2015/07/21 のログ
ご案内:「ロビー」に無悪 正義さんが現れました。
■無悪 正義 > 「ふぅ・・・やっと着いたぜ」
気だるそうな声を出しながら、無悪(さがなし)は男子寮のロビーで一服する。
その背後には彼の物と思われる大小さまざまなカバンが置かれている。
「荷物が少ないからって、やっぱり自分で持ってくるもんじゃねぇな・・・引越しに頼めばよかったぜ・・・」
眉間に皺を寄せながら、彼は自分の荷物の山を見る。
道中は確かに少なかったはずの荷物が既におみあげの品や生活用品で溢れていた。
■無悪 正義 > 「今日からここが俺の家か・・・」
周囲を見渡し、無悪は整った寮の設備に唖然とする。
きっと電気もテレビもガスも水道も整備されているだろうな、などと考えながら、重い荷物を自分に与えられた部屋まで運んでいく。
その道中、無悪はロビーに真っ白なビニル袋が置かれていることに気が付く。
■無悪 正義 > (カップ麺・・・徳島アゴだしラーメン・・・)
30秒ほどその袋の中身を凝視した後、不安そうに周囲をきょろきょろと見渡す。
(誰もいない・・・どうする・・・?)
ぐぅ・・・と鳴ったお腹を押さえながら無悪は考える。
そういえば実家からここに来るまで何も食べていない。
だが、入っていきなり落ちている食べ物を拾っていいものか。
いやいや、しかしお土産と書いている。一つくらいなら貰っても構わないんじゃないか・・・?
などと考えているうちに無悪は袋からカップ麺を一つ手に掴んでいた。
■無悪 正義 > 何か自分がとんでもなく悪いことをしたんじゃないかという謎の罪悪感に駆られながら、無悪はきょろきょろと周囲を見渡しながら自分の部屋へと向かっていった。
ご案内:「ロビー」から無悪 正義さんが去りました。
ご案内:「食堂」に無悪 正義さんが現れました。
■無悪 正義 > 部屋に荷物を置いた後、無悪はカップ麺を隠すように持ちながら、食堂でお湯を沸かしていた。
(よし、今なら誰もいない・・・徳島アゴだしラーメンを食うなら今しかねぇ!!!)
クックックと悪い笑みを浮かべながらお湯を沸かしている。
■無悪 正義 > (ん・・・?そもそもアゴだしラーメンってなんだ・・・?)
ぐつぐつとお湯が沸騰し始める中、ふと小さな疑問が頭を過ぎる。
無償に気になった無悪は携帯端末で検索を行う。
あごだしとは、トビウオのダシのことであり、九州や日本海側ではトビウオ=あごが落ちるほどおいしいことからアゴと呼ばれているらしい。
■無悪 正義 > 「なるほど・・・アゴだしってそういう意味だったのか。勉強になるな・・・」
沸騰したお湯をカップ麺に注ぎ、火薬やら粉末スープを入れて蓋をする。
おそらくスープがとても美味しいに違いない、などと考えながら無悪は周囲に警戒しながら3分という永い時を待つ。
次第にカップめんから香ばしい香りが溢れ出し、食欲を刺激する香りが食堂に広がり始める。
■無悪 正義 > 「お、そろそろか・・・」
3分立ったことを確認し、無悪はカップめんの蓋を開ける。
蓋を開けると、容器の中に凝縮されていたアゴなしラーメンの香ばしい香りが更に強まる。
「おぉ、美味そうだ・・・」
ごくり、と無悪は喉を鳴らして後入れスープを入れてカップめんを掻き混ぜる。
カップ麺故、具材は気持ち程度だが、空きっ腹には十分なボリュームである。
■無悪 正義 > 未知の香りにおそるおそる箸で麺を啜り、口元でよく冷ましてから口へと運ぶ。
口の中に広がる麺の食感と濃厚なスープの味。
なるほど、確かにアゴダシ(あごが落ちるほど美味しい)だ。
その後はまるで人間発電機のように無我夢中で麺を啜り、スープを飲み干していく。
3分も立たないうちにカップ麺は容器だけになってしまった。
■無悪 正義 > 「ごちそうさまでした!」
両手をパンッと合わせて大声で叫んだ後、無悪は満足げにカップ麺の容器と調理器具を片付け去っていった。
ご案内:「食堂」から無悪 正義さんが去りました。