2015/09/24 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に佐伯貴子さんが現れました。
佐伯貴子 > (島では色々なことが起きていたりいなかったり)
(それでも本能は甘味を求めるのである)
(いつもは「ショートケーキと紅茶のセット」を頼んでいた佐伯貴子であったが)
(最近は他のメニューにも手を出している)
あの…季節限定モンブランを一つ…あ、紅茶とセットで。
(挑むと言っても無難であった)

佐伯貴子 > (座っているのはカウンター席)
(時刻は放課後)
(混み合っている時間である)
…。
(何気なく店内を見回す)
(モンブランの食べ方は普通らしい)
(先日シュークリームを頼み、食べ方がわからずひどい目にあった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」に谷蜂 檻葉さんが現れました。
谷蜂 檻葉 > 貴子が周囲の様子を伺いながら、
改めてモンブランと相対するために正面を向いてから少しして、静かに隣の椅子が引かれて誰かが横に座る。


目を向ければ、いつぞやの公園に居た破天荒娘―――

―――に、よく似た少女が同じように、季節限定モンブランを頼んでいた。


「コーヒーは、ミルク無しでお砂糖だけお願いします。 ええ、一緒に持ってきてください。」

佐伯貴子 > 谷蜂檻葉か…
(一気に警戒レベルが上がる)
(ここで以前の公園のようにキレられたらかなわない)
(しかしどことなく雰囲気が違うようだ?)
ん?君は谷蜂だよな?
私と以前会ったことがあるよな?
(学生証をチェックしたはず)
(学生証の写真とも随分雰囲気が違うが)

谷蜂 檻葉 > ポツリと、呟くように横から声をかけられて顔を向ける。

「はい? ええ、図書委員、谷蜂檻葉は私ですけど。

 ええと……風紀の佐伯さんですよね?」

こちらを向いたその瞳は紫。
流れる髪は日暮れのあの色と変わらぬように見えるが―――


「ええ、寮とか、図書館でも何度かお見かけしてると思いますけれど、
 どうかしました? あ、もしかしてこの前の会議の方で何か……?」


にぱ、と気の抜けた笑みを浮かべたり、少しキリっとした顔になって委員についての話題を振る様子からは、また別の雰囲気を感じる。 まるで、別人のようだ……。

佐伯貴子 > ……え?
(頭のなかは大混乱である)
(記憶喪失とも違う様子)
(別人格といった方がいいか)
(多重人格者なのだろうか?)
(異能や魔術よりよほど人間らしい――古くから伝わる病状だが)
(とりあえず事件性はないようであるし本人も問題視していないようである)
ああ、風紀の佐伯だ。
いや、ちょっと見知った顔だったので声をかけただけだ。
(ここは相手に合わせる)
四十万静歌と仲がいいんだよな?
(ここで突っ込んで見る)
(紅茶とモンブランが運ばれてきた)

谷蜂 檻葉 > 「そうですか?  あ、来たきた♪ ……失礼しますね?」

混乱した様子に首をかしげるが、”人違い”か何かかと適当に解釈して、
同じように届いた注文のケーキとコーヒーに嬉しそうにポンと手を叩く。

そうして、視線は半分佐伯に向けたままシュガースティックを2本ブラックのコーヒーへ投下して、クルクル回したまま応答する。

「ええ、前からよくお話させてもらってましたし……今はルームシェアしてるんです。誰かがいる部屋って、思ってたよりも居心地が良くて。」

ただ、楽しげに笑う。

佐伯貴子 > 気を使わなくていいよ。
ううむ…

(実際こうして遭遇してみると、異邦人に会うより混乱する)
(谷蜂檻葉とはなんなのか、何者なのか…)
(自分の自意識まで怪しくなってきそうだ)
(とりあえず目の前に甘味があるから意識を持っていかれないが)

ルームシェアとは初耳だな。
そうか、仲が良さそうで何よりだ。

(楽しそうな様子に水を指すこともあるまい)
(フォークでマロンクリームを掬い口に運ぶ)
(ここはどれを頼んでもハズレがない)

四十万といえば、彼女手品や占いができるんだよな。
結構仲が良いと思っていたのだが、予想外の特技だったぞ。

(第三者の話題を出す)

谷蜂 檻葉 > 「……な、なんだか改めて人に言われると恥ずかしいですね。」

照れ隠しに、コーヒーを一口飲んで口元を隠す。

「その、何かありましたか? 最近なんだか物騒ですし、お疲れとか……

 ……あ、佐伯さんも四十万さんの手品、見たんですね。
 ふふ、あんまり自己主張するような雰囲気じゃないけれど、多才ですよね。

 あれで歌も上手なんですよ。今度、またステージのネタにでもしようか前に話して―――」


その間も、唸る佐伯に心配そうな様子で様子を窺うが
同居人の話題になると、そのまま滑るように話しだした……。

佐伯貴子 > 恥ずかしがることもあるまい。
仲が良いのはいいことだと思うぞ。

(混乱も大分おさまってきた)
(とりあえず、触れないでおこう)
(もし「あの谷蜂檻葉」が出てきたとしても)
(四十万が大丈夫なら特に問題は起こさないだろう)
(そういうことにした)

疲れたわけじゃない。
ちょっと考え事を、な。

(顔を向けて微笑んで見せる)

手品は見事なものだった。
占いは道に店を出すとかでアドバイスしたが、今度占ってもらおうかな。
ステージ…?
また、ってことはなにかやったのか?
見たかったな…

(楽しそうに栗を口に運ぶ)

谷蜂 檻葉 > 「な、なんでしょうね……あまりこう、”柄じゃない”っていうか……あはは……。」

孤高の人、という訳ではないが
あまり深く人と関わることはしていなかったから。

「そう、ですか?」

訝しみはしたが、しかしこう言う以上彼女からこの話題について触れられることはないだろうと、次の話題に専念することにした……。

「ええ、前々から話してはいたんですけれど。
 少し前に歓楽街の……ほら、あの大道芸が多くやってる通りで、その賑やかしの一つみたいな感じでしたけど二人で「マジックショー」という形で披露したんです。 お客さんもそこそこあつまって……ふふ、今度演るときは何処かに掲示でもしましょうか。 あがり症が~って静歌は言ってたけど、やっぱりああやって何かをするっていうのは、好きなんでしょうね。」


時折、ケーキを口に運びながら共通の知人と行った『ステージ』の話題を終始笑顔で語る。

佐伯貴子 > 柄じゃない、ねえ…

(やはり「別人」のようだ)
(あの、血相を変えて四十万の事件を知りたがった彼女とは)

ほう…それはぜひとも見たかったな。
学園祭があるからそこでやったらいいんじゃないか?
見に行かせてもらうぞ。

(楽しそうに語る様子にさぞ大成功だったのだろうと思いながら紅茶を一口)

二人でやったということは、君も手品をするのか?
それともアシスタント?

(箱に入って切られる役とか、などと聞いてみる)

谷蜂 檻葉 > 「学園祭、ですか……。うーん、聞いてみようかなぁ。
 小さなステージで演るなら、もう大丈夫かな……?」

どうにも、四十万の『セーフライン』が掴めていないので、
心に留めるだけに抑えて、提案に頷く。


「ええ、私はアシスタント役……兼、鎮静剤?」

くす、と笑いながら軽く指を振れば、佐伯に向かって”雪の匂い”がスゥっと鼻を通った。
強い「水の匂い」が、様々な匂いを凍りつかせ、キンとした涼し気な感覚が想起される……。

佐伯貴子 > 歓楽街でやれたのだから、学園祭でもきっと大丈夫だろう。
それか、またストリートでやるなら端っこで見せてくれよな。

(などと、興味深そうな様子)

鎮静剤とは。

(興奮剤じゃないのか、と思ったら雪の匂い)
(今の時期にはまだ早い、この島では降るのも珍しいだろう雪の「匂い」がする)
(水分や温度を操る魔術なのか、「匂い」を操る異能なのかはわからない)

なるほどねえ…
舞台演出、ってのは、そういう役割にも使うのかな?

(などと聞きながらモンブランを食べ進める)

谷蜂 檻葉 > 「ふふ、伝えておきますね。


 ええ。……あの子の、あがり症の鎮静剤です。
 普通に舞台演出の方も担当させてもらいましたけどね。

 『ズル』でお客さんを盛り上げるのは、静歌の力のほどが解らなくなっちゃいますから。」

『……心配とか、何もいらないぐらい盛り上げてくれましたけどね。』

そう言って苦笑する瞳は、あの夜、一身に拍手を受ける四十万の姿を映していた。



気づけば、檻葉は一足先にモンブランを食べ終えており、
ゆっくりと残ったコーヒーを啜っていた。

佐伯貴子 > 四十万は、器が大きい割に恥ずかしがり屋だからな。
ま、場合によっちゃ客を盛り上げるのにも使っていいと思うよ。
麻薬ってわけじゃないんだし…

(匂いも立派な舞台演出の一つだ)
(メインがしっかりしていれば、演出はプラスアルファである)
(こちらもモンブランを食べ終わり、紅茶を飲み干す)
(「ごちそうさま」と、季節に感謝して、伝票を引っ掴む)

ここは奢らせてもらおう。
四十万の友人の一人として頼む。
四十万をよろしくな。

(そう言って微笑むと、カフェを後にするのであった)

ご案内:「カフェテラス「橘」」から佐伯貴子さんが去りました。
谷蜂 檻葉 > 「―――ふふ、そうですね。」


一瞬。

ほんの一瞬。

彼女の瞳が、黄金に光ったように見えたのはただの光の加減だったのだろうか?




「あ、悪いですよそんな……っもう、 ありがとうございます、佐伯さん。」

さっと伝票を取っていった佐伯の背に一礼して、
もう暫くの時間を過ごしてから、同じようにカフェを後にした……。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から谷蜂 檻葉さんが去りました。