2016/07/28 のログ
ご案内:「部屋」に霜月零さんが現れました。
霜月零 > 「…………」

そわそわ。
ドアの方を気にしつつ落ち着かない様子でいる。
今日は恋人を部屋に呼んだのだが……最近体調がすぐれてなかったので、心配なのだ。
それでも呼びつける形になったのは、自分から女子寮に行くわけにもいかないからである。

「もしかして、途中で倒れてたりとか……」

心配し過ぎである。

ご案内:「部屋」に雪城氷架さんが現れました。
雪城氷架 > ドアのほうから呼び鈴、続けて「はいるよー」という、聞き慣れた声
少なくともその声からは、少年が心配したような力弱さは感じられなかった

此処に来るのも手慣れたもの、入り口で靴を丁寧に揃えて部屋へと上がる

夏らしく身体のラインがよく見える薄着、
去年は夏は雪城家の別荘に行っていて会わなかったのもあって、涼し気な私服姿は新鮮かもしれない

「おっす」

笑顔でその顔と相対する

霜月零 > ガタ、と立ち上がり、少し慌てて出迎える。
が、思ったより元気そうな姿に安堵した。

「よ。体、大丈夫か?」

涼しげな私服姿に少しドキリとしつつ、それでもまずは一番大事なことを確認する。
妹は『悪い時は本当に辛そうだった』と言っていたので、無理していないかなども含めて。

雪城氷架 > 「うん、最近は少し調子いいんだ」

微笑んで答えるその表情に嘘は感じられない、が
いつまなら暑い時期は氷架のまわりは異能によって涼しい、
それが感じられないのは、やはり意識的に抑えているところがあるのかもしれない

「芙蓉からなんか聞いてる…?」

苦笑
零の妹、芙蓉はルームメイトだ
少し前に、一悶着あったのだが…流石に兄には伝わっているだろう

手提げ鞄を降ろして、ソファに座らせてもらう

霜月零 > 「そっか」

じ、と少し表情を観察するが、嘘を言っているようには見えない。
異能による気温調整を感じないのは、仕方のない事ではあろうが。

「まあな。芙蓉も心配してたぞ」

少し笑みを浮かべつつ、そんな事を口にする。
芙蓉は、動揺する、と言うよりはとても真剣な声で『いつものひょーかちゃんじゃない。そして、単なる病気って感じでもないの』と話していた。
経験上、ふざけの雰囲気が無い芙蓉は、心の底から本気だ。
どんなことであれ、本当にスイッチが入れば性格が切り替わる事を、兄として知っている。

「精神的にもちょっと錯乱気味だった、って聞いたからな……落ち着いてるみたいで、よかった」

隣に座って、今度は心底安堵したような溜息。
まだ気は抜けないが、それでも比較的元気そうな姿を見れたことは嬉しかった。

雪城氷架 > 「いやーなんか皆に心配させちゃって、なんだったのかよくわかんないんだけど。
 異能の風邪みたいなもんなのかなー」

にしても外暑いなぁ、なんて付け加えつつ
さすがに空調が整っているであろう室内がほんの少し汗ばんだ肌に心地よい

「そうだ」

ぽん、と手を打つ
ぺたぺたと自分のポケットなんかを触ってみたりして

「今日はちゃんとふたりきりだぞ、零」

霜月零 > 「おいおい、そこはしっかりしとけよ?
うっかりぶり返したらまずいだろーが」

苦笑しつつたしなめる。異能を使っていない辺り、当然分かってはいるのだろうが一応だ。
空調はしっかりと効かせている。異能を使っていない事は想定済みでもあったのだ。

「……!」

そして、その後の言葉にどきんと反応する。
二人きり。こういうと悪いが、邪魔の入らない状態。
体調を心配しつつも、やはり心躍ってしまう。

「それ……ずりぃわ」

その言葉だけで、もう、目が離せない。

雪城氷架 > 「?」

割りと何気なく出た言葉だったのだろう
零の反応に一瞬首を傾げる、が

「はっ…あ、いやその、あれだよ!
 ほら七夕の時に言ってたじゃん!だからたまにはしっかりと思ってだな…!」

少し顔を赤くしてわたわた
もしかして、誘っているような言葉に聞こえたのかと慌てている様子であった

霜月零 > 「あ、あー、分かってる。分かってるからな!?」

あせあせ。はい、誘われてました、勝手に。
それはそうとして。取り敢えず呼吸を整えるためにもてなさなければ。

「えっと、だな、そう、そうだ。食欲、食欲あるか?
芙蓉が、食欲なさげだったって言ってて焦ったんだぞ?」

なんせ常人とは比べ物にならない食欲もこの少女の特徴だ。
それが無いというのはどれだけの状態なのだ、と大真面目に心配したものである。

雪城氷架 > あせあせしてる零をじーっと見る

「ほんとに?」

じー、じー。

と、見ていたら話を切り替えてきた
秘境なり霜月零

「ん?当然あるよ。さっきも言ったじゃん最近は調子良いんだ」

にっこり笑ってみせる

霜月零 > 「はは、なら安心だ。よっしゃ、頑張って作るからな」

話題逸らし成功。
……はい、内心本当に誘われてました。抱きしめたくなってました。
それを隠しつつ(隠せてない)、立ち上がってキッチンへ。
今日のメニューはあっさり目の和食。
なんだかんだと言って体調を崩していたのだ。いきなり重いのは少し応えるだろう。流石に。

「氷架ー、納豆っていけたっけかー?」

用意をしつつ確認する。納豆って好き嫌いあるからね。

雪城氷架 > 「おう、大量でなければいけるぞー」

氷架の言う大量がどれぐらいかは置いといて、そう答える

キッチンに立つ零の姿もなんだか見慣れたもの
自分も女の子の嗜みとして家事全般、もちろん料理だっていけるものの、
それでもまだ零の腕前には敵わないところがある
悔しくないといえば嘘にもなるけど、きっとそんなものだ
だって有名なシェフとかって大体男の人じゃん
そう内心思うことにしている氷架であった。そうだよねアイアンシェフ達

霜月零 > 「OKOK、まあご飯に合わせる程度だよ」

言いながら手早く調理。今回は用意をしてあったし、いくつかの作業を並行して出来るように練習してあったので速度も速い。
魚を焼き、だし巻き卵を作り、みそ汁を用意し、ご飯を炊いて、納豆を横に添える。
当然サラダも用意、全部一般的なレシピより量を多めに。
多少体調が悪くても、氷架ならちょうどよく食べれるであろう分量を考えて作って行く。

「あ、言い忘れたけど適当にゴロゴロしてていいぞー」

本棚の横の箱には、色々な勉強のために購入したアレな本やゲーム(ほぼほぼ積みだが)が眠っているのだが、そのことを失念している零くんである。

雪城氷架 > 「んじゃ適当に寛がせてもらおうからなー」

よいしょ、とソファから立ち上がって物色物色、
キッチンから良い匂いが漂ってきて食欲を唆る…

なんか漫画でもないかな、と本棚に近づく
当然横の箱も目に入る

目に入るのだ……

「……!?」

固まる、けどそうかそうだよな零も年頃の男の子なんだしこういうのぐらいあるよなでも普通付き合ってる子が来る時は隠したりするんじゃないかなそれともこれは何かのアピールなのか女の子としては逆に察したりしたほうがいいのかスルーしてあげるのが優しさなのかとか色々な考えが頭のなかを高速でスピンクラッシュしている気がするしお腹空いてくるしで思考が一瞬でぐるぐるする氷架だった

霜月零 > そんなウカツアイテムをウカツに放置していたことに気付かず、手際よく調理を進めていく。
焼き加減良し、ご飯もいい感じに炊けており、実家から送って貰ったいいお茶も用意した。
二人分(氷架の方が多いが)盛り付けて、テーブルに運んで配膳。
そして、奥の方にいる氷架に声をかける。

「おーい、氷架ー。出来たぞー」

出来ればやっぱり出来立てを味わってほしい。
ご飯は基本、出来立てが美味しいのだ。

雪城氷架 > 「はい!!」

思考ぐるぐる継続中の氷架、唐突にかかった声に慌てて変な返事を返す

ぱたぱたと少し慌てた様子でテーブルに移動する
心なしか顔が紅い

ともあれテーブルに並べられた、素朴ながら食欲をそそる和食は芳しい香りでこちらを誘ってくる

いそいそと椅子に座らせてもらって、おおーっと卓上を眺めるのだった

霜月零 > 「ん?なんか妙に元気のある返事だな?」

笑いつつ、配膳した料理を披露。
鮭の塩焼きにだし巻き卵、大盛りのご飯に納豆、食べやすくざく切りにしてあるサラダにアサリの味噌汁。そしてお茶。
どちらかと言えば朝食風味だが、分量はしっかりと夕食用と言った感じだ。
とは言え、いつも出す分量よりはやはり少ない。
体調不良を考慮してのものである。

雪城氷架 > 気を取り直して一礼

「いただきます」

お箸を揃えて、こういうとこよの作法や礼式は普段の食事ではあまり見せないものの、ちゃんと仕込まれている
言動の男の子っぽさからあまり印象がないけれど、やはり良いとこのお嬢様なのだった

鮭の塩焼きなんかの食べ方も手慣れたもの、小骨を取り除く作業も丁寧かつ美しい

「うん、美味い!やっぱり零の料理はサイコーだな!」

ぱあっと明るい笑顔を見せて

霜月零 > 「おう、食ってくれ」

にか、と笑って自分も一礼。いただきます。
『いただきます』は、自分の血肉へと変わる食材への感謝でもある。零も零で退魔の名家の出、そう言った思想はしっかりとしている。

「そう言って貰えると、俺としても作り甲斐があるな」

そして、明るい笑顔に安心しつつ自分も笑みを返す。
この笑顔が出るなら、少なくとも今は体調は問題ないはずだ。
懸念事項がなくなったわけではないが、ようやっと心の底から安心できたのだった。

雪城氷架 > いつものように瞬殺する勢いで食べるでもない
一つ一つ味わうようにゆっくりと箸を進めて

「いざとなったらこっちの道でも食べていけるんじゃないか?」

笑いながらそんな他愛のない談笑をしつつ、一時が過ぎてゆく
やがて食事も終わり

「ごちそうさま、美味しかったよ」

箸を揃えて置いて、満足気な表情を見せる

霜月零 > 「どうだろうな、プロともなるとまた別の苦労があるらしいしな」

レシピの創作や、分量を作る必要。材料の調達や保存など、趣味で作ることに比べて難易度があがる作業は多い。
それでも、少しばかり魅力的な道に見えてしまうのではあるが。

「お粗末さん。今日はゆっくり食べてたな?」

笑顔で食器を片付けつつ。
もしかしたら、少し重かったのだろうか?などと考えたりしていた。心配性である。

雪城氷架 > 「和食は、ガツガツ食べると見っともないだろ?」

お呼ばれして、出てきたのが和食であったなら相応の作法ということらしい
…前は唐揚げ山盛りだったので遠慮がなかったのだろう、きっと


「そういえば零は今年は実家に帰らないのか?
 私は体調のこともあって今年は別荘行かないことにしたんだけど…」

霜月零 > 「成程、そう言う事か」

くす、と笑って、内心安堵する。
確かに、和食はがっつくものではない。ゆっくりと味わうものだ。
そこら辺の作法がしっかりしているのが、この雪城氷架と言う少女である。
一見した粗雑さに見合わず、実は礼儀作法はかなりしっかりしているのだ。

「んー……俺も残り、かな。
親父に『たまには一人で休暇を自由に過ごすのもいいだろう。空いた時間に何をするか、自分で考えて過ごしてみなさい』って言われてな。そんじゃあそーすっかって事で」

折角だし羽根を伸ばしておけと言うのと、自立心を養えと言う事だろう。
正直、氷架が残るというのならば、この状態はありがたかった。出来れば夏の間、一緒に過ごす時間を長くとりたい。

雪城氷架 > 「へー、何するんだ?やっぱり稽古?」

氷架にとって零は暇さえあれば稽古をしているイメージがあった
……なので余計にさっき発見したものは驚いたのだけど

「(うっ、思い出したら…)」

目がそよぐ

霜月零 > 「稽古はするけど、ま、それ以外にもな」

流石に年がら年中稽古ばかりしているわけにもいかない。
どうせならバイトをして働くことを学ぶのも良いし、今まで行ったことのない地域に足を運んでみるのもいいだろう。
だが、やっぱり一番は……

「ん、どした?」

何故か、氷架の目がそよいでいた。
じっと見て問い掛ける。何かあったのだろうか。

雪城氷架 > 「え、えっと……」

もともと嘘をを付くのは苦手なタイプなので、誤魔化しも下手である
視線のそよいだ先はさっきまで自分がくつろいでいた地点だし

「別に、わざと見たわけじゃないんだけどさ…!!」

紅くなってもじもじしはじめた
果たしてこれで伝わるのか、否か

霜月零 > 「…………?」

なんだろう、と首をかしげて、頭の中で本棚付近を思い起こす。
本棚に置いてあるのは、刀剣類の資料や剣術の型の資料。そして教材類に風景写真集。
その付近には刀の手入れ用具と、後はアレな本とかをしまった、は、こ……

「……!!!!
ち、違うんだ氷架、あ、あれは……!」

わたわたわた。
決して、氷架に満足していないわけではない。肌を重ねた時は、無上の幸福感に包まれる。
そして、自分がそう言った方面に疎い事を自覚したため、その勉強……出来れば、もっと氷架を気持ちよくしてやりたいという考えで揃えた資料なのだ。
流石に本棚にいれておくのは躊躇われたのだが、横の箱に適当に放り込んで置いたのは迂闊過ぎた……!

雪城氷架 > 「だ、大丈夫だって!
 零くらいの頃の男の子なら普通だって!
 それくらい私も知ってるから!!」

意外だったけど、別に軽蔑したりとかそういうのじゃなくて、
ただ単純に驚いたとそういうだけの話なので訂正をするものの、
違う方向へ加速している気がしないでもない

霜月零 > 「いやそうじゃなくて、寧ろ氷架に喜んでもらうための資料っつーか……!」

ドツボに陥っている気がする。今明らかに余計な事を口にした。
だが、それが分かってももうどうしようもない。
人の言葉は、駿馬でも追いつけないのである。

雪城氷架 > 「!?」

いきなり何を言い出すのだろうこやつ

「い、いや、あの……。
 そ、その言葉のほうが、恥ずかしくないか……?」

ぷしゅー
煙が出る勢いで顔が真っ赤になっていく氷架

霜月零 > 「俺も……そう思う……」

がっくり項垂れる。
ちなみに顔は真っ赤である。完全に失言だった。

「あー……何でこう俺は迂闊なんだ……」

雪城氷架 > 「………」

しばらくお互いに押し黙ったままの、妙な沈黙

「…ぷふっ、やっぱり零って嘘とか絶対つけない性格だよなあ」

沈黙を破って氷架が笑いはじめる

「今日はいないからいいけど、括流が聞いてたら小言の数発は覚悟だったぞ」

霜月零 > 「違いないな……それ聞いてちょっとほっとした」

釣られて笑う。
今括流先生がいたら、お小言ラッシュだったのは想像に難くない。
それを思えば、二人きりで良かった。それでいいのかは分からないが。
……ついでに、勇気の出しどころはここな気がした。

「そう言えばさ、今継続治療とかしてるのか?」

その前振りで一つ確認。
毎日寮に戻って治療が必要、となったら話が変わってきてしまう。

雪城氷架 > 「治療ってほどのものでもないよ。原因はともかく、異能の暴発を抑える薬を毎朝飲んでるだけ。一応出歩く時も持ち歩いてる」

保険課に処方してもらった薬
氷架の異能はその根源を脳幹に由来する一種のサイキックだ
それ自体はありふれた…というよりも珍しくない能力のため、
扱いきれない力に苦悩する多くの人のための抑制薬というのが存在する

「だから今日は泊まってくよ」

そう言って笑いかけるのだった

霜月零 > 「そっか、なら……っておい!?」

さきに いわれた。
ちょっとそのことにしょんぼりしつつ、でも泊まって行ってくれるのは素直に嬉しい。

「ったく、最初っからそのつもりだったのか?」

苦笑しつつ問い掛ける。
もしかしたら、本当に最初っからそのつもりでいたのだろうか。

雪城氷架 > 「そりゃまぁ、歯ブラシとか替えの下着とか色々居るしな。か、彼氏の部屋にお呼ばれしたら、泊まってけって言うかなって思って……」

再び少しだけもじもじ

氷架のほうも期待していなかったというわけではない
お年ごろなのもあるし、仕方ない部分はきっとあるのでしょう

霜月零 > 「まあ、実際俺もそのつもりだったわけだしな……」

お互いさま。最初からお互い、同じことを考えていたのである。
少し赤くなりつつ、照れ隠し気味に頭を撫でてやる。

「そんじゃ、今日はゆっくり過ごすか。
……で、なんだけどな」

少し目が泳ぐ。
やはりこういう事を言うのは、恥ずかしいものではあるのだが……

「体が大丈夫そうなら、その……まだ勉強不足だけど、成果を、見せたいんだが……」

雪城氷架 > 「…ふぅ~ん」

目が泳ぐ零くん
こういった弱みというか撓みを見つけると、氷架は少しSっ気が出てくる

「身体は大丈夫だけどー、そうかー。
 やっぱり零も男の子だもんなー、ふふ、すけべー」

くすくす笑いつつ、食卓を立って

「カーテンとかちゃんと閉めてくれよな」

明るいのは流石に恥ずかしい
そんな氷架であった

霜月零 > 「……お前が可愛いのが悪い」

酷い責任転嫁である。
が、偽りない本音でもあるから始末が悪い。

「そりゃしっかりするよ。あー、でもその前に」

抱き寄せて、抱きしめる。
これくらいなら、許してくれるだろう。

「……元気そうで本当によかった」

抱きしめながら零れた声は、重い響きを宿しており。
心底心配し、案じていたのが伝わるだろう。

雪城氷架 > 「それはなーしかたないなー。私かわいいしなー」

くすくす笑う
氷架が自分のことを可愛いと思っているのはいつものことだけど、
この言葉はまたひとつニュアンスが違っていて

「…うん、ごめんな心配かけて。たぶん、もう大丈夫だよ」

薬で抑えられている、というだけでも一般人である氷架には大きな安心になる
その上、この温かい腕に抱かれれば余計というものだった

まだ日も高く部屋に差し込む陽光も強い
その陽光がカーテンに遮られれば、二人の時間は一際濃密に、先へと進むのだろう

ご案内:「部屋」から雪城氷架さんが去りました。
ご案内:「部屋」から霜月零さんが去りました。