2016/07/02 のログ
ご案内:「部屋」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ > 「なにこれ。」

 部屋の前に置かれた段ボール。
 開けてみれば青いとげとげシート。

「『胸に手を当ててこの上で正座。
 思い当たらなかったら出頭の事。』」

 同封された手紙を読み上げてからとげとげシートを見直す。
 刺々しさ以上に妙な危なっかしさがある。名前を呼んではいけない。
 そのような呪いのような何か。

 閑話休題。
 とりあえず胸に手をあてて針の上に乗る。
 それが刺さる事はなく、きっちり字義通りの正座を執り行う。
 
 

水月エニィ >  ひょいっとその場で身体を回し、針の筵の一本に指を置いて逆立ちする。
 さっくり跳んでシートから離れ服のヨレを直す。
 
「この手のトラップって、最近はあまり見ないのよね。」

 出していても意味がないので梱包し直す。
 筆記と文章の調子、それと主語の抜けた突拍子のなさから差出人には覚えがある。

「……寮住まいの記憶はあるけれど。」

 軽く探そう。郵便受けか何かでも見ればさっくり分かるだろう。
 分からなければその時だ。
 ともあれ、自室を後にした。
 
 

ご案内:「部屋」から水月エニィさんが去りました。
ご案内:「部屋」に陽実 凛さんが現れました。
陽実 凛 > ぐつぐつ。ぐつぐつ。
煮立つやかんの音を聞きながら、針の筵(2nd)に正座して目を閉じて。

「……難しい。」

凄く深く溜息をついてみました。
髪わしゃわしゃかき回し。結んでみていたプチポニテをといてみます。

ご案内:「部屋」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ >  
 陽実 凛の郵便受けが公開されているものだったらしく、
 その情報から居室に目星を付ける事が出来た。

(ここが凛の部屋ね。さて、と……)

 針の筵をコンビニ元払いで宅配業者に出した後、
 彼女の部屋のインターホンを鳴らす。
 インターホンが無ければノックして音を立てる。

陽実 凛 > インターホンは蓋を付けられていました。
ノックが聞こえて、顔をむけて。

針の筵(2nd)から降りて扉を開けに行きます。

「こんにち……うん。」

あがって、と無表情でまず手招き。
真っ白い殺風景な中、クッションの影も形もなく、代わりに筵が鎮座していました。

水月エニィ >  
 
「随分と殺風景な部屋なのね。」

 真っ白い部屋一帯に目星を試みつつ、
 促されるままに部屋へと上がる。
 莚(2nd)は視界の隅に置いておく。

陽実 凛 > 「……小物とか置いていても、あまり意味がない。
必要な物だけ置いてあれば足りる。」

目星をつけると、部屋の角が白い粘土の様な物で埋められていたり、家具と床の設置面が丸く白い何かで保護されて滑らかな曲面になっていたり。

その間に扉を閉めて鍵をかけて。

「出頭か炉を見にいった報告を聞きにきたかどっち?」

と、扉の方を向いたまま、淡々と聞いてみました。

水月エニィ > 「両方にしておきましょう。」

 妙な細工は見て分かるが、放っておく。
 立ったまま壁に背を預け、話を聞く構えか。
 

陽実 凛 > 「……じゃあ、まず。炉の方。
地下への道中に出没してた魔物はそれ程強力なものはいない。
開けた場所の花が怪しかったので撮ってみた。」

振り返り、近づきながら携帯を取り出して画像を見せる。

「一応普通の花に見えるけれど所々おかしい花と花ですらないものが混じってた。」

似た色の設置物を指で示し、花も厄介そうな花にペン機能で丸をつけて。

「で、炉の方は、激しく稼動している所で接しないと手を考えるにしてもあまり材料がない。」

ここまではいい?と口を閉じて一旦区切り。

ご案内:「部屋」に水月エニィさんが現れました。
水月エニィ > 「……んー。」

 前見た時よりも妙な花が増えているような。
 気のせいかもしれない。小首を傾げながらも重大な変化はないと判断。

「そうなる、か。
 あまりにも規模が大きすぎて、もっと専門知識のある人間を頼るか手段を探さないとダメね。
 ――感謝するわ。ありがとう、陽実さん。」

 腕を組んで思案した後、礼と共に頷く。
 そうしてから、ええ と 次の話題を促すか。
 

陽実 凛 > 「……仕組みを理解すれば方法はあるかもしれないけど、大体そうなる。
そっちは依頼だからいい。」

首を振って、深呼吸。
次は出頭のターンでした。

「まず最初に、……高峰さんの事件周りについて聞いた時、…何れかの情報が彼女の感情面に引っかかったりする危険性がある、と言う事を認識していた?」

す、と目を細めて。

水月エニィ >   
 目を細められた彼女を見る。
 反射的なものとして、小首を傾げて声を発した。
 
「え?だから降りたのだけど。」

 言ってなかったかしら、と、即答。
 そもそも事件に首を突っ込んで個人の問題に踏み込むのだ。
 感情面に引っかからない方がおかしい。
 

陽実 凛 > 「……降りた事は聞いても、単に厄介だからなのか、そうした危険性があるからなのか、全く伝えてませんでしたね?」

耳がピクリと動いて。そうっと肩へ手を伸ばします。
笑顔を作ろうとしていますが、凄くぎこちないものでした。

そして、ぽつりと。

「それで、大きな怒りを買ったのでして。謝り方を考えていたんですよ。」

水月エニィ >  
「……次からはその辺も踏まえて説明するわ。」
 
 左手で頭を掻きながら、困惑した調子で大きく息を吐く。
 感情がないような事は聞いていたが、このような形で問題になる事は考慮していなかった。
 片手落ちを認め、左手と視線を戻す。

「そうね。でもそれだけじゃ分からないわ。
 私が協力すべきならば、全部話して貰う必要がありそうね……。」
 

陽実 凛 > 「むしろそういった感情面の問題がありそうなのは、話さないで、と言った完璧超人の人の方、って話し方でしたよ?」

一応そこにも触れてから、ゆっくりと、肩を落とす。
それから、笑顔を作ろうとする事をやめないまま謝り方のお話について。

「単純に、今動いてる誰かの方にお話を聞きにいっていいかどうか、情報源でこういうところが動いていたって話をした途端に怒られたので。
ならば、誠意として見せられそうな事は。
ただ謝るだけじゃだめだったので、どんな困難な状況でも謝ってみせると、筵の上で土下座をするか。
情報源自身を連れて行くかではないかな、と。」

肩へと伸ばした手が届けば、ぐわしと掴もうとするでしょう。強く。

水月エニィ > 「仲の良い完璧超人が表立って刃向かう程シビアな話と云う事よ。
 理由なく妨害に入る訳ないじゃない。そういうのならまだ興味を逸らせればくぐれるもの。」

 私はそう認識してそのような行動をとった。
 誰かは言えないと前置きしたものを暴いてるような前提でもあり、困惑の色は強い。
 信条のものとしては別部分で、自分の甘さも再認識する。


「はっきり言うけど、それらは筋違いにしかならないわ。
 私が吐き出したものを利用して怒られても困るわよ。

 要するに、私の話を聞いて起こした行動で失敗した。
 私は悪くない。だからその責任を水月エニィが取れ、そう言いたそうね。」

 小さく首を振る。
 何と言うか、色々困った。
 ……掴む事は拒むことをしない。

「貴方の溜飲は下がるでしょうけれど、その後はどうするつもり?
 不味い事が有ったら誰かを吊るし上げて誠意を見せると言うのは、とても人間らしいわね。」

 ――皮肉を言い放つ瞳と言葉には呪いが宿る。
 凛本人と言うよりも、それが当たり前である(と認識している)世界を呪うような、強い呪いだ。
 死霊や悪霊の類は寄せられるし、呼び寄せてはいけないものもやってくるかもしれない。
 それらは、温度の低下として現れる。
 
「それでも良いなら、そうしましょう。
 だけれど――貴方が探っていた事実を誤魔化せなければ、貴方も私も立場を悪くするだけよ。
 それでも、いいなら。」
 

陽実 凛 > 「まず、仲がいいと言う情報も……」

彼女から聞いていない。
関わるなと制止しただけで、あの時点では、狙っている側なのか、庇っている側なのか、それすらも、聞かされてはいない。
なぜか仲がいいと言う事をあの時点で知っていたと言う前提で話されている事に声が止まり。
何かにひびが入ったような感覚がした。

「そうは言わない。
ただし、中途半端な情報で探ったまま謝れない状態を造り続けるなら、そもそもその関わらないといっていた口にしていない情報を出してもらう必要がある。
それらを知らなければ、”何の問題”で結局彼女が怒っているのか解らないまま時だけが無為に過ぎる。
けれど、それを、彼女の知らない所で聞いても、余計に怒らせると踏んだ。」

溜飲の問題ではなく、当人の問題を聞こうと言うのにその情報源が知っている情報を当人の前で明らかにしたうえで謝り方を考える。
そうした考え。

「吊るし上げると言うなら、名前だけがあがってたルギウス先生を吊るし上げるとか、もっとえげつない責任転嫁もあると思う。
そも、探っていた事実を誤魔化すつもりは、ないし、誤魔化せる状況にあるのは水月さんだけだと思う。」

しかし、何か冷えてきた。
周囲を見回して……。鼻を鳴らす。

水月エニィ >   
  
「――休憩しましょう。」

 疲れた様子で、端的にそう告げる。
 これ以上は互いに貶すものにしかならない。
 負け続けてきて捻くれてきた身としては、悪意や敵愾心には人一倍強い。
 あるいは、それとされるように不利益を退け利益を得る行為に関しても敏感だ。

 この段階であれこれ弁明や反論を言った所でどうしようもない。
 そもそも認識がずれている。
 
 故に、一度会話を強引に流した。

陽実 凛 > 「…………。」

頷き。
しかし、無表情は動かないまま、冷蔵庫へと向かう。
ピンク色の粉を取り出して、水に溶かし。
からからと2つのコップにいれてスプーンでかき混ぜる。

「……飲む?」

しかし、会話は流されても、他に何か足がかりがあるかと言えば、ない。
これを諦めるなら、本当に現段階では(物理)が付く方法で動くしかないのだから。

水月エニィ >   
「ええ。」

 例え何をさらさらと仕込まれようがノータイムで呑む。
 信条的なものもあるし、今この時点では心情的に思う所もあるが、
 それでも今更謀られたとしても何も変わらない。
 そう言うものには慣れ切っている。

 制止でもしなければ、立ったまま飲み干すだろう。
 

陽実 凛 > 自分も同タイミングで一気。
肉の臭みと野菜のエグ味、様々な材料の不味い部分を固めたような飲み物。
もったりとしていて後を引くような後味の悪さ、コクもない。
ただし栄養に関しては十二分な粉ドリンク。

それを無表情で喉の奥に流し込んで。

「……とりあえず落ち着けるし栄養も取れる飲み物の筈。」

水月エニィ > 「不味いわね。もう一本。」

 冗句半分、理詰めの栄養補給としての価値を見出した点に半分。
 欲を満たせぬ、生きる為だけの"不味い味"は少しだけ懐かしかった。

「で、色々な行き違いはどうしようもないとしましょう。
 元より誰に話すにも全開示できない話だし、どちらにしても今すべき話ではないわ。」

 小さく首を振り、コップを持ったまま立つのも落ち着かない。
 故に適当な流しにでも置かせて貰うことにする。

 一呼吸おいて、息を吸う。
 告げたい言葉を意識し直せば、身体に緊張を張る。

「仲を取り直して、司を貴方の目的に使いたい。
 ――知っている限りで言うけど、無理だと思う。諦めたらどうかしら。
 貴方が常に勝てる生まれながらの勝者でなければ別の存在を探すべきよ。

 貴方も、薄々彼女で成せる見込みは薄いと感づいているんじゃないかしら。」

 陽実 凛の目的や問題を真向から否定するように、彼女へと告げた。
 

陽実 凛 > 「…………慣れると大体のものが美味しく感じる。
狩りとか焼き物とか」

それとは別にこの不味さは落ち着くには割と効果があると思う。
下手に美味しい飲み物だと、落ち着く効果もそれ程望めない気はする。

「……。今すべきではない行き違いは横に置くとしても。」

けれど、と首を捻り。
そしてコップの底面に微かに残った滴を口に入れて。

眉間を指で擦って。

「もう、その段階は過ぎている。
諦める事が無意味な段階に達している。
為せる為せないの見込みを計る段階は既にない。
目的を100%達せないとしても。
……目的に使う使わない以前の段階に達したと言う方が正しく伝わると思うけれど。」

水月エニィ >  
  
「――彼女を諦めてはいけない理由は?」

 一つ一つ、余計なものを乗せず、
 慎重に真意を伺いに掛かる。
 

陽実 凛 > 「…………私自身に何らかの予想外な事態が発生している。
諦める事でどう変わるか見当もつかない。
その結果どう動く事になるとしてもまず悪化方向。」

端的に話せる事を述べて。
お代わりを取りに向かった。

水月エニィ >  
「見当がつかない、ねぇ。
 ……ううん。」

 どうにも理解が掴めない。
 測りかねるものは多い。
 故に。

「そうね。何も知らない者に話すように、状況を全部話しなさい。
 そうでなければ、貴方が暴れた時に身体を張って止めるぐらいしか出来ないわ。」

 埒が明かないと見れば オールイン――全乗せ開示を要求する。
 そもそも言葉を択んでいるのだ。恐らくは断られるだろう。
 とは言え再びかみ合わなくなっても困るし、
 その結果で針の筵・The・3rdを送られても困る。

 ならば、全額ベットの短期決戦を要求する他ない。
 

陽実 凛 > 物凄く考え込んだ。
無表情で、詰まる。
長い沈黙の後。

「…………それを聞いた後、の動き次第では。
全部忘れて貰う。
それでも聞こうとする?」

手袋を剥ぎ取り、床に捨てる。
重く深く、それでも踏み込むか視線を向けた。

水月エニィ > 「忘却させるスキル持ちなのかしら。
 蓋をしなくていいのは、ちょっと羨ましいわね。」

 視線を合わせ、薄く笑う。

「貴方が助けてと言うのならば助けるわ。」

「少なくとも、弱っている・困っている側――
 ――振り回される側の味方でありたいわ。」

 当然と言わんばかりに、信条の一を断言した。
  

陽実 凛 > 「一応、学園側には報告済みだから、調べる事ができるなら解る事だしイエスと言っておく。
羨ましがられるような使い勝手だとはあまり思わないけれど。」

無表情で笑みを受け止めて、手を軽く振り。

「……難しい。
助けて、は私から発してはいけない言葉。それこそ、弱味になってしまうから。
それに、状況に振り回されてはいると思うけど、手がなければ振り回す側に回る事も厭わない。」

弱味になる事を避け、弱味にしないでとかつて言った事を貫く反応を、した。
弱っていると言われるのなら、そこから脱しなければならないと言う、反応。

水月エニィ > 「そう。なら、やめておくわ。
 押し付けても苦しいだけでしょう。」

 迷う意志と確かな意志を両方見て取れば、小さく笑う。
 何を見たのか。少しだけ、寂しそうなものはあったかもしれない。

「――それじゃあ、私はこの辺りで退散するは。
 それでは、また会いましょう。」

 変に長居しても気まずくなりそうだ。
 ……何もなければ、そのまま立ち去るだろう。
 

陽実 凛 > 「……孤独の強さだとか、って聞いたかな。
苦しいのかどうかも多分解らないけど」

首を振って。
そう、と肩を竦め、去る様子を、見送る事にする。
この状況なら無理に連れて行っても、恐らくどうしようもない。

情報を得るとしても、ここでの襲撃と言う訳にも行かない。

「……炉に関しては、前の簡易の他にこっちに回す情報はあった?」

ふと、流れかけてた事を思い出す。そちらも無いなら完全に見送り。

水月エニィ >  
 
「……いえ、何もなしよ。
 詰んだから、積んでるわ。」

 困った風に一つ笑ってみせれば、そのまま後にした。
 
 

ご案内:「部屋」から水月エニィさんが去りました。
陽実 凛 > 「……そう。」

手袋を拾って、嵌めなおす。
見送った後、コップを洗って片付けて。

「これで比較的穏便な手はなし。
偶然化閃きでもなければ……。」

呟いて、ポケットの中の短刀を確認する。
そして、携帯を確認する。

「一番早くて友好的に終われそうなのは厄介事をこっちで抑えてしまう事。
各病院漁って蕎麦の錬金術師を捕まえる?」

まだ病院に出没してるっぽい掲示物出しっぱなしを思い出して。
部屋を後にするのでした。

ご案内:「部屋」から陽実 凛さんが去りました。