2015/07/20 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に紅葉 椛さんが現れました。
紅葉 椛 > 「はぁ……」

カフェテラスのカウンター席でため息を吐く少女。
オレンジジュースを一口飲み、テーブルにつっ伏す。

「依頼を忘れるなんて……なんて失態を……」

そう、先日の商店街で白パーカーの少年に呼び出された理由。
依頼である水着を買うというものを忘れ、自分のスカートを買うという失態をやらかしたことに気付き、少女は落ち込んでいた。

紅葉 椛 > 「手も初めて繋いだし……」

左手の温かみを思い出す。
あれは、なんというか、とても心地よかった。
できるのならば、また繋ぎたいと思うほどに。

「あれじゃあ、まるでデートだよ……」

デート、そう意識すれば、顔が熱くなる。
特にあの少年に恋愛感情を持っているわけではないが、異性との交友が乏しいこの少女には十分な刺激だった。
耳まで赤くし、オレンジジュースを飲み干す。
少しは顔の火照りも冷めただろうか。

紅葉 椛 > 頬に手を当てる。
まだ熱い。
火照りはまだ冷めてくれない。
食事でもして落ち着こう。
そう思い、メニューを開く。

「すみましぇん」

噛んだ。
見事に噛んでしまった。

紅葉 椛 > くすくすと笑う店員。
恥ずかしさで顔が余計に熱くなる。
仕切り直そう。
深呼吸を一つ。

「すみません。えっと、チョコパフェとジンジャーエールお願いします」

今度は完璧だ。
組み合わせは置いといて、しっかりと注文ができた。
栗色の髪を弄び、注文が届くのを待つ。

紅葉 椛 > 髪を弄っていると、無意識にため息。
自分の失態を心底悔いているかのように。

「幸せが逃げちゃうなぁ」

そう言って、また一つため息。
わかってはいても、出てしまう。
頬の赤みはやや治まったが、まだ赤い。
それを誤魔化すかのように、椅子を前後に揺らす。
散漫な集中のせいか、バランスを崩し、そのまま後ろへと倒れ込む。
ガタン、大きな音がカフェテラスに響いた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にヒカサ=カノさんが現れました。
ヒカサ=カノ > ドアの開く音と共に、見える姿。
緋色の髪の制服少女、いつも通りの傘を持って。

試験という大きな大きなことが終わり。
始まっていた、夏休み。
夏休みが始まったとしても、いつものようにカフェに来た。
あらゆるものから解放されても、いつものように。

いつものようにアイスコーヒー、ちょっと期間を空けてても、分かってくれる当たりもう慣れた常連かもしれない。

入るや否や、大きな音。
椅子のたおれる音を見れば、そこには見慣れた姿が。

「ヤッホー、もみもみ椛。どうしたの?」
倒れたところに駆けこむように、そして覗き込むようにして。

紅葉 椛 > 咄嗟の受身を取り、自身は無事だったが、集まる視線は抑えられず。
申し訳なさそうに辺りを見回し、店員へ平謝り。
またも失態を演じてしまい、ついため息を漏らす。
そこに、見知った顔が現れる。

「斬るぞ」

何度も注意したはずの呼び方をされ、力なく一言。
椅子を立たせ、テーブルに伏せる。

ヒカサ=カノ > 「そっちの言う通りのことされたら、命がいくらあっても足りないわぁー。」
いつも言われることのように、慣れたように流しつつ。

何も言わずに横に座り、伏せる乙女を流し見て。
ニヤリと口を上げながら、見破ったように一言放つ。

「これは、"恋"とやらをしているねぇ?」
ちょうど傘の少女の前に置かれたアイスコーヒー、いつものようにブラックだ。

紅葉 椛 > 「されたくなかったら呼び方改めなよ……」

またもため息。
幸せがすべて逃げそうな勢い。
そこに置かれるジンジャーエール。
一口呷り、一言返す。

「それはない」

当たり前と言わんばかりの表情で。
これは恋ではなく、反省と恥ずかしさのはずだ。

「恋なんて私には無関係だよ、多分ね」

ヒカサ=カノ > えーだってぇ、と口を尖らす。直すつもりはないようで。

探偵ヒカサ、見当違い。
腕を組んで、考え込んで。
大きく一口コーヒーを。久々に飲んだコーヒーは少し苦く感じられる。

「"多分"と言ったね? じゃあもしかしてワンチャン?」
少し今日は攻め気味に。強く問い尋ねようと。

紅葉 椛 > 「ワンチャンかどうかはわからないけど、今のところはないよ」

何度目かわからないため息を吐き、ジンジャーエールを飲む。
そこで運ばれてくるチョコレートパフェ。
これでもかというほどチョコレートをふんだんに使ったパフェは圧巻の一言。
上に乗っているチョコアイスを口へ運ぶ。
冷たく、甘い。
カカオの苦味は冷たさと甘さに包まれ、後味として残される。
その仄かな苦味が甘さを引き立て、更に食指が動く。
瞬く間にチョコパフェは、椛の胃袋へと消えた。

「おいしかった……」

幸せそうに顔を綻ばせ、スプーンを置いた。

ヒカサ=カノ > 「あー幸せ逃げてくいい男も逃げてくあー行っちゃった行っちゃった」
なんて。
ため息の多い乙女を見て、茶化すように言いながら。

椛の見るオフの姿は、大体何か食べてるような?
大体カフェで見かけるだけかと、自問自答。
「その食べっぷりなら安心だけど、やけ食いは勘弁してね?」

一瞬で消えるチョコパフェを見て、安堵と心配。
杞憂かもしれないが。

紅葉 椛 > 「ため息つかせてる本人に言われると……はぁ」

食後の幸せが逃げるようなため息。
ジンジャーエールを飲み、幸せの補充。

「ヤケ食いでこの程度の量なんて勘弁だよ。
 全然足りないし、まずヤケ食いなんてお金勿体ない」

腹八分にも満たない程度だが、十分な充足感。
反省も終わったことだ。
そろそろ帰ってもいいかもしれない。

ヒカサ=カノ > 「あれ?私なの?うそでしょ?」
自覚のないような、そんな返答をしつつも。
自分の言動を思い出しつつ。さっきのことを考える。
やけ食いじゃないとするならば、何で食べるのが早いのかと考える。
普段から食べるのが早いのだろうと自分の中で結論付けた。

ジンジャエールを飲む横で、アイスコーヒーを呷る。
「んで、いったい何があったのかなぁ、って思ってだね椛くん。」
眼差しは少し真剣になるも、発言は少しふざけ気味に。
やっぱり気になるお年頃なのだ。

紅葉 椛 > 「少なくともカノが来てからのため息は全部カノが原因だね」

自覚しろ、と言わんばかりの恨みがましい視線を投げつける。
ヤケ食いと思われるほど落ち込んで見えたのだろうか。

「んー、依頼されたのに忘れて普通に遊んじゃってね」

嘘はついていない。
帰り支度をしようとしていたが、話くらいは付き合おう。
そう思い、いつもは履いていないスカートを弄り、座り直す。

ヒカサ=カノ > 「はぁー、つらい、悲しいわぁ」
やれやれと、こちらも一つため息。
幸が一つ、飛んでいった。

依頼屋である彼女の事情は知っている。
しかし違和感を感じていた。
小さい動作は目に入り、そこで一つハッとする。

「そういやスカート、珍しいね?やっぱデート帰り?」
下を指さして、もう一度。

紅葉 椛 > 「わざとらしい」

ため息の様子を見て、一言。
この程度で悲しむ少女ではないだろうと思っている。
故のこの言葉だった。

「デートじゃないよ……買ったのに着ないのは勿体ないからね」

デートのようだったが、デートではない。はず。
頬を少し赤くするが、ジンジャーエールを飲み、誤魔化す。

ヒカサ=カノ > 「ご名答、さっすがぁ」
わざとらしく、大げさに。
分かりやすい性格だろう、分かりやすぎるというくらいに。

「そっちがスカート買うなんて…まぁ珍しいことねぇ。」
ふんふんと、納得しようもしきれなくて。
小指を立てて、煽るように見せつけながら。
真面目な顔はどこへやら、隠しきれていない笑い顔。
心の中で結論付けた、これは"デキたな"と。

紅葉 椛 > 「騙すならもっと演技を上手くしないとね」

分かり易すぎるほどに分かり易い少女。
見破るのに苦労はしなかった。

「選ばれたのが彩鷹……じゃなくてこれだったからね」

ひらひらと裾を揺らす。
慣れてはいないが、嫌ではない。
小指を見せつけられ、イラッとしたような表情を浮かべる。
袖口からナイフをヒカサにのみ見せた。

ヒカサ=カノ > 善処しますよー。
春のような頭のような。
そんな味の無い返し方で。

「じょ、冗談だって…」
ナイフを見せられ、少しギョッとして。
さすがにやりすぎた、ちょっと反省。

「まぁスカートも似合ってるじゃん」
なけなしながらの褒め言葉。
本心ではあったものの、日ごろの行いがあるだろう。

紅葉 椛 > 「ならいいんだけど」

袖の中でナイフを折り畳み、また隠す。
流石に本気で刺したり切ったりをするつもりはなかったものの、黙らせるには効果的だったようだ。

「またそうやってからかう」

褒められても本気にしない。
日頃の行いは大事なのだ。

ヒカサ=カノ > へっへーんだ。
相変わらずのからかい顔で、立ち上がりながら。

「それじゃぁ私はここらでねぇ、"期待してるよ"、もみもみ椛」
癪に障る言葉を並べながら、逃げるように立ち去って。
会計済ませて出て行った。
似合わぬ天気に傘を持ち、心も晴天、晴れ晴れであった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からヒカサ=カノさんが去りました。
紅葉 椛 > 「次に見かけたら一発殴る。絶対に」

そう決心して立ち上がる。
残ったジンジャーエールを一気に飲み干し、会計を済ませ、自らのスカート姿を見やる。
たまにはこれもいいかな。
そう一言呟き、カフェテラスを後にした。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から紅葉 椛さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に黒咲幽さんが現れました。
黒咲幽 > 何の気もなしに寮を出てふらついていたが、朝ごはんを食べていないことに気づきカフェテラスに立ち寄る。
朝はあまり食欲もないから、とパンと紅茶を注文する。
「たまには軽い朝食も悪くはないかしら」
どこかほくそ笑んだような表情を浮かべ品物が届くまで待っている。

黒咲幽 > 品物が届くと、有無を言わず備え付けのバターを焼きたてのパンの上に載せて滑らせる。
香ばしい匂いが広がり、少し洒落たような雰囲気に彼女は内心ふふっと笑った。
「いただきます…」
そうつぶやき、彼女はパンを頬張る。
サクッという焼きたてのパンの食感と、バターの風味に気分が高まる。中のもちもちとした食感も楽しみながら、彼女のパンを食べる手はどんどん進んでいった。
あっという間に食し、残っていた紅茶も全て飲み干す。片付け食いの癖が抜けないのか、飲み物は最後までとっておくのが彼女の決まりらしい。

黒咲幽 > 「ご馳走様でした」
(さて、次はどこに行こうかしら…)
また思考を巡らせながら、彼女はしばらく席でぼぉっとしている。
(まぁ、またどうにかなるかしら)
またまた気楽な考えに戻り席を立つ。会計を済ませ彼女は再びぶらつき始めた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から黒咲幽さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にシャーロットさんが現れました。
シャーロット >  
よそ行きのワンピース、麦わら帽子。
髪と目の色は事前に異能で目立たない色に変えた。
きっと傍目には普通の人間と見分けがつかないはず。

……いや、そんなことする必要ないのはわかってはいるんだけど。
普段異邦人街でだけ過ごしているとどうしても学生街の方は緊張する。
それを押してでも今日はカフェに来る理由があった。

新作のパフェの発売日。
夏の新作サマーフルーツパフェ。

これはさすがに異邦人街では食べられない。

シャーロット >  
「すいません、あの新商品のパフェ一つ。」

おすまし顔で店員さんを呼び、新商品!と大仰なポップが付いた看板を指さしてパフェを頼む。
おすまし顔は得意だ。
なんといっても人形だった経験が長い。

ポップから判断できるのはスイカ、マンゴー、モモ、リンゴ?梨?
とにかくフルーツ山盛りだ。

落ち着くために目を閉じて深呼吸。

異邦人街とは違う街の音と匂い。
変わらぬ夏の日差し。
街路樹の蝉の鳴き声。

お待たせしました、と声をかけられ目を開けば目の前には夏のフルーツとソフトクリームで作られた山。

あれ?大きくない?

シャーロット >  
動揺を噛み殺して、店員さんに頭を下げる。
看板を見直す。
『夏の新作!ヤマーフルーツパフェ!』

残しておいてもらったメニューを開く。
……ヤマーパフェとサマーパフェがある。

「お腹冷えてもなんともないけど、最後まで美味しく食べられるかなこれ……。」

意を決して、スプーンを手に取り一口。
日差しで熱された身体にアイスの冷たさが染みる。
フルーツも一口。
アイスとは違う、柔らかい甘さが口に広がる。
噛めば噛むほど口に果汁が広がる。

おいしい

シャーロット >  
一口、一口食べ進めていく。

なかなか減らない。
身体は冷えていくのに気温で汗が出てくる。

ロングの髪を帽子にしまい込み、正面の席に座るショートカットで金髪の女性の後姿を見る。
静かに、『自分が目の前の女性のようであったら』と思う。

変化はあっという間に起こる。
帽子の中にしまいこんだ髪の毛が縮み、金髪へと変わっていく。

「これでよっし。」

気分を入れ替え、パフェの容器を手繰って食べるスピードを早める。
アイスクリーム頭痛に悩まされない自分の体に感謝する。

シャーロット >  
一口、一口食べ進めていく。
最後の一匙。

ふう、と一息つき。
残しておいたさくらんぼを口に放り込む。

美味しかった。
美味しかったけど、失敗した。
肌が夏の気温に晒されているにもかかわらず冷えきってしまった。

「……次はちゃんと、メニューから頼もう。」
店員さんを呼び、お会計を済ます。

立ち上がり、伸びをする。
さて、こんなことでもないとこっちにはこないし、このまま少し買い物をしてから帰ろう。
カフェでパフェ食べて、ウィンドウショッピング。

まるで普通の人間みたい。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からシャーロットさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に久藤 嵯督さんが現れました。
久藤 嵯督 > いつものように店に入り、カウンターで注文を取る。

「いつものを」

「ご用意出来ております」

まさか、あらかじめ用意していたとでも言うのか。
ツインテールの店員が取り出してきたのは、
デスジュース10濃が一ダース詰め込まれた紙袋。

「―――さぁ、お客様? お会計は――円ですよ?」


―――こいつら、ついにやりやがった。


今度は店にすら入れない気か……いや、ここは彼女らの手際を褒め称えるべきだ。
よくぞここまで自分の出没する時間帯をリサーチしたものだ。

わかった、自分の負けだ。
ここで注文を待っていなければ『連絡役』に会えない。
それに店員のこの様子だと、まだまだストックを残しているに違いない。
デスジュース以外のものを注文ほかないだろう。

久藤 嵯督 > 「……いいや、アイスティーとDXホットドッグも頼みたい」

「かしこまりました。こちらの番号札を持って、席でお待ちください」

番号札を受け取ると、仕切りに隣接したいつもの席に座る。
いつもなら仕切りの向こう側の席に財団の『連絡役』が座るのだが、今日のカフェは空いている。
今コンタクトを取れば、少々目立ってしまうかもしれない。
今回の連絡は延期と見ておいた方がいいだろう。

注文を待つ間、針金を弄りだす。

久藤 嵯督 > ……注文は来たが、連絡役は来ない。

(今回は見送りか)

すっと立ち上がり、会計を行う。
特に何か特別なことをすることもなく、その場から去っていく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から久藤 嵯督さんが去りました。