2015/12/23 のログ
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」にレイチェルさんが現れました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」に佐伯貴子さんが現れました。
■レイチェル > 「や~っと見回りが終わった、ぜ……」
ファミレスへと入ったレイチェルは、人数を尋ねる店員に二本指を立てて、テーブル席へと
向かい、一人どかっと座った。
「さて、適当に寛いで待ってるとするか……」
貴子とは久々の再会になる。仕事が忙しいせいで、なかなか会えなかったのだ。
あれから、学園全体を揺るがすような大きな事件と呼べるものは、そう起こっていない。
ただし、細々とした事件は後を絶たないのだ。それは、個々の人間が集まり一つの社会を形成している
常世学園において、宿命のようなものであるのだが。
店員が運んで来た水に口をつけた後、両腕を頭の後ろに組んで、天井を見上げた。
■佐伯貴子 > 時間通りだな、レイチェル。
(いつも通り、何も変わらない風紀委員の制服を着て現れる。
事件に追われているのはこちらも同じである。
レイチェルの場合刑事課なので、その負担は大きいかもしれないが)
年末で忙しい中すまんな。
連絡した通り誕生日なんだ…実は今日なんだが。
(表情を変えずにそう言うと、席の向かいに腰掛けた)
■レイチェル > 「何、忙しいのはお互い様だ。労いの言葉も謝罪の言葉も必要ねぇ。そうだろ?」
そう言って、水の注がれたコップを手の内で回しながら貴子の方を向いて、ふっと
表情を綻ばせる。漂っていた仕事中の真剣な表情の残り香が、ここですっと消える。
「誕生日なんだから。そんなの気にしなくたって良いんだよ、貴子。おめでとう、だ」
面と向かってそう口にして、レイチェルはとびきりの笑顔を見せた。
親しい間柄の者にしか見せない顔である。
「本当は良い店とか予約しようって色々考えてたんだけど、まぁ落ち着くここが良いかな、
って思っちまってな。と、そうだ――」
人差し指で頬を軽く撫でながら、困ったように笑うレイチェルは自らのクロークの内に手を
忍ばせる。
■佐伯貴子 > そうなんだが。親しき仲にも礼儀ありとも言うし、一応な。
(こちらも、年中変わらない表情を若干崩す。
普段は苦笑を浮かべるか真顔でいることの多い自分だが、
緩んだ表情を見せるのだ)
ありがとうレイチェル。
まあ、そう言ってもらえると、生まれてきてよかったな、と思えるな。
(大して嬉しくなさそうな言葉とは裏腹に、
表情は満面の笑みである)
場所なんてどこでもいいさ。
久しぶりに会えたことだし、ゆっくりしようじゃないか。
ん?
(四次元に通じていると噂されるクロークから何が出てくるのか、
興味津々で見守る)
■レイチェル > 「相変わらず真面目だぜ。ま、そういう所が頼もしいんだけどな」
頬杖をつきながら、貴子の顔をじっと見つめ、細めた目で貴子を見て笑うレイチェル。
その口調も、心底リラックスしている様子が感じられるものである。
「貴子らしいぜ。ま、『きゃーありがとー』なんて絶対言わねーと思ってたけどな。
ま、その顔見れたらオレだって、誕生日を祝った甲斐があったってもんだぜ……
さて、まぁ注文する前にとりあえずこれだけ渡しとこうと思って、な」
ごそごそと、自らのクロークの内側を探る。その手の先は、異次元の向こう側へと消えている。
そして、彼女が数秒の間を置いて取り出したのは、小さな紙袋だった。
「ほらこれ、誕生日プレゼント」
そう言って、テーブルの中央に紙袋を置く。
それを開けてみるのなら、マフラーが入っていることが分かる筈だ。
白と黒のダイヤが連なっている格子柄のものである。
■佐伯貴子 > 真面目だけが取り柄なものでな。
(苦笑するが、その中には親しみが込められている)
言ってみるか?
頑張れば女子高生っぽくなるかもしれないぞ。
…祝われた甲斐もあるというものだ。
とは、祝われる側は言う必要はないか。
(そして、取り出される紙袋を目で追い、
手に取る)
ありがとう。
これは大切に使わせてもらうよ…
(紙袋からマフラーを取り出し確認すると、
ギュッと紙袋を抱きしめる。
その表情は豊かで、こういう場でしかみることはできないだろう)
お返しになってしまうが、こっちはクリスマスプレゼントだ。
このマスコット、君の部屋にあったからな。
(片手でスカートのポケットからキーホルダーを取り出す。
ネコマニャンのキーホルダーである。
コンビニで買物をすれば引けるクジでいい賞を取ればもらえるものだ。
それをテーブルの上においた)
■レイチェル > 「やめとけやめとけ、そーいうのは言われてやるようなもんじゃねーぜ。
貴子はそのままで良いって」
笑って、頬杖をついたまま紙袋からマフラーを取り出す貴子を見守る。
「空いた時間に編んだんだぜ。気に入って貰えたならよかった。本当は柄も、どんなのが
いいか、とか聞きたかったんだけどな。あんまりそういう突っ込んだ話すると、サプライズ
がバレちまうかと思ってな。まぁオレの好きな柄にしちまった」
腕組みして、紙袋を抱きしめる貴子にそう語るレイチェル。
ここ最近見回りが終わった後、すぐ部屋に戻って作業をしていたのだ。
貴子のこの顔が見たくて、ずっとそうしていた。
それが報われた、と。レイチェルは心の底から嬉しく思った。
「なっ、そ、そ、それは……ネコマニャン! ネコマニャンじゃねーか!」
目を見開いて、貴子が取り出したキーホルダーを凝視するレイチェル。
そうして、震える両手を差し出して、テーブルの上に置かれたキーホルダーを手に取った。
「か、かわいいっ……ありがと、ありがとな貴子ぉぉぉっ! 絶対大事にするぜ!
こいつは一生手放さねぇ!」
ファミレスであることなどお構い無く、貴子に抱きつかんばかりの喜びようである。
普段の彼女を見慣れている者が見れば驚くこと間違いなしの表情と声色。
しかしながら、これがネコマニャンを前にしたレイチェルの常である。
すっかり年相応の表情を見せているレイチェルは、
キーホルダーを慎重にクロークの内にしまった。
「こほん。さ、さて……とりあえず、注文かな。オレ、このハンバーグにするよ。
貴子は?」
そう言って、メニューを貴子の目の前へ移動させ、首を傾げるレイチェル。
■佐伯貴子 > 手編み!それはありがたさが倍増じゃないか…!
彼氏にでも手編みのマフラーなんか作らない女子が増えているこの時代に、
何てものを作ってしまうんだ君は…
(目がうるうるしている。
そしてマフラーを取り出すと首に巻く。
そのまま食事をするつもりのようだ。
この様子だと真夏でも巻いているかもしれない)
ねこまにゃん?っていうのか、それ。
君が大好きそうだったからもらったんだが、取っておいてよかった。
そしてそんな君の様子が見れて嬉しいよ。
(にやり、といった顔でくすくす声を漏らす。
手編みには負けると思ったが、喜ぶ様子から見ていいものだったようだ)
注文…そうだなあ、明日は忙しそうだから、早めにクリスマス気分で。
ローストチキンを頼むよ。
(ハンバーグはこのファミレスの定番メニュー。
しかしここはあえて時期を気にすることにした。
メニューを閉じると店員を呼ぶ)
■レイチェル > 「まぁ、こっちに来る前は飯作ったり、裁縫したり……まぁ他にも色々。
師匠の下で色々やってきたからな。このくらいはまぁ……朝飯前だぜ!」
と言いつつ、マフラーを編んだのは初めてで、結構苦労したのであるが。
そんなことは特にばらすつもりもなく、自慢気に胸を張るレイチェルであった。
「いやぁ~、可愛いだろ~? ネコマニャン! この丸っこいフォルムが実に、
もうたまらん! ってやつだぜ……」
ほわほわと。語りだしたら何処までも続きそうであったが、はっとして
再びこほん、と咳払いをするレイチェル。
「お、ローストチキンかぁ……あ~……やっぱりオレも……
よし、貴子と同じにするぜ。ローストチキンで」
店員に告げて、再び貴子の方を見やる。
「そういえば今日はこの後、暇か? オレは明日の昼過ぎまで暇なんだけど……
貴子の所、寄って行っていいか?」
■佐伯貴子 > 万能だなレイチェルは…
私も見習って裁縫に手を出してみようかな。
(ニコニコしてマフラーを弄びながらいう。
といっても家庭科基礎や家庭科実習を受けているので、
やろうと思えばできなくはないのだが)
ねこまにゃんをかわいがるレイチェルの方が可愛いんだが…
(小声でそう呟く)
ローストチキンの後は、約束通り甘いモノだな。
ここは気取らずにショートケーキで行く予定だ。
ん…別に明日の午前中は授業もないし、いいぞ。
あれか、足りないのか?
(言いながらマフラーごと襟を引っ張って首筋をみせる。
吸血行為もここしばらくは行っていなかったはず。
大きな事件がないとはいえ、乾いている頃かもしれない)
■レイチェル > 「万能なんかじゃねーよ。やらされてたから、ちょっとだけ出来るようになっただけさ。
貴子が裁縫……ね、いいんじゃねーの? 貴子は結構裁縫やればしっかり出来そうだし」
うんうん、と頷いて肯定するレイチェル。
実際、貴子の性格ならレイチェルのそれよりもしっかりとした物が作れそうなものである。
少なくとも、レイチェルはそう思った。
「ん、何か言ったか?」
と、レイチェルは気づいていない様子であった。
一旦このモードに入ると、彼女はなかなか周りが見えなくなってしまうのである。
「オレはチョコレートケーキにすっかな」
甘いものが大好きな二人である。レイチェルも、食後のデザートタイムは
楽しみにしていた。
「あ……う、まぁ……そうだな。ちょっと、足りなくてな……。最近は大きな事件も
無かったし、あんまり使うことも無かったんだけど……前にその、貰った時から結構
経ってるし、最近ちょっと渇いてきててな……」
椅子の下で両足をぶらぶらさせながら俯いて、恥ずかしそうにそう告げるレイチェル。
しどろもどろと言った感じである。
■佐伯貴子 > 私は戦闘やれって言われてもできないからな。
やらされてできるのは立派な能力さ。
裁縫、考えておくよ。
(初めて作った…とは知らないのだが、マフラーは
ほつれもなく綺麗に整っている。
卒業しても十分使えそうだ)
いや、何も。
(ニコニコしながらとぼける。
今度ぬいぐるみでも作ってやろうかと思う)
じゃあ一口ずつ分け合おう。
チョコケーキならブッシュドノエルがいいかもしれない。
(などと、早くも食後に思いを馳せて)
ならそういってくれればいいのに。
恥ずかしがることはないさ、確かに…
気持ちよくはあるが…必要な行為なんだからさ。
(吸血に関して佐伯貴子は割り切っている。
だからこういう発言が出るのであった。
やがてローストチキンが運ばれてくるだろう。
丸焼きのような外見と、ももの骨以外は取り除かれた丁寧な仕事。
そして食後はケーキ。
店を出た後は自分の部屋で休むことになるだろう――)
■レイチェル > 「そうするか。分け合えば二種類食えるからな! 賛成だ賛成」
そう言って、いつも通り腕の下で胸を組んでにやりと笑うレイチェルであった。
「いや、まぁ……やっぱり時期が時期だからさ、恥ずかしいだろ? クリスマス前だし……。
でもまぁ……ありがとな、貴子。お前のお陰でオレは生きていけるよ。本当にな」
楽しい食事の後、二人して貴子の部屋へと。
暫しの休憩と歓談の後、二人はベッドへと向かうのであった――。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から佐伯貴子さんが去りました。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からレイチェルさんが去りました。