2015/09/21 のログ
■渡辺慧 > 「……ん。去年、どころじゃないですよね」
少なくとも入学当初にはすでにあった。
だが、それより前の事になると、興味をもって調べなければ、分かりようもない部分である。――そして、今までそれに向けた興味を抱いたこともない部分でもあった。
――なんて、向けられた話題をここまで考えなくてもいいだろうに、と少し自分でも笑うと。
カツン、と。同じようで足音で歩く。
「えぇ、大丈夫です」
普通でいい、と言われたが――。まぁ、なぜか。
「……もしかして、結構いい加減に見られてます?」
間違ってはいないのだが。だが、しかし。
なんとなくそれを言われるのは納得がいかないというか、なんというか。
言語化できない部分でもある為、それを言及するのは、此処までにしておく。
■谷蜂 檻葉 > 「今度、知ってそうな子にでも聞いてみようかな……。
―――あ、もしかしたら図書館の記録書にでもあるかな?」
どうかしら?
と、無邪気に笑みを向けて、キャッチボールを続ける。
話題そのものに意味はなくとも。
「女友達よりかは、ね?
―――あぁ、でもなんだろう。 こう、直感的に、そんな気がするっていう……」
メニューをなぞる指を止めて、宙をクルクルとかき混ぜた後に、ピタリと止めて苦笑した。
「乙女の勘 ……みたいな?
私は決まったけど、渡辺君はどれにする?」
ストロベリーチョコパフェね。
指しながら、メニュー表を逆さにして、向かいに座る慧に差し出す。
■渡辺慧 > 「常世の歴史、みたいなものですか」
「……そう考えると、ちょっと興味がありますね」
「あるんじゃないですかね。……俺もちょっと見てみましょうか」
この島は、外から見れば。――ここでいう外とは、元いた場所――ひどく特殊だ。
だが、ひとたび、此処で生活をし続けているうちに普通になってしまった。その、普通の歴史に、あまり興味を向けていなかった、といえばそれまでなのだけれど――。
「…………乙女」
この一言をつぶやいたのは特に他意はない。
ない。
「…………うんまぁ。えっと、そうですね」
誤魔化してはいない。
「んん」
――パフェ。……未知すぎる。それをはなから冒険、しようにも。
ただの蛮勇になりかねない。なら、ば。
「――えーと。……同じので?」
■谷蜂 檻葉 > 「そうそう。
一部の人しか読まないし、財団管理で見れないものもあるみたいだけど……
ちょっとした暇つぶしと、話題の種ぐらいはなりそうだと思わない?」
大体、都市伝説やらなにやらはこういう話題の種に十分な肥料をやったものだけれど。
「何よ。」
意味深げに繰り返す言葉に、
スゥ、とヴァイオレットの瞳が鈍く輝いて細まる。
「―――思うことがあれば聞くわよ?」
聞くだけで済まないかもしれないけど。
そうつけ加えて、ジト目で小首を傾げる。
「ん、同じの? 私、残すかもしれないし……
ああ、じゃあ私こっちにするね。ベイクドチーズケーキ。
―――すいません、注文を。」
二人"共"パフェになるところだったが、
生憎、檻葉はパフェを「最後まで一人で美味しく食べきれない方」である。
だから、半分こにでもしよ? と。二人分の注文を店員に頼んだ。
■渡辺慧 > 「まぁ、この島の意義を考えれば、なんか。……根深いものがあったりするかもしれませんしね。というかありそう」
「ま、表面上ぐらいは――」
と、言った後に。その、じとりとした目線に「ぅ」
と分かりやすく唸った。
「いやぁ。なんでもありませんよ」
「えぇ、思うことなど。先輩は充分乙女……………」
というかこれを言うこと自体がアレな気がしないでもないが。
まぁ――。――ひどく、このやり取りに。
……今はいい。
「あれ。……あぁ、そういう趣旨でしたね」
奢る、事は覚えていても。根本の趣旨を覚えていないのでは余り意味がないのかもしれない。
自分で、抜けている、と思いながらも。
――まぁ、一人で食べきりそうだな、と思っていたわけでもあるが。
「じゃあ、それで。お手数おかけします」
■谷蜂 檻葉 > 「ありそうねぇ。
……その、そういうの《根深そうなもの》に、ドキドキとかする方?」
ざっくり言えば野次馬根性があるかどうか。
―――言った後に、このローテンションな少年に、そのようなものはなさそうだな。と思い直すけれど。
「なら、言わないことね。
……ま、どうせ誤解じゃないんでしょうけど。聞かなかっとことにしておくわ。」
全く。と、少し怒ったように言い捨てた。
「ああ、うん。 こういうところが『直感』の根拠かもね。」
そのまま、意地悪気な視線を送って、「乙女心が解ってない」ってカンジ。と溜息をついた。
「―――そこ、忘れるんだ。」
別に、忘れてどうこうという話ではないのだけれど。
記憶に付属するような場所を、話題の花だけ切り取って根を捨てるような……。
「ま、いいか。」
ただ、やはりどうこうする話でもないので。思考もそこで、打ち切れた。
そして、店員に注文をすれば直ぐにそれが出てくるという訳でもなく。
店内に流れるゆったりとしたBGMの中、少しだけ時間を潰す必要があって
「―――そういえば、渡辺君ってどこか委員会に所属してるの?」
ふむ。と、話題を探して適当なものを振る。
■渡辺慧 > 「……どうかな」
「ドキドキ、とはしないけど――」
自分の居場所が、壮大な何か――なんて夢見るのはキャラじゃないな。
と自分でも思い。苦笑で済ませた。
「……そちらこそ、どうなんです?」
「……えぇ。ありがとうございます」
安堵、ともいえると息を吐きながら。
「だけども。……――それが分かってれば、ですねぇ」
そう。分かっていれば。――いや、分かっていたとして、どうなったというんだろう。……なにせ。自分の、余裕のなさが生んだ、あれは。
また、思考のループに入りかけるが。どうせ、答えの出ない――いやこれは怠慢であろう。だが――。
軽く頭を振って。
「……精進します」
―――……?
その話題を打ち切るような答え方に。
不思議そうに少し首を傾げた。
「…………あぁ。……受け皿、か」
丁度。そんな話をしていた気がする。
まぁ、それを言ったところで。まるで通じない話であろうから。
「……あーと。一応」
「…………聞いて笑わない、というか。驚かないでくださいね
――最近、というわけでもないが。
自分でも。――あそこに所属しているのは、ひどくギャップがあるんだろうな、というのは自覚している。
■谷蜂 檻葉 > 「え、私?
…………。
………………………。」
やっぱりか、と。
思った通りの答えと、苦笑する姿に納得のような感覚を覚えている中で、
逆に自分はどうなのかと尋ねられて
「……する、けど。
体の半分『妖精さん』だと、”そういうのもありかな”……みたいな。」
ちょっと、一歩引いたみたいに見ちゃうかな。
と、そう言って笑った。
乙女心を理解しろ、とまでは言わずとも。
近い所を刺せば、何ぞモゴモゴと男は答えたが、最終的に
『精進します』と、前向きな言葉に
「―――宜しい♪」 上から目線に、また悪戯っぽく笑った。
「……?
笑うとか、驚くとか……違法部活にでも入ってるの?」
■渡辺慧 > 「……ん」
「? ……――」
言っている意味は分かる。分かるが、感覚的に。
それをよく理解できなかった。
「……なんで一歩引いて見ちゃうんですか?」
と。実にわかりやすく。
そして愚鈍な、何とも子供らしい、真っ直ぐな質問をしてしまったのだろう。
「……たのしそうにしやがりまして」
と、少しふてくされたようにつぶやいた。
「難しいんですよ、ほんと。……乙女心どころか、ひとの気持ち察するの」
と。――まるで内心をそのまま吐露するかのように。
「違うよ」
「……えーと。……風紀」
どちらにしても。
まるで。自分の現状を、言葉にするかのように。
小声で、小さくながら、はっきりと。
そう言葉にした。
■谷蜂 檻葉 > 「んー?
例えば、だけど。 自分が外国の人間のハーフだとして
クラスの人が『外国って凄く素晴らしくて~~』って、誇大に言ってたとした時……
『自分は凄くなさを知っているぞ』……って、ひねた事を考えるような感じ、で伝わる?」
妖精は、”幻想”の側だから。
存在的な『物珍しさ』というものの感覚が、少しだけ薄まる。
「……もしかして、拗ねたりしてる?」
クス、と子供っぽい返しに余計笑みを深める。
「だから、考えるんでしょう? 考えて、試して……経験を積んで『慣れる』もの、よね。」
それを言い切った所で、二人のメニューが並ぶ。
苺にうもれるようにして見えるストロベリーソースとチョコレートソースのミックスになったソフトクリーム。
どうも、写真よりもなんだか甘そうに見える。
その横に、ちょこんと礼儀正しくベイクドチーズケーキが並んだ。
「………聞き間違いかな?」
その、準備の音に―――ほんの僅かな物音しかしなかったが―――自分の耳の故障を疑った。
「君が、風紀委員……?」
■渡辺慧 > 「そう言われると、確かに、言ってる意味は分かります」
「――でも、そうですね。それは、それとして。ですよ」
その差を扱えない自分。そういう意味では、同じことなのかもしれないが。
「身近にあるもの。――逆に、それは親近感とも」
まるで、自分の親兄弟、親族を褒められているかのような――。
まぁ、これでは。ひどくありきたりな表現になってしまうが、だが。
「――拗ねてませんよ。……拗ねてない」
拗ねてなどいない。自分の不備、至らないところを指摘されただけの話だ。
自分が悪いのに、なんて。――これが拗ねているの思考ではあると、少し認めながら。
「…………もう、あんまり苦いのは簡便なんですけどね」
それは、ただの逃げだとわかってはいながら。
――だけれど、それでもやってくるのだ。
その苦みとはまるで真逆の、あまいもの。
それが目の前に来た時。
その感想は、どちらかというと、やはり。物珍しいものを見つめる視線。
「……甘そうですね」
と。興味深げにそれを見つめているところに。
やはり、ともいえるべき反応を確認して。
もう一度、苦笑した。
「いや。……先輩の耳は、正常です」
「そーですよ。……だから、驚かないで、って言ったじゃないですか」
■谷蜂 檻葉 > 「―――うん、だから。
親近感、っていっても。やっぱりこう、『ドキドキ』って感じ、減るでしょ?」
表裏共に、『近さ』を感じるからこそ”客観的な印象”を得られるものだ、と説いた。
何事も、一点に夢中だからこそ興奮できるものがある。
(拗ねてるじゃない。)
口に出して、追い打つ真似はしなかったけれど。
「―――何か、失敗経験でもあるの?」
だとすると、無責任だったかしらね。と
傷心を理解すること無く、困ったように笑った。
そして、甘そうなパフェの向こうの顔が、「予想道理」という顔になるのを見届けながら
「いや、だって……渡辺君、補導”される側”でしょ? 何か裏ワザでも使ったの?」
―――随分と酷いことを平気で言う。
■渡辺慧 > 「……ま、やっぱり。それは、それとして、ですよ」
多分。この感覚も。――それより外、だからかもしれないな。
と。あえて伝えることはせず、緩く笑った。
「――――」
めのまえの、きみにだよ。
なんて。――それこそ、ひどい言葉だ。
だから、自分のせいなのだ。
「大失敗が、一つ」
「――だからまぁ。……きっと。いい経験にしなきゃいけないんでしょうね」
ひどい言葉な気もする。だけれど――こうやって、いつまでも。
その本人に向かって、うだうだとしてる方が。
彼女に叱られる気がした。――これじゃ、まるで。自己満足でもあろうとも。どちらの意味でも。
「思いっきりひどい」
むせこみそうになるぐらいに、吹き出しかける。
だが、そうだ。……まぁ、それに入った当初は。
――敬語が様になるくらいには、か。
「意外と。見えていない部分では優等生かもしれないじゃないですか」
――それじゃ、意味ないだろ、というツッコミが、自分でも浮かんでしまうぐらいに適当なセリフだと思いながら。
■谷蜂 檻葉 > 「そうそう。 まぁ、私《部外者》がどうこういう権利なんてないんだけど―――」
尋ねれば、濁されると思ったがしっかりと、
詳細は話さずとも答えたことに少しだけ眉根を開いてチーズケーキをフォークで切り取っていく。
「……そういう柄じゃない、でしょう?」
パフェがゆっくりと減るのを眺めながら、また首をかしげる。
風紀委員の知り合いなら、どういうった仕事ぶりなのか聞き取れるのではないだろうか。とのこと。
なんて思いつつ。
「……どう、パフェ?」
■渡辺慧 > 「――」
自分勝手。そう言及する、その姿は、心理的には果たして――。
――“今は、そんなことどうでもいい”
そうやって切り離す。
「そういうことにしておこう」
頷く。そう見えているなら、そうなのだ。
それが、見えている現実。
恐る恐る、手を付けた、それは。
ひどく甘い。苦味など感じないぐらいに甘い。
「……あまい」
そう言って、たまには、いい。そうやって笑った。
■谷蜂 檻葉 > 「その調子で、一人で食べきれる?」
苦笑しながら、食べる姿に同じような笑みを。
「しょうがないなぁ」というような笑みを浮かべながら、少し頂戴。と
フォークでその外壁をつついてみたりして。
食べきるまでには、口にするほど長くは掛からず。
短いというには口数の多さが邪魔をして。
次の約束を口頭で結んで/繋いで、また秒針が一つ進む――――
ご案内:「カフェテラス「橘」」から谷蜂 檻葉さんが去りました。
■渡辺慧 > 「…………ちょっとわかんないかも」
甘い。甘さがにじんで、溶けて。
そうして。その甘さが消えたころには。
――じゃあ、また。
ひどく、それは自然だった。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から渡辺慧さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に『サモナー』さんが現れました。
■『サモナー』 > カフェテラスに一人の客が座っている。
それはツインテールの謎の人物。
テーブルの上には横笛とコーラが置かれている。
そんな謎の人物の片に青き小さな竜が降り立つ。
「おかえり、セイリュウ。
なに? 重要なお知らせがあるの。
うん……うん……」
謎の人物は、頷きながら、青き竜の話を聞く。
そして軽く笑みを浮かべた。
「『ハンター』に続いて、『プリースト』までもが成仏しちゃったんだね。
そうだよね、みーんな、みーんな、あたしのために死んじゃえばいいんだよ。
この島の住民は、どれだけこのあたしを喜ばせるの?
もう、幸せすぎて、今すぐ成仏しそうだよ。
あはっ♪」
青き竜はまた、なにやた謎の人物に伝える。
「なぁに? あたし達の楽園も完成していないのに成仏したらだめって?
そうだよね、あたし達の楽園をつくるのに邪魔な人が多すぎるよね、ここ。
だから、あたしのために死んでほしいなーって思っていたところだよ。
どうしてみんな、あたしのために死んでくれないのかな?
あたしのために死ぬのって、当然の事だよね。
だって、このあたしだよ?
みーんな、みーんな、あたしのおもちゃなんだよ?
だったら、みーんな、みーんな、あたしのために壊れてもいいよね?
あたしの楽園に邪魔な存在だったら、あたしのために死ぬべきだよね?
あはっ♪
なんでみんな、それが分からないかな?
あたしが分からせないといけないのかな?
どう思う、セイリュウ」
青き竜は、その質問に答えようとはしなかった。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から『サモナー』さんが去りました。