2015/08/23 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にやなぎさんが現れました。
やなぎ > まだまだ暑い日が続く。太陽は高く登り地面を焼いていく。

休日でしかも昼時であったためか、
店の中は大いに賑わっていた。
少し待たされ、やがて店員に席を案内される。

今日は何を食べようか。

ここの所食べることしかしていない。
元々太りにくい体質だが、少しばかり気になった。

やなぎ > それではヘルシーなものにしよう。
店員を呼びつけ、焼き魚定食を頼んだ。ドリンクは野菜ジュースを選ぶ。

…ついでにバニラアイス。

暑い日にやはり冷たいものは欠かせないと、自分を許して。


「…」

自分の腹の肉をそっと摘まんでみる。
皮が伸びてあまり痛くなかった。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
やなぎ > 筋肉も衰えてきた気がした。
最近は運動も何もしておらず、食べ歩いては寝るばかりの生活。軍に居た頃とは大違いだ、と思った。


料理を待つ間、気づかれないよう周りの人々を観察することにした。

友人で来ているらしい4人テーブル席。
皆、横からみればスマートな携帯にしきりに触れていた。
口は動いているのに、視線は人ではなくソレだけに落とされて。
そのうちの一人が飲み物に手を伸ばす。
ああほら、よそ見をしていると――

店員が頼んだ料理を持ってやってきて、その光景を隠した。

嶋野陽子 > 昨夜は非常に遅かったので、珍しく
10時過ぎまで寝ていた陽子は、昨日全然運動していな
いので、女子寮から常世公園経由でこのレストランまで
ランニングして来た。店に入る前に汗を拭いたが、そも
そも陽子の発汗設定はハーバルリラクゼーションになっ
ており、落ち着くハーブの香りしかしないはずだ。
ブランチと言うより、ランチタイムの混雑が始まった店
内は空席も少なくなっているが、数少ない空席の正面に
は、見覚えのある顔と軍服が…
空席の前に静かに歩み寄ると、
「お元気そうで何よりです、やなぎさん」と声をかける
陽子。
「相席、よろしいですか?」と一呼吸置いて問いかける。

やなぎ > いざ、料理をという所に覚えのある声がした。
視線を移せば目に飛び込んでくる、スポーツビキニのなんとも涼しそうな姿の―

「こ、こんにちは嶋野さんっ。どうぞどうぞ。」

会いたかった人物の一人だ。
緊張気味の笑顔をみせ、
テーブルに乗った料理たちをこちら側に寄せてスペースつくった。

「ちょっと、しばらくぶりですね。」

テーブルわきにあるメニューをとって渡そうとする。

嶋野陽子 > しばらくぶりと言われれば、
確かにもう1週間近く会っていない。よく見ると、以
前よりふくよかな顔付きと体型になっているような…

「ありがとうございます。」
と言うとメニューを受け取り、和風ハンバーグセット
の大と、レモンシャーベットを注文する陽子。

「食欲は戻ったようで、何よりです」と、腰を下ろすと、やなぎさんの身体に視線を向けながら言う陽子。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から嶋野陽子さんが去りました。
やなぎ > 元々痩せ形だったために、標準体型に少し近づいたその姿は、
確かに変わっている。ように見えるだろう。

「ええ……食欲だけは旺盛なものでして。
 恥ずかしいです。」

そういって苦笑しながら、魚の背骨をぺりぺり剥がす。

「あの、この前のお話しなんですけど…。」

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 恥ずかしがるやなぎさんに、
「運動不足なら、ランニングでも格闘の練習でも、お
付き合いしますよ」といたずらっぽく提案する陽子。

この前の話と言うと、やなぎさん自身の今後の身の
振り方についてか?と前回の話の内容を振り返ると、
「前回お話しした、やなぎさんご自身の身の振り方の
話ですね?」と確認する陽子。

やなぎ > 「たははは…そのうちほんとに頼むかも。」

照れくさそうに頬をかるくかいた。

「その話です。…あれから考えてきました。
 まず、講義は引き継ぎません。わたしは勉強不足ですから―」

魚を頭からばくっと食べて飲み込む。
3分の1が減った。

「なので、その。
 職もありませんし、今のままではニートだし、このまま上司をおいて帰っても決まりが悪いですから…」

言い辛そうに横目をそらした。

嶋野陽子 > 『そのうちほんとに頼むかも』と
言われると、
「ちゃんと加減するから、心配しないでね。というか
やなぎさんも実は凄い人だったりとかしませんよね?」
と、念のため確認する陽子。

講義は引き継がず、シインさんを置いて帰ることもせ
ずと言うことは…と、やなぎさんの結論を待つ陽子。

やなぎさんが目をそらすと、
「大丈夫ですよ。どんな決断でもそれがやなぎさんが
ご自分で下した物なら、尊重しますから」と、優しく
告げる。

やなぎ > 「ぜんっぜん!ただの凡人ですよ…。」
異能なるものはあるが、戦闘でも普段の生活ですらほとんど役に立たないもの。
それと軍での訓練と若干の戦争経験のみ。
筋肉隆々な彼女のパンチを食らえば一発KOだろう、と自分でも思う。


嶋野の言葉にほっとリラックスして、
一息ついてから口を開く。

「――この学園の、生徒になりたいです。」

嶋野陽子 > 『ただの凡人ですよ…』
というやなぎさんの言葉には、
「ならば、初回はお手並み拝見と行きましょう」と言う
陽子。

生徒になりたいー
それは、やなぎさんにとっては現状で最も妥当な進路
に見える。生徒としてでも学園にいれば、シインさん
から離れずにいられるし、やなぎさん自身もこの学園
から何かしら得るものがあるだろう。ただし、確認す
る必要がある点が三点ほどある。

「ここの生徒になるという事は、良いアイデアだと思
います。でもそれを実現するには3つほど確認する事
があります」と言って、指を一本立てる陽子。
「まず、やなぎさんが所属する軍が、進学を認めてく
れるかどうかと、認めるならば学費を出してくれるの
か、これが重要ですね。軍籍の有無は、今後のやなぎ
さんの将来に大きく影響しますから」と説明する陽子。
次に二本目の指を立てると、
「次に、やなぎさんがこの学園で何を学びたいのか、
これも重要です。学問を学ぶのか、戦闘技術や戦術
を身に付けるのか、それとも魔術や異能について学
ぶのか、やなぎさんが身に付けたい知識や技術を決
める事も重要です」と続ける陽子。
そして三本目の指を立てると
「最後に、入学してから場所を決める必要が出てきま
す。入学すれば、職員寮からは出ていく事になるで
しょうから、男子寮に入るか、または自分で家を探
す事になります。この三点が、早目に決めないとい
けない事だと思います。」と説明する陽子。
「最初の点がはっきりしないと、残る2つが決められ
ないのが、辛いところですね」と補足する。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
やなぎ > 話を聞いて、そう簡単にはいかないことだと冷や汗をかく。
それでも自分は動かねばならない。必死で頭を働かせる。

「…一つ目。軍属の方がもう一人いらっしゃっているので、
 聞いてみます。学費に関しては、最悪自分のお金で。」

出してもらえるかは望みは薄いが、
軍にいたころ稼いだ金はまだ残っている。
足りなくなればここでアルバイトも考えるしかない。

「二つ目。…いろいろです、いろいろ。
 いずれは軍に帰るつもりなので、戦闘技術に…後は他の知識。
 ほんとにいろいろ知らないといけないと思って…。

 三つ目はそうですね、寮に入るのは正直嫌だなぁ…とか。」

そうもいってられないが、いざとなれば宿を見つけると。

「おそらく上司の一件があるので一つ目は通してくれると思います。
 …それのせいで、四つ目の問題があります。
 
 この島、学校は、わたしを受け入れてくれるのでしょうか?」

シインの補佐としての名は少なからず知られているはずだ。
そして事件の事は直接自分がやったことではないが、"協力"はしたのだ。
考えれば考えるほど、世間の目が恐ろしかった。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > 最初の関門は、軍籍の維持または
一時離脱での留学のどちらかで行けるらしいので、学
費の問題は別にしても通りそうだ。
「シインさんの後任の先生が派遣されたそうですね。
今度は若い女性の先生だとか」各委員会への回覧情報
と、保健課データベースの異邦人情報を付き合わせ
ると、こういう結論になる。
「今度はやなぎさんが補助に付かなくても良いのです
か?」と気になった事を確認する陽子。

「教科と住むところは、今日考えなくても良いですが、
やなぎさんが指摘した、やなぎさん自身のけじめにつ
いては、二つの異なる話があります。まずは軍と学
園の間の、組織としてのけじめの問題ですが、これは
シインさんの後任の先生が解決する問題で、その中
でやなぎさんについても決着すると思います。学園
への入学を希望されるならば、彼女に入学の意向を
伝えて相談すれば、学園側の問題は解決できると思
います。」
ここまで説明した所でハンバーグセットが到着する。
大セットは、ハンバーグが二枚でライスが大盛りの、
実質二人前のセットだ。一口だけ口を付けると、
「他の生徒に受け入れられるかどうかについては、
あまり心配していません。入学が決まったらば、
被害者の四十万静歌先輩に直接謝りに行けば良い
のではないでしょうか?」と助言すると、本格的に
和風ハンバーグセットの攻略を始める陽子。

やなぎ > 「ええ、彼女は彼女で動くと思うので、補助は不要かと思われます。
 何かあればお呼びがかかるかと。」

シイン少佐も目的があって彼女をよこしたのだろう。
自分が介入する暇も隙もない、そんな気がした。

「…軍の方にも彼女が連絡をいれたそうです。
 なので、いずれは。」

嶋野陽子の料理が届く所で、自分のは魚にかぶりついただけで
他に全く手がついてないことに気づく。
気付いただけで再び食べ始めはしない。

「そうでしょうか…謝っただけで許してくれるとは到底思えない…。
 それとあの美術の先生にも土下座しにいかないと…。」

表情に影と焦りが生まれる。

嶋野陽子 > なるほど、後任の補助は不要ですか。
そうすると、本当に組織間のけじめは心配しなくても良
いかも知れない。
「そうですか。ならば組織間の問題は心配しなくてもよ
さそうですね。すると、残るは個人の問題ですが・・」
そう答えると、ここで一旦言葉を切る陽子。
「・・・四十万先輩は、自首すると言ったシイン先生を
お許しになったのですから、きちんと償えば許して下さ
る方ですよ。やなぎさんは組織の上司からの命令として
動いた事なのですから、個人的に償うとしたら、私でも
どうすれば良いか答えに困りますね・・・それこそ四十
万先輩に直接聞かれてはどうですか?どう償えば良いか
と」とここまで答えて、美術の先生という言葉に気付く
陽子。
「美術の先生とは・・・どういう関係が?」と尋ねる。

やなぎ > 「そんな…被害にあった人間が…そう簡単に許すとお思いですか。
 そして…あなたも許せるのですか?」

疑わしい、疑わしい、疑わしい。

悪い考えはいけない。首を左右に振って気を取り直す。

「ええ、そうします。わたしは……ってあれ、言いましたっけ?」


「一度シインさんが病院を襲撃したことがありますよね。
 …それ、四十万さんの入院先をその美術講師から聞いて、
 連絡したからなんです。」

嶋野陽子にしか聞き取れないような暗い声量で、そう告げた。

嶋野陽子 > 『あなたも許せるのですか?』
との問いに対しては、
「あなたから聞いた範囲の事なら、許せます。私も襲撃さ
れた時はシイン先生と戦った当事者ですから、この件に関
しては自分の意見を言う資格があると思いますわ」と答え
る陽子。

ああ、四十万先輩の入院場所を聞き出した先生の事か。個
人的に面識はないので、そちらはやなぎさんに直接話して
もらうしかないかも。
「その美術教師の方は面識が無いので、やなぎさんが謝り
に行くときについて行くくらいしかできませんけど、多分
大丈夫だと思います」とやなぎさんを安心させようとする
陽子。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
やなぎ > 「そう、ですか。戦った……。迷惑かけて、ほんとにごめんなさい。」

そういって頭を下げる。
皆優しすぎるというか心が広いというか、
自分なら友を傷つけられたら、わたしのような立場の者ですら許さないのに。

「大丈夫だと良いのですけれど…。
 優しそうな方ではありましたけど、
 やはり裏切ったような、そんな気がしてなりません。でも、ちゃんと謝ります。」

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に嶋野陽子さんが現れました。
嶋野陽子 > ハンバーグセットを攻略し、
レモンシャーベットも撃破寸前となっていた陽子は、
「怨みからは何も産まれません。申し訳ないと思う
ならば、未来に良いことを残して、償いとすれば
良いのですよ。私はそろそろお暇しなしといけま
せんが、またいつでも相談に乗りますよ。」とや
なぎさんに告げると、レモンシャーベットを平ら
げ、二人分の伝票をつかんで席を立つ陽子。
「途中でいなくなるので、ここは私が持ちます。
またお話しましょうね。」そう言うと、会計に向か
う陽子。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から嶋野陽子さんが去りました。
やなぎ > 「怨みからは何も生まれない…そうですよね、
 でもそれは、相当難しい考えだと思います…。」

くよくよしているうちに伝票を持って行っていく嶋野陽子の背を見て

「あ、えっ!?いやいやいいんですー…」

お礼を言い忘れてしまった。
次会った時、今度はわたしが奢ろう。そう決意して。


すっかり冷めてしまった魚にかじりついた。

ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からやなぎさんが去りました。