2015/10/04 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にリビドーさんが現れました。
リビドー >  
「……。」
 
 退屈な昼下がり。
 実に実に退屈だ、と言わんばかりにストローを口に寄せ、レモネードを啜る。

 酸味と甘みが好ましい。

 講義の準備は済んでいるし、これと言った事件もタスクもない。
 退屈そうにジュースを啜る。

リビドー >  ふと、古本屋で購入した書籍を思い出す。
 退屈凌ぎにはなるだろうか、と、鞄から取り出した。

 ジャンルとしては"童話集"に当たる読み物だが、果たして此れで退屈は凌げるが。

 ――拍子に目を落とし、ゆっくりと読み進める事にする。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に天導 操さんが現れました。
リビドー >  
 
 "ありふれていて、ありふれていないお話。

 それは異世界の童話をかき集め編纂された童話集。
 妄想を形にしたようなものから教示めいたものまで記された童話集。
 この世界の童話や逸話と似通ったものも、少なくありません。

 体の一部を対価に、知識を得て魔法のような天理を会得したお話。
 通りすがりの旅人が、力や智慧を借りて竜を斃すお話。
 異世界へと黄泉返り、誰も知り得るを以って大成するお話。
 勧誘懲悪。小さな村で悪を働く者を、通りすがった外来人が機転を利かせて懲らしめる話。
 報われない恋をした、乙女のお話。
 恋が報われた、幽霊のお話。

「……ふむ。」
 

天導 操 > 【入口からそれなりに離れた場所にあるテーブル席、机に置いてあった資料と大型タブレットを片付けて、小さく伸びをする】
【手元に置いてあったアイスコーヒーは、氷がすっかりと溶けきってしまっている…随分とここに籠ってしまって居たらしい そろそろお店から出ようかと思案していた所である】

リビドー >  
 想像も物語であれば、体験もまた物語である。
 夢の様な世界に思いを馳せる事も読み手の醍醐味であれば、
 どこか生々しさのある、教示めいたお話に共感を覚えて頷くのもこれまた醍醐味だ。

 今日はここまでにしようか、と。書を閉じる。
 ……退屈そうに周囲を見渡せば、見覚えのある教師の姿が見える。
 入り口からは離れているが、此処からはそこそこ近い。

 (少し、挨拶でもしておくか)

 そうと決めれば足を運ぶ。そして、軽い調子で声を掛けた。

「やぁ。天導先生。暇つぶしかい。」

天導 操 > 【と、声をかけられたなら一度思考を止めて、リビドーの方を見て】

「あ、リビドー先生…でしたっけ。こんにちは
…暇潰しと言いますか、明日の講義の資料の為に、この中で星を廻してまして」

【と、片付ける為に寄せていたタブレットを手に持ち、リビドーに見せて】

リビドー > 「なるほど、遅くまで大変そうだね。それだけに熱を入れ込んでいるのかな?
 ボクも金曜の夜と土曜の午後までかけて丁度準備を終わらせた所でね。ふむ。」

 タブレットを覗く。
 其処に映る星を眺めれば、成る程と呟いた。

「そう言えば、天導先生の方面はそっちだったね。
 手が届かないものでも、学問ならば届く時代、か。……ふむ。」

 強い興味をタブレットに向け、眺め続けている。

 

天導 操 > 「この学園、年齢層が幅広いでしょう?だから、大学生に対するものみたいなのじゃなくて、初等教育の為の資料を用意しようかと思ったところ、想像以上に夢中になっちゃいましてねぇ」

【画面の星はとある恒星と惑星、更に衛星の動きで有ることが容易に分かるだろう…それぞれが決められた軌道を描きながら、画面内で廻り続けていて】

「そうですね…それでも、宇宙はまだまだ手の届かない範囲も有って、だから学問足り得るの」

リビドー >  
「成る程。こんなご時世故に受けてきた教育の質もバラつきのあるものだ。
 理数学は感性でどうにかなる部分も少ない。故に、それは良いアイデアだと思うぜ。」

 軽くおどけ、砕けた言葉を弾ませる。
 次の言葉を受ければ、視線を外して考え込む素振りを見せた。
 

「……ふむ。かもしれないな。
 言ってみれば、哲学だってそんなものだ。」

天導 操 > 「理数学が分かりにくい上に、最近は魔術学の方が生徒も熱が入りやすい傾向があるでしょ?だから、最近ちょっと人気が無いのが悩み事なんですよねぇ…少しでも興味がある子達の心はしっかり掴んでおかないと」

【と、少しの愚痴も混ぜて】

「リビドー先生は、もしかして哲学の方面で?」

天導 操 > 【と、ここで天導のバッグから着信音が…一度リビドーに断って確認すると、少し焦った様子になる】

「リビドー先生、ちょっと急用が入っちゃいましたので、私はこの辺で失礼させて頂きます…これからの話は、また後日お願いできますか?」

リビドー >  
「第二の異能を得れるようなもの、あるいは新しいスマートフォンを貰えるようなものだ。
 そりゃ、熱も入る訳だ。……ああ、実に好いね。相手を見て用意することは好ましい。なんてね。」

 何処か誤魔化すように冗句のような言葉を付け加えつつ、哲学の方面――と尋ねられれば、肯定の意を見せる。

 "そうだ"、と。

「ああ。古代ギリシアの哲学を中心にやっているよ。あまり人は来ないがね。
 しまいには"教科書に他人の思想や倫理観を丸写しに横流しする学問"などと言われる始末だぜ。
 まあ、そんな側面も無くはないが――実に取りこぼしの多い、勿体無い話だよ。」

 溜息をみせて、大げさに肩を竦める。

「ああ。構わないよ。だいぶ引き止めてしまった所もあるし、また会おう。」

天導 操 > 「それじゃ、また機会があれば!」

【と、言うが早く、急いで入口へと駆けていって…】

ご案内:「カフェテラス「橘」」から天導 操さんが去りました。
リビドー > ……席を外した彼女を見れば、一つ、大きく伸びをした。

「さて、ボクもそろそろ帰るとしよう。」

 会計を済ませ、その場を立ち去ろう。
 そう思った所で、ふと気付く。

「……おっと、この本を忘れる所だった。」

 危ない危ない。
 一人呟いて見せてから、会計へと進んだ。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からリビドーさんが去りました。