2017/07/15 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に谷蜂檻葉さんが現れました。
谷蜂檻葉 > 晴天、絶好の好天。

海に出る者あり、外で快活に遊ぶ者あり。

その夏を楽しむ計画を立てに、一服する者あり。


「……死ぬ……人間に備わっている排熱機構の圧倒的不足で死ぬ……。」

ぐったりと、楽しむ余裕もなく倒れ伏す者あり。

谷蜂檻葉 > 最早研究は「箱庭」として成立した研究室の中のみで完結し、
能動的に外に出る機会を失った檻葉は、習慣として僅かに残った『散歩』の初心を元に外に出た。

―――出たのは良いが、移動から十数分立たずにこれである。
色の白くなった肌は不精に日焼け止めを塗らなかった代償に僅かに赤みがかり、
一瞬で吹き出た汗はシャツに吸われても気持ち悪い。

「こんな日に外に出歩くなんて間違ってた……夜か曇り以外、外出するべきじゃない……生物的に。」

そんな様子でカフェテラスに逃げ込み、2回の冷房の下を運良く陣取ると蕩けたモチの様に机に倒れ伏すのであった。

谷蜂檻葉 > 「それにしても――――」

ぐったりと息を整えてから、ようやく余裕を持った頃。
ゆっくりと店内を見回して

「……変わらないわね、何も」

自分は本当に色々と変わってしまったように自覚しても、
少し『普段の場所』に運べば、肩から力が抜けるほどに何も変わらない。

大きな時計の小さな針が、僅かに進んでいるだけのこと。

それがなんだか安心して、そして少しだけ憎らしかった。

谷蜂檻葉 > 「……取り敢えず注文だけしましょうか。」

そんな郷愁にもにた心境に苦笑しながら、
周囲をサメのようにうろつき出した店員にカフェラテを頼んでタブレットを取り出す。

「そういえば最近映画見てないな―――」

『1年前』と同じように。
ただ娯楽のことだけ考えて、画面に最近の情報をリストアップしていく……。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から谷蜂檻葉さんが去りました。