2015/06/18 のログ
ご案内:「浜辺」にエリカさんが現れました。
エリカ >
【星空の下、浜辺を歩く音二つ。
 風の音と波の音を楽しむように、
 そして鼻歌を楽しげに小さく囁くように響かせて。
 器用に足でサッカーボールを運びながら、
 今は人気のない浜を、ふわりふわりと歩み行く。】

エリカ > 「流石にさぁ、この時間になると静かだね」

【ねぇ、と傍を歩くペンギンに微笑みかける少女。
 夜更けといえど街は遠く。故に月と星とが辺りを照らし、
 存外互いの姿は解る。】

「今日は幸い空が見えてる。
 この時間のこの場所を、見聞きする事ができそうじゃない?」

エリカ > 【キュワア、と頷くペンギンの子供。
 それを受けて微笑む少女。
 言葉は違えど意思疎通は出来ているようだ。】

「うん、じゃあ今晩はここいらにしましょーか」

【立ち止まるとずっと膝から下で遊ばせていた
 ボールを一回高く蹴り上げて、それを足元に静かに落ち着ける。】

「ほらハラルド、見えるかな?
 あっちが街だよ明るいね、まだまだわたしみたいな夜更かしさんが
 この島には沢山いるって事だ」

【次に左手の方を向き、あっちが青垣山だね、と月影に浮かぶ形を指でなぞる。】

「昼と夜とじゃ大違い。
 そして日により印象も違うね」

【前に来た時は小雨が降ってたからね、と呟き。
 夜風に揺れる前髪をそっと抑え目を細めた。】

エリカ > 「――いい風だね、こんな日にはきっと海も優しいはずだよ」

【百八十度くるりと回転。そちらに見えるは白の浜、そして群青の夜の海。】

「……何、泳ぎたいかって?
 そうだね、きっと気持ちいいと思うけれど、
 今日はその為に来たんじゃないでしょ?」

【それはまた今度にしましょう、と爪先で足下のボールを浮かせ、膝の高さまで持って行く。】

「今日は昼間、練習できなかったしね。
 こんなに明るい夜だもの、ちょっと部活動、しちゃいましょう?」

エリカ > 【グワァ、とペンギンが浜の方に。何やら文字の刻まれた石を砂浜の上に置くと、ほんのりと優しい灯りが周囲を照らした。】

「ありがとうハラルド、それじゃ……ちょっと付き合ってよねっ!」

【その場所へと少女もボールを共連れに続く。
 遠くへ離さぬ様に、近くに抱きすぎぬ様に。
 手と腕以外の体を使い、珠を自分と一緒に運ぶ。】

エリカ > 【漣の音に球を蹴る軽快な音と少女の吐息が混じる。
 影は踊る様に伸びては縮みリズミカルに。
 時々優しいボールがペンギンの方に送られ、
 小さな翼はそれを器用に蹴り返す。
 一人と一羽でもパスは運ばれ、それはサッカーになる。】

「……っと」

【暫く飽きる事なくそれを続けていたが、
 ふとペンギンが少し疲れたような仕草を見せると
 エリカは返されたボールを胸に収め、初めて手を使いそれを抱いた。】

「そろそろ一休み、しようか?」

【そうしましょ、とハラルドの返事を待たずに、
 砂浜に置いたスポーツバッグの方へと歩き出した。】

エリカ > 【そこから取り出したのは二つの水筒。
 小さな方をペンギンに手渡すと、
 彼は器用にそれを開けて、蓋兼コップに注ぎだした】

「あんまり急いで飲んだらダメだよ。
 量は適度に飲みすぎず、ってさ、受け売りだけれどね」

【それを伝えてくれた遠くの友は、
 さてはて元気にしてるかなと思いを馳せて、
 薄らと浮かんだ額の汗を少し拭うと、
 少女も水筒の中身で喉を潤した。】

エリカ > 「それにしても」

【球を蹴るものが無くなれば、そこには夜の音のみが戻る。】

「良い夜だね」

【軽い運動の後ではあるが、呼吸は至極落ち着いている。
 ハラルドは少し休んでて、と浜辺の方へと歩き出し、
 波打ち際へ立って目を閉じて風を身に受ける。】

「本当に、良い夜」

エリカ > 「あぁ」

【地上がここまで静かなら、海の底は如何程だろうか。
 其処から見上げる空はどれほど美しいだろうか。
 それを確かめたくはあるけれども、今日はその日ではない。】

「……どうにも、やりたい事が多すぎて、ね」

【時間は、どれほどあっても足りないな、と。
 屈んでそっと海の水に手を浸けた。】

エリカ > 【グワァ、といつの間にか傍らには共連れが。】

「いいのいいの、今晩は。明日……じゃあなくて今日も授業あるしね」

【そろそろ片付けましょう、と光放つ石を拾ってバッグの中に。】

「それにほら、明日の朝はどーっしても見なくちゃいけない試合あるし」

【大丈夫、ハラルドを起こさない様にするから、と朗らかに笑い、少女は波の傍を離れる。】

エリカ > 【スポーツバッグに水筒を仕舞い、ボールは小脇に抱え込んで。
 今一度、忘れ物及び落し物やらがないか周囲を確認。
 ペンギンもとてとてと周囲を見て回ってくれてるよう。】

「うん、大丈夫だね。
 それじゃあ、戻るとしましょうか」

【今度はもう少し早い時間に来たいよね、
 と未だ夜明けには遠い星々の天幕を目に映し。】

エリカ > 【一人と一羽は、静かに浜辺を去って行く。】
ご案内:「浜辺」からエリカさんが去りました。
ご案内:「浜辺」にアリエンティアさんが現れました。
アリエンティア > 「Lalilala……」

少女は、念願の制服に身を包み
くるくると、髪とスカートをなびかせて踊る。
そのステップは稚拙だが、上機嫌とわかるそれで。
黒と銀が相まって、風と動きに舞い落ちて。

「Lalalala……♪」

早朝の、朝日を浴びながら。
上機嫌に歌を歌う。
そう、今日は記念日だ。
常世学園に来ることができた。
あこがれに一歩、近づいた
そんな日だ……

だから歌う、聖歌かなにかの音楽を口ずさみながら。
ただひとり。少女は踊り、この気分を堪能する……

アリエンティア > 「今日はとっても素敵な日、ねぇ、そうは思わない? ■■■」

名前を呼ぶ、自分の唯一の味方。
誰にも負けない、自分の契約者。
それがいれば、きっとあこがれにだって届く。
そう思いながら宙に投げかける。

「えー、そんなひどいこと言わないで。うん、わかってるよ」

ここ一番でのヘマは自分がよくわかってる。
でも、ここではへっぽこなんて呼ばせない。
そう、もうへっぽこは卒業したんだ。

「素敵な人だったらいいなぁ……」

思い描くあこがれ。
しかし、いつか超えたいと思うそれ。
まるで恋する乙女のようにつぶやいて。
しかして、恋では断じてないと告げながら。

「んーーーー、ほんっと良い日!」

まだ始まったばかりだと、契約者には言われた気がするが
そんなことは関係ない。いい日といったらいい日なのだ

アリエンティア > 「今日の朝ごはんは……何がいいだろ……?」

ハムエッグはもう飽きた。
■■■がつくるものは、ゲテモノ過ぎて食べられたものじゃない。
うーんと、頭を悩ませる。

「エッグベネディクト!」

ぴこんっと頭をよぎった単語をそのまま口にして。
作ったことはあるのかと契約者に言われれば

「ないっ!!」

言い切った。どうやって作るというのか

「でもレシピ見てがんばるっ」

むんっとやる気のポーズ。
向こうでは従者がやってくれたが
こっちについてきてくれる人は一人もいなかったのだから
自分でなんとかしなければ。

「よーし、頑張っちゃうぞー」

むんっと握りこぶしを作り。
また上機嫌に歌い始める。
まだ時間はある。
もうちょっと、踊っていってもいいだろう

アリエンティア > 「Lalila~~~……♪」

あぁなんてすがすがしい朝だろう。
どこかに買い物でもしにいこうか?
うん、レシピは携帯で探しながらでいいかもしれない。
せっかくの朝なんだから、ちょっと贅沢しよう。
お金だけはたくさんあるのだし。

「よし、満足した……」

満ち足りている。
まだまだこれからだというのにワクワクが止まらない。
頑張ったかいがあったというものだ。

「帰ろう、■■■」

試験を通って寮も入れた。
あとはなすことをなすだけだ。

「Guten Morgen Land der unsterblichen Lebensschule……」

――よろしくと、万物に告げて。

そっと少女はその場を後にした。

ご案内:「浜辺」からアリエンティアさんが去りました。