2015/06/03 のログ
ご案内:「ロビー」にクラスカさんが現れました。
■クラスカ > (男子寮ロビーの木製長机の上には、色鮮やかな油性マジックが放られている)
(談笑する若者の集団の隣……でテレビから放送される野球中継に熱中する集団……から更に寄った無言で携帯電話の画面を触る層……)
(を越えて、所謂ぼっちの一人席が少年のポジション)
(特に周囲の空気から浮いたことも気にしていないようで、一心腐乱に「お絵かき」を続けている)
■クラスカ > (色と文字が盛られ続ける実にサイズA4の厚紙には、少年の情熱と理想が込められていた)
(『No Medicine』と刻まれた英語の大きなレタリングを見れば、概ね用途は理解できるだろう)
(高等教育を受ける生徒が作るには少々対象年齢を過ぎたような、薬物禁止の注意喚起だ)
(踊る七色のマジック、と言っても半分以上の仕事は黒色だが―を巧みに操り、徐々にキャンパスを完成に近付けてゆく)
■クラスカ > (最初は縁どりから始まった二つの人の形は見事に怪しい売人風の髭男と、それに金を渡そうとする学生服の男子生徒へと変貌した)
(『No Medicine』の文字は血のような赤で波線が引かれ、涙の表現として日本語の「つ」と「っ」の記号が加えられた)
(下部の余白には風紀委員会と公安委員会への直通メールアドレスまで完備され、緊急の連絡網まで準備されている)
(会心の出来である。自分の人並み程度にはあると信じているセンスに感謝しながら、大きく頷く)
■クラスカ > ……よし。
(下準備は万端だ。無尽に散らばるマジックたちを狭いケースに押し込めた)
(9回の裏、巨大な液晶の中の野球選手がホームランを打ち、中継が終わりを告げる頃には、ロビーのメンバーも各々自室へと解散する空気が仕上ろうとしていた)
(今が好機と睨み、流れる集団を小さな体躯の両の手を精一杯伸ばして制する)
ちょっと待ったー!
■クラスカ > (ばたばたと通路への出口を塞ぐ形躍り出た矢先に、心ない早速野次が飛ぶ)
(「誰だよお前」「一年か、邪魔だ」「引っ込めヘニャチン」「クソナード」)
(甘んじて雑音を受け入れる。ああ分かっていたさこんな扱い)
(一通り罵って満足したのか、多少静かになった人塊へ、軽い例をした後改めて口を開いた)
生活委員会のクラスカです。今日は皆さんに大事なお話があります。
■クラスカ > (突然飛び出した「生活委員会」の言葉に反応し、にわかにざわつく聴衆)
(本当ですよ、とポケットから委員会構成員にのみ渡される腕章を取り出し示すと、とりあえずの混乱は収まった)
(やはり「生活委員会」のワードは虎の子になりうるらしい。主に悪目立ちしている一人の先輩のせいだと予想はつくが)
(未だ邂逅せぬ彼に密かに感謝しつつ、襟元を正した)
皆さんは、違法薬物が売買されているという噂を聞いたことはありませんか?
■クラスカ > (脇に抱えていた、先程完成したばかりの注意喚起用のポスターを見せる)
(唐突すぎる話題には殆どの生徒が首を傾げ、既に先の面白くない展開が読めたのかもういい引っ込めと舌打ちする輩もいる)
信じられないのも無理はありません。
僕も半信半疑でした、でも風紀委員会の人から確かに聞いたから、伝えようと思い立ったんです!
どうか、怪しい人に出会って誘われても悪の道には……
(熱弁は続く。必死さも伝わらなければ滑稽なピエロ)
(人垣の崩壊は、演説の終わりを意味していた)
■クラスカ > (業を煮やした体格のいい生徒がクラスカの襟を掴み、無理やりに壁へと放り投げる)
うわっ!
(体重が外見通り、意外性を求めて100㌧もの重量があるわけではない人間の体は簡単に吹き飛ばされる)
(接触した背中と腰を擦っていた間に、ロビーは見事に掃け、荒涼とした風景が戻ってくる)
(騒ぎで手から離して風に煽られたせいか、ポスターが無事だったのが不幸中の幸いと言ったところ)
■クラスカ > ……中々難しいなァ。
(前髪から覗く双眸は深い青を湛えている。悲しみか、諦めか、あるいは―)
(秘められた感情は、当事者のみが識る)
ご案内:「ロビー」からクラスカさんが去りました。
ご案内:「ロビー」に利導ノエルさんが現れました。
■利導ノエル > 『ふぅ・・・』
(ため息を一つ、部屋へとひとしきり荷物を運びえ終えた少年は、ソファへと腰を下ろす)
『ようやく、始められそうだ。ボクの学園生活……どーなるかなぁ……うまくいくといいなぁ……』
(ぼんやり時計を眺めつつ手にしていたジュースのタブを上げて口につける)
■利導ノエル > 『ここまで来るの大変だったしなぁ。大変だった分、色々得るものがあるといーんだけどなぁ……』
(ぐ、と飲み干したジュースの缶を掌の上でくるくる器用に回して)
『新しい友だちも見つけないと、だな。』
■利導ノエル > 『どんな子がいるのかなぁ。』
(思いを馳せるように笑みを浮かべ)
『できれば、良い付き合いが出来る子がいいんだけど……っと。』
(ぼんやりとした拍子に手にしていた缶が手からこぼれ落ちかけ)
『わ、っと。っとぁ!?』
(体制を崩し、缶を手にした姿勢のままどしゃっとソファから転げ落ちた)
ご案内:「ロビー」にジップさんが現れました。
■ジップ > 「ハロー! ブラザァー!」
片手に紙袋を抱えたフルフェイスヘルメットを被った男子生徒が現れる。ちょうど利導が転げ落ちたところだ。
「……はぁーん? 見ねぇ顔だな、もしかしてもしかなくともニュービーか? ニュービーかぁ!?」
笑いながら駆け寄ってくる。
■利導ノエル > 『いたた……はぁ。……早速締まらないなぁ……』
(鼻を抑えて立ち上がる)
『ん、キミは?……?』
(声をかけてくれた男子生徒に首を傾げる)
(何せ、室内だというのにフルフェイスのヘルメットである、訝しむのも仕方がない)
『まぁ、ニュービーといえばニュービーであるのだけれど。』
『あー……この島ではそういうファッションが流行りなのかな。ニュービーだからよく判らなくってさ。最近のファッション。』
■ジップ > 「この頭は気にすんな、この島じゃ気にするだけ無駄だぜ!」
紙袋に手を突っ込むとバーガーを取り出す。
「ハッハッハッ、俺はジップ・ロックだ。 ジップでいいぜぇ、さぁ自己紹介しなニュービー!」
こいつは俺からのプレゼントだとバーガーを利導へ押し付けた。
■利導ノエル > 『そーいうものなんだね、へぇ……はは、そーいうものかぁ。』
『じゃあ、気にしないでおこう。随分イカしたヘルメットだ、とだけ言っておくよ。』
(バーガーを受け取り、頬をかく)
『あぁ、ありがとう。そーいや、何も食べてなかったかも。うっかりだからなぁ。』
『おっと、自己紹介……えーっと、こほん。』
『ボクは利導ノエル。好きに呼んでくれて構わないよ。ジップくん。』
(左手にバーガーを持ち、右手でシェイクハンドを求める)
■ジップ > 「ハッハー、よろしくなぁノエル! 飯を食うのは大事だぜぇ、腹が減ったらバーガーだ! パーガトリーバーガーのダブルバーガーを食えば満たさせるぜ!」
応じられるがままに手を差し出し握手をする。
■利導ノエル > (しっかりと握手が行われて)
『まぁ、そうだね、腹が減っては何も成せないね。ボクはこの学園で友達を沢山作りたくてさ。』
『転校したてだから、わからないこともたくさんあるんだけど、色々宜しく頼んでもいいかな。友達として。』
(笑顔でそう、答えた)
『パーガトリーバーガー?地元じゃ聞かない名前だね。こっちの島のチェーンなのかな?』
『そうだ、今度案内してよ、その、キミの言う、おすすめのダブルバーガーおごるからさ。』
■ジップ > 「ニュービーらしい願いだな! フレンドなんざすぐに集まるだろうぜ!
もちろんだぜノエル、俺は二年だからな。 この学園に関しては相当なもんだぜ、何でも教えてやるぜ!」
「よく知ってるじゃねぇか! この島でしか味わえねぇ最高のバーガーだぜ!
一体何の肉を使ってるのか解らねぇが一度食べたらやみつきだぜ! ハッハッハッ!」
聞くからにかなり怪しげなバーガーショップだが紙袋からバーガーを取り出すと美味しそうに食べ始める。
「ハッハー! やっぱパーガトリーバーガーのダブルバーガーは最高だぜ!」
ゴキゲンな様子で答えた。
■利導ノエル > 『個人的には、ビーフ100%であることを願っているよ、……ん、中々。』
(一口、二口とかぶりついて)
『いやはや、頼りにしてるよ、ジップ君、あ、先輩だからジップ先輩って呼んだほうがいっか……。』
(バーガー片手に語り合う男子)
『この島、広いもんなぁ。退屈とはしばらくお別れすることになりそーだ……』
■利導ノエル > 『あ。そうだ、友だちになって早々悪いんだけれど』
(思い出したかのように)
『実は部屋の荷物の片付けがまだ終わっていないんだ……』
『人でが欲しいと思っていたんだけれど、図々しいかもしれないんだけれど』
『手伝ってもらっても、いいかな?』
(頬をかいて)
■ジップ > 「それこそ気にしたら負けだぜ! うまけりゃいいのさ!」
紙袋にいくつ入っているのだろうか、すでに食べきったのか次のバーガーを手にしていた。
「ジップ先輩……いいねぇ! そいつはいい! そうだ先輩に任せときな!」
先輩という響きは気持ちいものであった。
「ハッハッ、退屈はしねぇだろうなぁ……この島には色々あるからなぁ! げふぅ」
バーガーを食べきりコーラをストローで一気飲みゲップが漏れた。
その前の言葉には少し含みがあった。
■ジップ > 「オーゥ、まだ片付けが終わってなかったのか! 任せときな、なんたって俺は先輩だからな!」
ゴキゲンに腕をまくって答えた。
■利導ノエル > 『色々、ね。ホント。沢山見て回らないと。お気に入りのいい場所も見つけたいしなぁ』
(特に気にした様子もなく、ひとりごとのように続けて)
『いやー、頼もしいなぁ、さすが、ジップ先輩。』
『それでは早速頼みます、あ、こっちですボクの部屋。』
(自分の部屋へと案内するため、手招きして)
(ゴキゲンになったジップと何やら談笑しつつ、ロビーから去っていく)
ご案内:「ロビー」から利導ノエルさんが去りました。
ご案内:「ロビー」からジップさんが去りました。