2015/07/24 のログ
渡辺慧 > 「いけませんお嬢様、人様が見てらっしゃいます」
冗談めかした口調で。
ただ、しかし。その突き出した手にそっと、片手を触れさせて。
少しだけ、そうした後。すっと戻す。

「いーや。浚うなんて人聞きの悪い」
「気の向くまま、俺は動く」

悪戯気に笑う。

「でもしかし。一緒の方へ。風で流れてきたっていうならば……」
「まぁ、その時は。デートの続きでもしましょうかねぇ」

そう、ぼんやりと言いながら。
再び紅茶を口に含んだ。それは、穏やかな味だった。

オーロラ > 「つまり人目が無ければいいんだぁ? ふふふ、覚えとくよ」
 
触れた指先に名残惜しそうに指先を伸ばしたあと、胸元に手を戻して、笑う。
すこし、いじわるそうに。
 
「デートの約束と一緒にね? 覚悟してね、慧くん」
 
にやぁっと、妖艶に。
それでも、明るく、花の香を漂わせたまま。
穏やかに。嫋やかに。
 
「私はそういうの、『全部きっと間違いなく』期待しちゃうよ? なにせ、夢見がちなお嬢様だからね」

渡辺慧 > 「何をされるやら」
「夜道は歩かない方がいいかもしれないな」

いじわるそうな、それに、楽しそうにそう言って。
気づけば残り少なくなった紅茶を口に含んだ。

「なら、風にでも言っておいてくれ」
「そんでまた会えたなら……まぁ」
「善処させてもらうよ」

その、あまり少女の体格に合わないような、そんな笑いを横目で見ながら。口元を少しゆがませた。
そうしながらも、二人分の――自分と、彼女。――レシートを持ち。立ち上がりながら。

「ありがと。……楽しかった」
「だから、またね」

そう言って、背を向けて、歩き出した。ゆらりゆらり、と片手をふり乍ら。

オーロラ > 「私も、楽しかったよ。素敵な自由人の慧君……それじゃ、また会おうね。、『全部きっと間違いなく』、覚えてるから」

去っていく彼の背中にそう声をかけて、小さく手を振って見送る。
少しだけ、名残惜しそうに。それでも、引き留めることはなく。
なぜなら、彼は自由人。
なら、その自由をこれ以上奪っては……その在り方を邪魔してしまう。
それは、また今度の機会にでも。

完全に彼の姿が見えなくなるまで、見送ってから。
冷めてきたコーヒーを啜って、ぽつりと、呟く。
 
「私が奢りたかったんだけどな」

そしたら、多分また彼は……律儀に会いに来てくれるだろうし。
向こうから、多分探してくれるのに。
それこそ、ベッドの上で眠っていても。
探してくれるかもしれないのに。
 
「ちょっとだけ、残念」 
 
言葉とは裏腹に嬉しそうに、コーヒーを啜る。
花の香りを、纏ったまま。
小柄なその背を小さく揺らして。
ただ、楽しそうに。
それだけは、『全部きっと間違いなく』

ご案内:「カフェテラス「橘」」からオーロラさんが去りました。
渡辺慧 > そうして。
彼女のつぶやきが聞こえたか、聞こえないか。

果たして、どういう意味合いかわからないが。
いつも通りの笑み。
――来た当初に合った、あの考えは。
燻ってはいる。
だけれど、どこまで行けばいいのか。その問いも。
――あのウェインライトが言っていたように。

ひどく遠いのだろう。

ならば、今は。

そうして。
そのまま、カフェテラスを――

ご案内:「カフェテラス「橘」」から渡辺慧さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に白露さんが現れました。
白露 > カチャカチャ、とコップにスプーンを入れてかき回す。
黒いコーヒーが、薄茶色に染まったところで一口飲んだ。

「………はぁ。」

ケータイを弄りながら頬づえをついて、ため息をつく。
机に置かれた学生証を見ながら、彼は悩んでいた。

のんびりと朝食を食べながら、携帯に指を走らせる。
内容は全然頭に入って来ない。

白露 > 数日前に会った彼の誘いを断って早数日、
気も漫ろという状態で『仕事』を受けた結果、
彼は片っ端から失敗を重ねていた。
仕事だけでなく、私生活でも失敗が目立つ。

途中まで書いたメールを消しながら、もう一度ため息。

「―――ったく、恋する乙女かっつの」

ガン、と机を蹴る。
音を立てて、机の上のコーヒーが溢れた。
手に熱いコーヒーがかかって『あっつ!!』と声が漏れた。

白露 > 「あー、やめやめ。」

目を伏せて立ち上がると、メールを打つ。
会計をすませると、店を出て行った。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から白露さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (カウンターに座ってショートケーキと紅茶のセットを前にタブレットを操作している)
(結論から言えば、自分の誘拐事件から担当を外された)
(今後は精神操作に耐性のある風紀委員や、サイコメトラーの風紀委員などが当たることになる)
(足取りをたどれば犯人に行き着くはずというわけだ)
そうであって欲しいけどな…
(紅茶を一口)

佐伯貴子 > (自分は何をやっているかといえば犯人候補の洗い出しである)
(しかし自分が回復魔法を使えるのを隠しているように、ここから足がつくことはないだろう)
(つまり無駄なことをしているというわけだ)
(だが、やらなければならないのが委員という立場だ)
(ショートケーキの苺を突き刺し、食べる)
(甘い)
(仕事などもうどうでもよい)

ご案内:「カフェテラス「橘」」に四十万 静歌さんが現れました。
佐伯貴子 > (そもそもこんな事件を起こしたくなければ命を絶っていればよかっただけの話である)
(自分にはまだ生存への欲求がある)
(甘味への欲求がある)
(ケーキを切り分け―口に運ぶ)
(この幸福を捨ててまで死ぬ義理は誰にもない)

四十万 静歌 > ふらふらと甘味を求めて入店すると、
見知った顔――貴子の姿を見かけて、
ゆったりとした席に近づいて声をかけるだろう。

「どうも、相席いいですか?」

なんていいつつ、
食べながらタブレットを操作しているのをみれば、

「――お仕事中ですか?」

なんてたずねつつ

佐伯貴子 > 四十万か。
別に構わないぞ。
(隣の席は空いていた)
(タブレットを仕舞う)
いや、やってもやらなくてもいい仕事だ。
もう終わったよ。
(タブレットは操作者にしか見えないようになっているし、もうやめようと思っていたところだったのでちょうどよかった)

四十万 静歌 > 「では遠慮なく。」

隣の席に座って、ショートケーキと紅茶をみて考えて――

「あ、木苺のミルフィーユと紅茶お願いします。」

なんて、苺系統が食べたくなってしまった。
苺なんてみたらしょうがないね。

「それにしても、やってもやらなくてもいい仕事まで、
 きっちりやってるなんて仕事熱心ですね。」

なんて少し小首をかしげていうだろう。

「もう終わったようなら何よりですが」

なんて笑いながら。

佐伯貴子 > (紅茶を一口)
(相手の注文を聞けば、今度はそれに挑戦してみようなどと思う)
一応単位と給料をもらっているからな。
それに、自分で巻いた種なんだ。
やるしかないのさ。
(肩をすくめる)

四十万 静歌 > 「自分でまいた種、
 というと例の件ですか……
 いや、もうほんと大変ですね。」

うん。なんていうか、
肩をすくめる様子に苦労してるんだなぁと。

「何か協力できればいいんですが……
 そのあたりはサッパリですし。
 ……。
 まぁ、
 考えっぱなしでも気が滅入りそうですしね。
 ――きちんと気分転換できましたか?」

なんて、笑って退院以降何か面白い事はあったかな?
とでもいいたげに聞くだろうか。

佐伯貴子 > いやー…
(こう、風紀委員以外にも知られているという事実が申し訳なくもあり呪わしくもあり)
(片手て頭を押さえる)
これは風紀委員の事件だ。
君が手伝ってくれるその気持はありがたいが、危険だからやめてくれ。
これはお願いだ。
(この制服を着ている自分でさえ狙われたのだ)
(一般生徒に関わらせるのは絶対に避けなければならない)
ああ、昨日は海に行って遊んだ。
水に浸かると疲れるな、やっぱ。
満喫してきたぞ。
(その話題の時だけ楽しそうな表情)

四十万 静歌 > 「あ、いえ、手伝うといっても調査とかじゃないですよ。」

なんて手を振って否定する。

「話を聞くとかくらいなら出来ますしね。
 自分では気づけない何かとかあるかもしれませんし。」

その程度の事ですよ。と。
正直な話、友人の手助けはしたいけど、
首を突っ込んで蛇を出そうとは思っていない。
好奇心はある。だが安全思考の方が強い、のである。

「それにしても、海で遊んだんですか、
 楽しかったんでしょうね。 
 一緒に海にいった時も楽しかったですし。
 疲れた、といっても心地よい疲れだったんじゃないですか?
 やっぱり夏の海は最高ですよね。」

満喫した様子をみて、やっぱりいいなぁと笑って、

「あ、そういえばスイカ割りとかしたんですか?」

佐伯貴子 > なるべくなら秘密にしておきたいのだ。
どうせなら犯人の情報も漏れてくれればよかったのだがな。
(苦笑する)
(四十万の性格だ、わざわざ危険なことには首を突っ込まないだろう)
(だが心の底までわかっているわけではない)
(だから念押しをしたのだ)

海は楽しいが…気が合う友人とならもっと楽しいということがわかったかな。
恥ずかしがることもないしな。
ああ、心地いい疲れだ。
…冬の海に慕情を募らせるほど人生経験は積んでないな。
(なんて冗談を言って)
スイカ割りはいつかやろうと思っているが、今のところ予定はないな…
とか言ってると、夏が終わっちゃうかな?

四十万 静歌 > 「まぁ、しょうがないですよね。
 犯人に関しては貴子さんの記憶頼りでしょうし、
 ――記憶は、非常にあいまいなものですから。」

気にしないでいいんじゃないですか?
なんて笑う。
気楽なようだが――
あまり気に病みすぎるのもよくないし、
ちゃんといっておかねばと思ったのである。

「ふふ、本当に海を満喫したんですね。
 まぁ、冬の海に慕情なんて――
 あ、私冬の海すきかもしれません。
 慕情ではないですけど。
 ほら、冬の海って少し寂しい所あるじゃないですか。
 なんていうか――
 凄くひきつけられるんですよね。何かに。」

なんでですかね?と首をひねり――

「予定がないなら、
 今度友人誘ってみんなでやるとか楽しそうですね。
 あまり誘いすぎてもって思うなら、
 今度海で友人にあったらとか?」

どうでしょう?なんてスイカ割りに関して提案を。
どうしてスイカ割りにこだわるのかといわれると。
なんとはなしにひかれるからに他ならない。

佐伯貴子 > そうだ。
だからもうこの事件は適当にやることにした。
(今のところそれによる被害も報告されていないようだし)

そうか?
なんか冬の海というと寒々しくていい所がないようなイメージだな。
私は寂しいのはあまり好きじゃないしな。
一人で何でもやるほうだが。
(共感することはできなかった)
(自分は漁師にはなれないだろう)
皆でやるとヘタすると日が暮れそうだな。
皆で囃し立てながら一人が挑戦するとかいうのがいい気がする。
…一緒にやるか?スイカ割り。
(ショートケーキを食べながらそんな提案をしてみる)

四十万 静歌 > 「……」

じーっと貴子の目を見つめる。

「記憶は、本当に正しいのでしょうか。」

“酷く違和感のある声に聞こえるだろう”、だが直ぐに。

「なんて。」

何事もなかったように笑う。

「まぁ、やっぱり皆でわいわいやったほうが楽しいですし、
 その点向いてないんですが、
 そうですね。」

うーん、と人さし指を顎にあてて考えて――

「なんていうか冬の海は自分を見つめ返すいい機会だから、
 ですかね?」

なんて笑う。
まぁ、共感できなくても人それぞれ。

「貴子さんにはそうですね。春が一番似合う人かもしれませんね。
 ――スイカ割りに誘われれば、
 私は是非お願いしたいですね。
 一緒にやりましょう!
 負けませんからね!」

なんて気合をいれて意気込む――
そんなうちにミルフィーユと紅茶が運ばれてくるので、一口。

「酸味と甘味
 ――パイ生地の触感と箸休めの感じがたまりません。」

思わず 感想がもれて出た

佐伯貴子 > (四十万の顔や言葉にはなにか秘密があるようだ)
(異能なのだろうか)
間違っていたのさ。
だからこの事件は解決しないのさ。
(海で揺られる暗い船倉の中)
(その記憶は確かにある)
(しかし矛盾していた)
(それだけだ)

自分を見つめ返す…か。
確かに夏の海は浮かれがちだからな。
センチメンタルなことを考えるのには向いているのかもしれない。
(納得した様子だ)
四十万には秋が似合うと思うぞ。
秋に咲く花という感じだな。
…じゃあやろう、やるにはやるが、勝負にするのはちょっと…
(勝負事は苦手なのかそんなことをいう)
うまそうだな!
一口分けてくれよ!
こっちは…ショートケーキしかないが…
(前回はパフェと交換した)
(いってみたものの同じものを差し出すのは忍びない)

四十万 静歌 > 「記憶が見えるかもしれない。
 ――おまじない、受けてみます?」

なんて、提案を。
異能について正してもいいし、
提案を断ってもいい。
受けた処で所詮おまじないだ。
効果あるかないかなんてわからない。

「ええ。浮かれるのもいいけど、
 一人見直してみるのも、たまにはいいものです。
 それにしても、秋ですか。
 ふふ。それじゃ、秋の花でもトレードマークにしてみましょうか?」

なんて冗談めいて笑う。
ちなみに、トレードマークにしてみようとかいいつつ、
自分では何も思いついていない。

「あ、勝負は勝負でも、違いますよ。
 割った後のスイカ、どちらが美味しく食べれるか勝負です。」

そして、一口分けてくれといわれると、
直ぐに一口分をフォークできって、突き刺し、

「ショートケーキ大好きだから、喜んで。
 あーん、なんて?」

そっと手で受け皿を作って差し出してみるだろう

佐伯貴子 > 協力は嬉しいが、言ったとおりこれは風紀の事件だ。
逆行催眠も受けたし、十分さ。
(断る)
(万が一、事件解決のきっかけが四十万だという情報が流れたら)
(自分は責任を取れない)

たまには、な。
冬はずっと寒いし寒い中何度も海に行くのはそれはそれで悲しいと思うぞ。
(そう言って笑う)
秋の花…コスモスは秋、だったよな?
(秋桜と書くくらいだし)
(それ以外思い浮かばないが)
グルメレポートには自信がないが、甘いモノを美味しく食べるのは負けないぞ。
食べるだけなら。
(どんな勝負になるのだろう)
お、すまん。
ではありがたく…あーん
(甘酸っぱい果実の香りとクリームの甘さ、生地の食感、香り)
(すべてが高いレベルでまとまっている)
(この店が学生に人気があるわけだ)
うん…おいしい…
じゃあおかえしに、あーん。
(ショートケーキを差し出す)

四十万 静歌 > 「そうですか。
 優しいんですね。」

なんて、にっこりと花が綻ぶように笑う。

「まぁ、さすがに何度もいくのは、
 私も辛いですね。
 たまーにいくくらいが丁度いいと思います。
 それにしても、コスモスですか。
 確か――花言葉は乙女の純潔でしたか。
 貴子さんの中の私のイメージはコスモスなんですね。」

おおう。と驚く。
いや、なんとなく評価が高くて申し訳ないとか、
その通りですよ。

「では、美味しく食べれるか勝負です。
 ちゃんと、塩とかももっていかないと駄目ですね。
 2人とも美味しく食べれたら、2人とも勝ちって事で。」

なんて笑うだろう。

「あーん」

ぱくっとこちらもショートケーキを一口。
シンプルだけど絶妙の甘味に、
実に満足したのか、ほうっとため息をついて。

「ああ、なんでここの甘味って美味しいのでしょうか。」

なんて、思わず両手を頬にあてて
幸せそうに赤くなる

佐伯貴子 > 優しくはないさ。
仕事だから。
(紅茶を飲んで詳しいことはごまかした)

じゃあ今年の冬は一度海に行ってみるか。
花言葉なんてよく覚えてるな。
特にそういった意味はなかったが、似合っていると思うぞ。
(花を愛でるような女子力の高い趣味はないが、言われてみればイメージしやすかった)
それ、スイカが腐ってるとかトラブルがない限り勝負にならないんじゃないか?
(少し笑って)
それはきっと、パティシエがなにか能力を使っているからさ。
(適当な事をいう)
(しかし中毒性にも似たこの美味しさはそれが適当だろう)
(赤くなる相手を見てかわいいな~と観察する)

四十万 静歌 > 誤魔化した事についてそれ以上突っ込む気もないらしく、
こちらも紅茶を微笑んだまま静かに飲んで。

「ええ、ちょっと一人になりたい時におススメですよ。
 花言葉全部覚えてるわけでもないけど、
 本で読んで興味がでて、調べた時期もあったりしたので。
 そ、ソンナコトナイデスヨー」

たまたまですよ、と笑う。
似合ってるといわれて、
真っ赤になってうつむくだろう。ぷしゅぅ。

「まぁ、確かにトラブルがない限り勝負にならないかもしれませんけど、
 ――敗者のいない勝負って皆幸せになれる気分になれますし。」

そうは思いませんかなんてウィンクするだろう。

「それにしても、そ、その発想はなかったです。
 きっと食べた人がすっごい幸せになれる異能が……
 すごい!
 私もそんな異能がほしいです。」

なんてふぉぉぉと目を輝かせる。

佐伯貴子 > そういう時期があったってだけで十分女の子っぽいぞ。
羨ましいぞ。
(人差し指で頬をつつこうとする)
(相変わらずかわいいなあ!)
敗者しかいない光景を目にしたばかりだから、その勝負は嬉しいな。
この世の全部の勝負事がそうなればいいのに。
(遠い目をして言った)
私も思いつきで言っただけだ。
そんな異能があるなら行列で入れないかもしれないな。
でも、本当にあるなら私もそれがいいな。
(相手の仕草を観察しながらいう)

四十万 静歌 > 「まぁ、貴子さんも興味あったら、
 みてみるといいと思いますよ。
 綺麗な花もみれますし。」

なんていいながら、ぷにぷにと頬をつつかれる。
つつくと「むー」の声が「みゅー」になったりした。
仕方ないね。

「なんていうか敗者しかいないって、こう、
 死屍累々した感じですね。
 ええ。まぁ、全部はムリでしょうけど、
 ――やっぱり勝者だけの勝負があるなら、
 そんな機会は逃したくないですね。」

なんて。

「でも、実際ここも混雑している……
 ならば、ありえるのでは……」

ぐっと両手で拳をつくってぎゅっと肩をすくめるようにしながら、胸の前へ。

「残念ながら、私にはそんな異能がないので、
 本当に残念です。」

そして、がっくりと肩を落とすのである。
仕草を観察するなら、本当にそう思ってるけど、
ちょっとがっくりしすぎてるように感じるかもしれない。

佐伯貴子 > 花言葉辞典か…図書館に行けばあるかな?
(つつくと面白いのでもっとつついてみる)
(仕方ないね)
敗者しかいない勝負は意外と転がっているぞ。
巻き込まれないように気をつけなければな。
そうだな。
でもきっとスイカが敗者だぞ。
(食べられてしまうから)
(いや、割られて食べられるのは一種の勝利なのだろうか?)
誰もそんな異能持ってないんじゃないのか?
ここより繁盛しているカフェもなかなかないし。
それか、そういう異能を持っていると常連さんにしか店を開かなくなりそうだ。
(残念そうな相手の様子に優しさを感じる)
(だから可愛いのだこの子は)

四十万 静歌 > 「確かあったと思いますよ。
 うにゅぅぅぅ、何か思いっきりつつかれてぅにゅぅ。」

つつかれ続けている。
やめさせようと思わないでもないのだが、
面白そうにしてる様子をみていると、なんとなくそれはためらわれたのでそのままである。

「まぁ、巻き込まれたときは私は逃げますね。
 間違いなく。逃げるのが一番です。
 まぁ、ほら、スイカは美味しく食べるのが最大の供養です。
 後は種をまいてあげればいいと思いますよ。」

なんて、笑う。

「まぁ、そんな異能がないのは残念ですけど、
 ――美味しいって事実があれば、
 それで十分ですよね。
 常連さん専門の甘味店とか、
 いってみたいです。」

どんな店なんですかね?
もしいけるようになったら一緒にいきましょうね。
なんて、他愛のない雑談で楽しい時が過ぎて行くだろうか――

佐伯貴子 > じゃあ機会があれば探してみよう。
(相手の反応を楽しんだら迷惑にならない程度にやめるだろう)
そうだな。
逃げるが勝ちともいうしな。
スイカは…開拓村にでも種をまけばいいのだろうか。
式典委員がやってくれそうだけど。
(スイカの行く末を思う)
その通り、美味しいという事実が大切なのだ。
この島にはそういう店あるかなあ?
(などと他愛もないことを話しながら時間は過ぎていくだろう――)
(ちなみに勘定はこちらが払った)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から四十万 静歌さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に『室長補佐代理』さんが現れました。
『室長補佐代理』 > 夕刻のカフェテラス。
定位置である隅のテーブルについて、いつも通りの安いコーヒーセットを卓状に置く。
日替わりの具材が一種しか挟まれていないサンドイッチに、コーヒーがついているだけのものだ。
早速、サンドイッチを手に取って一口。
今日はハムサンドらしい。

『室長補佐代理』 > 一口だけ齧ってまた皿において、コーヒーを啜る。
それも一口だけに留めて、椅子に深く腰掛ける。
単純に食欲がない。
それでも何か腹に入れなければと思って軽食を摂りにきたが、それも無理にとなれば気が進もう筈もない。
理由は、今懐にある一枚の書状のせいである。

『室長補佐代理』 > その書状こそ、『公安委員会査察部』からの定期報告書。
不定期報告書……即ち警告書でないだけマシではあるものの、何度受け取っても気分がいいものではない。
公安委員である以上、割り切っていることではあるが……事細かに身辺状況まで詳らかに書かれたそれを受け取って、心中穏やかでいられようはずもない。
理性で押しとどめているだけであって、感情面でいえばそれは当然面白かろうはずもないことだ。
だからこそ、誰に愚痴れもしないし、誰に何かいうこともできない。
自分の中で『理屈』で処理している以上、『感情』として発露することは駄々でしかない。
なら、男がそれを誰に出来ようはずもなく、ただこうして鬱屈した気分をせめて茶の湯で灌ぐほかないというわけである。

『室長補佐代理』 > 定期報告書には、当然ながら自分の事が書かれていた。
ここまではいい。いつものことだ。
いつものように、当然のようにプライベートを踏みにじる内容の報告が続いたあと、「対応は現状に留める」と結論が書かれているだけだ。
何度読んでも渇いた苦笑を漏らすほかないが、ここまではいい。
だが、そこから先は、流石に若干眉間に皺を寄せざるを得ない。
最早避けえないことではあるとはいえ、そればかりは、心中穏やかに対応できようはずもない。

『室長補佐代理』 > 当然ながら、ごく当たり前ながら、そこには他の人間についても書かれていた。
当然ではある。第二特別教室のエージェントは最早一人ではない。
協力者もいれば、部下もいる。
なら、そこは避け得ようはずもない。
 
即ち、『恋人』や『部下』、『友人』の『それ』も。
 
男は『室長補佐代理』である。中間管理職である。
ならば、それらについての報告書も当然のように『監視の扶助』として放り投げられる。
公安委員会直轄第二特別教室調査部別室の主務は、『監視』であるが故。

『室長補佐代理』 > 男ですら監査部から見れば『ただの一監査対象』に過ぎない以上、肝心なところは分からない。
ただ『監視』という仕事をするうえで必要であると思われる内容だけ、散文的に伝えられる。
それは、緊張感を付与するための演出なのであろう。
疑えという示唆である。
何故なら、彼らは公安委員。
諜報に携わる人員である以上、それは避けえない。
避けるべきではない。
 
『疑え。それが出来なければ、**。』
 
それは、ごく当たり前の事であり、少なくとも……調査部の人間であるなら、割り切り、胸に押しとどめて然るべき心得である。
男も、それを忘れたことはない。蔑ろにしたこともない。
故に、理解はする。ただ、感情でワガママをいっているだけなのだ。 

ご案内:「カフェテラス「橘」」にヴィクトリアさんが現れました。
『室長補佐代理』 > 特に『恋人』や『昔馴染み』のそれともなれば、目を背けて然るべきともいえるものだが……まぁ、それはいい。
それらについて「身内」とて容赦するなという苦言は正しい提言である。
ならば、渋面をこしらえながらも、それは理解しなければならないことだ。
感情を押しとどめるべき部分であり、そこはいい。
理解しているからこそ、こうして真っ黒なコーヒーを胃の腑に納めて、腹のうちまで黒く染めようと努力している次第なのである。
業腹ではある。査察部に対して以上に、己に対して。

ヴィクトリア > 【カフェテラス
そう、あこがれのカフェテラス
……ついこの間まで一人で入ることすら憚られたカフェテラスである

だが自身の素性を知ってしまった以上、卑屈になる必要はないのだ、えへん
ボクみたいなクズAIだろーとなんだろーと、所詮は設定である
オサレな場所が遠慮がちに考えてしまう傾向が避けられないにしても、知識として知ってしまえば
対処することも出来るのだ

……相変わらずケーキは手づかみなのだが気にするな】

……おう、代理じゃーん?
どしたの浮かない顔で?

【そんなわけで颯爽と店に入ってくると、見知った顔を見つける
……別に浮かない顔をしているわけではないのだが、そこは慣れだ

どーせこういう時はくだんないこと考えてるかまじにヤバイかどっちかだ
相手の意見もまるで聞かずに正面に座る】

『室長補佐代理』 > 正に考え込んでいたせいで、対応が遅れる。
完全に相手……顔見知りの少女が目前に座るまで顔をあげる事すらできなかった。
話しかけられたところでようやくいつものように滴る笑みを象り、癖のように左肩を竦めて、口を開くことができた。
 
「部下の監視を怠るなって苦言が届いただけさ。まぁいつものことだ」
 
下手に嘘をついても見抜かれるので、真実を濁しながら嘘はつかずに答える。
実際、その話について、彼女に相談するのは悪い事ではない。
これで頭がキレる女だ。
言ったところでそう間違った対応はしないだろう。

ヴィクトリア > ……ま、いつものことだねえ? 公安なんて西園寺にクロノスと問題児ばっかじゃんよ
それに、ボクも世の中何が起こっても不思議じゃないって思い知らされたばっかだからなァ
たぶん面倒な事のほうがきっと普通なんじゃない?

【そりゃそーだ
自分が人間じゃない上についこの間ぶっ壊れたばっかで犬飼といろいろあったとか考えると色々アレだ
良くもまー無事に壊されずに消去されてないもんだ
ちょっと自分の優秀さに感謝したい
いやまあどうせ被造物なんだし自分の力ってよりかは他人の都合なんだろーが
そこは自分のことにしておく】

あと、別に悪いコトばっかじゃないかもしんないぞ?
いやまぁ……悪いことばっかりかもしれないけど、悩んでんなら不確定なんだろ?

【あ、ストロベリーショコラとコーヒー、ブラックで
メニューをざっと見て適当に決める
チョコの上のいちごは至高

……ショートケーキ派は滅びろ
あんなスポンジとクリームの当たり外れのでかいもの食ってられるか
700円クラスでも危険物なんてうかつに頼めるか】

『室長補佐代理』 > 「当然ながら不確定だよ。俺に何かを決められる権利なんて最初から一個もねぇからな」
 
自嘲気味にそういって、コーヒーを啜る。
いつもより苦みが強い気がするが、恐らく気のせいだ。
そう自分で自分に言い聞かせることが出来る程度には、男はまだ冷静だった。
冷静であると自認する時点で客観から外れている証明になってしまうのだが、それは最早捨て置く。
 
「まぁ、ヴィクトリアのいう通りだ。公安は問題児ばっかりだ。表出させるような『尻尾』の部分には特にな。
思想的な部分での問題児を公安はいつだって抱えている」
 
それも恐らく、『意図的』に。
切れる尻尾は、いくつあっても困らない。
 
「故に、白羽の矢が立つ『誰か』もいつだっているってことだ」
 
そういって、最早機密でも秘匿でもなんでもない書類を一枚懐から取り出して、テーブルに放り投げる。
一枚の監査報告書。
最も、頻繁に監査されている一人の人物のそれ。
 
薄野ツヅラの『それ』を。
 
「俺の『部下』はそうなる運命にあるからな」

ヴィクトリア > 【……椅子で立膝したくて仕方ない
つうかコレ設定なのか、え? なんでこんなくっそめんどくせー設定なんだボクは
ぐぬぬ
機械ってのはもっとこー便利にできてるんじゃねーのかおい

それはさておき】

つーか、まぁ、当然そう思ってしかるべき対象だろ
ジャンク
落第街上がりのクロノス信奉者じゃん?

んで、今まで軽く書類眺めてた分から察するに多分に感情的で流されやすく基準が曖昧
デスクワークはせず保身も甘いし情報も保護しない保険もかけない
誰かが保護しなきゃ思う通りに行動して、思う通りに逝っちゃうパターンじゃん?

ま、優秀だけど、手綱取らないならそんなもんじゃね?

【特に縁も由もあるわけではないから好き放題いう
むしろ悩んでるならとりあえず理屈だ
感情の整理はその後つければいい

……そしてケーキとコーヒーが来たため
感情に負けたヴィクトリアは立て膝をつく】

『室長補佐代理』 > 「辿れば西園寺信奉者の系譜だからな。『そう』なって然るべき対象といえる。
二代前の部下よりは遥かに扱いがマシだけどな。あらゆる意味で」
 
『害来腫』は何せ元の所属が所属だ。
流石に対応は若干異なる。
逆にいえが、あのレベルでも『若干』程度の違いしかないのが『公安調査部』ということでもあるが。
 
「デスクワークは遠ざけている側面もある。あらゆる意味でな」
 
それがお互いの為でもある。
薄野の為であり、男の為だ。
 
「俺の部下は『理由や動機はどうあれ』、結果的には歴代全員『現場に出ずっぱり』だ。まぁ、なら、それはそういうことだ。そこまではいいさ」
 
そこで、男は……じわりと、微笑む。

「だけどな、俺も上から見れば『部下が過去二度』そうなってるんだ。
二度あることは三度あるといわれるが、同じように仏の顔も三度までともいわれている。
故に俺は……そこを日和見するつもりはない……お前にとっても、それは同じことなんじゃないか?
公安委員会直轄第二特別教室臨時協力員ヴィクトリアなら、そうじゃないか?」
 
伽藍洞の瞳を細めて……じわりと。
ただ、いつものように。当然のように。