2015/08/03 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に渡辺慧さんが現れました。
渡辺慧 > カウンター席の、一番端。

いつものようにコーヒーカップ。――その中にはホットのブレンド――

机の上には小さくメモ帳を広げ、ペンで額を叩く。

「……んん」

渡辺慧 > ――どちらにしても、だ。

昨日のあの会話。――枷になったか、糧になったか――
それがなかったとしても、選ぶ選択肢は決まっている。

だから――いや、そも。自分が、というのが傲慢なことなのかもしれないが。

しかしながら。彼女が元に戻る、戻らない。
――それは、彼女ではないならば。
少なくとも。どういった事態なのか、把握しておく必要はあるのだろう。

トントン、と。額をペンで叩きながら。
思考を巡らせる。――次に会った時に、どちらか、と言っていた。

ならば、それに見合うだけの、情報。または、推測は立てて置かなくては。

渡辺慧 > ――情報自体は、ひどく少ない。

彼女のその様子から推測するしかないが――。

メモ帳に、箇条書きで、思いつく単語を書き連ねる。
そう量は多くはない。


・ひどく、無邪気だ。
・それでいながら、子供離れした雰囲気
・羽根


顔を片手で覆う。
……これじゃぁ、なにも、まるで分らない。

渡辺慧 > 推測に、推測を。
穴だらけの論証に、無理やり紐づける。


・彼女は、妖精魔術を習得していた


……無理やり、紐付けしたものではある。
あるが、何も指針がないよりかは――。


・自分を知っていた


――。

渡辺慧 > ふと。

まるで、関係ないのかもしれない。
これまで書き連ねた、それは、まるで見当違いのソレなのかもしれない、が。

目を細め、思考する。
一口だけ、そのホットのブレンドで、唇を湿らすと。

――まぁ。それこそ。
会った時に、確かめればいいだけの事。

一番下に、そう。
一つの文。


・彼女の約束の相手とは?


……さて。

これが、果たして。
役に立つのだろうか。

書くものは書いたとばかりに。
ペンを指先で一つ回した後、しまい込み。
メモも、そっと閉じる。

渡辺慧 > まだ、朝だというのに、日差しが強い。
店内にまで入り込むそれに、横目を向け乍ら目を細め。

大きく欠伸をこぼした。

――あぁ、夏休みだ。

身体を伸ばすと、深く、自らが腰かけるそれに。
座りなおした。

渡辺慧 > 肘を立て、手のひらに自らの顎を乗せる。

――大分、波乱の幕開け、ですこと。
苦笑しながら、その賑やかさに。

去年のそれを回想しながら。
ふと、思考に引っかかるものを覚える。

――そういえば、あの二人。
どうなったのかな。

渡辺慧 > あの二人、というのは。
そう。クゥとルフス。

――生憎、時計塔には幾度も足を運んではいるが、そのどちらともあっていない。
だから、事の顛末を知らないし――そも、その事態が進行したかも知らない。
あの二人の関係だ。
自分とクゥではなく。自分とルフスの関係ではない。
あの二人の関係だ。
だから、自分が口を出すことなんておごましいのだろう。

――まぁ、しかし。
一言いうならば…………。
――二人で笑いあってもらっていた方が。
自らの気持ちには、好ましいものだろうけども。

なんて、勝手な思考を、苦笑いに潜め。
コーヒーを煽った。

渡辺慧 > ――。

――――。

「……ごちそーさま」

早々と飲み終えたそれを、テーブルの上に置くと勘定を済ませる。

――夏休みだ。
――そーいえば。……風紀委員の仕事も、夏季休暇におけるそれで。
――手伝わないといけなかったような気もする。

――普段、甘えさせてもらっているのだ。
――それぐらいは。

ただ、ひたすら。
思考し続け、外の暑さに焼かれそうになりながら。

ふ、と、目を細めた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から渡辺慧さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にライガさんが現れました。
ライガ > ドアが開き、熱風と日差しをよける為に店内に入ってくる青年が一人。
風通しのよさそうな、日陰側の席にどっかと腰を下ろした。

「注文は、あー、と。どうするかな。
かき氷一つ、Lで。いや、シロップはいらないや。
アイス珈琲でもあればいいんだけど」

シャツのボタンをいくつか開け、どこからか扇子を取り出して暑そうにパタパタと仰ぐ。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に嶋野陽子さんが現れました。
ライガ > やがてアイス珈琲が運ばれてくる。
かき氷は少し前に氷が切れたので冷凍中だったらしい、もうすぐできるのであと数分待ってほしいとのこと。

「ああ、どうも。ここは涼しくていいね。
……ん、海行かないのかって? そんな余裕ないよ。
いや、お金じゃなくてね?時間だよ時間」

嶋野陽子 > 食材の買い物を終えた所で、
試験疲れと暑さのために、カフェで一休みする事にし
た陽子。かき氷は製氷中と聞き、コーヒーフロートを
注文すると、空席を探す。

日陰側の涼しそうな席には、先客が一人。ここは相席
をお願いしてみるか。
「失礼します。相席宜しいでしょうか?」と、大柄な男
性の先客に尋ねる陽子。

ライガ > 「委員会……いや、そうじゃないけど、いろいろ調べ物があってさ。
時間は…無理すれば作れなくもないけど」

そこで声をかけられ、そちらを振り向く。

「ああ、いいよ。
どうぞって……!?」

で、でっけえ。
自分も結構高身長の自覚あったけど、この子それよりあるんじゃないか?
驚きのあまりしばし見ていたが、やがてすまなそうに笑う。

「あ、いやごめんね、まさか僕くらいの背丈とは思わなくて。
学生、だよね……失礼だけど、身長幾つ?」

嶋野陽子 > 相席を快諾されたので、
「ありがとうございます」と礼を言って着席する陽子。
見た目に反して、椅子が壊れたりはしなかった。

『学生、だよね…失礼だけど、身長いくつ?』
という問いには、にっこりと笑って

「保健課一年生の、嶋野陽子と言います。身長は218cm
あります」と答える陽子。

「委員会、という声が聞こえましたが、どこかの委員
会に所属されてるのですか?」と質問を返す陽子。

ライガ > 身長を聞くと、ふうむ、と考える。

「218か……どうりで。
僕が196だから、それよりおっきいなあ。
何かスポーツやってたの?

っと、自己紹介まだだったね。
僕はライガ。本名はあるけど長ったらしいらしいからこれで呼んでくれ。
君と同じ一年生さ。
それにしても保険課か、どうも縁があるなあ」

氷が出来上がったようだ、かき氷機が動く音が聞こえてくる。
問われると、頭を掻きながら苦笑する。

「さっきの聞かれてたのか。
いやね、委員会は迷っててね、入ってないんだ。
静佳……鈴成さんにはぜひ保険課に、って熱烈に勧誘されてるんだけれども」

医療系そんな詳しくないし、担架運ぶくらいしかできないしさ、などと嘯く。
自身の解除魔術は正直、邪道だと思っているが故に。

嶋野陽子 > 『何かスポーツやってたの?』
の問いには、
「この体格と体型なので、よく間違えられますが、
スポーツで鍛えたと言うより、異能のために鍛えた
んですよ。合成できる薬剤の量が、筋肉量に比例す
るので、鍛えた結果がこうなりました」
と説明する陽子。

ここでコーヒーフロートが来たので、一口つける。

ライガ > 「鍛えたのかあ、確かにプロポーションすごいよね、引き締まってて無駄肉がない。
へー、異能もってるんだ。……ご、合成…? 比例…?
あー、その。やっぱ保険課ってことはさ、異能も治療系のやつ?
安易かもしれないけど」

珈琲カップを傾けながら、まじまじと、その鍛え上げられた肉体を眺める。
並大抵の鍛錬では身につかない、よっぽどがんばったんだろうな。
でも決してゴリマッチョでもなく、スポーティな美人といったところか。

「あ、言いたくなかったらいいよ?
興味で聞いただけだからさ」

嶋野陽子 > 少し考えを整理してから、
答え始める陽子。
「私の異能はApothecary《医薬合成》。文字通り体内で
お薬を作る能力です。難病にかかった恋人を救う為に
契約で得た能力です」と説明する陽子。

プロポーションを誉められて、
「あら、誉めても何も出ませんよ」と照れる陽子。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から嶋野陽子さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に嶋野陽子さんが現れました。
ライガ > おーっと、ここでかき氷のエントリーだ!
自分の分を受け取ると、スプーンを片手に白銀の山岳へ侵攻を始める。
注文通り、シロップも何もかかっていない。
新雪のようにふわふわとした上質の麓を、クレーターをつけるように少しずつ、削り取っていく。
くうーーっ、やっぱ出来たては美味いなあ。

「薬を作る能力か。
ただその場で治すだけじゃなくて、出来た薬を保管したりもできるのかな?
そのぶんだと。

ありゃ、恋人いたのか。
契約で得たってことは、元々持ってなくて、後天的なものみたいだけど。
能力使用の代償なんかはあるのかな?」

照れる相手を見て微笑む。

「いやいや、事実だからしょうがない。
それに、何か期待してるわけじゃないから安心していいさ」

嶋野陽子 > そろそろ答えられる範囲を
超えた質問がちらほらと。でも答えられる範囲で答え
る陽子。
「《契約》したのは16の時で、当時は身長175cmの、
大柄な女の子でした。代償としては、知的生命体を
殺すことを禁じられています。お薬は、物によって
は保存が利きますが、多くはその場で使いきる前提
のものですね」。と、コーヒーフロートを飲みつつ質
問に答える。

ライガ > うんうんと頷きながら話を聞いている。
深入りすぎたかな、って質問もけっこう律儀に答えてくれている。
真面目でいい子なんだなあ。

「175でもその年としては大柄な方だと思うけどな、それなりの男子並みじゃん。
じゃあもともと背、高い方だったんだ。

ふうん、となると代償ってか制限だよね、知的生命体殺しちゃダメって。
それ守ってればなんとかなるわけか。
…なるほど、保存きかないやつが大半と。
そうなるとヒーリング系異能や魔術の延長上になりそうだね。
より具体的に、合った薬を処方できると」

白く光る山の中腹まで差し掛かったところで、キィーンと頭痛が襲撃してくる。
大丈夫、まだいけるいける。

嶋野陽子 > かき氷をつついているライガさん
を見ながら、
「遺伝子情報さえあれば、遺伝子治療のレベルの薬ま
で合成できますよ」と補足する陽子。

そろそろ寮で待っている人が気になり出した陽子は、
「お話ありがとうございました。寮で私が夕食を作る
約束をした人が待っているので、そろそろ失礼させて
もらいますね。続きはまた別の機会に」
と言うと、コーヒーフロートを飲み干して立ち上がる。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から嶋野陽子さんが去りました。
ライガ > 「遺伝子レベルまでか、そりゃあすごいね。
そこまでやれる人、なかなか見ないよ」

立ち上がった相手を見て、こちらも答える。

「ああ、待ち人がいたのか、そりゃあ早く帰らないとね。
じゃあまた、どっかで会ったら」

手をひらひらと振り、見送るだろう。

ライガ > それから10分ほどをかけて、白銀の山を征服し終えると。
満足そうに冷えた息を吐き、立ち上がった。

「さて、そういや夕飯はどうしようかな。
今日はつくる気起きないんだよなあ、どっか食べに行こうか」

少し日が傾いて涼しくなってきたので、お代を払って扉から出ていく。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からライガさんが去りました。