2016/02/03 のログ
ご案内:「ロビー」に紫崎衿沙さんが現れました。
紫崎衿沙 > 「だー、つっかれた…」

所属する部活で経営するレストランでの仕事を終えた金髪少女は、寮へ帰るなり、そんな言葉と共に、ロビーのソファに腰を降ろす。
本来なら夕方までのシフトだったはずが、何が起きたのか異常な客入りのせいで、結局閉店まで働くこととなってしまった。
肩から提げていた鞄を放り出し、背もたれに身を投げてぐったりとしながら、天井を見上げると。

「…チアリーダーはきちーだろ」

閉店後、店長が突然口走った、次回の店内イベントの衣装について、ぼそりと愚痴を漏らした。

紫崎衿沙 > なんとなく部屋に戻る気が起きず、だらりとソファに腰掛けること10分。
ふとスマホを取り出し、何気なく保存してある画像を、古いものから順に見始める。
初めの方にあるのは、まだ常世学園へ来る前のもの。
懐かしい顔ぶれに、ノスタルジックな想いを抱きつつ、画面をスライドさせていく。

次第に画像は、常世学園に来てからのものへと変わり。
ぼんやりとそれらを眺めていれば、唐突に現れた、犬耳のカチューシャをつけた自分の画像。
思わず咳き込みながら、慌ててその画像を閉じると、一人赤面していた。

ご案内:「ロビー」にセシルさんが現れました。
セシル > 「あぁ…」

やや疲れたような表情で、居室の方からロビーに出てくるセシル。
ジャケットを脱いだ分フォーマル度は下がっているが、寮内なので構わないと判断したようだ。

「…やれやれ、まさかこちらでは魔術によらず物質を細かく扱うとはな…」

勉強に疲れて、休憩を取りに出てきたようである。
飲み物の自動販売機のところに向かい、ホットレモネードを購入。
ソファのところでぐったりしようと近づいたところで、先客に気付く。

「…おっと、失礼したな」

そう詫びて、そそくさと隣のソファに移動して、深く腰掛ける。
ややだらしない姿勢だ。

「………はぁ」

ホットレモネードを開けて、ごくごくと喉を潤すと、疲れた吐息を吐き出した。

紫崎衿沙 > 赤面しながら周囲を見渡し、件の画像を誰にも見られていないか、なんて心配をする。
丁度そんな時、こちらの方へと近づいてくる人物に気付いた。
一瞬、「見られたか?」などと心配をするものの、相手の容姿に少し驚き、すぐに気はそちらへと向いて。

「いや…」

短く返しながら、一つの疑問を抱く。
どっちだ?―――と。
容姿で抱いた第一印象は、美青年。
男だとしたら、この場に居るのは問題だろう。
しかし、それにしては堂々としすぎている。

―――などと思考を巡らせる間、無遠慮にその姿を見つめ続けて。
一つ唾を飲み込むと、意を決したように問いかける。

「なあ、あんた…女、か?」

見れば見るほど、綺麗な顔だと感じる。
ふと、やたらその顔を見てしまっている自分に気付き、
気恥ずかしくなって視線を逸らした。

セシル > レモネードの香りと甘みが、頭の凝りをじんわりとほぐしていく。
…と、そこでようやく、セシルは先ほど謝った相手から視線を強く向けられているのに気付いた。
休息中とはいえ、剣士らしからぬ失態であった。慌てて佇まいを少しだけ整える。
そして、緊張した面持ちでこちらを見て、性別を問うて来る相手に。

「ああ…二分しろと言われたらそうなるな。
肉体の方は間違いなく女だし、精神的にも、自分を男だと認識したことはない」

「女であるという実感も薄いがな」と、軽く笑って肯定し。
…そして、相手が何やら慌てた様子で視線を逸らしたのを見れば…心当たりはあるようで、

「紛らわしくてすまんが…先ほど言ったような状況だと、寮に入るならこちらしか選択肢がないんだ。
あまり、構えないでもらえると有難い」

そう言って、柔らかな苦笑いを浮かべた。

紫崎衿沙 > 「女…なのか…」

答えが返ってきても、すぐに、はいそうですか、と納得は出来なかった。
それほどまでに、「決まっている」と思う。
とはいえ、彼女がそう言うのだから間違いなくそうなのだろうと、
それ以上突っ込もうとはせず。

「構えるな、っていうならお互い様だろ。同じ寮のよしみだ、仲良くやろうぜ」

初めの明らかに緩みきった振る舞いを、見逃してはいなかった。
同性と分かればこっちのもの、と言わんばかりに、肩が触れそうなほどの距離まで無遠慮に近付き、

「私は紫崎 衿沙。学生通りの店で働いてたりするからさ、今度来いよな」

ニカ、と明るい笑みを浮かべながら、さりげなく店の宣伝などして。

セシル > 「お」

しばし納得しきれない表情をしていたかと思えば、急にぐいぐいと無遠慮に距離を詰めて来る相手。
…だが、元の世界でも女子寮で過ごしていたセシルとしては、悪い気はしなかった。
寧ろ、好ましいとすら思えた。男性的ながらも、柔らかい笑みを零す。

「…正直、こちらの知己がまだ少なくて苦労していたところだったんだ。
セシル・ラフフェザーだ。よろしく頼む、エリザ」

握手のため、衿沙の方へ右手を差し出した。