2016/10/07 のログ
ご案内:「部屋」に高峰 司さんが現れました。
高峰 司 > 「……」

もくもくと。
やたらと真剣な顔で、鍋の準備をしている少女。
この部屋に住む、高峰司である。
……非常に、似合わない。

ご案内:「部屋」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 > その後ろで着替えをしながら、調理の様子をきにかける少女

「にしても司ちゃんが料理とか、
 返ってくるなり驚いちゃったな」

いつも通りの笑みを向けて、そう言葉を投げかけた

高峰 司 > 「言ったろ、メシ作って待ってるって」

むくれっ面で応える司だが、その眼は真剣そのものだ。
と言うより、若干緊張しているように見える。
手袋をつけたまま準備を進めていく姿は、若干危なっかしい。

「……で。その調子っつーことは、なんとかなったんだな?」

元々心配してねーけど、と付け足しつつ確認する。

伊都波 凛霞 > 「言ったけどさ」

苦笑する
司が料理をする姿など一緒に暮らしている間に見たことがなかった
おにぎりでも出てくるのかな?なんて可愛らしい想像をしていたのだけど


「──うん。全部の方が付いたわけじゃないけど」

タートルネックのセーターをすぽっと被り、髪を持ち上げるようにしてするりとトレードマークのポニテを流す

「ひとまず、家庭崩壊は免れたかな」

そう言ってあははと笑う

高峰 司 > 「召喚術師に二言はねぇよ。手抜きもねぇ」

やると言ったら全力……が身上と言うわけではないのだけれど。
言ってしまえば、親友のために頑張りたかったというのが本音である。

「そうか、そりゃあ何より。
……で、この後どうすんだ?」

そして、家庭崩壊は免れた……つまり何とかなったということは確認した上で、もう一つ確認。
……答えは大体わかり切っているけれど。
それでも、ここにいてくれるかどうかは確認したかった。

伊都波 凛霞 > 「さすが、司ちゃんって結構マジメだよね」

そんな言葉を聞けば少し歩み寄って、近くで作業を眺める

「…うん、私は私なりに考えてみて、妹と距離をとろうって思ったけど…。
 間違えてたみたい、近くにいすぎても見えないものってあるんだね。
 妹のこと何にもわかってなかったんだ。
 …だから、今後は……今よりもっと、あの子の近くにいてあげようと思う。家族として…ね」

それは司のちょっとした希望が、叶わないことを表す言葉

高峰 司 > 「うっせ、そんなことねーよ」

照れ隠しにそっけない言葉を返す。
微妙に頬が赤くなっているのはきっとキノセイ。

「……だろーな。オマエはそういうと思ってたよ」

そして、返ってきた予想通りの答えには、溜息で返す。
まあ、分かってた。そういう奴だってことくらい。

『……嫌だ』

司本人は気付いていないが。
ウイルスの影響で、心に秘める本音が漏れた。

伊都波 凛霞 > そっけない言葉は照れ隠し
もう付き合いもそこそこ、そういうのはちゃんと伝わるようになっている
付き合い方が不器用なだけで元々悪い子ではないのだ

「──!」

そして、聞こえてしまった、本音の言葉。
マネキン、そしてディアボロスウィルスの影響で生じた、
心の声が自分の大事な人間に漏れるという、副作用

「……だから、家に帰るよ」

でも、それはちゃんと言わなければいけないことで

「………やっぱり、寂しい?」

高峰 司 > 「あ”ー?」

何言ってんだコイツ?と言う顔を『作って』凛霞に向ける。

「んなわけないだろ、元々アタシは一人で暮らしてたんだぞ?元に戻るだけだっつぅの」

表情と合わせて、違和感のない言葉。
だが。

『……寂しい。一緒に居たい。帰って欲しくない』

ウィルスは、隠していたい本音を隠すことを許さない。
心の声が、どんどんと漏れてしまう。

伊都波 凛霞 > 「……」

小さく微笑んで、テーブルへつく

「司ちゃんはさ…優しいから。
 本当に優しい人は同時に臆病で、周りや大事な人を想うあまり孤独になる、って。
 何かの本で読んだなぁ…」

高峰司が、その心を相反した言葉を向ける理由がなんなのか
それはきっと…私が心置きなく家に帰れるよう
自分に気を使わなくて良いように、気遣ってのことだ
…そのためなら自分は寂しさを噛み潰すことも厭わないのだ
………こんなに自分のことを思ってくれる友人が、過去にいただろうか

「私は───」

その思いに応えるべきだ
何より、そうすると、家族として妹の側にいると決めた
もうあの子を裏切るようなことはしないと───

「今日は泊まって、明日…出ていくよ。
 司ちゃんと話すこと、まだまだ沢山あるから」

そうだ、たっぷりとおしゃべりをしよう
学校や、念話だけでは話せないこともきっと在る

高峰 司 > 「うっせ。アタシが優しくなんかねーのは分かってんだろ?」

オマエを弱らせて契約しようとしたようなやつだぞ?と意地を張る。
……実際、高峰司は誰にでも優しい慈愛の心を持つ人間では決してない。
と言うより、心を許す許さないの境界が非常にはっきりとしているのだ。
それは愛を知らなかった幼少期の反動でもあり、愛を知ったが故にそれを特別視するからでもある。
そして、伊都波凛霞は、高峰司が心を許す、数少ない人間なのである。
だからこそ、無意識にでも気を使ってしまうのだ。
その愛を尊ぶが故に。

「……そうかよ。じゃあしゃーねーな、後一日泊めてやる」

少し顔を背けながら、手袋をした手をもじもじさせつつ。
その顔は笑みをかみ殺すのに必死になっており、それを表すかのように

『後一日だけ、一緒に居られる。よかった。一日、大事にしないと』

心の声も、喜びを謳っていた。

伊都波 凛霞 > 「うん♪」

司の言葉と、その心に笑顔で返事を返す

色々と話すことは沢山ある
それはどうでもいいようなこともあるし、
深刻な話もある
後者の方は…今すぐでなくったって良い
普通なら逆なのだけれど…今はもうしばらく、
こうやって高峰司らしい人間を感じていたかった

「時折遊びにだって来るからねー?
 司ちゃんのお料理スキルのレベルアップとかも確認しなきゃだし!」

高峰 司 > 「……クッソ、ニコニコしやがって」

ちょっとむくれる司。
いつもそうである。凛霞相手だと、司は中々主導権を握れない。
気がつけば、なんだか流れに乗せられてしまっているのだ。
そして、それを心地よく感じていいるのも、事実であった。

「は!?き、期待すんなよ!?つーかレベルアップしとかなきゃだめか!?」

『鍋の準備するだけでのザックザック指切ったのにアタシに出来んのか……?』

普通の声と心の声の両方で、お料理スキルのレベルアップに不安を述べる司。
案の定、手袋は切った指を隠すための処置であった。

伊都波 凛霞 > 「(ははーん)」

きらんっと目が光る
世のお姉ちゃんという生物特有の悪戯心
凛霞とて例外ではなかった

「そういえば司ちゃんどうして手袋してやっての?
 調理し辛くない?それ」

高峰 司 > 「!?」

どきり。
不自然さに気付かれたか……!と緊張するも、しかしてそこは契約召喚術師。
その場で軽く取り繕う程度ならばお手の物である。

「手が荒れても鬱陶しいだろーが。いいんだよ、大して邪魔でもねーし」

『ザックザック切れてる指見せて出迎えなんざ出来るか!!』

……心の声で台無しである。

伊都波 凛霞 > 「へぇ~」

高峰司は結構こうやって口がまわるほうではある、しかし

「司ちゃんってそういうの気にするほうだったっけ?
 私が使ってるハンドクリーム貸そうか?」

常日頃から気をつけているようなタイプには見えない
ということまでは計算から外れているように思えた

まぁ、心の声のほうはさっきからひたすら可愛いことになっているのだけど

高峰 司 > 「は、市販のハンドクリーム使って魔力伝達悪くなっても困るんでな。この手袋は特別製だ」

無駄な言い訳を、そうと気付かず必死に続ける。
実際、魔力伝導が悪くなってしまえば、指先に魔力を込めるのが肝のルーン魔術では厄介な事態ではあるし、この手袋がルーンに適した特殊なものであるのも事実だ。
……単に、手袋と言えばこれしか持ってなかっただけの話ではあるが。
そして……

『気にするわけねーだろどうでもいい!畜生、ちょっと凛霞が使ってるハンドクリーム気になった自分を殴りてぇ……!』

心の声は残念そのものであった。

伊都波 凛霞 > 「そっか」

ニコニコと微笑んで、満足げ
今度遊びに来たら、おすすめのハンドクリームをもってきてあげよう

テーブルで親友(もう親友でいいよね?)の料理を待ちながら、
色々と話す内容を頭のなかでまとめておこうと考えを巡らせてゆく

高峰 司 > 「なんだよその意味ありげな笑顔はー!」

やっぱり主導権は握れない司である。
そうこうしつつも鍋の用意は出来たため、野菜などを入れながら火を入れる。

「つーか……大体どんな感じでまとまったか聞いていいか?」

そして、作業をしながら訪ねる。
やはり、把握しておきたいところではあるのだ。

伊都波 凛霞 > 「んー…」

口元に指をあてて、ちょっと天井を見る
さてどう切り出すものか

「良い話と、ちょっと複雑な話と、悪い話があるんだけど。
 どれから聞きたい?」

高峰 司 > 「あ”ー?」

なんだその三択は。
少し考えて……

「……後ろから」

良い話を最後に持ってくることにした。だってその方があとあと気分がよさそうだし。

伊都波 凛霞 > 「……ん」

悪い話とは、ほんとうにただただ悪い話
なので一瞬、言葉に詰まった
……一言で済むのだけど

「ディアボロスウィルス、私も感染しちゃった」

あはは、と苦笑しながら

高峰 司 > 「はぁ!?」

思わず素っ頓狂な声を挙げてしまう。
それほどまでにショックが大きかった。凛霞も、感染した……?
だが。

「……ち。なら余計急がねえとな」

立て直して、努めて冷静に言葉を返す。
慌てても仕方ない。動揺しても仕方ない。
結局やることは変わらないのだから。

『マネキンの野郎、ぜってぇ許さねぇ。イフリートにとことんまで焼き尽くさせてやる……!』

心の声は、物騒なことを口にしていたが。

伊都波 凛霞 > 司の心の声と、その怒りが伝わってくる
でも…

「うん…でもね、続きがあるんだ。
 それが次の…複雑な話」

一泊置いて改める

「…と思ったけど、まぁまぁご飯食べながらにしようか司ちゃん」

高峰 司 > 「……」

緊張の面持ちで、言葉の続きを待つ。
……そこで、一拍どころじゃなく拍子を外された。

「オマエなあ!この流れでメシに行くか普通!?」

呆れたような顔を向ける司。

伊都波 凛霞 > 「だってせっかく司ちゃんが用意してくれてるし…、
 お話が終わるまでお預けーなんていうのももったいないじゃない?」

緊張感というかなんというか
微妙に掴みどころを外しているのは凛霞のスキルの一つかもしれない

呆れたような司の顔を見て、にこにこと笑顔を返すだけである

高峰 司 > 「い、いやまあ、そうだけどさあ……」

すっかり気が抜けた表情になりつつも、鍋をよそって凛霞に手渡す。
実際、丁度いい頃合いではあった。分かっててやったのならお見事である。

『なんつーか……ホント主導権握れた試しがねぇな……』

心の声でボヤく司。
これが、二人にとって一番分かりやすい関係性なのかもしれなかった。

伊都波 凛霞 > 司の苦心の作である鍋は決して極上というわけではないが、
素朴で温かみのある味わいで、その苦労を知っていると余計に美味しく感じられた

しばしの歓談の後、それじゃあ、と凛霞が話題を変える

「複雑って言うのは、そのマネキンさんのことね。
 もちろん、司ちゃんが彼のことを許せないのは当然だし、私も彼のしてることは許されないことだと想う。
 だけど…」

コト、と器を置いて

「多分…まだ誰も彼の本当の姿を知らない。
 怒りのままに断罪することは簡単だと想うけれど…、
 少しあの人の素性が知りたくなってきたんだ」

高峰 司 > 「あ”ー?アイツの素性?」

聞き返しつつ、首をひねる。
そう言えば……怨敵であることは間違いないが、マネキン個人に対する情報は非常に少ない。
意図的に隠しているのもあるだろうが、それにしても色々不明瞭なのは事実だった。

「確かに、折を見て調べておいた方がいいかもな……でもな、凛霞」

気になる、という点は同意する。
が、その上で釘を刺す。

「アイツを断罪するのは、確定事項だからな。どんな理由があれど、アタシはアイツを許さねえ。情状酌量の余地なし、だ」

なんせ、あれだけのことをされたのだ。
事情があろうがなかろうが、許す気なんて毛頭なかった。

伊都波 凛霞 > 「司ちゃんにそれをするな!なんてことは言わないよ。ただ──」

じっ…とその顔を見据えて

「司ちゃんの言う断罪は、あの人の命を奪うこと?」

きっと司はこう思ったのだろう
彼に深い事情や理由があったら、自分が彼をかばうかもしれない、と

けれど凛霞の懸念はそんなところではなく…

…命を奪われることも含めて、彼の狙いの一つなのではないか、という懸念
それを払拭するには、結局彼のことをよく調べ、知るしかないのだ

高峰 司 > 「そうだな、一番分かりやすく殺す気でいた」

言葉で飾っても仕方ない。もとより司は、そういう世界で生きてきた人間だ。
死で以て償わせる、と言う事には抵抗がない。

「凛霞は……どうなんだ?」

奴をどうするつもりなのか、と確認する。
何か別のものが見えているのか、と。

伊都波 凛霞 > 「私は……」

あの場所であったこと
そして妹の言葉を思い出す

「あの人の言葉も行動も、どこまでが嘘なのか本当なのか、
 ただ、あの人が求めているものは、あの人にとっての『救い』なんだと想う。
 目的のために手段を選ばないのは、彼の性格なのか…、
 それとも、そこまで余裕がないのか……狂っている、のか……」

だから素性に近づいてみたいと思ったんだよ、と付け加え締めくくった。

「何より、自分や自分の大事な人が利用された本当の理由がわからないのも、すっきりしないなって思ってさ」

高峰 司 > 「……確かに、アタシらはアイツ個人を知らな過ぎだな」

改めて頷く。
研究者特有の行き過ぎた探求心だと思って雑に流していたが、それ以外に理由がある可能性は確かにあるのだ。
敵を知り己を知らば百戦危うからず、とも言う。敵の事を理解するのは、実際に大切なことだ。

「じゃあ……まずは、アイツの本当の狙いを調べる所から、か?」

方針確認。まずはそこをはっきりさせないといけない。

伊都波 凛霞 > 「調べてわかることならいいんだけどね」
苦笑する

「というわけで最後の良いお話。
 落第外の廃屋から彼の海底ラボへ続くルートを見つけたよ。
 妹の行方をサイコメトリーしたら結果的にたどり着いたってだけだったんだけど…、
 同じ場所にはもういないと思うけど、何か手がかりとか残ってるかもしれないね」

高峰 司 > 「難しいだろうけどな。とは言え、やらねーわけにもいかねーだろ」

取っ掛かりはあまりに少なく、それ故に後回しにしていたところもある。
だが、考えれば考える程、マネキンの本来の目的と言うのは気になってくるところではあった。

「ふぅん……なら、そのラボを徹底的に漁る所からか。
研究資料を見れば、その傾向から『何を導き出そうとしているか』くらいは分かるかも知れねぇ」

それが分かるだけでも一定の価値はある。
相手の目的とは即ち交渉材料であり、心を穿つ武器でもある。
知っておいて、損はない。

伊都波 凛霞 > 「やるだけはやってみようかな、私もね」

コトリ、すっかりご馳走になってしまった器を置いて

「ふふっ、美味しかったよー司ちゃん。
 …また、遊びに来るからご飯作ってよ」

そしてごちそうさま、と手をあわせて感謝の一礼

「折角だしお風呂一緒に入る?」

なんて冗談も言ったりする

高峰 司 > 「ま、刻限がある以上あんまり粘れねぇけどな……やるだけやっか」

あった方がいい、程度のものでしかないのも事実なので、いざとなればやはり切り捨てる必要がある。
優先順位を誤ってはいけない。

「……期待はすんなよ」

顔を背けてお返事。多分頑張って作るのでしょう。
そして、その後の言葉にはにやりと笑って。

「おう、入っちまうか?」

悪ノリしてみた。

伊都波 凛霞 > 「えっ」

思わぬ返事に顔を赤くする
こういう返しをしてくるとは…ぐぬぬ、である

「じゃ、じゃあ大浴場のほうに行こうよ。折角だし…二人だと部屋のバスルーム狭いし…?」

誤魔化すようにして目線を泳がせる
珍しくペースを奪われた瞬間であった

高峰 司 > にやり。珍しくペースを握る事が出来た。

「いいぜー。そんじゃま、片づけたら大浴場いくかぁ」

にやにや。
実際二人で入るには部屋のバスルームは狭いので、これが最適だろう。
どうせ女同士なのだし恥ずかしい事など特にない。
……胸囲の格差社会は、気にしないこととする。

伊都波 凛霞 > 「ぐむむ…の、望むところだよ」

よくわからない返しをしつつ

ホームステイというかルームシェアというべきか、
とにかく居候生活の最後の日は賑やかに、楽しく過ぎていくのであった───

ご案内:「部屋」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「部屋」から高峰 司さんが去りました。