。
「あー、うん。話してもオッケイな方でいいですよー」
秘匿情報については、問題ないと快諾しておいた。
今や何のお達しもない一生徒が、風紀の人間だからと血眼で情報を得ようとする必要などない。
「『熱量操作』って…これからの夏と冬の快適さが約束された勝利の剣じゃないですか!」
羨望と興奮で、形容詞がおかしくなってるが気にしないで欲しい。
「もう一つは、えっと……ピストルやらライフルやら撃ち放題とか、そんな感じ?」
うわあ狙われたくねえ。
それが偽らざる心の声であった。
熱量操作に比べてあまりにあまりな感想だが、そこは勘弁して欲しい。
■飛鷹与一 > 「あ、ハイ一応。まぁ多分危険手当みたいなモノだと思ってますけどね」
いち風紀委員でしかないが、それでも島の特性上”ヤバい事”に関わる可能性はある訳で。
ともあれ、お金にがめつい訳ではないが矢張り生活とお金は切っても切れないからしょうがない。
「……ん、いえ俺の気のせいみたいですね」
と、微笑んで首を振るが誤魔化しに近い。何か思う所があったのだろう、と感想を抱くが根掘り葉掘りは追求しない。
そもそも、別に彼女が何かしたという訳でもないし今は少年はオフタイムな訳で。
「…あーですね。夏場は自分の周りだけ気温を下げたり、負冬場は気温を上げたりとか。こんな感じで」
と、軽く魔力を練って指をパチンと鳴らす。すると、己と目の前の彼女の空間だけ周囲よりちょっぴり涼しくなる。湿度も下がっているので快適だろう。
「で、もう一つは実演したほうが分かり易いかな…えぇと、こんな感じで」
拳銃をイメージ。右手を掲げれば、そこにオートマチック拳銃が姿を現す。
見た目は普通の拳銃となんら代わりは無いが、これは魔力と己の想像力で具現化したモノだ。
勿論、弾丸も出るし消すのも自由自在。次の瞬間には、忽然と右手から拳銃を消してみせる。
■楊柳一見 > 「労災保険とかもありそうだなー…」
福利厚生はしっかりしているが、命の危険や想定外の事態もガッツリついて来る。
そんな職場は……自分はゴメンだ。少なくとも当分は。
追及されなければ、ひそかに胸を撫で下ろした。
まあ、話しても聞いても楽しい話題じゃあない。
「おわー……」
夏の夜の蒸し暑さが消え、代わりに湧いた涼しさが体を癒してくれるのを感じて、めっちゃたるんだ。
これはヤバい。抗えない。
恐るべき真夏の魔窟がここに顕現している。
「……センパイ、時々風紀の控室かなんかに涼みに行っていいです?」
部外者がたるみ切ったツラでほざいた。
「おぉー、これは……転送――じゃねえや。再現、でしたっけ? 荒事には便利かなぁ」
現れては消える銃器を目にしても、未だだらけた顔で、ぐねぐねと締まらない感想を繰り垂れる。
が、一度でもろくでもない世界に身を置いた習性だろうか。
――魔力はこの場で即時錬成されたようだ。
――《縁》や《誓い》のマーキングは恐らく、ない。
――純粋に、魔力で以て《物質生成》を為している。
――ラグはあっても、凡百の転送術とは段違いに、疾い。
――これはヤバい。全くヤバい。厭になるね。
細めた琥珀の裏側で、そんな算用をしてしまう自分が、また厭になる。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「まぁ、その辺りはしっかりしてるぽいですけど…命の危険もあるでしょうしね」
特に、刑事課とかそういう捜査などの最前線に近い立場の者は大変だと思う。勿論そういう輩は実力者揃いだろうけれど。
とはいえ、少年も風紀の話題はあまり好きではないのか適当に打ち切るかもしれない。
「…え?ああ、ハイ構いませんけど…っていうか完全にクーラー代わりにする気ですよねそれ」
困ったように笑う。まぁ、夏場に自分ともし遭遇したらクーラーの真似事くらいはしても構わないが。
と、言うか物凄くたるんでる感じになってるよこの後輩さん!
「ええ、俺の魔力と想像力で「設計図」をイメージして、それを組み立てる=具現化って流れです。
欠点としては、大きくて構造が複雑な銃火器程タイムラグがある事ですね」
分かりやすく言えば、小型の銃火器ほど具現化が早い、デカブツほど具現化に時間が掛かるという事だ。
勿論、彼女がだらけた態度の裏で冷静に分析していることを知らない。
彼女にとって、厄介だとすればこれに加えて少年には異能がある事だろう。
「…とはいえ、独学で試行錯誤した魔術なんでまだまだ荒削りですけどね。
…と、俺はそろそろ良い時間なんで戻るつもりですが楊柳さんはどうしますか?」
と、尋ねながら立ち上がる。ちなみにそのクーラーもどき、移動しても一緒に付いてくるので便利です。
効果も1時間程度は続く親切?設計…設計ではないけど。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■楊柳一見 > 「こぉんな罪作りな魔術使っちゃうセンパイがイケないんですぜウヘヘヘヘ」
たるんだどころか、何かもう女捨ててんじゃないかってな笑みまで漏らす。
冷暖房設備(by魔術)とは、かくのごとく恐ろしい威力を秘めているようだ。
「あー、難しいの想像するのも時間食いますよねぇ。うろ覚えで似顔絵描いたら、全然似てなかったりするし」
――《具現》の精度は想像の精妙さに依存する。
――《因縁》や《典礼》に依存しない、ある種純粋な魔術。
――アタシも他の魔術に手を広げて……
――あ、やっぱめんどくさいや。
――そんなことよりすずしくてきもちいよこれ。
冷静な分析は長くもたなかった。
魔窟恐るべし。(再)
「うん。アタシもそろそろ帰って寝ますー」
問い掛けに間延びした返事をよこし、公園の外へ向け一歩踏み出して、
「――あ、冬は暖房頼んでいいです?」
振り向きざまにそんなセリフを吐く。冬にまで押しかける気なのかこの女。
ともかくも、返事も聞かぬうちに横合いに一礼して、
「んじゃあ、お休みなふわぁぁああ~……」
あくびで後半が台無しになった挨拶をくれてから、涼しさのおかげで夢見心地な足取りで、
外界の闇へのたくた溶けて行った――。
ご案内:「常世公園」から楊柳一見さんが去りました。
■飛鷹与一 > 「いや、何か適性があったというか何と言うか…」
あれ、この人めっちゃたるんでない!?いや、まぁいいんだけど女性としてアカン気がしないでもない。冷暖房魔術ではないんだけどね!?
「ええ、頭の中で設計図をミスると具現かも出来ませんしね。それに咄嗟の判断で具現化させる速度もまだ課題が多いですし」
困ったように笑う。まだまだ未完成、というより発展途上の魔術と言うべきなのか。
ともあれ、彼女も引き揚げるようで立ち去る姿を見送りつつ。
「途中でそのまま眠りこけてダウンしないでくださいね?おやすみなさい」
と、会釈しつつ見送ろう。暖房に関しては…まぁ、うん。遭遇したら別に構わないとだけ。
「さて、と。俺も帰ってちゃんと寝よう」
そして伸びをしてから少年もゆっくりとした足取りで引き揚げるのであった。
ご案内:「常世公園」から飛鷹与一さんが去りました。