2015/09/15 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にリビドーさんが現れました。
リビドー > 「……全く、ナノの奴め。お陰で二徹だ。」

 左腕に包帯を撒いた年若い風貌の男が、疲れた溜息で珈琲を啜る。
 その横には少々欠けたショートケーキが置いてある。恐らく、食べかけなのだろう。

 珈琲にミルクを入れ、スプーンで書き曲げる。
 ぐるぐる、ぐるぐる。少しかき混ぜれば、幾何学模様のような白と黒(と濃茶色)の渦巻きが出来上がる。

リビドー >  
 ………
 ……
 …。

 ――"眠い、非常に眠い。"
 が、気分的にまだ寝たくはない。せめて普段の就寝時間までは起きていたいものだ。
 故にこうしてカフェで珈琲を啜っている――が

「眠いな……。」

 やはり眠い。
 睡魔と言うのはアレだ。居るだけで脳のリソースを奪うような奴だ。
 思考を鈍らせ記憶の引き出しを錆び付かせ、睡眠なる誘惑と快楽へ誘う悪魔の如き存在だ――

 ――とは言え、身体が発する警告のようなものでもあることは認めなくてはならないが。
 言ってしまえば、疲労と同列のものであるし、もしかすれば負傷と同列のものとも言えるかもしれない。

「眠い。」

リビドー > 「……む」

 少し意識が飛んでいた気がする。
 気が付けば湯気の消えた珈琲が其処に在る。

「……転寝で済んで幸いと見るべきか。」

リビドー >  
 珈琲を啜り直す。
 転寝程度でも口の中が少々ねばついたらしい。

 軽く口内をリフレッシュさせてから、ケーキを一口運ぶ。
 顔が緩んだ。

リビドー > 「……さて、と。」

 暫しの時間を要して食事を終えれば、立ち上がる。
 腹も膨れて、眠気も覚めた。店を出るとしよう。

「御馳走様。」

ご案内:「カフェテラス「橘」」からリビドーさんが去りました。