2016/12/23 のログ
ご案内:「食堂」に谷蜂檻葉さんが現れました。
■谷蜂檻葉 > クリスマス、シーズン。
聖夜の奇跡はやはり『奇跡』であり、
”過去の事例”を見るに《大復活》の影響はあったようだけれども。
やはり、こう。
「……結局、今年もソロ・クリスマスかなぁ。」
おお、神よボッチを救い給へ。
食堂で一人、買うつもりのなかった期間限定セール品のショートケーキをフォークで突く。
■谷蜂檻葉 > いや、本当の本当に一人ではない。
……の、だろうけど。完全なソロではない。
同性だがソロではない。
これは非常に重要なファクターだ。
いやなに、方や興行シーズンで大忙し。方や行方知らずの放浪娘というだけで。
非常に【~やっぱりボッチでした in 常世島 クリスマス4thシーズン~】
が開催される可能性が高いだけで。
「う、うわぁぁ……!」
嫌だ。 流石に、広く浅くに交流を深めようとしておきながら
『え? 谷蜂さんってクリスマス誰かと過ごしたりしないの?』とか言われちゃうのは嫌だ…!!
ご案内:「食堂」に比良坂 冥さんが現れました。
■谷蜂檻葉 > つい、怨嗟に近い悲鳴が漏れて頭を抱える。
ちなみに食堂内はこの時期比較的空いている。
どこもかしこもクリスマスシーズンなので外を出る子が多いのと、ロビーや過ごしやすい場所にいる人のほうが多いので食堂に留まる事はあっても、時間を外してくる子が少ないと理由で。
■比良坂 冥 >
───♪♪♪
メールの着信を知らせるであろうメロディが檻葉の携帯から流れる
内容をチェックしてみれば、そのよく知った差出人の名前
年頃の少女とは思えないほど簡潔な
それでいて目的と用事がよくわかる一文が表記されているだろう
『クリスマスはどうするの』と
■谷蜂檻葉 > 最近本土で流行っているらしい、クリスマスソングの一フレーズを携帯が演奏しだす。
はて、一昨日お願いしていた書籍が図書館に時間外れに届いてしまったのだろうか。
そう思ってこの寒い中外に出るのかと溜息を付きながら椅子を立って携帯を開き。
「!」
パッと顔を輝かせ
『何も予定は入ってないよ』 と打とうとして
(―――いや待てそれはそれで寂しすぎるっていうか見栄張っても意味ないとは思うけど)
『考えてはいるけど、比良坂さんは何して過ごすの?』
直接的な表現を避けてから投げた。
■比良坂 冥 >
───♪♪♪
しばらくして、再び同じ音色と共にメールが届く
やっぱりその内容は簡潔で簡素
そのくせ、まるで少女が目線を貶してそう呟く様子や表情まで読み取れるような
『檻葉が用事あるなら、別に』
そんな文面だったという
■谷蜂檻葉 > 「ああああ待ってうそうそ何もないからそういうの止めてよぉお……!!」
タシタシタシタシ と最速で指が動く。
これは蜘蛛の糸。渋ってたら切れるか細い糸。
……っていうか絶対この子解って書いてるよねああもう本当に腹立つけどあの子別にそういうの気にしなそうだから痛み分けって言うよりもDEADorDIE―――!!
『嘘です何もなくて独りクリスマス過ごしそうだから冥の予定が空いてるなら一緒に過ごしたいな』
メールが届いてから予測変換ショートカット込みで7秒のリターン。
■比良坂 冥 > ───♪♪♪
聞き覚えのあるその音は
なぜか檻葉がメールを送った直後に、檻葉の携帯ではなくその背後から聞こえた
「ん、やっぱり」
いつの間になのやら
檻葉の背後にちょっといやらしい笑みを浮かべた冥が立っている
メロディの発信元はその手元である
……なんで檻葉と同じ着信音だったなのかは深い深い謎であろう
■谷蜂檻葉 > 「こ、……んのぉっ!」
ある種予想していた展開に、踵を返すとそのふにふにな頬を抓りまからん。
なんて、「とりゃー」と一気呵成に手を伸ばす。畳み掛ける。
「っていうか、やっぱりって何よ『やっぱり』って。
これでも図書委員として色んな人と仲良くなってるし、友達も結構……
……うん、それなり以上に。 結構居るんですからね?」
ドヤ。と見せつける友人アドレス帳。 言うだけあって、たしかに大量だ。
「そのっ、こういう【特別な感じのシーズンイベント】で独りになりやすい―――ってだけ、で!」
それが致命傷なのだけれど。
■比良坂 冥 > むいーっといっぱられれば柔らかく伸びるほっぺ
しかしその程度では冥の表情は揺るぎません
ただしゃべりにくいのでそっとその手をとって自身のほっぺを開放する
「今年もソロ・クリスマスかなって言ってたから」
どうやらそこから聞いていたらしい
「そこに載ってる友達はみんな相手がいるのかな。
…女子寮でクリスマスパーティーぐらいすればいいのにね」
首を傾げながらそう言葉を零す
続けて
「檻葉は恋人は作らないの?
檻葉は可愛い…引く手数多だと思うけれど……」
そして最後に小さな声で"それとも、もしかして私だけでいいの"と付け加える
■谷蜂檻葉 > 「そこから聞いてたのっ!?」
本当に油断も隙もないというか……どういう生態をしてるのだろうか、この子は。
「ん、まぁ大体相手がいるか場合によっては一度本土に戻るって子もいるかな。
それに各所でイベントもあるみたいだしそっちでー、って子が多いのと。
……あと、は……そうだねぇ……私の友達って……何か彼氏さんいる子多いなぁ……。」
最後の一句は、切ない。
谷蜂の瞳がどよんと濁り、口から何か抜けている。
「まぁ、確かに可愛いとか、仲良くしてくれる子もいるんだけど友達止まりっていうか。
「友達にするには良いんだけど君とはそれ以上の関係は良いかな」って顔されるっていうか。
……ん……?
私本当に友達がいるって言って良いのかな……?極々遠回しに否定されていた……?」
あ”あ”あ”あ”あ”。
とでも表音するのか、女子にあるまじき地の底から響いてきそうな鳴き声をあげて頭を抱える。
そんなコミカルな奇行を見せつけていたが、
冥が聞こえるかどうかという声量でのつぶやきを耳ざとく聞き取っていたのか。
一通り唸り捻りをした後に。
「――――まぁ、冥ちゃんが居てくれるならそれも良い……かな。」
などと。彼女がよく見せるへにゃりとした笑みで、
先程は頬を伸ばした手が柔らかく冥の髪を撫でるように梳いた。
■比良坂 冥 >
「檻葉の周りは、鈍感な男の子しかいないみたい」
髪を撫でられながら
今度は小さいけれどはっきりとした言葉でそう言って
檻葉の座っていた隣へとかけ
口元に指を宛てて、僅かにその眼を細める
「───じゃあ、私と檻葉以外に、ダレモイナイ空間に行って、
そこからもう死ぬまで二度と帰れなくても……良いっていうこと?」
■谷蜂檻葉 > 「つまらなくならないなら良いかもね、そういうのも。
その何処かに依るけど……狭いとあんまり格好がつかないかな。
ほら、アダムとイヴみたいに。なんかこう、壮大な感じだと楽しそうだよね?」
ただ、それも。
「まあ、きっとこの世界に居るよりかはつまらないんじゃないかな。
なによりその世界、本が無い気がするんだけど。 そのあたりどうなのよ。」
未来は切り開いていくものだと言っても、
元手《不確定要素》が少ない世界では説得力がない。
ついでに本は、書き手が居て発刊者が居て、他にもその他大勢が居て世にでるのだ。
本がない世界なんて……ああ、考えただけで身震いがする。断じて武者震いではない。
想像だけで禁断症状で手が震えそうになるけだ。 紙は、インクは何処だ。
■比良坂 冥 >
「ほら、ね」
少女はただ笑う
その答えを否定はしないし、問いかけに答えるでもなく
「私は、片時も私以外を見てほしくない…って考える、寂しがりだから。
本があったら、檻葉は私じゃなくて本を見てしまうもの」
笑みのままに、灰色の瞳を細めた瞼から覗かせて
「今年は私が一緒にいてあげる。
来年に向けて、彼氏を作ったらどうかな。
…自分から、熱烈にアタックなんかかけてみたりして──」
くすりくすり
その笑みはちょっとだけからかっているような、悪戯のような…
そんな印象を含ませて
■谷蜂檻葉 > 「―――冥?」
そっと、顔が寄せられる。
その耳元で、急激に冷えた声色が冥の名を呼んだ。
「お部屋、おいで?」
何が彼女の反応を買ったのか。
檻葉は冥の手を取ると有無を言わさずに部屋に引っぱっていった―――。
ご案内:「食堂」から谷蜂檻葉さんが去りました。
ご案内:「食堂」から比良坂 冥さんが去りました。