2018/02/01 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 凍てつくような冬夜に霞む街並みを眺めながら、タブレットとにらめっこしてどれほどの時間が経っただろうか。
都度都度お代わりを注文しているホットココアは覚えている限りでは既に3杯目。

「…すみません。ココアのお代わりとクッキーセット一つ」

たった今4杯目になった。
過度な糖分を脳に補給しながら、時折机に投射されたキーボードを叩いて文章を仕上げていく。

神代理央 > 是迄の戦闘記録や活動内容を認めたレポート。
単位取得の補助になるとの事で作成を始めたは良かったものの、いざ書き始めてみると時間を取られることこの上ない。
初めのうちは手早く済ませて後はのんびり―と思ってカフェテリアに足を運んだが、すっかり長居してしまっていた。

「……何処かで見切りをつけて切り上げないとな。このままじゃ、閉店まで篭もることになりそうだ」

時間を取られているのはやはり戦闘データの類。
基本的に荒事に駆り出される事が多い自分は、治安維持や補導よりもそちらの方がメインになっている。
そして、その手に限ってやたらと報告内容が長くなってしまう。小さく溜息を吐き出し、凝った首を軽く回せばぽきぽきと軽快な音がなる。

神代理央 > 作成途中のレポートを見返してみれば、自分は風紀委員というよりも解体屋とでも言うべき戦歴が並ぶ。
大体は落第街やスラムでの戦闘なのだが、破壊した家屋。 『処罰』した人数。そして事後処理の面倒さ等等、どれもこれも口にだすのを憚られるものばかり。

学生街で治安維持の為に巡回する同僚や、広告塔にも成り得る最前線で犯罪者と戦う者。創作物の様な活躍を繰り広げる刑事課の面々に比べると――

「…寧ろ、テロリストの方が近いな。自分で言っていて悲しくなるが」

或いは、違反部活生として暴虐の限りを尽くす道もあったのかもしれない。自分の性格上出来ない相談ではあるのだが。
4杯目のココアを啜りながら、自嘲するように笑みを零した。

神代理央 > 偶には清く正しい風紀委員としての活動を行うべきだろうか。
学生街の警邏。幼児向けの交通安全教室。非行生徒の取り締まり等、風紀委員本来の仕事は山ほどある。あるのだが―

「…回ってこないんだよなあ。そういう仕事」

子供相手の仕事が得意とは言えないし、己の異能は完全に荒事に特化している。
寧ろ、今の任務は適材適所なのだろうと割り切って半分程残っていたココアを飲み干した。

思案に耽りながら仕上げていたレポートは、残り僅かといったところか―