2018/11/22 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 枯れ葉が舞い踊る窓の外を横目に、パチパチとキーボードを叩く。

次回行われる任務の資料確認や講義の課題。過去の風紀・公安の資料整理から現在の事件に関する情報収集まで。
先程運ばれてきたばかりのホットココアで糖分を補給しながら、無心に画面と見つめ合っていた。

「……取り敢えず、次の任務はこんな編成で良いだろう。急ぎの案件はこんなものか」

小さく溜息を吐き出し、一度画面から窓の外へと視界を移す。
紅葉狩りには丁度良い頃合いだろうかと、教室で浮かれていた同級生たちの話題を思い出してぼんやりと黄昏る。

神代理央 > 思えば、家族で旅行だの行楽だのは出かけた覚えが無い。
父に連れられて出かけたのは、接待や仕事を兼ねた華やかな社交の場で話題の種として連れ回されたくらいか。

「…まあ、家族団欒の時間が少ないのは珍しい事でもあるまい」

此の島では、家族と別居して生活している生徒も多い。
そんな環境の中では、自分の境遇もありふれたものだろうと思考を烟らせる。

そんな思考の中で動かされる画面上のポインタは、昨今風紀委員が関わった事件や、制御薬、アンデッド騒動についての報告書を無作為にピックアップし表示している。
次々と切り替わる画面を、己にしては珍しく集中力の欠いた状態で眺めていた。

神代理央 > 「…辛うじて学生街での能力者による暴走は見られないか。とはいえ、既に歓楽街まで流通している事を考えれば、時間の問題とも言えるやも知れんな」

制御薬そのものによる犯罪率の増加というよりも、薬を求めての争いが目につく様になってきた…ような気がする。
依存性が含まれる物質でも入っているのだろうか、と僅かに首を傾げる。

「…それとも、飲み続けてまで強大な異能を維持したいという脅迫概念にでも因われているのか。伺い知る余地は無いがね」

己の異能にそれなりの自負を持つ身としては、結局の所持たざる者の気持ちを真に理解する事など出来ないのだろう。
だからこそ、薬に頼らず正々堂々と、正面から叩き潰してやらねばなるまい。