2015/06/10 のログ
■苗羽 寧々 > (正午を迎え盛りを迎えた初夏の日差しが目と肌を焦がす。グリルで焼かれるお魚の気分である。寧々はグリルでお魚を焼きたかった)
(釣果一匹。竿破損。赤字である。竿はリサイクルショップでボロい奴を値切って買った。安物買いの銭失いとはこのことである)
(天よご笑覧あれ。ここに哀れな貧民がおりまする。現実逃避もこころなしかキレに欠けている。視界がにじむのは潮風が目に染みただけである)
(最後の一匹だけでも美味しくいただいてやろう。バケツを持ち上げたら何やら重い。中を覗けば毛むくじゃら。に"ゃあと濁点つきで鳴くもふてぶてしく、釣果一匹既に腹の中とみえる)
(人、猫、魚。食物連鎖のピラミッドが脳裡に素早く構築される)
いける……
(光の失せた目で呟いたところ猫はものすごい勢いで逃げた。乙女の尊厳は保たれた)
(人生上手くはいかない。餌は当然余っている。魚の餌って食べれるのかな、という思考が頭をよぎったが、昆虫食に手を出すのはこれもちょっと超えてはいけないラインのような気がしたし、ビジュアルがさすがにアレだった)
(また今度釣りにこよう。リベンジを果たそう。胸の内にそっと決意する。アイルビーバック。行きはトム、帰りはシュワ。潮騒を背にして、砂浜をゆっくりと後にした)
ご案内:「浜辺」から苗羽 寧々さんが去りました。
ご案内:「浜辺」にソラとルナさんが現れました。
ご案内:「浜辺」にテリメーラさんが現れました。
ご案内:「浜辺」にスピナさんが現れました。
■ソラとルナ > 浜辺に小さな人影がいくつか。銀髪の少女が先頭でふわふわと浮いている。
■スピナ > 「……りく」
浜辺近くまで泳いできた少女は、開口一番にそう呟いた。
■ソラとルナ > 「……あがれる?」
後ろを振り向いて銀髪の少女がたずねる。
ちなみに現在金髪の少女に発言権はない。
■スピナ > 「…………。」
恐る恐る、水底を歩きながら、陸に近づいていく。
■テリメーラ > あと少しでつく、というところで眠ってしまったらしく、雲はふわふわーっと飛んで行き、砂浜に墜落した。
■ソラとルナ > 「……。」
ソラが自主的に墜落した少女を抱える。
片割れの視線が痛い。どうもしばらく許してもらえなさそうだ。
■スピナ > 「……もうすこし」
ゆっくり歩いて
「もうすこし……」
水面から顔を出して
「もうすこしで……」
身体を水中から空気中に……
「あっ……!?」
転んだ、また沖まで流れていった
■ソラとルナ > ルナが目を閉じ、初めて陸に上がる少女の頭の中に「陸での動き方」を伝える。
なお、あくまで知識であり、やっぱりちゃんと動けるようになるためには慣れなければいけないのだが。
■テリメーラ > ふんわり墜落のおかげか、抱えられてもすやすやと眠っている。
抱えられても起きる様子は無い。
■スピナ > 「……あり、がとう。
こんどは、だいじょうぶ。」
再度、ゆっくりと浜辺に近づいて
「もうしこし……」
頭を水面から出して、身体を出して……
「ひゃ、わ……!」
また転んだ。流された。
■ソラとルナ > 浜辺にルナが待機し、近づいてきたら手をつかめるようにしている様子。
ソラは雲につつまれた少女を抱えてその様子を応援する。
起こさないように静かに、だが。
■スピナ > 「……だ、め……
からだ、おもい……」
それでもゆっくり、砂浜に向かって進んでいく。
再度、上半身が水中から出たところで、また転ぶ、が、
なんとかルナの手を握る。
■テリメーラ > んー・・と唸りながらわさわさと手を動かしてクッションを探す。その過程で、今度は逆にソラに抱きついてしまうかも。
■ソラとルナ > 「……ん。」
ゆっくりと腕をつかみ、引き上げる、無理をさせないように、多少力をこめて。
■ソラとルナ > ちょっとびっくりしながらも抱きつかれるソラ。
恐る恐る頭をなでなでしてみる。
■スピナ > 「あ……ぅ……」
自力で立ち上がるのは難しそうだ。
そのまま浜辺に突っ伏してしまう。
「か、からだ……おもたくて……うごかない……」
■ソラとルナ > テリメーラさんを背負ったままソラが近づく。
スピナさんの頬に触れれば、多少の活力が流れ込んでくるでしょうか。
■テリメーラ > ソラの太陽のような暖かさを感じ、すよすよと笑顔で眠っている。俄然眠りが深くなってしまった様で、しばらく起きそうに無い。
■スピナ > 「ぅ……あぅ」
さっき覚えた歩き方を試してみる。
ぷるぷると震えながら、二本足で立ち上がろうと……
「あっ、あわわわ」
バランスを崩して尻もちをつく。
■ソラとルナ > 「……練習、する?」
ちょっと考えての提案。
やはり初めてだと勝手が違うのだろうと。
■テリメーラ > 尻餅の音やらで目を覚ましたらしい。
ソラに背負われていることに気づくと、顔を真っ赤にしながら、耳元で
「おろして、おろして」
とささやく。
■スピナ > 「ずっと、みずのなか、だったから……
りく、は、からだ、うまく、うごかない……」
重力慣れしてないようだ。
尻もちをついたまま立ち上がる気配がなさそうだ。
■ソラとルナ > テリメーラさんがおきたことに気づいたらしい。
そそくさと背中から降ろす。
それから、スピナさんが立つ練習のお手伝い。
ルナよりソラのほうが力があるため適任だと判断した様子。
■テリメーラ > ソラに降ろされて、また寝ちゃってたんだ・・と反省しつつ、3人の様子を眺める。
まだよく状況が飲み込めていないようだ。
■スピナ > 「て、て……」
手を伸ばし、つかまるものを求めている
■ソラとルナ > 「……初めて、だから。うまく立てないみたい。」
ルナが簡潔に状況説明。
ソラがスピナさんの手をつかんで多少強引に引っ張ってみる。
■スピナ > 「あひゃっ!?」
今度は前のめりに転んだ。もう身体中が砂まみれだ
■テリメーラ > なるほど・・とこくこく頷く。
「スピナさんがんばれー・・」
とまだちょっと眠たそうな声で応援する。
転ぶ様子にはきゃっと驚いて目を瞑ったり。
■ソラとルナ > 「……テリメーラ、さん。雲に、スピナさん乗せたり……できる、かな。」
ふと、思いついたようにルナがたずねる。
■スピナ > 「うっ、ぅ…………」
なんか泣きそう
■テリメーラ > 「できるけど・・どうしたら・・」
とりあえず疑問は残るが、雲を動かそう、と考える。
砂浜に墜落した綿雲がふよふよと飛び上がり、スピナの目の前、高さ60cmくらいに中空状態で止まっている。
それは触ることもできるし、荷重100kgくらいまでなら耐えることができるだろう。
■ソラとルナ > あわててソラが袋からクッキーを取り出して泣き止ませようとする。
それから、とりあえずスピナさんを持ち上げて雲に乗っけてみる。
ルナはその様子を気にしながら、「がんばれ」と小さく声をかけた。
■スピナ > 「うぅ……」
クッキーを受け取り、雲に乗せられ、なすがままにされる。
スピナは雲の上で尻もちをついて、クッキーを食べている
■テリメーラ > 「スピナさん、僕できることあれば何でもするから!」
頑張って、と応援する。
まるで自分のことのように真剣な表情だ。
■スピナ > 「みんな……ありがとう……
わたし、もうちょっと……がんばってみる……」
涙をこらえ、雲の上で立ち上がろうとがんばっている。
■ソラとルナ > 固唾を呑んで見守るソラ。
ルナもその様子を無言で見ている。
■テリメーラ > つかむものがあった方がいいかな、と雲の上に手すりを作り出す。
少しでも立ち上がりやすいように、と自分なりに考えた結果である。
■スピナ > 「んっ……」
出てきた手すりに捕まり、というかしがみつき
生まれたての子鹿みたいに足を震わせながら、立ち上がろうとがんばっている。
■テリメーラ > (あと少し!)と固唾を呑んで見守る。
■ソラとルナ > 「がんばれ、がんばれ」
小さく呟き続けるソラ。無言で見つめるルナ。
どちらも、スピナさんから目を離さない。
■スピナ > しばらくの奮闘の後……
手すりに捕まったままではあるものの、立った。
足を伸ばし、二本足で、立ち上がることができたのだ。
■ソラとルナ > 「たてた!」
ソラがぴょんぴょんと飛び跳ねながら拍手をする。
ルナはねぎらうようにキャラメルの包み紙を剥いでスピナさんの口に入れた。
■テリメーラ > 「やったー!!」
と両手をあげ、立ち上がる。
「スピナさんが立ったー!!」
まるで自分のことのように喜ぶ。
■スピナ > 「たった……わたし、たてた、よ!
ひとりで……わ、わっ!」
喜びのあまり、手を放してはしゃぎすぎたらしい。また尻もちついた。
■ソラとルナ > 「これから、なれればだいじょうぶ。もっとしっかり立てるようになる。」
そっとルナが頭をなでる。ソラは後ろのほうで跳ね回っていてしりもちをついたことに気づいていない様子。
■スピナ > 「う、ん……えへへ、ありがとう」
今のスピナの顔は
おそらく、今までよりも一番明るい笑みだっただろう。
■テリメーラ > 「まずは、イッポゼンシンだね!」
ソラと一緒になってはしゃぎたいくらい、心は興奮状態。
それが笑顔になって顔になっている。
■テリメーラ > とりあえずは、立ち上がることのできたスピナを見て、安心したこともあり
「ふぁ・・・」
とあくびをする。先ほどまでのうっかり眠ってしまうほどの眠気が戻ってきたようだ。
「2人ともごめんなさい・・今日は帰って寝ます・・」
とあくびをしながら、新たな雲を作って、その上に寝転ぶ。
■スピナ > 「いっぽ、ぜんしん……ふふ……」
そのまま雲の上に寝転んでしまう。疲れたのだろうか。
■ソラとルナ > 「また、練習しよう。陸の上でも、たのしめるように。」
そっとスピナさんの頭をなで、テリメーラさんに手を振る。
ソラも楽しそうに手を振った。
■スピナ > 「ん、ぅ……おやすみテリメーラ……
また、うたおうね……」
と言うスピナもだいぶ眠そうだ。
■ソラとルナ > 「うみまで、おくる?」
眠そうな様子を見て、ソラがスピナさんに聞く。
■スピナ > 「おねがい、できるかな……」
今にも眠ってしまいそうなくらいとろんとした声だ。
既に目が開いてない
■テリメーラ > 寝転がったまま、またねーと眠たげなおぼつかない動きで尻尾を振る。
雲はふよふよと高度を上げ、常世神社の方へと飛んでいった。
ご案内:「浜辺」からテリメーラさんが去りました。
■ソラとルナ > ひょいっとソラがスピナさんを抱える。
そのまま海底遺跡群のほうへテレポートしたようだ。
ご案内:「浜辺」からソラとルナさんが去りました。
■スピナ > 抱かれて一緒に海底遺跡郡あたりに転移したようだ。
ご案内:「浜辺」からスピナさんが去りました。
ご案内:「浜辺」に神薙 結弦さんが現れました。
■神薙 結弦 > 朝、少女が一人走り込みをしている。
息を乱す事なく、ただ静かに走る。
聞えるのは少女の静かな足音と吐息だけ。
■神薙 結弦 > 「む?」
ふと、走っている最中、違和感を覚える。
少女は気が付いていないが
何時もの、動きすぎたりするとなるい貧血に近い何かだ。
本来は少女の特殊能力。常時発動の二種類が強制的にエネルギーを求めて
少女から栄養を脂肪を奪い取っている為だ。
■神薙 結弦 > 「…鍛錬不足か?うわ、べふ?!」
走っている途中
そのままズベンっとめまいからすっころぶ。
特に痛くもないが、ケフっと口から砂を吐き出した
■神薙 結弦 > 「うぐぅ…。転ぶとは情けない…。
……むぅ。砂まみれだ。…脱ぐな、とババ様にも言われているしな」
流石に良い歳した少女が砂がついたから、といって浜辺で裸体をさらすわけにもいかず。
それを祖母に厳しくしつけられたのか
困ったように唸ると、しぶしぶ砂を払って立ち上がる。
■神薙 結弦 > しかし、今日は天気がいい。
晴れ渡る空に。少しだけ薄くかかった雲。
見える太陽はまぶしい白い光をたたえて。
まぶしさに目を細めると。仕方がないと一つつぶやいて。ジャージの上着を脱いで
下に着ていたTシャツになって海へと歩み寄る。
「水泳も鍛錬の一つ。…準備運動をして泳ぐか」
そうして少女は一つ。
入念に準備運動をすると、海へと入る
■神薙 結弦 > そのまま、少女は泳ぎ続けたのでしょう。
ご案内:「浜辺」から神薙 結弦さんが去りました。
ご案内:「浜辺」にヒカサ=カノさんが現れました。
■ヒカサ=カノ > 外は雨、そろそろ梅雨か。
紅の少女は傘を差し、塗れた砂に足跡を作る。
いつもの大人びた凛々しい表情とは違い、睨むような眼、ドスが利いている。
■ヒカサ=カノ > 紅の少女のお昼前。これから何を食べようと思ったところに通りがかったように徒歩で来たようである。
(あー、鬱陶しい雨だ、今日はガッツリラーメンだ。そうしよう)
雨は人一倍嫌いなようである。
■ヒカサ=カノ > それもそのはず。
雨は自転車乗りの彼女にとって諦めざるを得ない天気。
傘の次くらい大切で便利なもの。違和感と面倒くささ甚だしい。
■ヒカサ=カノ > 浜辺で独り立ち尽くす。
いつもと変わらない波の音。
いつもは考え事をする楽しい場。
今は雨。タノシサスクナメフキゲンマシマシ、といったところか。
■ヒカサ=カノ > 不機嫌に反応したか傘が光る。異能が表出しているか。
目を閉じ、傘を閉じる少女。そのまま一人傘を振り始める。
傘は軌跡を生み、間もなく消える。斬られた雨粒は光で蒸発するだろう。
■ヒカサ=カノ > 一人夢中で傘を振る。
私は救いの勇者様。見えない敵と戦うの。
不機嫌を紛らすように。そして自らを鍛えるように。
■ヒカサ=カノ > 傍から見たら変な人。
私はそれでもかまわない。
一つ呼吸と踏み込み。外から内に傘を振る。
いつものように傘が光ると思えば、先からうねるように。
それは縄のような、鞭のような。
■ヒカサ=カノ > 驚き彼女は目が覚める。
勇者の夢は消えていた。
響くは波と、雨の音。
(今のはいったい・・・)
雨に打たれて考える、少し寒くなってきた。
思い出して傘を差す。
濡れた砂、作る足跡。
傘の少女は雨に濡れ。
昼とそして考え事。
(今日はヤサイマシだ。)
ご案内:「浜辺」からヒカサ=カノさんが去りました。
ご案内:「浜辺」にスピナさんが現れました。
■スピナ > 「…………」
砂浜からちょっと離れた沖あたりに、少女は再び訪れていた。
■スピナ > 少女はゆっくりと砂浜へ近づいていく。
昨晩、陸に上がろうとして、失敗した。
だから、今日も、がんばってみる、と
少女は決心していた。
■スピナ > 海の外の重力の感覚は、まだつかめないけど
「…………。」
歩き方と立ち方は、教わったから
「……もうすこし」
ゆっくりと、水面から、頭を、肩を、そして、上半身を……
■スピナ > 「っ……!!」
昨晩と同じだ。バランスがとれなくて、尻もちをつく。
身体は海中に戻り、そのまま少し流される。
■スピナ > 「……うう」
でも、勇気はもらった。ソラと、ルナと、テリメーラに。
だから、今度は自分で……
「がんばら、なきゃ」
少女はまた、砂浜に向かった。
ゆっくりと、立ち方を思い出しながら、底に足を付けて、頭のなかでシミュレート
あとは、重力の感覚を身につけるだけ……
■スピナ > 「っ……!」
上半身を海面から出して、立つことはできた。
あとは、このまま……
「あしを、うかせて、まえに……」
ぎこちない動作で、歩こうとする……。
一歩、右足を前に踏み込むことはできた。次は左足……
■スピナ > 「まえに、まえ、に……」
自己暗示をかけるように、自分に言い聞かせるように
そう呟きながら、ゆっくり、ゆっくりと、前進していく。
■スピナ > 着いた。
身体全体が、海から出て、今、一人で、陸に立っている。
「…………ぁ……」
達成感からなのか、緊張からなのか、それとも別の要因か
少女は震えていた。足から身体まで。そしてそのまま動けなかった。
■スピナ > 「……っ」
少女は、泣きそうだった。
立つだけで精一杯だったのだ、ずっと水中にいた少女にとって、重力の重さは過酷なものだった。
それでも
「……あるこう」
一歩一歩、しっかりと、踏みしめて、足の裏に、陸を感じながら
ただただ歩いた。どこに向かってるわけでもない。ただ、歩きたかった。
■スピナ > しかし
「あ、っ……!」
バランスを崩した。無理もない、不慣れな歩行を、一度練習しただけで、二度目からいきなり本番なんてしたら
身体が持つはずがない。少女は砂浜のどまんなかに、うつ伏せで倒れていた。
■スピナ > 「…………~~~」
起き上がれない……
■スピナ > 絶体絶命……ってほどではないが
このままではずっとこの場でうつ伏せの状態のままだ。
「たす……けて……」
ご案内:「浜辺」に烏丸 九郎さんが現れました。
■烏丸 九郎 > (少年はざすざすと、砂の上を裸足で走っていた。
裸足生活を初めて何日目か。だいぶなれた気がする。
さすがにアスファルトの上で走る領域にはまだ到達してないが…
砂浜を走っていると、少女が一人、寝転んでいるのが見える。
どうかしたのだろうか?そのまま走りながら接近してみることにした。)
■スピナ > 足音が聞こえてくるのが聞こえる。
少女は軽くもがきながら、声を上げた。
「た、たすけて、ここ、いる、うごけない」
■烏丸 九郎 > ?
(少女の声が聞こえた。
多分あの倒れている少女なんだろうが…動けないとはどういうことだろうか。
骨でも折ったのか?)
おい、大丈夫か?
(少女の傍で足を止めると、その場にしゃがみこんで声をかける。)
■スピナ > 顔をねじらせ、横を見る。
男の人が見える。
「りく、あがった、あるくれんしゅう、した
でも、ころんで、うごけない……」
涙目+砂まみれの顔で、そう話す。
■烏丸 九郎 > (陸に上がった…ということは、この子は陸ではない何処かから来たのだろうか。
この学園のことだ、ありうる。)
ほら、手ぇかしてやるから泣くんじゃねぇよ。起きれるか?
(少女の体を抱き起こして立たせようとしてみるが…)
■スピナ > 「ん、ぅ……」
差し出された手にしがみつき、よろよろと立ち上がる。
震えているが。
「な、ないてない、まだ、ないてない……」
涙目で言う。
■烏丸 九郎 > そうか、えらいな。
(なんとか立ち上がった少女をみて、ほっと一安心
ほんとに転んで起き上がれなくなっただけのようだ
砂浜だから怪我も多分ないだろう。)
お前、どこから来たんだ?
■スピナ > 「ん、うみ、うみからきたの」
海を指差す。広大な海は月の光を反射している。
「わたし、スピナ。うみのせいれいさん。
あなたのなまえは?」
さっきの泣き顔はもうなくて、あどけない表情で名を問う。
■烏丸 九郎 > 海か、そんで陸に上がってきたってわけか。
(なるほど、と得心行ったような表情で頷く。
それで、立ち上がることもできなかったのか。)
俺か?俺は烏丸九郎。音界の覇者になる男だ。
(まさか精霊とは思わなかったが、魔法もある世界だ。
精霊だっているのだろう。この目で見るのは生まれて初めてだが。
少女を怖がらせないように笑顔を見せる。)
■スピナ > 「うん、こっちに、いろんなものある、って、おともだちから、きいたから……。
でも、りく、あがるのむずかしい……ころんで、おきあがれなかった。」
軽く顔と服の砂をはらっている。
「とりまるくろう……おんかいの、はしゃ……?」
どうも単語の意味がわからなかったようで、目を丸くして首を傾げている。
■烏丸 九郎 > なるほどな。そりゃ大変だったな。
今日は友達はいねぇのか?
一人で歩くのに慣れてねぇなら、まだ無茶はしちゃいけねぇぜ?
(少女を労いながら声をかける。)
からすま くろう だ。OK?音界の覇者…は、今は覚えねぇでもいい。
(さすがに陸に来たばかりの子に理解は難しいだろう。)
■スピナ > 「からすま、くろう……うん、おぼえた、くろう、よろしくね!」
にっこりと微笑み、名前を復唱する。
「おともだち、きょうは、こっちにこなかった。
だけど、どうしても、あるいてみたかった、から……
きのう、たちあがれたとき、うれしかった。だから、だから」
ちょっとだけしょんぼりした様子を見せる。
しかしすぐに表情は明るくなり
「でも、おともだち、ふえた!
あなたと、おともだちになれた、だから、ひとりじゃないね!」
■烏丸 九郎 > ああ、よろしくな、スピナ。
(少女の笑顔に対して、こちらは右手を差し出してこたえる。)
そうかそうか、でも、陸は海と同じで危険もあるからな
できるだけ友達と一緒に歩く練習はするようにな。
でないと、悪い人に攫われっちまうぜ?
気持ちはわかるがよ。
(ケラケラ笑いながら、表情のくるくる変わる少女を見つめる)
ああ、そうだな。今は一人じゃない。歩く練習を続けるって言うなら、付き合うぜ?
■スピナ > 「ん……じゃあ、いっしょに、あるこう!」
差し出された手を握って、浜辺の反対側へと歩き出そうとする。
「さらわれる……?た、たべられちゃう?」
海では、攫われる=捕食される、的な印象があるようで
握る手がちょっとだけつよくなった。
■烏丸 九郎 > おう、幸い俺も歩く修行中だしな。ちょうどいいぜ。
(自分も裸足で歩くという俺流の修行の最中であることに、少し親近感を持った。
少女の手をとったまま、ゆっくりと歩き出し。)
うーん、どうだろうな。
でも、怖いことになるのは間違いねぇな。
気をつけるんだぜ?
(脅し過ぎかな?と思いながらも、この学校の物騒さ加減を考えると
そうでもないような気がした。)
■スピナ > 「うん、わかった、きをつける!」
元気よく返事した。
歩く少女の足取りはまだおぼつかないようだ
だが当初よりかはしっかりと歩くことができている。
「くろう、このさきには、なにがあるの?」
上目遣いで見つめ、尋ねる。
■烏丸 九郎 > へっへ、いい子だ。
(元気に答える少女には、笑顔を返す。
少女の負担にならないようにゆっくりと歩きながら
その手をつないで少女の目指す先へと進む。)
この先ー?そうだな…
この先にはそうだな、神社があって…その奥には俺達の住む場所があって
更にその先…島の真ん中には学校があるぜ。
(上目遣いの少女に視線を落として、そう答える。)
■スピナ > 「がっこう……あつまって、おべんきょうするところ、って、きいた。」
少女は学校に少し興味があるようだ。
歩くのにもだいぶ慣れてきたようで、足取りがしっかりしてきている。
■烏丸 九郎 > ああ、勉強したり、友だちと遊んだりよ。
勉強は…まぁ、アレだけど、楽しいとこだぜ?
(サボりの常習とは言い出せない。
だが、学校が楽しいところなのは確かである。)
■スピナ > 「たのしい、ところ……」
少女は楽しいことが好きだ。
だから、楽しいところには行ってみたくなる。
「わたし、そこ、いってみたい!
たのしいこと、する!」
少女の表情が明るくなる。
■烏丸 九郎 > へっへっへ、なら、いっぱい歩く練習して
転ばないようにならねぇとな。
いまは砂浜だからまだましだけどよ
道路…あー、石の上で転んだら痛いぜ?
(少女の明るい笑顔につられて、こちらも楽しげな笑顔になる。)
■スピナ > 「どうろ……いし……うん、いしは、かたい、ころんだら、いたいね」
ちょっと怖がっている様子。
「そうだね、れんしゅう、いっぱいしよう。」
張り切って歩いている……が、少し疲れが出てきたのだろうか。
先程よりも足取りがゆったりしている。
■烏丸 九郎 > いっぱい、はいいけどよ、疲れたらちゃんと休むんだぜ?
ほれ、あとちょっとだぜ。
もう少し歩いたら、休憩だ。
(少女を鼓舞するように手を握ってゆったりと振る)
■スピナ > 「だいじょうぶ、わたし、あるくもん
あるきかた、おぼえたもん!」
励まされ、調子を戻す。疲れは見えるけど、まだまだ大丈夫そう。
■烏丸 九郎 > ははは、そうか。
じゃぁもうひといきだな。
スピナは頑張り屋だな。いいぜ、その心意気は。
(楽しげに笑いながら、少女と砂浜をゆく。
少女の示した場所は、だいぶ近づいただろうか。)
■スピナ > 「わたし、がんばりやさん?……えへへ」
少し照れくさそうだ。
その後は、転ぶこともなく、示した場所へとたどり着くだろう。
■烏丸 九郎 > ああ、頑張り屋だ。偉いぜ。
(少女を撫でようとして…
出会ったばかりであったことを思い出し、やめる。
小さな少女であっても、女の子であることには変わりないし。)
ほら、到着だ。よく頑張ったな。
■スピナ > 「えへへ~……はふ、ぁ……」
今までがんばった分の疲れが一気にのしかかってきたのか
到着するなりその場に尻もちをついてへたりこんでしまう。
「おさんぽ、も、たのしいね……」
疲れが見える笑顔で九郎に言う。
■烏丸 九郎 > おつかれさん。
もっと歩けるようになったらもっと楽しいぜ?
(疲労の見える少女を見ると、はっと何かに気づいて)
ああ、ちょっと待ってろよ?
(そのまま少女の元から走り出す。自販機に向かって。)
■スピナ > 「ん、ぇ……ぁ……」
ちょっとだけ、寂しげな声を出すが
待ってろと言われたのでおとなしくまってることにした。
どうせ自力では立ち上がれないのだし。
■烏丸 九郎 > (しばらくすると、缶を2本持って戻ってくる。
結構急いで。少女の寂しげな声が届いたのだろうか。)
わりいわりい。
お疲れさまのご褒美だ。ほら。
(アップルジュースの缶を開けると、少女に差し出して。)
わかるか?ここに口をつけて…こうやって飲むんだ。
(自分の持ってる缶で、飲む仕草をしながら伝える。
ゆっくり傾けるようにな?と注釈も入れて。)
■スピナ > 「ん……のむ……?」
仕草を真似して、飲もうとする……あ、ちょっと傾け過ぎてこぼれた。
が、そんなことはお構いなしで
「おいしい……!くろう、これはなあに?」
嬉しそうに尋ねる。お気に召したようだ。
■烏丸 九郎 > へっへっへ、それはアップルジュースだな。
甘くてウメェだろ?
(嬉しそうな少女の様子に、こちらもごきげんである。
炭酸はさすがに刺激が強すぎると思ってこちらにしたが、正解のようだ。
自身はコーラをゴクゴクと飲む。)
■スピナ > 「あっぷる、じゅーす……はじめてきいた。
うん、あまくて、おいしい……」
すっかり気に入ったようで、着々と中身を減らしていく。
少し経った頃には、もう中身が空になったようだ。
■烏丸 九郎 > なくなったらこっちに渡せよ?後で捨てとくからよ。
(少女から空き缶を受け取ろうと手を伸ばす。
自身もコーラを飲み干して。)
へっへっへ、今日はもう練習はおしまいか?
■スピナ > 「ん、ありがとう、くろう」
空になった缶を渡す。
「ん……わたし、つかれちゃった、かな……
またあした、くる……」
そう言った少女の顔は、とても満足そうなものだった。
■烏丸 九郎 > ああ、そうか。
歩く練習頑張れよ。
今度は、転ばないようにな?
(そういえばこの後少女はどうするんだろう?)
海、戻れるか?
■スピナ > 「ん……」
両手を九郎の方へと伸ばして、何かを求めるように見つめる。
……だっこだろうか
■烏丸 九郎 > 今日は頑張ったもんな。
よし、海まで連れてってやるからよ、ちゃんとつかまるんだぜ?
(ふうっと、一息つくと、笑顔を見せて
少女を抱き上げようとする。)
■スピナ > 「わぁ、やったぁ~♪」
抱き上げられると、落ちないようにしっかり捕まっている。
その体重は、普通の女の子よりもずいぶんと軽く感じられるだろうか
■烏丸 九郎 > 軽いな。ちゃんと飯食ってるか?
いや…精霊だから軽くて当たり前なのか?
まぁ、どっちでもいいか。
(少女をしっかりと抱っこしながら、砂浜を歩く。
そのペースは、少女と一緒に歩いていた時よりもだいぶ速いだろう。)
■スピナ > 「んぅ~?ごはん、たべてるよ~?
おさかなさんに、ありがとうと、ごめんなさいしてから、ちゃ~んとたべてるよ。」
九郎に身体を預け、まったりしている。
「お~、はやいはや~い」
■烏丸 九郎 > ははっそうか、スピナは偉いんだな。
(食物に対する感謝を忘れないのも精霊だからだろうか?
いや、人間が感謝を忘れているだけか。
しばらくすれば、すぐに海へと到着する。
ギリギリ波をかぶらないところで足を止めて。)
ほら、到着だ。降ろすぞ?
■スピナ > 「ん、ありがとう、くろう」
名残惜しそうに、預けてた身体を起こし、立てるように準備する。
「また、いっしょにあるこうね」
■烏丸 九郎 > (スピナを砂浜に下ろすと大きく伸びをして)
んーっ…ん…。
ああ、またな。
今度は学校で会えるといいな。
(少女には笑顔で手をひらひらと振り)
■スピナ > 「ん、こんどは、がっこう、いけるように、がんばる。」
海に潜り、顔だけを海面から出している。
しばらくすると、少女の周りに棘々の『殻』が漂い始め、少女を包む。
「またね、くろう。」
そのまま、殻に包まれて、沖へと流れていった。
ご案内:「浜辺」からスピナさんが去りました。
■烏丸 九郎 > (殻が現れると、一瞬目を丸くするが
それが少女の異能なのか、体質なのかはよくわからないが
警戒の必要はなさそうだ)
おう、またな。
(流れてゆく少女が見えなくなるまで手を振り続ける。)
■烏丸 九郎 > (少女の姿が見えなくなれば、そのまま砂浜を走り、去ってゆくだろう。
その手には2本の空き缶を携えて。
なにか、心があたたまるような出会いであった。
満足気な表情で、少年は砂浜を駆ける。)
ご案内:「浜辺」から烏丸 九郎さんが去りました。