2015/08/26 のログ
■片翼・茜 > 別に怖いとかではないが、虫は嫌いだ。腐肉の塊が動いているようなゾンビにとって、虫が湧くというのがどれほど危険なことか。
買ってあったくん煙型の殺虫剤を推奨量の3倍ぐらい使って、部屋を徹底的に殺虫中であるため、ロビーで時間を潰しているというわけだ。
無表情で、頬杖を突きながらテレビを見ている。見ているのは動物番組、可愛らしい小動物に適当な声優が適当なセリフをつけて面白おかしく編集した、よくあるやつだ。
■片翼・茜 > 可愛いなぁ。と画面の中でちょこちょこ動き回る子猫を見ながら、素直な感想を抱く。表情筋が死んでいなかったら微笑んでいるところだろう。
私も可愛ければ、生徒ももっと慕ってくれるだろうか。
おこんのように、と性格を踏まえても可愛らしい振る舞いが得意な同僚の名前が頭に浮かんだ。
だが自分にはあんな振る舞いは無理だ、そもそも属性とでも言うべきか、存在の方向性が違うのだ。
明日の朝、講義の第一声で『それじゃあ、今日も授業を始めるぞ☆』などときゃぴきゃぴしながら言おうものなら、即座に養護教諭が呼ばれることだろう。
■片翼・茜 > 「カハァー……。」それに今までの行動で作られてきたイメージというものがある。私はクールな印象を抱かれているらしい。
ついでに杓子定規で頭も固い。それは自覚がある。
ともかく、今から路線変更は望めないということだ。
気づけば、番組がCMに入っていた。気だるそうに立ち上がり、自販機に向かう。
硬貨を何枚も投入して、缶コーヒーを5本ほど買う。
とりあえず一本取り出して開け、駆けつけ3杯とばかりに一気に飲み干した。
ご案内:「ロビー」にシインさんが現れました。
■シイン > 夜の職員寮のロビー。
そこに一人。静かに姿を現すのは、全身を黒衣に包んだ者。
唯でさえ長身なのが、ハイヒールを履いている所為もあり、余計に長身に見える。
コツコツと独特な音が通路を叩き、ロビー内に歩を進める。
歩を進めながら横目で、真紅の瞳が茜を映すが、それも一瞬。
無言を貫いたままに、ゆっくりと歩は進む。
■片翼・茜 > 飲み干した缶をゴミ箱に捨てると、残りを抱えてソファへと向かう。
そこに通り掛かる人影。
黒ずくめに、顔を隠すフード、挨拶もなく通り過ぎる態度。
怪しい、というのが第一印象。やすやすと不審者が入れるようなセキュリティではないが、万が一ということがある。
「失礼ですが」と背中に声をかける。左手に缶コーヒーを抱えたまま、右手が静かに腰の大きく無骨な懐中電灯を握った。
「新任の教師の方でしょうか?」警戒を表に出さぬように、身分を尋ねる。そうだったら問題ない。
■シイン > 声がかかった。
このまま素通りしてもいいが、下手に騒動になったら困る。
だからというか、足を止めて顔を向けずに背中で向けたままで
「いいえ、元教師です。」
否定の言葉。
特に声を変えようともせずに、素直に返答をした。
その声は高くもなく。
また低くもなく。
男性らしさに女性らしさを兼ね備えた中性的な声。
茜が覚えてるかどうか、それは定かではないが。
教師同士なら、一度は挨拶程度を交わしてる。
その時の声を覚えているのならば、分かるはずだ。
彼が、常世公園での事件の加害者だと。
シイン自身もバレる恐れを抱いてるが、それでも素直に答えた。
どうせ隠してもバレる時はバレるという考えからだ。
■片翼・茜 > 「元……ですか。」元同僚にでも会いに来た可能性がある。だが、振り向かずに答えたのが、さらに疑念を強くした。
声にも聞き覚えがある、足音を立てぬように、ゆっくりと近づきながら、腐った脳で記憶を掘り返す。
長身にハイヒール、中性的な声、該当する人物が1人。バロム・ベルフォーゼ・シイン少佐、軍関係の授業を行っている教師だ。
いや、行っていた、だ。常世公園で殺人未遂を起こし教職を解かれている、どういった罪が課せられたのかまでは知らないが、執行猶予でもついたか?
「ああ、その声は…シイン少佐ですね。」私はそちらを知っている、と警戒を込めて、名前を出す。わずかに敵意も混じったかもしれない。
「どうしてここに?荷物でも取りに来たんですか?」
■シイン > 自分に近付いて来る。
一歩一歩と確実に。
見事に自身のことを当てると振り返り、深く被ってたフードを外す。
「御明察です、茜先生。よく覚えてましたね。」
フードの内に収めてた赤い長髪を取り出しながら、そんな一言。
赤い長髪は女性を思わせるように、綺麗で靭やかだ。
名を呼ぶ際に、微笑みを見せた。
敵意を混じらわせる茜とは対照的とも言える。
「えぇ、大事な荷物を取りに来たのですよ。
人と出会わないであろう時間に来たのですが、いやはや。
まさかの予想外でした。」
■片翼・茜 > 相手がフードを外せば、足を止める。2人の距離は1m弱といったところか。
身長差のせいで、顔を見るのに少し無理して上を向かなければならない。
「忘れっぽい方ですが、あなたは印象的だったのでね。」その長身と服装は特徴的だ、故に記憶に焼き付いていた。
「荷物ですか……。」行かせるべきか、迷う。
疑り深く悲観的な自分としては、新たな犠牲者を探しに来たのでは、という考えが拭えない。だがそれを直接問うほど神経は太くなかった。
「ああ、じゃあここで会えたのも何かの縁だ、手伝いますよ。」思いついた言葉は、それだった。努めて声から敵意や警戒を消し、善意からのように装う。
実際の意図は監視だった、自分なら別に犠牲者になっても構わない。なにせもう死んでいる。
■シイン > 「印象的ですか、覚えられやすいのは嬉しい事です。」
逆に言えば、それは忘れられない相手ということであり。
記憶に刻むのであれば好都合ということ。
最も、今はそのような"刻む"などする必要な欠片すらない。
目立つ要素はなるべく除去したいが、この服装に声帯は変えられない。
手伝うという言葉。
それには首を傾げさせた。
「手伝う…?いやいや、大丈夫ですよ。
私一人でも十分ですから、手を煩わせてしまうのはどうかと。」
恐らくは監視目的か、報告する為に情報を集めるか。
手伝うという意図には其れ等が含まれてるのだと予測できた。
故に。
「ですからお気持ちだけをお受け取りしましょう。
私なんかに手伝うという言葉を送って下さった。
心優しき茜先生に感謝をしながら。」
■片翼・茜 > 断られれば、右手で顎を撫でる。
はいそうですか、と見送るわけにもいかない、強くなり続ける疑念がそれを許さない。
ああ、面倒だ。駆け引きを諦め、率直に伝えることにする。
「正直に言います、まだ私は……少佐、あなたを危険だと考えている。だから、この寮で自由にさせたくないのです。だから、同行させていただきたい。痛くもない腹を探られて不愉快でしょうが、ご理解ください。」一息に言い切る。
おこんなら、コミュニケーションを生徒に教えている同僚なら、もっと上手い方法を知っているだろうか。そんなことも片隅で考える。
だがこの場に居るのは自分だけだ、切れるカードはこれだけしかない。
■シイン > 拍手。
パチパチと、小馬鹿にしてる訳ではなく率直な思いを抱いて。
「茜先生。
私は素直な"人"が大好きです。下手な小細工や駆け引きで、考えを引きずり出そうとするより何倍も。
そんな私が大好きな部類の"人"な茜先生ですから、どうぞ。」
付いてきたければご自由に。
そのように後に言葉を続けて。
前へと進んだ。
歩幅なども合わせるつもりなのか、歩く速度はゆっくりとしてる。
■片翼・茜 > 「カハァー……。」気分を悪くするかと思ったが、反応は違った。拍手をされ、驚きに顎をだらりと落とし喉の奥から息を吐く。
「それは、どうも。」どうやら小細工抜きが正解だったらしい、大好きと言われても複雑な気分だが、それが表情として表れることもなく、表情筋の死んだ顔は無表情だった。
抱えていた缶コーヒーを一旦テーブルに置いて、相手の後に続く。
■シイン > 「ところで、茜先生。」
歩き部屋に向かいながら一言。
それは聞きたくても聞けずに、気になってた事で。
「私はどのように噂として広まってますか?
出所をして間もないので、世間情勢が疎いのです。」
よろしければ教えて欲しいとのこと。
■片翼・茜 > 「なんでしょう。」後ろを歩きながら、答える。右手は腰の懐中電灯に添えたまま。
「噂ですか、私のアンテナは低い方なので、あまり参考にはならないかもしれませんが。」と前置きをした上で
「常世公園で女生徒を銃撃、殺人未遂で捕らえられた、とまでは聞いています。その後どのような罪を課せられたのか、動機までは私は聞きませんでした。」
調べれば分かるかもしれないが、深く追っては居なかった。
茜の倫理観では、許せない事件である、なのに、全く情報収集はしていなかった。
その理由は「……本来はもっと知っているべきかもしれませんね、意図的に…目をそらしていたのかもしれません。」独り言のようにつぶやいた。
だが、今目の前にその当事者が居る。それはまるで、現実を直視しろと言わんばかりで「何故、だったんですか。」口をついて、動機に対する問いが出た。
■シイン > 「――ふむ。」
特に知ろうとしない者であれば、この程度か、と。
だが銃撃をして殺人未遂、この事が広まっていれば十分過ぎるか。
況してや、軍人が講義してたのだ。ある意味で名も幅広く知られてた。
それで教師であるのだから更にだろうか。
顔は間違いなく知られている、表立って活動は暫くは控えねばなるまい。
心構えとして、指標にしつつ。
何故と問われた。
それは事件を起こした理由を聞いてるに違いなく。
歩を急に止めて考える。
話すか。
話さないか。
隠すようなことでもないが、そう、理由として十分ではあるが。
話すのに、ある種の恥ずかしさを抱いてしまってるからだ。
「――先生。私は珈琲が好きでね。
珈琲を一杯、奢ってもらえたら話しましょう。」
そんな言葉を送るのだ。
■片翼・茜 > 一瞬遅れて、こちらも足を止める。顔を見るには、かなり首を曲げなければいけない距離。
右手が、懐中電灯のグリップを撫でる。
「コーヒーを?」提案された代価に、首をかしげる。話す代価としては、奇妙に思えた。隠したいのならばもっと高いものを求めるか断る、話すつもりがあるなら求めはしないだろう。
コーヒー一杯という対価は、そのどちらに属するのか判断しかねた。
だが、聞きたいのは確かだし、コーヒーならいつでも持ち歩いている。
ちなみにさっき缶コーヒーを買っていたのは、ガブガブ飲みたい気分だったのだが、水筒に入れている分が少なかったからである。
「私の淹れたものでよければ、安物ですが…。」バッグから水筒を取り出して蓋を外す。内部のポケットからアルコールティッシュを出して注ぎ口を拭うと、アルコールが気化するのを待ってから蓋に注いだ。
「ミルクと砂糖もありますよ。」バッグ内部のポケットを大きく開いて、角砂糖とコーヒーフレッシュを見せた。お好みで取れ、ということだろう。
■シイン > 「安物でも構いませんよ。」
適当な壁に寄り掛かり、茜が水筒の蓋を消毒したり、砂糖やクリームも提供してくれるのを見て。
なんと気が利く相手なのかと。
クリームや砂糖はお断りしつつ、此方の方へ渡すなら、そのままで受け取ろうとするだろうか。
■片翼・茜 > 「では、どうぞ」と蓋にコーヒーを一杯分(なんとか一杯分はあった)注いで渡す。
そして、話を待つ。いつもの気だるげな目と、無表情なつぎはぎの顔で。
■シイン > 「ありがたく」
そして口へと運ぶ。ゆっくりと飲み干しながら。
蓋の中が空になれば返して、礼の言葉を告げる。
「では、話しましょうか。笑える話ですが、ソレでもいいなら。」
始めに過去の話。
「一人の女性が居た。誰にも好かれて、誰にも笑顔を振り撒いて。
その女性は天使やら女神やら、男性にはそのように呼ばれていた。」
「その女性は一人の男性に出会った。
赤い長髪に、赤い瞳を宿し、特徴的なのがハイヒールを履いてたことだ。
一見すれば女性に見えるが、男性だった。」
彼は静かに口を開いて話し始めた。
聞く限り、男性はシインのことだと察せるだろう。
だが女性は?それはまだわからない。
「その二人が出会った理由は、職場の移動時期が被ったの理由。
別にそれ以外は何の理由もない。
女性は同じ職場となった男性に挨拶を交わした。
そして男性は素っ気ない様子で返事をした、本当に素っ気なく。」
「それが女性には何か頭に来たのだろう。
女性は男性に言ったのだ、大声で。」
"挨拶する時は笑顔で、ですよ?"
「男性が最初に思った第一印象、それは厄介そう、お節介焼き。
事実、彼女は何かあれば直ぐに出しゃばって困ってる所を助けに行こうとする。」
それが例え利用されてるだけだと知っていても。
「男性は溜息をついた、だが、笑顔で挨拶をしなければまた言われる。
そんな確信を持ったのだ。
何度も何度も言われるぐらいなら、最初から笑顔を見せて挨拶をしよう。
そして、彼女に挨拶を、二回目の挨拶をした。自分が知っているとびっきりの笑顔で。」
■シイン > 後の話も惚気話とも取れる話が続き、だが悲劇は訪れてか。
それはまるで雑な物語のように。
■片翼・茜 > 「どういたしまして。」蓋を受け取れば、僅かに水筒に残ったコーヒーを、直接口をつけて飲んだ。
蓋を閉めて、バッグにしまう。
「……。」相手が話し出せば、黙って聞いている。
たとえどんな話でも、茜は笑いはしないだろう、不意に笑うのは死んだ表情筋では不可能だ。意識的に、指で頬を釣り上げねば、茜はもう笑えない。
■シイン > 「私が所属してた軍にはな、悪しき風習が残っていた」
それは少数精鋭の部隊を創り上げる為に。
■シイン > 「その悪しき風習にな、女神と呼ばれた彼女は消えてしまったよ。」
強襲によって、犯されて、汚されて、女神と呼ばれる彼女は何処に。
「されど私は生きてしまった。
そして地位を駆け上がったが、それでも失った彼女は取り戻せない。」
埋まらぬ欲に、包まれる絶望感に、永遠と続く虚無感。
誰がコレを埋めれるのか。
「言ってしまえばな。
私は生徒の"笑顔"を"仕草"を"表情"を消えた彼女に重ねてしまった。
そして失われる前に、私の手で消そうと。」
血迷った訳だ、と。
「幻影を追ってた愚かな男だと笑うといい。
決して届かない手を伸ばして伸ばして伸ばして、されど掴めない愚かな男だよ。」
■片翼・茜 > 「カハァー……。」顎をだらりと落とし、喉の奥からコーヒー臭のする息を吐く。そこに込められた感情は呆れと同情。自分も過去に想い人を亡くしている、その幻影が目の前に現れたら、どれほど辛いかわかるつもりだ。だが。
「正直に言いますと、馬鹿め。といった感想を抱きました。」その声は、静かな怒りが伺える。
「自身の過去に囚われて、生徒の未来を消しかけた。私にはそれが許せません、殴りたいぐらいです。」左手はバッグの肩紐を、右手は懐中電灯のグリップを握りしめている。
激情を鎮めるために、一度目を閉じて、開ける。
「生徒が生きていたことに感謝してください。殺していたら……。そんな理由で生徒が死んでいたら、私があなたを殺していたでしょう。」その言葉に嘘はない、今だって、もし相手が反省していないと思える様子を出したら、即座に殴りかかることだろう。
■シイン > 「そこには同意しよう。未来ある者の道を閉ざそうとした行為、許される事ではない。
あの時の私は"どうかしていた"ソレを理由に間違えを否定するつもりはないがな。」
吐かれた息の珈琲の匂いが鼻に付くが、嫌いではない。
振り払おうともせずに、ただジッと。
真紅の瞳は茜を捉え続ける。
「そうだな、生きていることに感謝せねばいけない。
……下手したら殺されていたのだから。」
異能の事についてまで話すつもりはない。
ましてや、複数の異能を所持してるなど、公にバレることになる。
それだけは避けたい事だ。
■シイン > 「――コレにて話は終わりさ、さぁ、用事を終えるとしよう。」
そう言って彼は素早く切り替えて、自室部屋へと向かうだろう。
彼はそこで複数の拳銃と、数々の資料を回収する。
勿論、其の光景を茜は見ているだろう、もしくは部屋の前で待機して見ていないか。
■片翼・茜 > 濁った黒い瞳、気だるげに力なく開かれたその目で、視線を正面から返す。
「ええ、そして悔いてください。死ぬまで続けてもいいと思いますよ、私ならそうするでしょう、もう死んでますが。」
話が終われば、特にもうこちらから切り出すことはなくついていく。
部屋での作業は、一応目的は監視だから後ろから見ていることだろう。
■シイン > 「これから罪を償っていきますよ、生徒達にも約束をしたんでね。」
物を適当な鞄に収納しながらそんな一言。
罪を償うためにも、此等の回収は必要不可欠だった。
数々の銃器に、授業内容を纏めた資料。欠かせぬ物だ。
「もう十分です、あとは自分の後釜に任せますよ。」
そう言って部屋から出る。
まだ他にも回収すべき品々はあるが、手持ちで持つにはコレが限界。
■片翼・茜 > 「それなら、もう私から言うべきことは、無いですね。……元からかもしれませんが。」この話はもう終わっていたのかもしれない、そこに後からあれこれ言っても、どうしようもない。
「そうですか。では、ロビーまで送りましょう。手伝うとはさっきは言いましたが……この体は脆弱でして、文字通り肩が抜けるかもしれないので、申し訳ありませんが、ご自分で持ってください。」同情はするし、理解は出来る。だが親しみは持てない、だからどこまでも無表情で平坦な声。怒りや敵意を出さないのが、出来る最大限だ。
話しかけられなければ、無言で相手の後をついていくことだろう。
■シイン > 「言う言わないは御自由にですよ、私は言葉を拒否などしませんから。
受け入れますよ、全て。」
全てを話した相手から貰う言葉なのだから尚更だ。
それでも、茜は何か言うつもりはないらしい。
ソレはそれで、少々残念に思うのだが致し方ない。
そこからは特に言葉も交わさずに、寮の出入口前まで辿り着き次第に、珈琲の礼を再度と、頭を小さく下げる。
最後に"身体を壊さぬように、お気をつけて"とだけ告げて。
寮から去るだろう。
ご案内:「ロビー」からシインさんが去りました。
■片翼・茜 > 「でもやはり…私にあまり、何か言う資格はないように思えます。この話は多分終わってるんですよ。」首を振って答える。だからもう、何も言うまい。
「ええ、ありがとう。それでは。」と、こちらも頭を下げて見送る。
もう部屋の殺虫も終わっているだろう、テーブルに置いてあった缶コーヒーをバッグにしまい、自分の部屋へ戻っていく。
ご案内:「ロビー」から片翼・茜さんが去りました。