2018/11/13 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に比良坂 冥さんが現れました。
■比良坂 冥 >
「───……」
他の席が空いているにもかかわら、奥まった席に座る少女
小さなテーブルに頬杖をつきながらスマホを弄っていた
…自身には似合わない場所、普段なら男にでも連れられない限りまず来ない場所だ
つまりは、まぁ呼び出されたのだが、すっぽかされたらしい
「……晩ごはんどうしようかな」
特にそんなことは気に病んだ様子もなく夕飯の心配
空調も聞いているし、もう少しのんびりしていてもいいと思ったのだろう
特に席を立つ気配もないのだった
■比良坂 冥 >
スマホも特に調べ物やゲームなどをする様子もなく、ただただこの学園のSNSを流し見ている
その中にふと目を留めるものがあり……
最近、流通しているという違法な薬物の注意喚起だった
──正直、またか。というところ
以前にもなんだったか、あった気がする
あの時は大規模な火災が起こった…くらいしか知らなかったけれど
「……制御薬」
ぽつんとその言葉を口に出す
……欲しがる子は、多いのだろうなと思った
あの子も、あの子も、自分の異能の力に思い悩んでいた人がいたのを知っている
■比良坂 冥 >
くだらない
突出した力を持つ者が普通や安定を求める
そんなものは普通よりも劣る人間への冒涜でしかない
卑屈だと言われればその通り
でもその感情を否定することは許さない
「……欲しいなら、あげちゃおうかな」
──売淫部
落第街に"一応"拠点となる部室を持つ違法部活
その性質から薬物の売人などとも、多少は顔を突き合わせている
新しい薬物ならば流通は盛んだろう。入手は、きっと容易い
自分で使おうとは思わない、副作用も当然あるだろう
───くだらないやつらが、自滅すればいい
ご案内:「カフェテラス「橘」」に國宏一実さんが現れました。
■國宏一実 > 『ナァ、コノママ終イニシナイカ?』
姿を見せずに異形がそう語り掛けてくる。
ヒーローごっこを一時休止して数週間、異能を使わない分、侵喰は収まった。
確かにこのまま普通に生活しておけば侵喰は進行せず、人のまま生きていくこともできるだろう。
だが...たかがそんな些末な理由で制裁を終わらせるわけにはいかない。
「いいから黙ってろ居候、折角の休みを糞みたいなことで...。」
異形の言う言葉も聞き飽きた。コイツなりの優しさなのだろうが、それは自分にとっては苦痛でしかない。
そんなときだった。「制御薬」、そんな単語が耳に入り。
「...ッ?!」
周囲を見渡す。都市伝説かその辺りの産物かと思っていたが、本当に存在する?
藁にも縋る思いで声の発信者である彼女の方へ歩いていき。
「おい、アンタ。いま制御薬なんていわなかったか?」
■比良坂 冥 >
「……?」
声をかけられて、若干鈍い反応でそちらに視線を向ける
頬杖はついたまま、どこかダウナーな雰囲気を感じさせて
「……言った、けど。…何?」
じろり、と向けられる視線
元々こういう目つきなのだろうけれど、じっとりとしている
…無論、そのことで声をかけてきたのだから、大体は想像はつくのだけれど、
自分から進んで懇切丁寧に教えてあげるほど親切心は持っていなかった
■國宏一実 > 「制御薬持ってんのか?!だったら...」
焦ったような表情でそう声を上げるが、はっと我に返ったように声を抑え、大きく息を吐く。
今更だが相手の外見を見れば目を細める。まるで死人のような少女だ、覇気がないというか...。
そんな彼女を見ていると温まった頭がどんどん冷めていく。
「あぁ...すまねぇ。制御薬...あー、確かアレは表には出回ってないブツだったよな?」
相手の向かいの席に座れば、赤黒い左目を少し大きく開き。
「アンタ、それ持ってるのか?」
■比良坂 冥 >
「……仮に、君が制御薬を持っていたとして……」
遅い喋りだし、スローテンポに言葉は紡がれてゆく
「こんな場所で風紀委員が注意喚起するような薬の名を、口にするの?」
所持者はそれを隠そうとするだろう
でも、そこに考えが回らないほど…目の前の男性は何かに迫られている…そう感じる
「──、目、どうしたの」
こちらに向けられた左目が普通と違うことに気づいて、小さな声でそれを訪ねた
■國宏一実 > 「...ッ。すまねぇ...。」
ハッと気づいたかのように周囲を見回すが、その単語に気づいたであろう存在は確認できなかった。
焦り、普段こんなことは絶対にない。なのに何故そんなことに気づけなかった?嫌な汗が流れる。
それに対して相手は落ち着いた様子で淡々とこちらに問いかけてくる。どうもこのタイプは慣れないが、今はこの少女しか頼れない。
「あっ...。あー、異能の副作用ってところだ。お陰でもうこっちの目は殆ど...な。」
咄嗟に左目を閉じるが、隠さない方が印象がいいだろうと、再び左目を開く。
見てて相手も気持ちが悪いだろう。少し表情を暗くすれば顔を背けた。
■比良坂 冥 >
「いいけど。…異能の副作用…そう」
制御薬という言葉に食いついてきたのはそのせいだろう
きっと深刻な問題を抱えているのだ
「……私は学園のSNSを見てその存在を知っただけ。でも……」
一拍置くようにして、その横顔を暗い瞳がじぃっと見つめる
「必要なら…手に入れられそうなルートは、知ってる」
蜘蛛の糸を垂らす
それにしがみついてくれば、きっと行き先は蜘蛛の巣
非合法の薬物
目の前のこの男性も安全なモノでないということは…理解しているのだろうから
「……どうする?」
頬杖をやめ、小さく小首を傾げつつ、問いかけた
■國宏一実 > 「SNS...?風紀の連中、何してやがんだよ。」
そんな場で出てくる制御薬という単語。
まだまだ腐った連中がこの島にいると思うと虫唾が走る。
それと同時に、その違法な薬物で無理矢理異能をどうにかしようとしている矛盾にも苛立つ。
「ルート...。俺は...。」
目の前の少女は自分の知り得ることのできなかったルートを知っている。
しかし、その先にあるのは薬物。手を出してしまえばもう戻れない。だが。
自分に残された道はこれしかない。
奥歯が砕けそうな程噛みしめるが、息を大きく吐き、落ち着きを取り戻す。
「教えてくれないか?礼はもちろんする。」
■比良坂 冥 >
「……あったのは一般投書の注意喚起。……広報してるのと変わらないけど」
情報が拡散しているという点については同じことである
「──…そう」
きっと思い悩んだのだろう
しかし、決意もまた早かった
こういう者は得てして、他に道が残されていない…
自分には、よくわかる
「……じゃあ、教えてあげる。お礼なんか、別にいらないけど」
頬杖を解いた片手で口元を覆い、そう続けた
隠された口元、口の端が歪みな笑みに僅かに歪んでいたが、それは見えはしない
テーブルに備え付けられていたペーパーを一枚とって、胸元のボールペンを手にさらさらと地図のようなものを書く
……落第街で少し特殊な売人が出没する、スラムの一角へ誘導する、小地図
「……新しいものは、大体ここで手に入るよ」
そう言ってテーブルの上を滑らせ、地図を渡す
■國宏一実 > 「アイツ等のやり方は温過ぎるんだ...。もっと...。」
目を細めれば小声でそう呟く。やはり全部潰さなければ、早急に。
すんと鼻を鳴らせば、彼女の方に目を向ける。
「...?そうか、だが感謝する。」
彼女の素振りに若干の違和感を覚えたが、別に気にするものでもないだろうと地図を見る。
落第街から...スラム。以前何度か小規模の組織を潰したときは気にも留めなかったが、こんな道があるとは。
「なるほど...この場所か。ありがとう、感謝する。」
地図を受け取ると、目を閉じ、軽く頭を下げる。
これで自分は...屑共を潰すことができる。
「聞きたいんだが...アンタはその...。よく薬を使うのか?」
■比良坂 冥 >
……あいつら、というのは風紀委員のことだろう
先程も、憤りを顕にしていた。…直情的でわかりやすい。自分とは正反対のタイプ…
「目的のものに会えるかは運かもしれないけど、しつこく行ってれば多分大丈夫。
……? なんでそんなことを気にするの?」
単なる好奇心か、それとも…
テーブルへの前傾姿勢をやめ、背もたれへとゆったりとその背を預け、相手を見据える
光の宿らない、虚ろで、空虚なグレーの瞳が射竦めるようにそちらを見ていた
「使うよ。セックスが気持ちよくなるヤツ」
■國宏一実 > 「なるほど....。運が無い俺には難しいかもしれねぇが...ありがとう。」
そんな感謝の言葉を口にする。変わらず愛想のない表情であるが、少しは彼女に伝わるだろうか?
ともかくそれさえ手に入れば、自分はようやく生きることができる。
「こういうヤバイ物のルートを知る奴、それもアンタ、学生だろ?
そうだな、興味って奴か。」
死人のような、無機質で、吸い込まれそうなその瞳。
赤黒い瞳はしっかりと彼女を見つめて。
「あぁ、アンタはそっちか。」
彼女のような人間を昔見たことがある。もしかしたら...なんて思ったが、そんなことはなかった。
だが、この少女の本質も闇なのだろう。
■比良坂 冥 >
お礼を言われれば、悪い気はしない
ただそれ止まり、ではあるのだけれど
「……興味持たれても……まぁ、日陰で生きてるだけだけど」
少女が落第街によく出入りしていることは簡単にわかるだろう
まっとうな生き方は、当然していない
「そうだよ。どうせ生きるのに必要なら気持ち悪いよりは気持ちいいほうがいいでしょ?」
表情は変えず、悪びれもなくそう応える
一般的な倫理観とはかけ離れてしまっているが、それを気にする素振りは見せない
■國宏一実 > 他人に愛を求め、それによって自分を満たしていく。自分には彼女をどうすることもできないし、手を差し伸べる気もないが。
同情というよりも憐みといった感情が浮かぶ。
それにしても表情がこうも変わらない人間がこの世にはいるのか。
気味が悪い...というよりもこれは...。
「まぁなんというか...変わってると思ってな。」
自分も彼女と進んだ道は違うが、全うな存在ではない。
同じ穴の貉、という訳ではないが、そんな興味だった。
「...アンタはそれで、なんというか...幸せ?ってのは感じるのか?」
そんな質問