2015/07/21 のログ
ご案内:「ロビー」にサヤさんが現れました。
ご案内:「ロビー」に嶋野陽子さんが現れました。
■サヤ > 物珍しそうに、キョロキョロと当たりを見回しながら、少し右足を引きずるようにしながらも、足早にロビーに入ってくる少女。巫女装束に身を包んだその少女の名はサヤ。
「ふー。」ソファに体を沈み込ませるように座る。
少し歩いただけなのだが、それでも座りたくなるぐらい疲れてしまった。やはり体力が落ちているようだ。それに足が上手く動かないのもストレスを感じる。
■嶋野陽子 > (結局、畝傍先輩はまだ戻ってなかった・・・)
メールの受信通知は来てるので、こちらに向かってるの
は間違いないはず。
サヤさんは、まだ病み上がりのせいか、寮の外からの
短時間の歩行で、ソファーに身を投げ出している。
サヤさんのすぐ隣にそっと腰を下ろすと、サヤさんの
方を向いて、
「常世女子寮にようこそ。畝傍先輩にはこちらに着いた
と知らせておきました。」
とサヤさんに伝える。それから、
「何か私の部屋から飲み物でもお持ちしますか?」
とサヤさんに尋ねる陽子。
■サヤ > 「すみませ……じゃなく、ありがとうございます。色々と。」反射的に謝る癖、最近これは良くないと思い始めてきた、途中で止めて、感謝にする。多分こっちのほうがいい。
「退院が急だったので、もしかしたら畝傍さんもどこか出かけてたのかもしれません。」退院した後に連絡しておけばよかった、と少し後悔、携帯端末に慣れていないので、それを使うという思考に中々達せないのだった。
飲み物を勧められれば
「あ、いえ。じはんきがあそこにありますから、それで買いますよ。大丈夫、使い方はわかります。」今は特に喉も乾いてないし、そもそもそこまで歩くのも疲れるので、行く気はないが。
そして、来る間ずっと気になっていた質問を、ぶつけてみようと思う。
「あのー、不躾な質問かもしれないんですが……。」おずおず、といった感じで切り出す。
「嶋野さんは、どうやってそこまで鍛えられたんですか……?」羨ましい、憧れる。そういう思いからの質問。
■嶋野陽子 > 『嶋野さんは、どうやってそこまで
鍛えられたんですか?・・・』
サヤさんからの意外な質問は、陽子にとっては地雷原そのもの
だった。何しろ身体を鍛え始めたきっかけが、ひょんな事から
片想いの相手が重度の筋肉フェチだと知ったからだし、巨大化
の引き金は、その人が難病に倒れたと聞いた直後に宇宙人に遭
遇し、彼を治す力と引き換えにステラを受け入れた事。つまり
どちらも最大級の機密事項なのだ。
「いえいえ、当然の疑問だと思います。どう見ても人間の域を
超えた体格になっちゃいましたからね。順を追って説明すると、
そもそも私の恋人が、女の子の筋肉が大好きという変わった
趣味の人で、その影響で6年前から身体を鍛え始めました・
・・・」
陽子は説明を続け、鍛え初めてから一年後に、恋人が難病に倒れ、
途方にくれている時に、異能の主と出会い、いくつかの誓約と引き
換えに恋人の病を治す力を授かったことと、その力のお陰で恋人
の病を治す薬を自分の身体の中で作れるようになったこと。
その薬を毎日作り続けるために毎日5時間の鍛練を3年続けて
この身体になった事を、サヤさんに説明した。
気がつくと、サヤさんの表情には、公園で会った時の
怯えが微塵も無くなっている。そして、公園からの帰
り道に、サヤが陽子の身体に密着していた事を思い出
す陽子。
「サヤさん、ひょっとして、もっと触ってみたいのですか?」
と聞いてみる陽子。
■サヤ > あ、人間の域を超えてるのか、もしかしたら割といるのかと想っていたが、そうではないらしい。そして女性の筋肉が好きなのは変わった趣味扱いらしい。どうしてだろう、鍛えぬかれた体は女性のものでも美しいと思うのに。
「ってことは、下地なしでそこまで鍛え抜いたんですね。すごい……。」自分は物心ついた頃から鍛錬を続けているが、例え加減無しで筋肉を付け続けてもここまではならないだろう。感心する。
「恋人さんのためにその体を……つ、つまり、あれですか。あ、愛の力って、奴なんですか……?」愛の力、数多くの物語に登場する、人物に
絶大なる力を与える謎の概念。それの作用の1つを目の当たりにして、目を輝かせる。すごいぞ愛の力、私も欲しい。
「え、い、いいんですか?」確かにもっと触っていたかったので、相手の申し出は願ったり叶ったりだ。おずおずと二の腕に手をのばそうとする。