2016/06/12 のログ
ご案内:「大浴場」に阿曇留以さんが現れました。
阿曇留以 > からら、とドアを開けて入ってくる。
まだお昼過ぎの時間帯。
当然のように人はおらず、逆に留以にとっては都合が良い。

(……ちょっと、怖かったかしら)

嘘だ。ちょっとどころではなく、ものすごく怖かった。
威圧されて……いたかはわからないが、こっちは膝が笑っていた。

シャワーを浴び、体についた血と匂いを流していく。

阿曇留以 > 吐き気がする。
ご飯を食べていないせいか、血の匂いか。

何百と妖怪を切り伏せ、返り血を浴びてもなんともなかったのが。
たった一人をやっただけでこれだ。
しばらくは食事が辛いかもしれない。

しっかりと血を洗い流し、匂いが取れたと思ったところでゆっくり湯船に浸かりに行く。

「はぁ……」

阿曇留以 > さて、この後はどうするか。
家族でもない人間が付きまとうわけにはいかない。
せいぜい定期訪問か。

(お花、学生どおりに売ってたかしら。
あ、でも花って代えたりするの面倒よね……。
もっと簡単なもの……お菓子とかの方がいいのかしら。
でも食べられない子にそんなものもっていっても……)

浴場で一人ぶつぶついいながら、天上を仰ぎ見て。

ご案内:「大浴場」から阿曇留以さんが去りました。
ご案内:「部屋」に阿曇留以さんが現れました。
阿曇留以 > 濡れた髪を乾かしながらベッドに座っている。
部屋の中は殺風景、というわけではないがベッドと、本と、他家電と、それほど女の子っぽい部屋ではなかった。

ただ特徴的なのが、神棚があることだろうか。
それ以外は、他の部屋とそう変わりない。

ご案内:「部屋」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 > "ピンポーン"

そういう音かどうかはともかく、呼び鈴が鳴る
インターフォンがついていればこのまま会話もできるし、
カメラつきなら凛とした佇まいの少女が確認もできる

阿曇留以 > チャイムがなったのに気付き玄関を見る。
部屋を訪ねてくる人がいるなんて珍しい。
そう思いつつ、

「はぁい」

ぱたぱたと玄関へ歩く。
鍵を開け、扉を開け、そして扉の前にいる女性をみる。

「えーと……どちら様でしょうか?」

そこには、見知らぬ女性が居た。

伊都波 凛霞 > 「突然の訪問、すいません」

ぺこり、深々とお辞儀をして、
でもあげたその顔は真剣でまっすぐにその目を見据えてくる

「…2年の伊都波凛霞といいます」

阿曇留以 > 「……ああ」

そんな声しかでなかった。
もっと言うべき事はあるだろうけども。
しっかり見つめてくる目の前の女性に、凄くいい子なんだな、なんて感想を覚えつつ。

「もう知ってると思いますけど、1年の阿曇留以です。
立ち話もなんですから、とりあえずどうぞ」

中へ迎え入れる。

伊都波 凛霞 > 「ここで結構です。長い話じゃありませんから」

ぱた、とその言葉は遮った
空気はどこまでも、張り詰めている

「どういう要件かは、ご存知ですよね」

阿曇留以 > 空気が重い。
勿論、軽くいられるとはおもってもいなかったが。

「……ええ、分かっています」

言われなくたってわかる。
妹さんの件しかない。

「……今回のこと、本当に申し訳ありませんでした。
今はまだ、言葉でしか示せませんが……」

深く、その場で頭を下げる。

伊都波 凛霞 > 「………」

謝罪に対する応答はない
ただ、その様子をしっかりと見つめて

「…妹はまだ目を覚ましません。
 なので、貴女が父や母に語ったことを、そのまま受け取って、その上で聞かせてもらいたいんです…」

一呼吸置いて、再び口を開く

「……殺すつもりで、斬りましたか?」

阿曇留以 > 「…………」

その質問をされてしまうと、どうしようもない。
必要以上の言葉は言い訳でしかないのだから。
ゆえに、こう答える。

「はい。
殺すつもりで、刀を振るいました」

どんな背景があろうと、理由があろうと。
そこの一点に揺るぎはない。
殺すつもりで、大太刀を振るっていた。

伊都波 凛霞 > バンッ!!

大きな音が、廊下へと響く
……凛霞が、その手を開いたままの扉へと打ち付けたのだ
握られた手からは、皮が擦り切れて血が滲んだ

「……殺意を以って人間を殺傷する行為を事故とは呼ばない」

どんな理由があろうと、殺す気でこの人は悠薇に刃を向けた
いとも簡単に命を奪えるモノを、大事な大事な、妹に向けたことには変わりがない

「…妹は徒手空拳だったと聞きました。
 ………殺そうとまでする必要があったのか、私には疑問です」

阿曇留以 > 「…………」

そう、事故じゃない。
殺意があった時点で、きっと、殺人になる。
舌を噛み、耐える様な顔で、凛霞を見る。

「……ありませんでした。
今回の件は、どこをどうみても、私のせいです。
それは疑いようのない、事実です」

もし、もっと自分が強く常に正常で居られたなら。
こういうことはおきなかっただろう。

「……本当に、申し訳ありませんでした」

もう一度、大きく頭を下げる。

伊都波 凛霞 > 「…わかりました。貴女がはっきりとそう言うのであれば…家族で話し合った上で、
 傷害事件として被害届を出させてもらいます」

傷害、としたのは…女性の対応が誠実からだっただろう
本来ならば殺人未遂としてもおかしくはないところだった
……姉は、妹に潜む強い闇を未だ認識していないのだから

「…妹を病院に運んでくれたことには感謝しています、ありがとう。では」

失礼します、と再び深く頭を下げて
踵を返し振り返ることなく、その場を後にした───

ご案内:「部屋」から伊都波 凛霞さんが去りました。
阿曇留以 > 彼女が最後の一言をいって、三十秒。
頭を上げ、誰も居ないことを理解して扉を閉める。

かちゃり、と鍵を閉めベッドまで歩いていく。
倒れこむようにベッドにもぐりこみ、枕で顔を顔を隠す。

また、心が折れそうになる。
弱すぎる。
先ほど頑張ろうと決めたところなのに、またこれだ。

阿曇留以 > ベッドに意識を沈める。
疲れた。
いったん、休もう。
そういうことにし、まどろみにおちていく。

ご案内:「部屋」から阿曇留以さんが去りました。