2017/04/06 のログ
美澄 蘭 > そうしていて、ふと、昔保健課の講習一覧の中で見た魔術系統の名前を思い出す。

(…そういえば、神聖魔術と白魔術って、違うんだっけ?)

神聖魔術が神聖な存在を前提とするのに対して、白魔術は人の祈る気持ちそのものが発動の重要な鍵…という話だった、気がする。

(………祈り、ねぇ………)

保健課にわざわざ所属するだけあって、他者の息災とか、健康とか、蘭だって願わないわけではない。
…ただ、現実の治療の場面はそういう「願い」や「祈り」で無邪気にどうにかしていいものではないと、普段は積極的に活動するわけはないとはいえ一応保健課員である蘭には分かってきていた。

(軽く嗜むくらいならいいけど、本気で入れ込もうとすると色々危うそうだわ…)

少し難しい顔をしつつ、ティーカップに手を伸ばし、口元に運ぶ。

美澄 蘭 > (………とりあえず、今年は元素魔術の勉強を続けましょう。
白魔術あたりは、異能の制御訓練に余裕が出たタイミングで保健課の入門講座くらいは受けても良さそうだけど)

ようやくまとまった、今年の時間割案。
今までの微妙な顔とはまるで違った晴れやかな顔で時間割表に書き込みを入れて、メモ帳を閉じ、シャープペンシルをペンケースに閉まって片付ける。

その後、蘭はしばし軽めのティータイムを楽しんでから、会計をしてカフェテラスを後にしたのだった。
向かうのは、新しい仲間がいる、部室棟。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から美澄 蘭さんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に飛鷹与一さんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」に柊 真白さんが現れました。
飛鷹与一 > 以前、知人に奢ると提案した約束を果たす為、今日は普段はあまり足を運ばないカフェテラスへとやって来た。
流石に風紀委員会の赤い制服姿ではなく、普通に地味目の私服姿なのは言うまでもない。

(……と、いうか我ながらここで良かったんだろうか?)

カフェテラスの前で佇みつつ、うーんと僅かに唸るが…もう決定事項であるし今更だ。
それに、変に高い所だと財布の中身がピンチになりそうだし、格式高い場所は気後れしてしまう。
なので、値段は程々で入りやすい場所…で、寛げそうな店となると意外と限られてくる訳で。

「…まぁ、ここだって割と学生街のカフェの中では人気店の一つだし」

うん、と結論を出しながら待ち合わせの少女の姿を探して視線をさ迷わせる。

柊 真白 >  
ここ。

(彼の真後ろから声を掛ける。
 わざわざ気配を殺して彼の後ろに回ってからの行動。
 暗殺者のスキルをこれでもかと無駄遣いしている。)

余裕無いなら今日はおごりじゃなくても良いけど。

(そんな事をされた彼が驚いたかどうかはともかく、こちらは淡々と確認作業。
 ご馳走になるとは言ったけれど、懐具合が寂しい相手からむしりとるほど非情ではないし困窮しているわけでもない。
 下からじっと彼の目を見て告げる。)

飛鷹与一 > 「……っ!?」

流石に何時もの無表情を少々崩しつつ思い切り振り返る。…そこには小柄なフリル山盛りの白いワンピース姿の少女。
…声を掛けられるまで全く気付かなかった。むしろどれだけ気配と音を消して接近してきたのか。しかも真後ろから。

「…ど、どうも真白さん。全く気が付きませんでしたよ…」

何とか平静に戻って挨拶をするも…まぁ、暗殺者の少女に比べたら少年のスキルはそんなものだ。
現状、異常な射撃の能力を除けば彼女に勝るスペックを少年は基本持たない。

「…って、奢るとそもそも言い出したの俺ですし。そこはまぁ意地を張らせて下さい」

奢る、と提案しているこちらが奢られたら本末転倒だ。懐具合は確実に彼女の方が余裕はあるだろうけれど。
ジッと見上げられながらそう切り返せば、取りあえず中に入りましょうと促がして店内へ。

店員に「2名です、禁煙席で」と告げながら奥の方の窓側席へと案内されようか。

柊 真白 >  
気付かれないようにしたから。

(サラリと言うが、それなりに技術が要る事だとは勿論理解している。
 要は分かった上でからかっているのだ。
 鉄面皮のような表情はにこりともしないが。)

そう。
なら、遠慮なく。

(ならば存分に意地を張ってもらおう。
 男の子には意地を張らねばならない時があることは分かっているのだ。
 静かに彼の後をついて行き、案内された席の奥側に腰を下ろす。
 ちらりと入り口が見えることを確認。)

――ここの学生になった。

(唐突にそう告げる。
 もろもろの手続きも済み、今年度の授業開始に合わせて入学した形だ。)

飛鷹与一 > 「……真白さん、実は結構お茶目ですよね…?」

こちらよりも更に輪を掛けて鉄面皮な少女のそんな言葉に思わずそう言ってしまう。
顔に出ないだけで、言動などはからかい好きのお姉さん気質のそれだ。
こちらもこちらで、それが別に嫌という訳ではないのが我ながら現金だとは思う。

「…ええ、ドンと来いです(…最低限の生活費だけは確保しておいて良かった…)」

と、内心の呟きはしみじみしつつ、彼女と向かい合う形でこちらも腰を下ろし。

「…って、また唐突ですね?いや、でもおめでとうございます。そうなると学園で顔を合わせる機会もありそうですね」

へぇ、と頷いて素直にめでたいと。知人…もとい友人?と顔を合わせる機会が増えそうなのは嬉しいもの。
それに、彼女には色々とお世話になっているし、近々また世話になりそうだから尚更だ。
主にナイフ術の心得を伝授して貰う的な意味で。メニューを手に取りつつさて、何を頼むか

「…んー……取りあえずクラブサンドイッチのセットとコーヒーにするかな…真白さんは?」

柊 真白 >  
(問いには答えず。
 いつもと変わらぬ無表情だが、どこか楽しそうなすっとぼけている様な印象を受けるかもしれない。
 口笛の音が聞こえそうな程度には。)

心配しなくても今日はそんなに食べない。
――寮じゃないから、今度は時間の心配も財布の心配もしなくて良い。

(メニューを見ながらそんな事を口にする。
 公の場なので敢えては言わないが、つまりはそう言うことだ。)

すぺしゃるいちごぱふぇ。
あといちごおれ。
冷たいやつ。

飛鷹与一 > (…うん、絶対楽しんでるなこの人…何となくだけど俺には分かる)

少女の目や表情をジッと見つめる。鉄面皮で淡々とした空気と物腰は相変わらずだ。
…が、何処か楽しげというか惚けた印象を僅か、ではあるが感じ取れる。
何度か接しているので、多少…本当に多少ではあるが読み取れるくらいにはなってきたと思いたい。
…まぁ、こっちがからかわれる側なのは変わらない訳だが!

「……あ。はい…お心遣い痛み入ります」

何かもう、色々と見透かされてるのは今の彼女の発言でよく分かった。
この辺り、重ねた年月の功なのだろうが、勿論彼女の年齢が軽く3ケタに届く事を少年は知らない。

「…ん、了解です。……あ、すいません。クラブサンドイッチとコーヒーのブラック。あとスペシャルイチゴパフェと…アイスイチゴオレで」

店員さんを呼んで注文をすれば、そこで一息ついてから改めて視線を彼女に戻す。

「そういえば、入学したという事は、やっぱり女子寮に入寮したんですか?勿論、自分でアパート借りたり知人とルームシェアしてる人とかも多いと聞きますけど。」

特にあれこれと詮索する気は無いのだが、世間話というか話のネタの一つとしてそう振ってみつつ。

柊 真白 >  
(この街で一番自身と多く――そしてある意味で深く――接しているのは間違いなく彼であろう。
 ならば彼がこの街で一番自身を理解しているであろう人物の一人だと言う事も間違いないわけである。
 その彼がそう感じるならばそれは正しい事だろうし、実際からかって遊んでいるわけだし。)

今日この後来ても良いよ。

(そういって水を一口。
 今度は僅かにしかしはっきりと口元に笑みを浮かべて。)

寮じゃない。
マンションの部屋を買った。

(借りたのではなく。
 少なくともこれから四年は居るのだ。
 もしかしたら、それ以上に。
 ならば借りるより買った方が手っ取り早い。)

飛鷹与一 > あくまで、彼女のまだまだ表面上、よりもちょこっとだけ踏み込んだ程度しか少年は知らない。
裏の顔とかは勿論知らないし、彼女の年齢や経歴すらも知らない。
とはいえ、鈍感ではないので薄々と勘付いてはいるが…そこは彼なりの礼儀で踏み込まない。
そのある意味での距離感を大切にしたいと思うのだ。甘い考えかもしれないが。

「……ゴホッ!」

こちらも水を口に運んでいた所で、そうお誘いを受けてモロに咽た。
ゴホッゴホッと軽く咳払いしてからそちらをややジト目で見る…あ、笑ってる。

「…えぇ、じゃあ伺いますとも。……って、マンションの部屋を買ったんですか」

…ああ、この人ってやっぱり結構お金持ちなんだなと察した瞬間である。
と、なれば自然とどんな部屋かという興味も沸く。なし崩しにお部屋ご訪問が確定した。

柊 真白 >  
――汚い。

(まさか水を噴出すとは思わなかった。
 少しだけ顔をしかめて気持ち身体を離す。)

やっぱりすけべ。
――拠点は多いほうが良い。

(この街の外にも幾つか拠点として部屋を持っている。
 自分名義のものもあれば、そう言う職業のものに用意させたものもある。
 少し水が零れた机を拭く。)

飛鷹与一 > 「……あ~…失礼しました」

素直に頭を下げつつ、軽く熱量操作の魔術の応用で零した水をササッと乾燥させる。
…以前、演習場でこの少女と遭遇した時に彼女の衣服を乾かしたアレと原理は同じだ。
もっとも、先に彼女が拭き取ってくれたので微々たるものだが。

「……いや、否定…は、しませんけど…この前のアレが強烈だったもので」

インパクトが強すぎました。特に朝チュンまでの搾り取られた地獄が。
場所が場所だから露骨に口にはしないけれども。店員さんに聞かれたら気不味い所ではないし。

と、そうこうしていたら店員さんが注文したメニューを運んできた。
先に持ってきたのは彼女の分であるパフェとイチゴオレ。それから、次にこちらのサンドイッチセットとコーヒーだ。

「…拠点が多い方が…って事は、幾つかセーフハウスみたいなのを確保してるって事ですよねつまり」

その拠点の設備次第だが数によっては維持費もそれなりに掛かるだろう。やはり資金力があるのだなぁ、と思う。

柊 真白 >  
別に良いけど。

(こちらに掛かっては居ないし。
 拭いたお絞りは畳んでテーブルの隅に置く。)

あれは君が悪い。
――今度はちゃんとじっくり、してあげるから。

(後半の言葉は小声で。
 一応こちらもそれなりに悪いとは思っていたのだ。
 いくら仕返しとは言え、もっとちゃんとしてあげるべきだった、と。
 届けられたイチゴオレのストローを咥えて、ぢゅう、と甘い液体を吸う。)

そう。
その方がいろいろ便利。

(流石に全てが全てマンションと言う訳にも行かないが、質はともかくそれなりに数は確保してある。)