2018/01/13 のログ
ご案内:「常世公園」に雪城 氷架さんが現れました。
ご案内:「常世公園」に霜月 零さんが現れました。
■雪城 氷架 >
「ふぅっ…さむ……」
口から出る吐息は白い
公園も一面が真っ白だ
年も開けて、本格的に冬の様相となってきた
めふめふと小さく音を立てながら、積もった雪をぺっぺと払って、ベンチに腰掛ける
冷たい
いつもなら異能である程度、気温調整をするのだが、
せっかくの雪なのでたまにはそのままの季節を感じたい、などという風流
「まだかな、零」
手袋に向けてはふーっと吐息を吐きかけながら、待ち合わせの相手を待つ
■霜月 零 > 「わ、悪い氷架!」
息を切らせて走ってくる青年。
氷架の待ち人、霜月零。本日はデートだというのに、あることに悩みすぎてギリギリになった馬鹿である。
こういうちょっと頼りない所やすぐ謝る所は零らしさそのものであるが、見ればすぐにいつもとの違いに気付くだろう。
……私服。しかもちょっとカッコよくキマってるやつを着ている上に刀がない。
なんていうか、年相応の男の子、と言った服装なのである。
■雪城 氷架 >
「おっす」
ベンチに座ったまま小さく手をあげて、マフラーに覆われた口元から簡潔な挨拶
「あれ、なんかいつもと格好違うな」
ぱっと見て、すぐにそれには気づいたものの
帯刀していないのは普通と言えば普通なのでそれは置いておく
なんというか、彼らしからぬ…といった感じなのだ
■霜月 零 > 「おう、ホント悪い」
そう言って頭を下げ、そして氷架の言葉には恥ずかしそうに少し目を逸らす。
「……芙蓉がな。いい加減、デートの時くらいおめかししないと氷架ちゃんが可哀想でしょー!ってあれこれ服押し付けてきたんだよ……」
そう、これは芙蓉の仕業。
芙蓉はそういう所は割と普通の感性を持っている。零がジジむさすぎるだけだ。
いつも制服でデートに行く兄を見かね、いい感じの服をチョイスしたのである。
まあ、零の雰囲気に合わせて比較的落ち着いた服装ではあるのだが、それでも雰囲気はガラっと変わっているだろう。
■雪城 氷架 >
「うん、だろうと思った」
零のそういったところ、
服装に頓着を見せないことにはある種の信頼性すらある
周りが世話を焼かないとダメなあたりは、親近感を覚えたりもするのだが
ぺっぺっと自分の隣あたりのベンチの雪を払う、座ったら?と促して
「にしても芙蓉、わざわざ服買ってきたのか…?ブラコンめ…」
■霜月 零 > 「やっぱバレてるよなー……俺、こんな服選ばねぇもんな」
似合わねーつってんのにな、と苦笑。実際は似合っているのだが、当人にその自覚はない。
「そうなんだよ、あいつじゃあせめて金払わせろっつっても『私がお兄ちゃんのために勝手に買ったんだからいいの!』って頑固でなあ……」
溜息交じりに、ありがとな、と言って横に座る。
そして、氷架をちらっと見て。
「ん、今日は寒そうだな。異能使わねーのか?」
■雪城 氷架 >
「バレバレ、いつも同じようなカッコだし、刀だし」
ある意味インパクトが強いといえる
「異能?使おうかなーって思ったけどせっかく雪降ったしさ。
少しは寒さ感じとくのもいいかなって。でも今ちょっと後悔してる」
コーロにマフラーに手袋にブーツ、完全防寒仕様でも寒いものは寒かった
■霜月 零 > 「うっ……そういえば刀もなんだよな。芙蓉が『デートに刀は要りませんー!』って。取り上げられちまった……」
ちと心細いな……と言いつつ、顔は笑っている。芙蓉の心遣いも理解しているのだろう。
と言うかホント普段帯刀してるのがおかしいのであるコイツ。
「あー、成程な。つっても慣れてねーんだから風邪引くなよ?」
言いつつ、自分のコートを脱いでぱさっと氷架に被せようと。
■雪城 氷架 >
「まー、このへんは治安もいいし、いらないっちゃいらないよな。
あ、でもこの公園はわりと曰く付きか……」
括流と零が立ち会った場所
それでもってまだ一年生の頃に自分が不良に絡まれた場所でもある
「…? いやいや、それだとどう見ても零のが風邪引くだろ。
私は十分もこもこしてるから大丈夫だって」
心配性というかなんというか
相変わらず自分のことをそっちのけでこっちに構ってくるところは変わらない
コートを突っ返しつつ、足元の雪の塊を踏んで遊んだりしながら…
「で、どうする?」
■霜月 零 > 「少し前にも騒動があったって話だしな……ま、なんかあっても俺が守ってやるから」
ぐ、とこぶしを握り締め。実際のところ氷架の方が強い可能性もあるのだが、そこはそれ。彼氏としての意地ってやつだ。
「いーんだよ、俺は寒さにも慣れてるんだから」
と言いつつ、コートはひざ掛けみたいにする。いつでも氷架に羽織らせてやれるように。
「んー、そうだな。カフェ行ってメシ食うのもいいし、寒いってんならどっちかの部屋でなんかして遊ぶのもいいな」
俺の部屋、ゲームとか殆どねーけど。と言いつつ、氷架の方を見て。
「なんてーかあれだ。俺は、氷架と一緒なら何でも楽しい」
にかっ。憑き物の落ちたような笑顔を見せる。年も明けて、いろいろと悩んでいたのもそれなりに吹っ切った様子。
■雪城 氷架 >
「うわー、格好つけてるぞ」
茶化しつつ、その点では信頼しているのかマフラーの奥で小さく微笑む
寒さに慣れていれば風邪はひかないのだろうか、いやそんな理屈はない
そんなことを思いつつも、本人がいいならまぁいいか、と
「まぁ、昼はまだだなー、カフェでランチにしてもまだちょっと時間あるか」
んー、と空を仰ぎつつ考える
体を濡らすほどもないような粉雪が、疎らに舞っている
「安上がりなやつー。
どっかに連れてってくれてもいいぞ?たまには」
といってもこの島で遊ぶところいえば歓楽街あたりまで足を伸ばすしかないのだが
■霜月 零 >
「わりぃかよ、彼女の前でかっこつけて」
ちょっとむすっと。こういう所は、年相応かそれ以上に子供っぽい。
そしてこの男、色恋の経験は氷架以外に当然無し。よって細かくスベったりズレたりしまくるのだ。
どこまでもキマらない男である。
「……お前が高価すぎるんだよ」
ぼそ、と顔を赤くして目を逸らしつつ言うが、ふぅ、と一息ついて考える。
「んー、そうだなー。歓楽街行くのもいいけど、俺ゲーセンとか遊んだことねーんだよな……」
氷架に遊び方教わるってのもなんかダサいよなぁ、と溜息を零す。
■雪城 氷架 >
「悪いとは言ってないじゃん」
格好をつけたがる、ということはそういうことなのだろう
相手によく思われたい、相手によい自分を見せたい
そんなことは、好意を抱いた相手には当然のように思うことだから
「私は別に零が格好よくても格好悪くても、どっちでも構わないんだけどな」
そんなことを言いつつ…
ふと考えてみればこの零という少年、遊びをまるで知らないのではないかとすら思える
思えば遊びにいく時などほぼ行き先は自分が決めていなかっただろうか
「んー、じゃあもう少し此処で時間潰すか」
景色は悪いことはない、むしろ粉雪がちらつき、真っ白な公園に降る様子は綺麗だとも思える
「そういえば」
ふと、思い出したように
「付き合い始めてから、結構経ったな」
■霜月 零 > 「…………そーかよ」
ちょっと赤くなり顔を背ける。
かっこよくても悪くても構わない。それは、要するに『そんな事では自分を判断しない』と言う事だろう。
何というか、自分の芯を愛して貰っているようで気恥ずかしかった。
「おっけ。ま、いい景色だしな」
体を寄せつつ、景色を眺める。この雪景色は、寒ささえ我慢すれば綺麗なものだ。風流を好む傾向のある零にとっては、好みの風景とも言える。
ついでに、遊びをまるで知らないのも事実だ。なんせ、ずっと稽古ばっかりやってきた剣術馬鹿でもあるのだから。
「……そうだな。色々あったなあ」
そして、結構経ったなと言われれば懐かしむ様に空を見上げる。
「なんか、もうホント一瞬でお前に惚れちまってさ。それから、括流さんに睨まれたり、お前が体調崩したり、異能が上手く使えなくなっちまったり。俺も、芙蓉の事で滅茶苦茶になったり……」
思えば、本当に色々あった。そんな中で、きっと二人の絆は強くなっていったのだろう。
■雪城 氷架 >
「私はさ」
ベンチの脇に積もった雪を手にとってむぎゅむぎゅと固める
「零とああいうことがあって、零に告白されるその瞬間まで、
正直全然ピンとこなかったんだよな。恋愛、みたいなの」
話しながらぽんぽんっと雪玉を手のひらでもてあそび、ぽいっと放る
「括流が心配したのもそこなんだろうなって思う。
ただ私も、結果的にこうなったけど…よくわからないままだったっていうのは間違いなかったと思うよ」
白く煙る吐息と共に、言葉を紡いでゆく
「もちろん今の今では、零との関係は大事だし、
何があっても支えてくれる、強い意思もすごく頼りがいがある。
けど、難しいよな。気持ちを分析して、相手に伝えるのって───」
そこで一端言葉を切って、視線を零へと向ける
「零は、いつ私の事が、好きなんだ、って…気づいた?」
■霜月 零 > 「俺も、正直ギリギリまでピンと来てなかった」
苦笑する。懐かしむ様に空を眺めながら。
「実際、お互いふわふわしたところがあったのは間違いないだろーしな。括流さんが心配すんのもやむなしっつー話だ」
実際に、恋愛と言っても、熱に浮かされてそんな気分になっているだけなのか、本当に心から愛しているのかなんて案外区別がつかないものだ。
それの区別がついた時が、本当の意味での関係の始まりかもしれない。
「俺がお前を意識したのは、俺が失言してお前のトラウマ抉っちまったあの日。ただ、そん時は『割と気の合いそうなやつだな』としか思ってなかった」
キスがどうこう、セックスがどうこう、の流れの時はドギマギもしたが、それも恋愛ではなく、どちらかと言えば友人同士のじゃれ合いの延長と言う感じだった。
氷架を女性としては見ていても、彼女候補としては見ていなかった。そういう発想がなかっただけでもあるのだが。
「で、その次の日。ほら、覚えてるか?カフェで涼子さんとか、正親町三条とかと一緒にいた日。
俺、その時正親町三条にからかわれててさ。その時、じゃあ彼女にするなら誰か、って考えたんだ。そしたら、あの時に一緒にいたお前が、どうしても候補から外れなくてさ。
思っちまったんだよ。
『こいつと一緒にいれたら、絶対楽しいだろうな』って」
白い息とともに、懐かしむような、いとおしむような言葉を紡ぐ。
「で、ほら。氷架と連絡先交換して、ちょっと時間置いたろ?
正直、その場の流れの勘違いかもな、ってのは思ったんだよ。だから、真剣に考えてみた。
俺は、こいつとこれから、恋人として……気ははえーけど、将来的には家族として生きていくことが出来るのか。俺はそうしたいのか。
……考えれば考えるほど、俺んなかでしっくりきてさ。寧ろ、いない時を考えたら凄くつまらなそうだったんだ。おかしいだろ?今までいなかったのが普通なのによ」
小さく笑う。今まではじゃあどれだけつまらないと思ってたかと言うとそうでもないくせに、氷架がいる状態と比較すると、どうにも無味乾燥に見えてしまったのだ。
「もちろん、他の奴もイメージしたぜ?それなりに知り合いもいたしな。
……でも、氷架が一番だった。そりゃもうダントツで。
その時かな、気付いたのは。
『あ、俺、あいつに惚れたんだ』って」
気付いたらもう一直線。と言うより、その慕情に気付いた結果、氷架と付き合いたい、一緒にいたいと言う気持ちが抑えられなくなった。
「うん、だから俺がお前に惚れたのはきっとあの訓練場での時。そして、それに気付いたのは、次の日の夕方、かな。
……お前は、どうなんだ?」
いつ、俺の事が好きだと思ったんだ?と
■雪城 氷架 >
零の言葉を、その目を見つめながら聞く
その言葉の端々に懐かしい記憶を感じる
そんなに前のことではない、はずなのに
「私は───」
視線を外し、空を見上げる
ちらちらと降る粉雪に吸い込まれそうなるような、雪の空
「こういうと何かだけど。
多分…零と最初に繋がった時……だと、思う。
イヤじゃなかったんだ。キスをしても、何をしても」
視線を降ろし、白い息を吐く
横顔の頬はほんのりを紅みを帯びて
「何とも思ってない相手ならイヤだろ?そういうの…。
だから、ああ、こいつのこと、受け入れてるんだって実感が沸いた…。
零から呼び出された時は、全然そんな気持ちなかったのにな」
かつて零がその想いを告白する、そのために氷架を呼び出した、その日
女子寮を出た時に氷架を呼び止めたのは…友人の九郎だった
九郎からの突然の告白は、自分が思いも寄らないもので───困惑と共に、半ば逃げるようにその場を後にした
あの時点で心が決まっていたのかと聞かれれば、きっとそれはNOなのだ
九郎とは、それまでの距離が近すぎた
此処で出会った筈なのに、ずっとむかしから友人だったような
───それが壊れるのが怖くて、逃げた
「気を悪くしないで欲しいけど、
その時は、零のことはちょっと気になるやつだな…ぐらいだったからな。
むしろ……何もなかったからこそ、付き合ってみよう…と思えたのかもしれない」
■霜月 零 > 「ああ……」
零は、あのキスは寧ろ『マズい事をしてしまった』と動揺してばかりだった。
女性の、しかも初めての唇を奪ってしまったのだ。とんでもない事をしたんじゃないのかとおろおろするので手一杯だったとも言える。
だが……嫌じゃなかったと聞いて、いろいろと安心する。
「ま、氷架の気持ちも分かるぜ。なんつったって、お互いそういうのを意識してから一日でだもんな。
俺がチョロすぎるだけで、多分氷架の感覚が正常だ」
だから気にすんな、と笑う。
それに、お試しでも付き合ってくれたからこそ、今の関係になれたのだろう。
そう思えば、取り敢えずでOKしてくれたのがとてもありがたい話だった。
■雪城 氷架 >
「…零にはしたっけ?
零よりも前に…男友達に告白されたんだ、って話」
マフラーを巻きなおす
粉雪は降り止んで、僅かな雲間から覗き込んだ陽光がきらきらと白い公園を照らす
「私は、そいつには応えられなかったんだ。
軽音部で、すっげー仲良くしてて、よく遊んだりもして、危ない時にも、助けてくれて。
……でも、いきなり告白された時は…怖かった。
漫画みたいな話だけど、今までの関係が壊れそうな感じがして」
一度言葉をきって、視線をあげる
「いけない、と思ったんだよ。
そういうコト、男女のこと、何にも知らないまま…臆病に逃げるって。
……だから、零と付き合ったら何か見えてくるかもと思って、あの時…OKしたんだ」
■霜月 零 >
「ああ……烏丸、だっけか」
彼とは、何度かだけだが話したことがある。
カフェでの反応を見るに、きっとコイツも……と言う気付きもあった。
だが、それでも零は引けなかったのだが。
「友人から恋人に。ってなったら、なんか今まで通りにいかなくなるかも、って思っちまったんだな」
なんとなく、分かる気がする。
そして、自分たちがそれを飛び越えれたのは、もしかしたら、それまでの関係性がほとんどなかったからかもしれない。
そう考えると、皮肉な話ではあるが……。
「なんつーか……本当に、お試しだったんだな」
それが普通、ではあるのだが。
ちょっと複雑な気分で、苦笑気味に言葉を紡ぐ。
■雪城 氷架 >
「しょ、しょうがないだろ。
私だってそういうコト初めてで自分の気持ちもよくわからなかったんだ」
苦笑気味にお試し、を口にする零に口を尖らせる
「まぁ…今でもよくわからないこともあるけど。
ただ、……恋、がどんな気持ちなのかっていうのは、流石にもう理解できた、かな……」
ぎゅっとマフラーを鼻先まで持ち上げる
間違いなく自分の顔が赤くなっているだろうと思ったから
■霜月 零 > 「わかってるわかってる。だからって文句はいわねーよ」
なんとなく氷架の頭を撫でようとしつつ。
実際、そのおためしがあったからここまでこれたんだ。文句の言いようなんてない。
「ん、そうか。
……まあ、正直俺も、最初は嬉しい半分戸惑い半分だったんだよな」
撫でるのを抵抗されなければ、くしゃくしゃと撫で続けながら。
「最高に嬉しい気持ちと、これでいいのかって気持ちがぐちゃまぜでさ。別れるとかは考えらんなかったけど、不安はいつもあったんだ」
男女関係の機微に疎い零は、そういう意味では何もかもが手探りだった。
今更になって服装に気を遣う辺り本当にアレである。
「でもま。はっきりさせとくと、俺はやっぱ氷架が好きだ。守るって言うのもあれなんだよ、本音を言うと『一緒にいたい』が強いんだよな」
実は単なる我儘、と笑う。